2026年3月期決算説明
日本トランスシティ、2026年3月期は各利益が過去最高 新中計策定・自己株式取得により総還元性向70%超を見込む
目次

安藤仁氏(以下、安藤):日本トランスシティ株式会社代表取締役社長の安藤仁です。本日は当社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
2026年5月14日に開示した内容を基に、スライドに記載の目次に沿ってご説明します。
日本トランスシティグループの目指すもの

当社の目指すものについてご説明します。当社は創業の地である三重県の四日市港を確固たる経営基盤とし、日本国内および海外11ヶ国25拠点に展開する、中部地区最大のグローバル総合物流企業です。
社会の一員として物流事業を通じて人と人を結び、都市と都市をつなぎ、新たな夢と文化を育むことで、人々の生活や社会活動に貢献していきたいと考えています。
業績のあゆみ

田中克典氏(以下、田中):取締役常務執行役員の田中です。私から決算ハイライトについてご説明します。
まずは業績のあゆみについてです。当社は本年7月に131年目を迎えますが、その歴史の中で着実に成長を遂げています。さまざまな外的要因の影響を受けながらも、時代やニーズの変化に積極的に挑戦し、事業領域や活動エリアを拡充してきました。
引き続き、グローバル総合物流企業としての社会的使命を果たすべく、企業価値を高め、将来にわたり成長し続けたいと考えています。
決算ハイライト

2026年3月期の決算ハイライトです。
売上高については、アメリカ現地法人における商流変更によるマイナス影響を受けたものの、医療・介護用食品専用センターの年間を通じた安定稼働、関東地区の自動車部品取扱専用センターの稼働や拡張などの拠点整備、港湾貨物と陸上運送の取扱増加により、前期比0.6パーセント増の1,255億1,700万円となり、過去2番目の結果を記録しました。
利益については、港湾貨物の取扱増加や生産性の向上、料金の適正化、受取配当金の増加などが増益に寄与しました。
営業利益は前期比9.5パーセント増の85億4,800万円、経常利益は前期比7.7パーセント増の94億8,200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比9.2パーセント増の65億9,500万円となり、いずれも過去最高を記録しました。
決算ハイライト

過去5年間の売上高、経常利益、自己資本利益率、1株当たり当期純利益はスライドのグラフに示したとおりです。すべての項目で改善傾向が見られます。
セグメント別売上高

セグメント別の売上高についてご説明します。総合物流事業は前期比0.6パーセント増の1,234億4,200万円、その他事業は前期比1.0パーセント増の20億7,500万円となりました。
総合物流事業では国際複合輸送業が減少しましたが、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業が補い、全体では増収となりました。
四半期売上高推移

四半期ごとの売上高推移はスライドのとおりです。
倉庫業の推移

業態別の推移についてご説明します。まずは倉庫業です。
売上高は前期比4.4パーセント増、22億8,100万円増の541億7,400万円となりました。一方で、荷動きの鈍化を受けて期中平均保管残高および入出庫に関する取扱量が減少し、貨物回転率も低下しました。
港湾運送業の推移

港湾運送業の推移です。売上高は前期比5.4パーセント増、11億2,200万円増の220億400万円となりました。四日市港における完成自動車およびバイオマス燃料の取扱量が減少した一方で、海上コンテナ、石炭・オイルコークスの取扱量は増加しました。
陸上運送業の推移

陸上運送業の推移です。売上高は前期比1.1パーセント増、2億2,500万円増の200億1,500万円となりました。バルクコンテナ輸送の取扱量は減少しましたが、主力のトラック輸送および鉄道輸送の取扱量は増加しました。
国際複合輸送業の推移

国際複合輸送業の推移です。売上高は前期比10.5パーセント減、29億8,900万円減の255億2,200万円となりました。海外現地法人における取扱量は減少しましたが、海上輸送および航空輸送の取扱量は増加しました。
その他の推移

総合物流事業におけるその他の推移です。売上高は前期比5.6パーセント増、9,200万円増の17億2,500万円となりました。場内での付帯作業の取扱量が増加しました。
その他の事業の推移

その他の事業の推移です。自動車整備業、ゴルフ場事業、建設事業は、スライドに記載のとおり、すべて前期を上回る結果となりました。
当社株価・出来高推移

当社の株価と出来高の推移についてご説明します。スライドには2024年4月から2026年3月までのデータを表示していますので、ご参照ください。
自己株式の取得・消却

自己株式の取得・消却についてご説明します。2026年3月2日に、ToSTNeT-3にて73万6,900株を9億9,997万3,300円で取得し、3月16日に消却しました。
次期の見通し

次期の見通しについてご説明します。世界的に中東情勢の影響が懸念される中、製造業など各産業の動向を注視しながら、顧客との連携を図っていきます。また、燃料費や資材費の高騰、労働力不足など、インフレによるコスト増加が続く厳しい環境が予想されます。
そのような環境下ではありますが、関東地区の自動車部品取扱専用センターが年間を通じて稼働することや、本年5月に竣工した北海道石狩市の共配センターの稼働、昨年発足したMPL事業部や国際事業部といった新組織による積極的な事業展開を通じて、増収を見込んでいます。
利益については、DXを推進することで業務の効率化や生産性の向上、物流品質の向上を図るとともに、料金の適正化をさらに進めることで、増益を見込んでいます。
2027年3月期の業績については、売上高は前期比3.6パーセント増の1,300億円、営業利益は前期比0.6パーセント増の86億円、経常利益は前期比1.2パーセント増の96億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1.6パーセント増の67億円を見込んでいます。
なお、中東情勢による物流事業への影響は不透明であるため、現時点での業績予想には当該影響を織り込んでいません。
配当金の推移

配当金についてです。当社の配当方針として、配当性向40パーセントもしくはDOE2.0パーセントのいずれか高い金額を目安に配当を実施しています。
2026年3月期は、1株当たりの年間配当金を43円、期末配当金を24円50銭としました。前期と比較して、年間配当金は1株当たり4円の増配となります。
2027年3月期の年間配当金は、配当方針を堅持した上で、先ほどの業績予想を踏まえて1株当たり43円50銭とし、当期と比較して50銭の増配を予定しています。1株当たりの中間配当金は21円50銭、期末配当金は22円となる予定です。
自己株式の取得決議

自己株式の取得についてご説明します。当社は株主還元の一環として自己株式の取得を行っていますが、本年度についても、5月29日の開示のとおり自己株式を取得します。
取得する株式の総数は上限180万株であり、自己株式を除く発行済株式総数の2.9パーセントに相当します。また、取得価額の総額は上限20億円で、2026年6月1日から2027年3月31日の間に市場から取得する予定です。
あくまでも現時点での想定となりますが、先ほどご説明した業績予想および配当予想を含めると、総還元性向は70パーセント以上となる見込みです。
前中期経営計画(2023-2025)振り返り

安藤:私より中期経営計画についてご説明します。当社は2026年度を初年度とする中期経営計画を策定し、これからの3年間は成長を目指した事業活動を展開していきます。
新中期経営計画の策定にあたり、2023年度から2025年度までの前中期経営計画を振り返ります。
業績目標値の振り返り

前中期経営計画における業績目標値の振り返りです。
連結売上高については、アメリカ現地法人の商流変更の影響もあり、目標値1,300億円に対して1,255億1,700万円と未達に終わりました。一方で、連結経常利益は目標値を14億8,200万円上回る94億8,200万円となり、利益率も7.5パーセントと目標値を1.5パーセント上回る結果になりました。
資本収益性については、ROEが目標値を0.9ポイント上回る6.9パーセントとなりました。
株主還元についても、当初の設定どおり確実に実施しています。配当は株主総会を経ての実施となりますが、配当方針に基づいて行う予定です。2026年3月期の年間配当金は配当性向40.8パーセント、DOE2.8パーセントを見込んでいます。
自己株式の取得は2024年度および2025年度の2年間で20億円としていましたが、予定どおり取得を進めています。
それらを踏まえ、自己資本比率は57.9パーセントと50パーセント台を維持し、売上高以外のすべての目標値を達成しました。
前中期経営計画(2023-2025)振り返り

前中期経営計画ではさまざまな重点施策に取り組み、成果を生み出してきました。成果の内容については、これまでの決算説明会などでご説明したとおりです。直近の内容については後ほどご説明しますが、1つずつ確実に施策を実施してきました。
具体的には、自動車関連物流、特殊化学品物流、新たな分野の拠点整備によるトップラインの向上、組織変更やDXの推進による経営基盤の強化、GHG排出量削減によるサステナビリティ経営の推進などが挙げられます。
前中期経営計画期間中の2024年5月には、新たに策定した資本収益性、株主還元、B/Sコントロールにも取り組み、前述のとおり確実に実施し成果を上げてきました。
前中期経営計画を踏まえた課題と今後の方針

新中期経営計画の策定にあたっては、今後のさらなる成長期に向け、前中期経営計画の取り組みや成果を踏まえて、経営戦略、財務戦略・IR活動、サステナビリティの3つの観点から課題を取りまとめています。
経営戦略としては、より収益性を高めて事業基盤を盤石にするため、BPRや省人・省力化を含む経営基盤の強化をこれまで以上に進める必要があります。また、グローバル総合物流企業として、倉庫、港湾、陸上、国際の4業態の相互補完を進めることで、さらなる収益性の拡大が可能であると考えています。
財務戦略およびIR活動については、企業価値の向上を図るため、B/Sコントロールを推進して資本効率を高めます。また、情報発信力強化のほか、ステークホルダーのみなさまとの対話を通じて、事業意義や企業の成長性への相互理解を深めることが必要だと考えています。
サステナビリティについては、グループ内での浸透を図ります。また、事業とのバランスが取れた持続可能な物流サービスの提供が必要であると考えています。
このように課題を整理し、今後の取組み方針を4つにまとめました。経営基盤の多角的な強化による売上・利益の拡大、業態間のさらなる連携による利益率の向上、資本最適化の継続とIR活動の強化、サステナビリティの取り組みを全社的に推進することです。
これらを軸に議論を重ね、新中期経営計画の策定に至りました。
新中期経営計画の概要

新中期経営計画についてご説明します。新たなスローガンとして「基礎を鍛え、価値を磨き、そして前へ」を掲げています。
このスローガンには、経営基盤をさらに強化し、安定した物流サービスの提供により利益拡大を図るという思いが込められています。また、今までの施策が当社の価値の源泉であることから、これらを確実に継続し、取り組みを強化することで企業価値の向上を目指します。そして、必ず成し遂げてさらなる飛躍を図るという決意を示しています。
その思いの実現に向けて、4つの重点施策を掲げました。経営基盤の強化、業態のベストミックスによる利益率の向上、資本最適化とIRの統合的推進、サステナビリティ経営の推進です。強化した経営基盤を土台とし、各施策を確実に実行することで、企業価値の向上を目指します。
新中期経営計画(2026-2028)の指標目標

新たな指標目標についてご説明します。大前提として、PBR1倍超を目指していきます。その上で、業績目標として連結売上高1,400億円、連結経常利益110億円、連結経常利益率7パーセント以上、投資目標として350億円を定めています。
株主還元策としては、配当は引き続き配当性向40パーセントまたはDOE2.0パーセントのいずれか高い金額を目安に実施する方針です。自己株式取得は3年間で30億円を目標とし、業績や財務状況に応じて機動的に実施していきたいと考えています。
新中期経営計画の位置づけ

先ほどご紹介したとおり、新中期経営計画のスローガンとして「基礎を鍛え、価値を磨き、そして前へ」を掲げています。
当社は130年の歴史の中で、活動拠点を四日市港から世界へと広げてきました。また、計画的に拠点や設備、機能を整備・強化することで、着実に成長を遂げてきました。
新中期経営計画は、築き上げてきた経営基盤をさらに強固にし、当社の物流サービスのレベルを高めることで、社会に必要とされる企業であり続け、さらなる高みに向けて飛躍するための期間であると考えています。
新中期経営計画における経常利益目標は110億円ですが、より長期的なビジョンとして150億円の達成を目指しています。利益目標を達成することで、現在6.9パーセントであるROEを8.0パーセントに引き上げるとともに、将来にわたり資本効率と企業価値を向上させていきます。
当社は、この中期経営計画期間を長期ビジョンにおける通過点と捉えています。将来を見据えて前回を上回る目標・施策を設定し、取り組みを進めていきます。
経営基盤の強化

4つの施策についてご説明します。まずは、経営基盤の強化についてです。
「売上拡大・利益拡大」という目標を達成するため、経営基盤のさらなる強化を重点施策と位置づけ、求める成果を明確にした上で取り組みを進めます。その上で、売上拡大に向けた価値創造基盤、人・組織、オペレーションの3つにおける取り組みを推進していきます。
売上拡大に向けた価値創造基盤については4項目を挙げています。拠点整備では、注力事業への設備投資および中長期的な拠点整備を検討していきます。四日市港においては、コンテナ専用耐震岸壁の供用開始に向けた集荷活動の強化と、港湾機能の最適化に取り組みます。
海外においては、将来性の高い海外市場での収益拡大に加え、国内拠点との連携強化による国際複合輸送の取扱い拡大に取り組みます。他企業との連携・提携では、戦略的な連携・提携の推進を通じた事業拡大や、グループ全体の競争力強化に取り組みます。
人・組織については2項目を挙げています。人材面では、成長戦略を支える人材の育成や配置の適正化などにより、多様な人材が活躍できる環境や体制の構築を進めます。運営体制の強化としては、営業力の向上やトータルロジスティックスを推進するための体制整備に取り組むほか、持続可能な労務体制の再構築にも注力します。
オペレーションについては3項目を挙げています。コスト管理では、集中管理による効果的な活用と原価低減により、利益率の向上に取り組みます。
システム・省人省力化では、BPRや省人・省力化に加えて、トータルロジスティックスの実現に向けたシステマティックな物流の推進を図ります。また、サイバーセキュリティ向上のための体制強化にも取り組みます。
安全・品質としては、労働災害の撲滅および物流事故の削減を通じて物流品質と生産性の向上を図り、ステークホルダーから信頼される物流サービスの提供を目指します。
業態のベストミックスの追求による利益率の向上

業態のベストミックスの追求による利益率向上についてです。倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4業態を横断的に相互補完し、全業態およびTrancyグループ全体の利益率向上を図っていきます。
具体的には、大きく3つの軸で取り組みを進めていきます。1つ目は業態軸です。当社はグローバル物流企業として、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4業態を営んでいます。
それぞれの業態における機能・体制を強化することで、サービスレベルや収益性の向上を図るだけでなく、4つの物流機能の連携をより一層強化し、そのシナジー効果によってサービスの価値向上と収益性の最大化を目指します。
2つ目は貨物軸です。当社はこれまで高付加価値貨物の取扱い拡大に取り組んできました。その一環として、危険品や高圧ガスなどの特殊化学品をはじめ、国内需要・生産への期待が高い半導体関連貨物の取扱い拡大に向けた拠点整備、体制・機能の強化、積極的な営業活動を進めています。
今後も当社事業の軸となるよう、引き続き取り組みを進めます。また、収益性の比較的高い港湾において新たなバルク貨物の創出を目指し、戦略的な営業活動を展開していきます。
3つ目は地域軸です。当社は四日市・中部圏を中心に国内の主要都市に拠点を構え、海外は11ヶ国25拠点で事業を展開しています。
既存の拠点・エリアでは、グローバル総合物流企業としての機能を最大限に活かしながら組織横断型営業を強化し、地域ごとの事業活動をさらに強固にするとともに、その拡大に取り組んでいきます。
事業領域の拡大に向けては、国内のみならず成長期待の高い海外も含め、新たな事業エリアの開拓に向けた取り組みを強化していきます。
これらの業態軸・貨物軸・地域軸を念頭に置き、次の成長に向けて新たな柱となる貨物の創出拡大、港湾運送事業の活性化、ノンアセット型事業の拡大、海外事業の拡大に取り組んでいきます。
資本最適化とIRの統合的推進

資本最適化とIRの統合的推進についてです。引き続き、資本効率の向上を追求する財務戦略を実行し、投資家をはじめとするステークホルダーのみなさまに対して、将来の成長期待を醸成する取り組みを進めていきます。
具体的には、株主還元方針やBSマネジメントを確実に実施することで、資本最適化を図っていきます。
株主還元施策としては、方針に基づき配当を実施するとともに、3年間で総額30億円の自己株式取得を機動的に実施します。5月29日に情報開示しましたが、今年度の計画では、金額上限を20億円、株式数上限を180万株として実施します。また、政策保有株式などにも対応していきます。
このような取組み状況については、情報開示の充実により積極的に発信することはもちろん、対話の充実を図り相互理解を深めていきたいと考えています。今後も、企業価値の向上とPBR1倍超の達成に向けて取り組んでいきます。
キャッシュアロケーション

キャッシュアロケーションについてです。成長投資へ優先的に配分しながら、引き続き自己資本のコントロールに資する株主還元を実施していきます。
投資計画は、3年間で350億円を設定しています。成長投資は、拠点整備・設備投資に200億円、基盤関連投資に50億円、更新投資に100億円の計画です。
拠点整備・設備投資には、すでに開示した北海道石狩市や三重県桑名郡木曽岬町の拠点整備も含まれますが、その他にも新たな事業展開や成長戦略に向けた投資を検討の上、順次実施する予定です。基盤関連投資では、新たな仕組み作りに欠かせないIT、省人・省力化、情報システム分野を念頭に置き、基盤の強化やサービスレベルの向上に取り組んでいきます。
株主還元としては、配当総額80億円以上、自己株取得30億円を計画しています。
サステナビリティ経営の推進

サステナビリティ経営の推進についてです。当社はESGのバランスが取れたサステナビリティ経営を推進することで、企業理念で掲げる社会的役割「地域とともに生き、広く社会の発展に貢献する」の実現を目指します。
具体的な取り組みとしては、環境経営の推進によるGHG排出量の削減、グループ全体のエンゲージメント向上、コーポレートガバナンスの強化、持続可能な企業への成長に努めていきます。
新中期経営計画のご説明は以上です。日本トランスシティグループを将来へつなぎ、確実な一歩として前進するため、今年度を初年度とする中期経営計画の目標達成に向けて役員をはじめ従業員が一丸となり、4つの重点施策に取り組んでいきます。
TOPICS・消費財物流の多様化への取り組み

田中:トピックスとして、直近の取り組みについてご説明します。消費財物流の多様化への取り組みとして、菓子・食品に特化した共同配送センターを竣工しました。
当センターは菓子・食品に特化した施設として2025年4月に着工し、先月5月18日に無事竣工しました。鉄骨高床式平屋建で、延べ床面積は4,812平方メートル、そのうち3,064平方メートルが定温倉庫となっています。
複数メーカーの店舗などへの配送を一元的に行う共同配送センターとしての役割を担い、効率的な配送を実現しています。
当センターでは省人・省力化を目的として、シャトル式自動仕分けシステムを導入しました。このシステムは倉庫管理システムと連携し、効率的な倉庫オペレーションを実現するだけでなく、トラックの待機時間削減などを通じて配送効率の向上を図る仕組みとなっています。
TOPICS・危険品分野における基盤拡充

危険品分野における基盤拡充として、高付加価値貨物対応型の木曽岬危険品物流拠点を起工しました。当社は、特殊化学品の取扱い拡大に向け、四日市港を中心とした拠点の整備や機能拡充に順次取り組んでいます。
その一環として、三重県桑名郡木曽岬町に土地を購入し、危険品専用の拠点整備に向けて具体的な設計および手続きを進めてきました。このたび準備が整ったことから、本年4月に起工し、2027年3月竣工、4月稼働に向けて工事を進めています。
当センターは三重県と愛知県の県境に位置し、中京圏のもの作りを支える危険品貨物をターゲットとしています。保管庫として6棟5,497平方メートル、屋外貯蔵所として2,450平方メートル、梱包場として190平方メートルを有しています。
その他にもコンテナのデバンニングが可能な施設やリーファー用電源を設置するなど、危険品の多様な取扱いを可能とする設計となっています。
TOPICS・最新技術導入に向けて

最新技術の導入については、ロボットを活用したデバンニング作業の自動化に関するトライアルを実施しました。
当社では安定した物流サービスを提供するため、最新技術を活用し、省人・省力化に向けた取り組みを進めています。その一環として、本年3月、関東支社東京支店大和営業所において、自動ロボットによるコンテナからのデバンニング作業の実証実験を行いました。
この実証実験により、コンテナ内作業での労働環境の改善や負担軽減、労働災害リスクの低減、生産性向上など、さまざまな可能性が期待されています。引き続き導入に向けた取り組みを進め、省人・省力化、労働環境の改善、生産性向上に取り組んでいきます。
TOPICS・企業価値の最大化に向けて

企業価値の最大化に向けて、昨年11月に当社初の統合報告書を発刊すると同時に、価値創造プロセスを策定しました。
価値創造プロセスでは、当社が将来どのような価値を社会に提供するのか、またそのためにどのように事業を展開し、成長していくのかを示しました。詳細については、当社ホームページに掲載している統合報告書をご参照ください。
社会の課題に対し、資本を活用して総合物流事業の展開を図ることで、地域産業と地域の持続的発展への貢献、社会インフラとしての信頼性向上、環境・エネルギー施策への対応と脱炭素化の推進、経営基盤の強化や人材育成による持続的価値創造といった成果を提供し、社会およびステークホルダーに貢献していきます。
TOPICS・環境への取組み

環境への取り組みとして、東松山営業所において太陽光発電設備を設置しました。当社は環境に配慮した事業展開の一環として、GHG排出量の削減に努めており、その取り組みの一環として、太陽光発電設備の設置を可能な限り進めています。
今回、関東支社東京支店の東松山営業所の既存倉庫における構造的な調査を終え、太陽光発電設備を設置しました。出力は約610キロワットです。発電した電力は当該営業所だけでなく、同じ東京支店の幸手営業所でも利用しています。
TOPICS・人的資本投資への取組み

人的資本投資への取り組みと人権方針の策定についてです。当社は、2026年3月に取締役および監査役で構成されるサステナビリティ委員会での議論・審議を経て、「日本トランスシティグループ人権方針」を定めました。
当社グループは、グループ企業倫理要綱やサステナビリティ方針において、人権を尊重する趣旨について明言してきましたが、より意思を明確にするため、今回の策定に至りました。
日本トランスシティグループは、事業を通じた社会への貢献を使命とするとともに、人権の尊重を事業活動における重要な責務と考えています。役員・従業員一人ひとりの人権意識の向上に努めるとともに、ビジネスパートナーのみなさまと協働しながら、人権尊重を推進していきます。
従業員向け株式交付制度の導入についてです。当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みを進めています。その中で、従業員のエンゲージメントを高めることや、従業員の業績への貢献意識と経営参画意識を向上させることが重要であると考えています。
これを受け、一定の職群に対して株式交付制度を導入することとしました。詳細は現在も検討中であり、決定次第あらためて情報を開示しますが、成長戦略に欠かせない人材の育成・確保の一環として、人的資本投資の取り組みを進めていきます。
基礎を鍛え、価値を磨き、そして前へ

ご説明は以上です。参考資料には当社の会社概要やこれまでのさまざまな取り組みの抜粋を記載しています。お時間の許す限り、ご覧いただければ幸いです。
質疑応答:2027年3月期の利益成長見通しとコスト要因について
司会者:「2026年3月期は売上高が微増した一方で、営業利益、経常利益、純利益はいずれも増益となりました。一方、2027年3月期の予想では、利益成長がやや慎重に見えます。料金適正化や生産性向上の効果が継続する中で、保守的に見ているコスト要因や、上振れ余地がある領域について教えてください」というご質問です。
田中:前中期経営計画で掲げた業績目標のうち、売上高1,300億円のみ未達となっています。そこで新中期経営計画の初年度となる本年度は、1,300億円の売上目標を掲げています。
今期の売上予算の検討にあたっては、昨年稼働を拡張した座間営業所の年間を通じた稼働や、5月18日に竣工した北海道共同配送センターの稼働などを加味しています。また、昨年の大幅な組織変更により発足したMPL事業部と国際事業部による積極的な営業活動を展開し、諸々の取り組みを通じて約50億円の売上増を目指していきます。
利益面では、外部環境としてインフレ傾向が続く中、燃料費、資材費、人件費などさまざまな費用が高騰しており、先行きは不透明な状況です。また、5月18日に竣工した共同配送センターの竣工に伴う一時的な費用や、三重県桑名郡木曽岬の危険品拠点整備を2027年3月の竣工に向けて進める中で発生する一時的な費用も見込んでいます。
外部環境の変化や一時的な費用の発生などを一定程度想定していますが、これまでと同様に適正な料金を収受し、利益の確保・向上に向けた活動を進めていきます。当社はこれまで、生産性の向上や業務の効率化によりコストの低減を図ってきました。今後はDXの推進などにも取り組み、より一層の利益の確保に努めていきます。
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