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ビーウィズ株式会社9216

東証プライム

サービス業

1 2026年5月期 決算概況

飯島健二氏(以下、飯島):ビーウィズ株式会社代表取締役社長の飯島です。2026年5月期の決算についてご説明します。

ハイライト

まず、ハイライトからご説明します。前期は、期初から短期プランを中心に業績回復に向けた施策を進め、計画どおりに完遂しました。その結果、営業利益は増益に転じ、収益性の改善とともに、今後の成長を支える筋肉質な収益体質への転換を進めることができました。

コンタクトセンター・BPO事業では、期初の見込みどおり公共分野での特定の大型案件の縮小がありましたが、新規案件の獲得を進め、その影響を一定程度カバーしました。当社の強みである「Omnia LINK」の外販は、ARRと出荷ライセンス数の両面で高い成長を実現しました。

次に、業績の詳細について、小島よりご説明します。

損益計算書

小島範子氏(以下、小島):経理財務を担当している小島です。それでは、業績詳細についてご説明します。まず、損益計算書です。売上高は363億2,200万円、営業利益は11億6,700万円となり、いずれも計画を上回る結果となりました。

売上高について補足すると、特定の公共案件の縮小はおおむね期初の想定どおりでした。一方で、金融、情報通信、流通などの重点領域において新規案件の獲得や業務拡大が進展し、計画を上回る結果となりました。

営業利益についてです。短期プランの各種施策により収益性が改善し、海外M&Aに伴う一時的な費用を吸収しても増益となり、計画を上回る結果を達成しました。

一方、当期純利益については、上期にソフトウェアの減損損失を計上したことに加え、M&A関連費用が税務上損金不算入となったことにより実効税率が上昇し、計画を下回る結果となりました。

貸借対照表及びキャッシュ・フロー計算書

貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書についてです。期末にマレーシアのRadiant Communication社を子会社化したことに伴い、同社の資産および負債を連結に取り込んでいます。

また、のれん約7億円を含む固定資産が増加しています。取得資金として、約13億円を長期借入で調達したため、固定負債も増加しています。

キャッシュ・フローについては、増益により営業キャッシュ・フローが改善した一方で、Radiant Communication社株式の取得に伴い、投資キャッシュ・フローがマイナスとなった結果、フリーキャッシュ・フローもマイナスとなりました。

ただし、借入による資金調達もあり、キャッシュ・フロー全体ではプラスに転じています。

ここからは、決算の分析や事業状況の詳細について、飯島よりご説明します。

四半期業績推移

飯島:それでは、四半期ごとの業績推移についてご説明します。

スライド左側のグラフは売上高の推移を示しています。2026年5月期第4四半期の売上高は、季節性による繁忙に加え、流通業界の大型案件の拡大などにより、第3四半期との比較や前年同期との比較で増収となりました。

スライド右側のグラフは営業利益の推移です。2026年5月期第4四半期は、株主優待やM&Aに伴う一時的な費用を計上したものの、短期プランが奏功し、実力ベースでは利益水準が回復しています。

営業利益率は、M&Aに伴う一時費用を除くと約3.6パーセントとなり、その他の一時費用も除くと約6パーセントの水準まで改善していると言えます。

増減分析(前年同期比)

前年同期との比較による増減分析についてご説明します。スライド左側のグラフは売上高の増減を示しています。「Omnia LINK」の外販売上がプラス4億3,000万円となりました。

一方で、大型公共案件の縮小による減少分がマイナス18億3,000万円でしたが、新規案件の獲得などによりプラス13億円を積み上げました。その結果、売上高は363億2,000万円となりました。

スライド右側のグラフは営業利益の増減を示しています。売上高の減少および収益性要因によりマイナス2億4,000万円、拠点の賃料やIT関連の設備費の増加によりマイナス3億2,000万円となりました。

また、短期プランとして上期に実施した拠点最適化に伴い、退去工事などの一時費用がマイナス9,000万円発生しています。

一方で、拠点最適化の効果により固定費削減がプラス7,000万円となりました。さらに、間接人員の再配置による効果がプラス7億6,000万円、その他経費等の削減でプラス6,000万円となりました。ここまでで、営業利益は13億1,000万円となります。

さらに、期末に実施したM&Aによる一過性費用がマイナス1億5,000万円となり、結果として営業利益は11億7,000万円となりました。戦略投資に伴う一過性費用を計上しながらも、前年を上回る営業利益を確保しています。

CC・BPOにおける業界別の業況

業界ごとの売上高の進捗状況についてご説明します。

スライド上段の公共分野は、前年比では減収となっています。これは特定大型案件の縮小によるもので、おおむね計画どおりです。一方、ライフライン分野は一部の案件で業務量が減少し、計画に対して未達となりました。

スライド中段の製造業とその他の分野についてご説明します。これらは、いずれも計画どおりの進捗となっています。

スライド下段についてです。流通分野では、美容・ヘルスケア案件における業務の拡大があり、計画を上回りました。情報通信分野では、大手通信キャリアの開拓が進み、前年同期比で大幅な増収となっています。

金融分野では、証券業界での不正利用対応や、新リース会計基準対応に伴うBPO案件の受託など、新たな制度対応に伴う需要を取り込むことに成功し、計画を上回りました。

2 KPI進捗状況

ここからは、各種KPIについてお話しします。まず、「Omnia LINK」のKPIについてご説明します。

Omnia LINK 外販売上高・ARR

スライドの左側のグラフは、イニシャルを含む「Omnia LINK」外販事業の売上高を示しています。2026年5月期第4四半期の売上高は3億8,000万円で、計画を上回る14億1,000万円となりました。

これは、短期プランによる「Omnia LINK」外販部隊の増員や体制強化が寄与し、大型案件の出荷が滞りなく進められた結果だと考えています。

スライド右側のグラフのARRは14億7,000万円となり、高い成長率を継続できました。

Omnia LINK 外販ライセンス数・ARPU

「Omnia LINK」の外販ライセンス数とARPUについてです。

スライド左側のグラフに示されているとおり、2026年5月期第4四半期末の外販ライセンス数は5,721ライセンスとなりました。大型案件の新規出荷に加え、既存顧客での利用拡大も進み、着実に外販ライセンス数を伸ばすことができました。

スライド右側のグラフに示されているARPUは、出荷済み大型案件のオプション利用などに伴い、増加傾向にあります。

SV等管理者人数とオペレーター在籍者推移

SV等の管理者人数についてです。スライド左側のグラフに示されているとおり、管理者数は減少傾向にありますが、これは管理者のDXスキル向上により業務効率化が進展した結果です。

スライドの右側のグラフに示されているオペレーター在籍者数も減少しています。これは、公共およびライフラインの一部の特定業務において業務量が減少したことが主な要因です。なお、退職率は引き続き低水準を維持しています。

3 2026年5月期 第4四半期 トピックス

2026年5月期第4四半期のトピックを1つご紹介します。

プライム上場維持基準への適合について

当社のプライム市場上場維持基準への適合状況についてお話しします。当社は昨年5月末時点で、上場維持基準のうち流通株式時価総額の基準を満たしていませんでした。その後、1年間の改善期間において、短期プランによる業績回復を確実に果たしてきました。

その結果、2026年5月末時点で流通株式時価総額を含むすべての項目で上場維持基準に適合しました。株主のみなさまのご支援に感謝申し上げるとともに、引き続き企業価値の向上に努めていきます。

4 中長期経営計画2030(27/5期〜31/5期)

ここまでで、2026年5月期の決算についてご説明しました。ここからは、決算と同時に発表した2031年5月期までの5年間における中長期経営計画の概要について、一部を抜粋してご説明します。

I 中長期経営計画の全体像と定量計画

中長期経営計画の全体像と定量計画についてです。

事業区分の変更と成長戦略の全体感

中長期的な成長戦略の全体像と、それに伴う事業区分の変更についてお話しします。当社グループは、AI技術を活用し、既存事業のさらなる成長と進化に注力するとともに、新規事業やM&Aによる非連続的な成長を追求していく考えです。

この成長戦略を加速させるために、これまでのコンタクトセンター・BPO事業および「Omnia LINK」外販事業の区分を再編し、新たにBPM事業とGlobal AI・IT事業の2つの柱へと再定義しました。

1つ目のBPM事業は、Business Process Modernizationの略称です。これは、従来のコンタクトセンター・BPO事業をAIネイティブな次世代型事業として再定義したものであり、2031年5月期までに売上高400億円を目指します。

2つ目のGlobal AI・IT事業は、後ほど詳しくご説明するマレーシアからのグローバル展開や「Omnia LINK Platform」などのAI・ITプロダクトを含む事業です。こちらは、2031年5月期までに売上高60億円を目標としています。

グループ全体の非連続な成長を実現するため、これら2つのコア事業の成長に加え、新しいビジネスやM&Aをプラスアルファとして積み上げていきます。

定量計画(1/2)

定量計画についてご説明します。本計画期間中の連結売上高は、年平均成長率4.8パーセントで推移し、最終年度である2031年5月期には460億円を計画しています。

連結営業利益については、年平均成長率20.8パーセントの伸びを見込み、2031年5月期には30億円を計画しています。営業利益率は2031年5月期に6.5パーセントを目指す計画であり、売上高の拡大とともに収益性の向上も並行して実現していきます。

定量計画(2/2)

売上高と営業利益の増加要因についてです。スライド左側のグラフでは、売上高の増加要因を示しています。2026年5月期の売上高363億円から、BPM事業で52億円、Global AI・IT事業で45億円を積み上げ、2031年5月期には460億円を目指します。

スライド右側のグラフは、営業利益の増加要因を示しています。2026年5月期の11億7,000万円から、BPM事業で10億9,000万円、利益率の高いGlobal AI・IT事業で20億5,000万円の利益を創出する一方で、販管費の増加によるマイナス13億1,000万円の影響を見込んでいます。最終的に、営業利益は30億円を目指す計画です。

II 当社グループの成長戦略

成長戦略については、スライドに記載の3つに分けています。1つ目のGlobal AI・IT事業についてご説明します。

市場変化に合わせたプロダクト進化

Global AI・IT事業における「Omnia LINK」の成長についてご説明します。

当社グループの強みである「オールインワン Omnia LINK」の特徴を活かしつつ、市場の期待に応える新たな機能を付加することで、AIエージェントを活用した高度なAIコンタクトセンターの実現に貢献していきます。

スライド右側では、この統合されたシステムを「Omnia LINK Platform」とし、機能階層と今後の進化の方向性をお示ししています。

「Omnia LINK Platform」の進化は、前期末にM&Aを行ったRadiant Communication社が持つAIソリューション「KeyAI」を活用することで実現し、グループシナジーを活かして新たな強みとして今後の成長を牽引していきます。

Omnia LINK Platformの販売計画

「Omnia LINK Platform」の販売計画です。スライド左側のグラフはライセンス数を示しています。前期末の5,721ライセンスから、5年間で約2倍となる1万1,000ライセンスへの拡大を目指します。

スライド右側のグラフはARRを示しています。前期末の14億7,000万円から、5年間で31億円規模へと成長させる計画です。機能強化やグローバル展開を加速させることで、ライセンス数とARRの双方で拡大を図っていきます。

Radiant社の連結子会社化

前期末に連結子会社としたマレーシアのRadiant Communication社についてご説明します。

同社は、通信基盤の構築から自社のAIプロダクト実装に至るまで非常に深い知見を有しており、当社事業と高い親和性を持っています。

以前は、マレーシア国内企業向けに電話設備やネットワーク機器の構築・保守事業を行っていましたが、コンタクトセンターシステムの販売・保守サービスを開始し、現在では、コンタクトセンター向けの高度なAIソリューションである「KeyAI」やCRMシステムを開発・提供するまでに至っています。

このように、インフラから最先端のAIソリューションまで一貫して手がけるRadiant Communication社の技術力と、当社の「Omnia LINK」を融合させることで、グローバル市場におけるシナジーを創出していきます。

マレーシア市場での販売戦略

マレーシア市場における販売戦略についてご説明します。スライドには、対象規模と提供サービスによるポジショニングが示されています。グレーで示している部分が、Radiant Communication社の既存商圏です。

今回、「Omnia LINK」によって、ピンクで示している大規模から中規模ゾーンを中心とした、新たな商圏を獲得しました。また、オールインワンで導入可能な機能性とコストパフォーマンスを兼ね備えた「Omnia LINK」の特徴は、マレーシア市場においても高い優位性を発揮できると考えています。

マレーシアグローバルゲートウェイ構想

「マレーシアグローバルゲートウェイ構想」についてご説明します。今回進出したマレーシアを起点に、世界の成長市場を積極的に取り込んでいきたいと考えています。

今後の方針として、ASEAN諸国を優先候補とし、各国のコンタクトセンター市場規模や成長性を踏まえて選定していく予定です。また、このグローバル展開の拡大を支えるために、グループ全体でグローバル人材の育成に注力していきます。

II 当社グループの成長戦略

2つ目の成長戦略である、従来のコンタクトセンター・BPO事業をあらため、AIネイティブな次世代型事業として再定義した、BPM事業についてご説明します。

CC・BPOからBPMへ

当社はこれまで、コンタクトセンター・BPOサービスにおいて、スライド上段にあるように、人の手によって現状分析・設計から業務構築・運用・改善へと連なるプロセスを磨き上げてきました。

これをAIの実装・活用を前提とした業務形態・プロセスへと転換し、人とAIが融合したオペレーションを実行していきます。当社ではこれをBPM、Business Process Modernizationとして再定義し、位置付けました。

業務の大まかなフロー自体は変わらないものの、現状分析や設計の段階からAIの実装を前提としてプロジェクトを推進することで、AI時代に適した最適なサービスを提供できると考えています。

AIエージェントサービス概要

当社が目指すAIエージェントサービスの概要についてです。AIエージェントは順次拡充を図っています。当社では、業界軸とバリューチェーン軸のマトリクスを用いて整理し、開発を進めています。

業界特有のルールやプロセスへの対応と、コーポレート部門での共通機能の両面から、クライアント企業を支援できるAIエージェントを拡充していきます。

AI/デジタル開発強化施策

当社のBPM事業に関するご説明の最後です。先ほどお話ししたとおり、当社グループにはRadiant Communication社が加わったことで、グループ全体の開発機能が4社に分散している状況となっています。

グループ各社は領域が近いながらも、それぞれの特性を活かし、横串での連携を深めることで、グループ全体の開発力強化とシナジーの最大化を追求していきます。

III 当社グループの成長戦略

中長期経営戦略におけるプラスアルファである、新しいビジネスやM&Aに関する方針についてご説明します。

新しいビジネスとM&A方針

M&Aは、これまで「Omnia LINK」での成功体験を踏まえ、既存ビジネスと親和性のある領域をターゲットとしてきました。

さらに今後は、当社が強みとして保有する人材、顧客基盤、人材育成のノウハウ、現場力などを活かし、バリューチェーンの強化とドメインの拡張を図る新たな領域への展開も進めていきたいと考えています。

完全な飛び地で新規ビジネスを展開するわけではありませんが、これまでの単純な延長線上ではない領域にも挑戦していきたいと考えています。

III 経営基盤の強化

経営基盤の強化についてご説明します。Aの「経営戦略と連動した人材戦略の推進」、Bの「コーポレート部門のResilience化」、Cの「サステナビリティ経営の推進」、そしてDの「経営戦略と連動した財務戦略の推進」という4つのテーマに取り組んでいきます。

本日は、Dの財務戦略から一部を抜粋してご説明します。

キャッシュアロケーション方針

財務戦略のうち、キャッシュ・アロケーションについてご説明します。

キャッシュアロケーションについては、従来の分配優先順位に変更はありません。優先順位の1つ目として、事業成長のための人的投資や設備投資、AI・ITをはじめとする研究開発(R&D)にしっかりと資金を振り向け、成長を継続するための原資としていきます。

その上で、適正な手元流動性を確保しつつ、将来得られるキャッシュを活用してM&A等の戦略投資を模索しながら、株主のみなさまへの還元を行っていきます。

株主還元方針

中長期経営計画の最後に、株主還元方針についてご説明します。当社グループの還元方針については、配当性向50パーセントを目安とし、継続的かつ安定的な配当維持に努める方針に変更はありません。

直近の配当性向は目安を超えている状況ではありますが、株価の状況や足元の業績、財務状況を総合的に勘案し、当面の間は「継続・安定」の方針をより重視することとしています。

また、個人株主や投資家のみなさまから好評をいただいている株主優待制度も、引き続き維持する方針です。以上で、中長期経営計画のご説明を終わります。

5 2027年5月期 業績予想について

ここからは、中長期経営計画の初年度となる2027年5月期の業績予想の詳細について、小島よりご説明します。

2027年5月期 業績予想

小島:2027年5月期の業績予想についてご説明します。

売上高は、前期比5.4パーセント増の383億円を計画しています。BPM事業では、一部の公共・ライフライン案件の縮小が見込まれるものの、新規案件の獲得や既存案件の拡大により、増収を見込んでいます。

Global AI・IT事業では、「Omnia LINK」の外販成長が継続することに加え、前期末に子会社化したRadiant Communication社の連結取り込みにより、増加が見込まれます。

営業利益については、前期比37.1パーセント増の16億円と、大幅な増益を計画しています。増収による収益性の改善に加え、前期に実施した短期プランの効果が通期で寄与することで、成長投資を含めた必要な投資を行っても増益水準を確保できる見込みです。

なお、Radiant Communication社による当期の損益への影響は限定的と見込んでいます。

上期・下期の内訳では、売上・利益ともに新規案件などの寄与が下期にかけて大きくなる計画です。また、当期より一定規模ののれんの償却が発生しています。この点についてはスライドの表に記載されていますが、EBITDAも前期比で大幅に増加する見通しです。

詳細については、飯島よりご説明します。

2027年5月期 業績予想 売上高の詳細

飯島:業績予想における売上高の詳細について、新たな事業区分に分解してご説明します。

BPM事業についてです。特定公共案件の減少により8億2,000万円、特定のライフライン案件の減少により7億2,000万円のマイナスが見込まれています。これは前期の公共案件の減少幅よりは小さいものの、一定の減少が予想されます。

一方で、AIを活用した新規案件の獲得や既存案件の拡大によって、22億3,000万円のプラスを計画しており、BPM事業全体では増収を見込んでいます。

Global AI・IT事業では、「Omnia LINK」の国内での外販売上が引き続き拡大することで2億9,000万円のプラスを見込んでいます。さらに、Radiant Communication社の連結開始によって10億円のプラスを見込んでいます。

この結果、BPM事業では355億円、Global AI・IT事業では28億円、合計で383億円を計画としています。

BPMの業界別売上高

BPM事業における業界別の内訳についてご説明します。

前期に引き続き、金融・情報通信・流通といったスマートライフ領域が、BPM事業の成長を牽引すると見込んでいます。製造やその他の領域についても、前期比で一定の成長を計画しています。

一方、公共・ライフライン領域では、新規案件の獲得や既存案件の拡大を図るものの、特定案件での減少が大きいため、業界全体としては減少を見込んでいます。

2027年5月期 業績予想 営業利益の詳細

最後に、営業利益についてご説明します。全体としては、前期までに実施した短期プランによる固定費圧縮の効果に加え、売上の増収および生産性の向上により、増益を計画しています。

売上総利益については、BPM事業の拡大でプラス1億5,000万円、Global AI・IT事業では「Omnia LINK」の国内外販の拡大効果に加え、Radiant Communication社の売上総利益などにより7億9,000万円と、大きくプラスの計画となっています。

販管費については、前期に一過性費用として発生したRadiant Communication社の取得関連費用が、当期では発生しないことから、利益への効果としてプラス1億5,000万円を見込んでいます。

一方で、のれんの償却が開始されることによりマイナス1億4,000万円が発生するため、この2つの要因が概ね打ち消し合う構造となっています。

それ以外では、Radiant Communication社の連結影響およびその他の変動により、販管費が5億2,000万円増加すると見込んでいます。この5億2,000万円のうち、大部分はRadiant Communication社の連結影響によるもので、その影響を除いた販管費の増加はわずかにとどまっています。

私からのご説明は以上です。今回、新たな中長期経営計画が始まり、次なる成長に向けてグループ社員一丸となって計画達成を目指していきます。引き続き、株主のみなさまからの応援を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

質疑応答:高い利益成長を実現する要因と事業別の成長見通しについて

小島:「中長期経営計画において、売上高CAGRの4.8パーセントに対し、営業利益CAGRは20.8パーセントと非常に高く、利益率も6.5パーセントへ向上する計画となっています。

販管費が13億1,000万円増加する一方で、これだけの高い利益成長を実現できる具体的な要因を教えてください」というご質問です。

飯島:高い利益成長を実現する具体的な要因について、スライドを用いてご説明します。売上高CAGRが4.8パーセントであるのに対し、営業利益CAGRは20.8パーセントと非常に高い数値を記録しています。

この中身については、スライドのとおりです。スライド左側の売上高の増加理由を見ると、BPM事業とGlobal AI・IT事業の売上高がそれぞれ52億円と45億円となっており、BPM事業のほうがやや多いものの、概ね近い金額の伸びとしています。

スライド右側の営業利益については、売上総利益に関して、Global AI・IT事業がBPM事業の利益の伸びに比べて2倍近い伸びを示しています。これが全体の利益額を押し上げる要因となっています。

そのため、当社としては、BPM事業を強化する一方で、Global AI・IT事業の高い利益率にも注力していきたいと考えています。

質疑応答:Radiant Communication社の買収理由と海外展開について

小島:「Radiant Communication社の買収案件はどのように持ち込まれたのでしょうか? Radiant Communication社の買収がなければ、『Omnia LINK』で不足していたリソース・知見・ノウハウは何でしょうか?」というご質問です。

飯島:Radiant Communication社については、スライドに記載のとおりです。「Omnia LINK」は日本の国内市場で海外製品と競合することがありますが、「Omnia LINK」でしっかり勝負が出来ています。

そのため、「これは海外でもチャンスがあるのではないか」という方針のもと、当社は前中期経営計画期間から海外をテーマアップし、海外進出を模索してきました。そのような中で出会ったのが、Radiant Communication社になります。

もともとRadiant Communication社を探していた理由としては、PBX周りやネットワークに知見がある会社でないと「Omnia LINK」の取り扱いに時間がかかるためです。そのため、そのような会社をリサーチしていました。

その中で、一定の顧客基盤とネットワーク構築に関する知見を持っていることから、Radiant Communication社の買収に至りました。

私自身が現地で営業を進める中で、日本国内と近い状況にあることや、日本国内よりも市場環境がやや良好である点に手応えを感じています。

そのため、日本国内とは多少の違いはありますが、マレーシアにおいても「Omnia LINK Platform」の高い成長率を目指して取り組んでいきたいと考えています。

質疑応答:営業利益への連結での影響について

小島:「2027年5月期の販管費の増加分5億2,000万円は、ほとんどRadiant Communication社のものということでした。Radiant Communication社の連結による営業利益の押し上げは、2億円から3億円ということでしょうか?」というご質問です。

飯島:ご認識に近い数字になると捉えていただければと思いますが、実はこの中に、連結では1億4,000万円ののれんの影響があります。そのため、連結での営業利益への影響としては、1億円未満ぐらいになると捉えていただければと思います。

質疑応答:「Omnia LINK」のARPUの現状と今後の見通しについて

小島:「中長期経営計画の『Omnia LINK』のKPIを見ると、ライセンス数もARRも、ともに5年で2倍ということですので、ARPUはあまり変動しない想定でしょうか?」というご質問です。

飯島:ARPUについて、現状では2万1,000円となっています。ただし、「Omnia LINK」というプロダクトは複数のオプションがあるため、段階的にオプション利用が進むことでARPUが上がっていく構図になります。

大型案件のお客さまに関しては、最初は基本機能から利用を開始し、慣れてきた頃にオプションを追加するという流れが一般的です。そのため、既存のお客さまのARPUは徐々に上がっていく傾向があります。

一方で、大型のお客さまの場合、特に最初の段階では標準機能のみを利用し、オプション利用が少ない状況も見られます。しかし、大型案件が増えている中で、現時点のARPUは2万1,000円と少しずつ上昇しています。

最近では、大型案件でも最初からオプションを利用していただくお客さまが増えてきています。そのため、今後もARPUは引き続き少しずつ上昇していくと考えています。

質疑応答:Global AI・IT事業における売上総利益の内訳について

小島:「Global AI・IT事業の2031年5月期までの営業利益の増加分20億5,000万円のうち、『Omnia LINK Platform』によるものはいくらぐらいでしょうか? それ以外は、どのような事業から来るものでしょうか?」というご質問です。

飯島:内訳としては、「Omnia LINK Platform」の 売上総利益10億円強がGlobal AI・IT事業に含まれています。Radiant Communication社の買収効果および国内システム開発の子会社における受託開発案件を含んでいるGlobal AI・IT事業の20億5,000万円のうち約10億円強が「Omnia LINK Platform」に該当するとご理解ください。

質疑応答:公共およびライフライン案件の縮小背景について

小島:「公共・ライフライン領域の案件縮小は2027年5月期も継続するとのことですが、背景は何なのでしょうか?」というご質問です。

飯島:スライド左側の8億2,000万円の公共に関しては、昨年度まで段階的に大きく減少してきた特定の案件によるものです。国の仕事であり、方針変更などによって案件の業務量が減少してきた結果が8億2,000万円です。

ライフラインについては、大口顧客の業務量減少が影響し、マイナス7億2,000万円を見込んでいます。

質疑応答:情報通信業界の需要変化への対応とSIer案件について

小島:「2027年5月期のBPM事業の売上高の計画を見ると、情報通信の伸びが大きいように見えますが、4大キャリア・SIer案件等攻略とは何でしょうか?」というご質問です。

飯島:おっしゃるとおり、情報通信分野の伸びは非常に大きなものとなっています。

足元では、例えば企業や個人向けプランの料金形態が変更されたり、通信キャリアのオプションが増えたり、金融商品やライフラインとのセットが増えたりするケースが多く見られます。こうした背景から、料金に関するご相談が増加しています。

さらに大きな要因としては、決済手段の変化に伴い、業務量が増加している点が挙げられます。当社としては、このような通信キャリア内での変化、例えば通信キャリアから金融業界への移行や料金および決済方法の変更といった部分において発生している需要を積極的に取り込んでいます。

SIerについては、マスタークライアントとして金融業界などで多数の取引があることが想定されます。そうした接点の中で発生する変化に伴う需要を確実に取り込んでいるという背景があります。

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