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株式会社上組9364

東証プライム

倉庫・運輸関連業

2026年3月期決算説明

田原典人氏:株式会社上組代表取締役社長執行役員の田原です。本日は当社説明会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

この4月より、社長COOを拝命しました。せっかくの機会ですので、少しお時間をいただき、私の所信を述べます。

当社は、前社長の深井のもと、特にここ数年で大きく変わってきました。企業の成長とともに資本市場を強く意識し、昨年には「長期ビジョン2035」を策定し、その実現に向けて足元では「中期経営計画2030」を鋭意推進しています。

私自身、前社長の路線を受け継ぐことを基本として、COOとして強力に実行していきます。

まずは、事業の横串を通す組織構造改革に取り組み、経営管理の質を上げていくとともに、事業軸での当社なりのアカウントマネジメントを導入し、顧客のみなさまへより効率的な深掘りを実現していきます。

また、事業面では自動化やDXの拡大を推進していきます。一例として、バルク貨物分野で導入したサイロDXについて、導入拠点の増加を進めることで、労働力不足への対応や労働環境の改善、さらに効率化によるサービスレベルの高度化と平準化を同時に実現していきます。

また、新たな分野として、この春に立ち上げたCVC事業室を軌道に乗せていきます。システム開発やDXなど、物流に寄与するスタートアップ企業への投資を目指し、まずは当社の業態に近い領域から開始し、今年度中にいくつかの投資案件を実現したいと考えています。

さらに、市場との対話を強化していきます。今年1月には、当社として初めてとなる統合報告書をリリースしました。「競争から共創へ」のコンセプトを掲げ、当社の今後の成長ストーリーを示しています。

しかし一方で、港湾運送事業からスタートした当社の独自性や競争力の源泉などについて、いまだ市場に十分ご理解いただけていないことを反省しています。そのため、IR・SR活動にさらに力を入れ、これらの理解を市場と共有できるよう進めていきます。

最後に、社内との対話も強化していきます。今年度中にタウンホールミーティングを実施し、全国を回って社員との対話を重ねることで、経営方針や事業戦略の浸透を図り、中期経営計画の実効性を高めていきます。

以上について、まずは現時点での「中期経営計画2030」の達成に向けて、全力で取り組んでいきます。みなさまにおかれましては、これまで以上のご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

目次

それではあらためて、本日の進行についてお伝えします。はじめに私から今期決算のサマリーをご説明した後、財務担当である岸野より、2026年3月期決算の概要と来期の予測について、続いて管理部門を管掌する平松より、「中期経営計画2030」の進捗状況をご説明します。

2026年3月期 通期サマリー

2026年3月期の通期サマリーです。詳細は後ほど岸野よりご説明しますが、2026年3月期はスライドをご覧のとおり、増収増益で着地しました。

営業収益は、連結子会社が増加したことや、コンテナの取り扱いが堅調に推移したことにより、増収となりました。

また、昨期は一部貨物における特需の影響で利益が押し上げられ、営業利益についても増益となりました。

ROEは、営業利益の押し上げに加え、賃貸不動産物件や政策保有株式の売却が進んだことで8パーセントとなりました。

来期は、そのような一過性の要因による反動減から減益を予測していますが、2030年に向けた中期経営計画の進捗は想定どおりとなる見込みです。詳細については、担当の岸野からご説明します。

連結損益計算書(前期比較)

岸野保宏氏:上席執行役員財務金融本部長の岸野です。それでは、私から詳細をご説明します。

スライドの連結損益計算書をご覧ください。2026年3月期は、主に連結子会社の増加やコンテナの取り扱い増加により、営業収益は前年比5.6パーセント増収の2,947億5,800万円、営業利益は10.4パーセント増益の365億4,400万円、経常利益は11パーセント増益の406億8,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益は16.1パーセント増益の312億6,200万円となりました。

予想に対しても、収益・利益ともに上回る結果となりました。

経常利益要因分析

経常利益要因分析です。営業利益については、一過性の貨物における特需が利益を押し上げたことや、適正単価に関するさまざまな取り組みが奏功し、大幅な増益となりました。

経常利益については、持分法投資損益においてKLKGホールディングスなどの業績が堅調に推移したことにより、予想を上回る着地となりました。

セグメント別営業収益

セグメント別営業収益です。物流事業は前年比7.4パーセント増収の2,610億9,700万円となりました。全体の営業収益に対する構成比は88.6パーセントです。

その他事業は前年比4.5パーセント減収の374億5,100万円となりました。全体の営業収益に対する構成比は12.7パーセントです。詳細について次のスライドで示しています。

セグメント別営業収益

セグメント別営業収益の増減の詳細です。物流事業セグメントの収益は、港湾運送におけるコンテナ取り扱いの増加や、その他ベースカーゴの取り扱い増加により増収となりました。国内運送については、一部貨物の特需が増収に寄与しました。

その他事業セグメントのその他においては、燃料販売などの取り扱いが減少したことにより減収となりました。

セグメント別営業利益

セグメント別営業利益です。物流事業は前年比9.9パーセント増益の315億3,600万円となりました。全体の営業利益に対する構成比は86.3パーセントです。増益の主な要因は、一部貨物において一過性の需要が発生し、利益が押し上げられたことや、適正単価収受の取り組みが奏功したことです。

その他事業は前年比13.6パーセント増益の49億7,800万円となりました。全体の営業利益に対する構成比は13.6パーセントです。増益の主な要因は、前期の一過性費用の剥落や、重量建設において直営比率の高い輸送据付工事の案件割合が高まったことです。

設備投資前年比較

設備投資の実績についてです。2026年3月期の主な設備投資として、北海道苫小牧港に晴海物流センターを竣工しました。

当社は苫小牧港に物流施設を保有していますが、近年、政府米や国産飼料米などの取り扱いが著しく増加しており、今後も需要拡大が見込まれます。これらの貨物の需要拡大に確実に対応し、顧客へ安定的なサービスを提供するために建設しました。

同センターは2025年9月より稼働を開始しており、堅調な稼働状況となっています。

株主還元

株主還元についてです。2026年3月期の期末配当は、直近の配当予想から20円増配し、115円とします。また、自己株式については257万6,000株、約130億円分を取得しました。

2027年3月期業績予想

2027年3月期の業績予想についてご説明します。2027年3月期の収益面については、引き続きコンテナの取り扱いが堅調に推移することや、洋上風力発電設備の取り扱いが本格化すること、さらに連結子会社の増加が、通期を通じて寄与すると見込んでいます。

利益面については、新規設備投資の初期費用や維持更新投資に伴う修繕費の増加、特需要因の剥落による利益率の悪化を想定しています。なお、中東情勢については、足元である程度の影響が見込まれるものの、本予想には織り込んでいません。

これらを踏まえ、2027年3月期の営業収益は3,050億円、営業利益は343億円、EBITDAは506億円、経常利益は375億円、親会社株主に帰属する当期純利益は273億4,000万円を予想しています。

これらの業績予想に基づく2027年3月期の配当予想は、1株当たり中間配当100円、期末配当105円の年間合計205円となり、配当性向は74パーセントと見込んでいます。

2026年3月期決算のご説明は以上です。続いて、「中期経営計画2030」の進捗について、担当の平松よりご説明します。

中期経営計画2030 まとめ

平松宏一氏:代表取締役専務執行役員の平松です。中期経営計画についてご説明します。

昨年度より、当社は「中期経営計画2030」を開始しました。本中期経営計画を、10年後の長期ビジョンに向けた構造改革と積極投資の期間と位置づけ、収益基盤を強化、資本収益性の向上、事業ポートフォリオ経営の実現に取り組んでいます。

財務目標や株主還元方針については、スライドに記載のとおりです。

業績目標の進捗状況

業績目標の進捗状況です。中期経営計画の最終目標である営業収益3,500億円に対し、2027年3月期は事業ミックスの悪化などにより、前年比で増収減益を予測しています。

ただし、中期経営計画に対しては、策定時の前提範囲内で推移しており、概ね計画どおり進捗しています。そのため、現時点で中期経営計画の修正予定はありません。

今後も引き続き、サプライチェーンの動向や価格高騰の影響を注視していきます。

投資の進捗状況

投資の進捗状況です。中期経営計画では、固定資産投資に1,870億円、出資・買収に560億円の投資枠を設定しています。

固定資産投資については、期間取得時期の遅れがあるものの、概ね計画どおりに進捗しています。

出資・買収については、事業戦略に合致する案件に恵まれたことで、当初の想定を上回るペースで前倒しが進んでいます。買収案件については、時期の予見が難しい側面もありますが、今後も投資規律を維持しながら、成長機会を逃さない投資を進めていきます。

昨年取得した北海道苫小牧の物流センターに加えて、今後も青果や食品、飼料といった基盤事業への投資を計画しています。フォワーディングや海外事業に関しても、昨年株式を取得したKLKGロジスティックスホールディングス、インドのSaurashtra Freight社を通じて、国内港湾倉庫アセットへの引き込みや現地物流プラットフォームの構築に取り組んでいきます。

組織構造改革に向けたロードマップ

組織構造改革に向けたロードマップについてです。内容はスライドに記載のとおりです。

これまでの地域中心の体制から、事業を軸とする全社横断の組織体制への移行に着手しています。

その中で、今年4月より一部戦略本部を先行設置し、来年度の全面稼働に向けて運用の最適化を図るとともに、顧客対応力を高めるアカウントマネジメントの議論も進めています。

政策保有株式

政策保有株式についてです。中期経営計画の目標に基づき保有株式の圧縮を進めています。足元では、上場銘柄の株価上昇に伴い、連結純資産比率が高まっているものの、取引状況や事業上の有用性などを検証し、株式の資金化を通じて比率の低減を実現していきます。

資料のご説明は以上です。

質疑応答(要旨)①

Q:2027年3

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