2026年3月期決算説明
オカダアイヨン、新中計「Onyx」で売上高340億円へ 利益の質・成長の再現性・資本効率を重視
“Blue Pride”

岡田祐司氏(以下、岡田):みなさま、こんにちは。ただいまご紹介にあずかりました、オカダアイヨン株式会社代表取締役社長の岡田祐司です。
本日は、お忙しい中当社決算説明会をご覧いただき、誠にありがとうございます。また、平素よりみなさまにはご支援を賜り、重ねてお礼申し上げます。
はじめに、4月に新たに策定した当社のタグライン「Blue Pride」をご紹介します。
「Blue Pride」という言葉には、当社グループの社員一同がコーポレートカラーであるオカダブルーを身につけることに誇りを持ち、お客さまに安心して選んでいただけるオカダブルーの製品を提供し続けるという思いを込めています。
当社は新たなタグライン「Blue Pride」の下、全社員が一枚岩となり、さらなる企業価値の向上を目指していきますので、今後ともみなさまのご支援を賜りますようお願い申し上げます。
業績サマリー(26/3期)

2026年3月期の業績概要の報告と、新中期経営計画「Onyx(オニキス)」の目的および位置づけについてご説明します。2026年3月期の業績ですが、当連結会計年度の我が国経済および世界経済は、内需を中心とした緩やかな成長が続きました。
一方、米国の関税政策や保護主義的な動きをめぐる先行き不透明感の高まりに加え、資源・エネルギー価格の動向や地政学リスクも影響し、景況感はやや弱含みで推移しました。
当社グループは、このような事業環境の中で、長期ビジョン「VISION30」の方針に基づき、国内では解体・インフラ工事需要の堅調な推移を背景に、増産と生産性向上を軸とした生産体制の強化に取り組みました。
また、海外では成長力の大きな米国、欧州、アジアを中心に営業体制の強化を図り、さらなる持続的成長と企業価値向上に努めました。
その結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高269億9,100万円で前年同期比1.5パーセント増、営業利益22億6,100万円で前年同期比0.8パーセント減、経常利益23億4,300万円で前年同期比4.7パーセント増、当期純利益14億9,100万円で前年同期比1.1パーセント増となりました。
業績(26/3期)及び通期予想

通期予想です。詳細は後ほど説明しますが、売上高は285億円、営業利益および経常利益は25億円、当期純利益は17億円を予想しています。
売上高増減要因(26/3期)

売上高の増減要因です。国内セグメントでは、油圧ブレーカーや圧砕機のうちの鉄骨カッターが底堅い需要を背景に増加しました。一方、人手不足や建設費高騰の影響により、圧砕機の大割機や小割機は減少しました。
また、つかみ機は災害復興向け需要の一巡により減少し、林業機械は油圧ショベルの販売減少やレンタル需要の低下などの影響で減少しました。
海外セグメントでは、北米において、販売子会社オカダアメリカでレンタル各社の在庫調整の影響が徐々に緩和しました。一方、オカダミッドウェストではエンドユーザー向け商製品の販売減が影響しましたが、合算ではおおむね横ばいでした。
欧州では需要の減速影響が落ち着き、圧砕機の販売が増加しました。また、アジアではインド、タイ、台湾等の販売が増加し、全体として増収となりました。
機種別売上推移(26/3期)

機種別売上推移は、スライドのとおりです。
圧砕機等主力製品 受注・生産・売上動向

圧砕機等主力製品に関する受注、生産、売上の動向です。出荷量の増加に伴い、受注残は減少していますが、受注自体は上向いており、全体として正常な状況に向かいつつあります。
解体需要は長期的に堅調に推移しており、生産能力の増強も継続して行っていることから、引き続き底堅い状況と認識しています。
海外 地域別売上構成(26/3期)

海外の地域別売上構成です。先ほどの売上高の増減要因で説明したとおり、米国、欧州、アジア、その他地域のいずれにおいても増収を確保しています。
セグメント・事業別 売上比率推移(26/3期)

セグメント事業別の売上比率の推移です。解体環境アタッチメントの構成比は、つかみ機などの減少により低下しましたが、海外の構成比率は増収により上昇し、林業、大型環境機械ほかの構成比はおおむね横ばいで推移しました。
営業利益増減(26/3期)

営業利益の増減です。国内では販売価格の見直しによる採算改善などで増益となりました。一方、海外では北米地域におけるレンタル機の評価減や関税影響によるコスト増などで減益となっています。
設備投資・減価償却費実績

設備投資および減価償却費の実績です。2026年3月期には、中長期的に需要増が見込まれる都心部の店舗拡張に注力し、関西支店の移転新設と東京本店、北関東営業所の新設を計画どおりに完了しました。
また、本社の土地取得および一部本社部門の移転用の土地建物取得についても、計画どおりに完了しています。
過去10年間にわたり国内の営業所および修理工場の整備を進めてきましたが、これでいったん完了となるため、今後は広島営業所の拡張や現本社製造部門および研修施設の建て替えに着手したいと考えています。
株主還元:配当実績と計画

株主還元の配当実績と計画です。まず、配当方針については、これまでどおり事業の安定成長を基盤とし、累進的配当および配当性向30パーセント以上を目標としています。
2026年3月期では、前期比1円増配となる年間75円の配当を予定しており、2027年3月期も同じく1円増配し、年間76円の配当を予想しています。これにより、17年連続の増配となる見込みです。なお、2027年3月期からは新たに中間配当を実施する予定です。
以上が業績概要です。
VISION30中間進捗サマリー:進捗・成果と次の成長課題

続いて、新中期経営計画についてです。まず、前段階として「VISION30」の過去5年間の進捗と成果について簡潔にご説明します。
この5年間で、連結売上は175億円から269億円に増加し、海外売上比率は16.5パーセントから23.4パーセントへと拡大しました。また、主力製品である圧砕機の国内シェアは42.2パーセントから49.9パーセントまで伸長し、建機アタッチメントメーカーとして国内シェアNo.1を維持しています。
今後の課題としては、海外事業の収益性の安定化や在庫およびキャッシュ管理の強化が挙げられます。
これまでの量的成長から、利益の質や成長の再現性、資本効率を重視した成長モデルへの転換を進める必要があります。
新中期経営計画「Onyx」:目的と位置づけ

新中期経営計画「Onyx」の目的と位置づけについてご説明します。「Onyx」はギリシャ語で「爪」を意味しますが、当社の主力製品である圧砕機の重要部位である「爪」から着想を得ています。あわせて、価値創造の源泉をしっかりと捉え、それを磨き上げていくという意志も込めています。
「Onyx」では、安定した国内事業基盤を土台に、グローバルで持続的に成長する企業への進化を目指します。そのため、この計画では単なる売上拡大ではなく、「利益の質」「成長の再現性」「資本効率」の3つを重視した価値創造型の成長モデルへの転換を図ります。
また、今期を含む3年間の固定型経営目標を策定し、確実な達成を目指します。
さらに、アドバンテッジパートナーズ社(以下、AP社)との連携を通じて、戦略立案にとどまらず、KPI設計や実行管理、成果創出までを一体的に推進し、本計画の達成確度を高めます。
新中期経営計画「Onyx」と新VISION30

「Onyx」と「新VISION30」の関係性をご説明します。まず、2021年から2025年までは売上成長、海外展開、拠点・設備投資といった基盤作りに取り組んできました。
その上で、今回「Onyx」の3年間では、目標を固定し、3年間のコミットメントとして取り組みます。また、2年経過時には2030年に向けた計画の再策定について検討することも視野に入れています。
さらにその先、「新VISION30」の目標を改定し、事業像、売上・利益目標、資本効率といった観点で成長目標と将来像を明確化します。その実現に向け、今回の「Onyx」は「3年間やりきるコミットメント計画」と位置付けています。
新中期経営計画「Onyx」:目指す価値創造の構造

「Onyx」で目指す価値創造の構造を、現状と今後の方向性に分けてご説明します。大きくは「利益の質」「成長の再現性」「資本効率」の3つの観点です。
まず、「利益の質」です。国内事業は安定していますが、同時に成熟局面に入っています。このため、価格規律や案件選別力を高めることで収益性の強化を図ります。
また、アフタービジネスには、顧客LTVの観点でまだ伸びしろがあります。そこで、メンテナンスやアフターサービスの高度化を通じ、顧客LTVの最大化を目指します。
次に、「成長の再現性」です。海外事業は成長基調ですが、収益性と安定性に課題があるため、北米事業を核とした成長モデルを構築し、再現性のある収益構造へ転換していきます。
また、新規事業・M&Aに関しては、案件発掘やPMI体制に課題があるため、これらを強化することで成長の加速につなげます。
最後に、「資本効率」です。在庫管理は、足元では在庫水準の高さがキャッシュ創出の制約となっているため、適切なKPIを導入して在庫を適正化し、キャッシュ創出力を高めていきます。
このように現状の課題を明確にし、それぞれに対する施策を実行することで、「Onyx」では質の高い成長を目指していきます。
新VISION30:長期目標(2031年3月期)

「Onyx」が目指す「新VISION30」の長期目標についてご説明します。2031年3月期の長期目標として、売上高400億円、営業利益40億円から50億円、営業利益率10パーセントから12パーセントを掲げています。
また、事業構造として、海外売上高比率30パーセント以上、メンテナンスソリューション売上高比率20パーセント以上を目指します。
「Onyx」は、この長期目標に向けた3年間のコミットメントとなります。まずはその着実な達成を通じて、次の成長へつなげていきます。
新VISION30長期目標と新中期経営計画「Onyx」(FY2026-28 コミット目標)

「新VISION30」の長期目標に対し、「Onyx」ではその実現に向けた成長ステップを明確にしています。
まず、売上高は、2026年3月期の269億円を起点とし、2027年3月期に285億円、2028年3月期に310億円、2029年3月期に340億円と着実に積み上げ、その後の成長へとつなげていく計画です。
あわせて、営業利益は、2027年3月期に25億円、2028年3月期に29億円、2029年3月期に34億円と段階的に引き上げ、営業利益率の改善も進めていきます。また、ROEについても継続的な向上を目指し、資本効率の改善を着実に進めていきます。
このように「Onyx」では、確実な成長と収益性の改善をコミット目標として完遂することで、「新VISION30」の達成に向けた基盤を構築します。
事業戦略:次の成長エンジン3本柱

ただいまご説明したとおり、「Onyx」では数値面での成長と収益性向上を目指しています。それを実現するための具体的な事業戦略についてご説明します。
まず、全体としては、国内におけるQCDのさらなる強化、「グローバルメーカー」としての地位確立、そして顧客LTVの最大化の3点を軸に取り組んでいきます。
具体的には、大きく3つの成長エンジンで推進します。まず1点目は国内事業です。解体・環境アタッチメントでの高付加価値化や林業分野でのニッチ戦略を進めるとともに、価格規律を高めることで収益力の強化を図ります。
2点目はアフタービジネスです。修理力、純正補材、IoTデバイスなどを組み合わせたソリューション力の強化により、顧客LTVの最大化を図ります。
3点目は海外事業です。グローバルメーカーとして、各地域のニーズに対応した商品および販売体制を強化しますが、まずは重要市場である北米事業を軸に成長基盤を確立していきます。
加えて、新規事業、M&A、在庫管理も重要な取り組みとして位置づけています。これらを通じて、成長の加速と資本効率の改善を同時に推進します。このように複数の施策を組み合わせることで、「Onyx」で掲げた成長と収益性改善を着実に実現します。
事業戦略:概要およびAP社との戦略的提携

これらの施策を実行するにあたり、当社単独ではなく、外部の知見も取り入れることで、実行力を高めていきます。
当社は、国内事業、アフタービジネス、海外事業、新規事業・M&A、在庫管理の5つの分野を軸に事業戦略を推進します。その中で、AP社と戦略的に連携し、データに基づく分析やポートフォリオ経営のノウハウを活用して、各施策の実行精度をさらに高めます。
また、海外ネットワークの活用や新たな価値向上施策の企画・推進力の強化、さらにはM&Aを含めた事業創造の加速にも取り組んでいきます。
このように当社の事業基盤と外部パートナーの知見を組み合わせることで、新中期経営計画「Onyx」の達成確度をより高めていきます。
事業戦略:①国内事業、⑤在庫管理

前西信男氏(以下、前西):オカダアイヨン株式会社専務取締役の前西信男です。どうぞよろしくお願いします。私からは戦略の具体策についてご説明します。
今しがた社長から説明がありましたように、今回の中期経営計画「Onyx」では、単なる売上の拡大にとどまらず、「利益の質」「成長の再現性」「資本効率」を軸に、価値創造型の成長モデルへの転換を掲げています。その実現に向けた具体的な施策についてご説明します。
当社の戦略は、先ほど説明したとおり、5つのテーマに分けています。今回、AP社との提携に基づき、これらのテーマに沿って、当社の本部長・部長クラスがプロジェクトリーダーとなり、AP社も参加するかたちでプロジェクトチームを組成し、推進しています。
また、経営レベルでは経営会議および取締役会において毎月進捗を確認し、修正を加えています。これらは個別施策であると同時に、収益力、ライフタイムバリュー(LTV)、グローバル成長、資本効率という経営課題と結びつき、一体で改善していく方針です。
「国内事業」についてご説明します。当社はすでに国内で高いシェアを有しており、製品の強みとアフターメンテナンス体制を活用し、今後は量だけでなく、収益性の高度化にも重点を置いていきます。
具体的には次の3点です。まず、プライシング規律および案件選別の高度化です。プロジェクトではプライシングをテーマに取り組み、当社の製品やアフターサービスの強み・付加価値を価格設定に反映させます。
また、値引きについては営業担当者の裁量に任せすぎず、地域性、競合状況、社内の他店舗の状況なども考慮し、規律性を持った価格交渉を行います。これにより、利益率の向上や粗利の改善につなげていきます。
次に商品戦略です。特に今後、需要の継続的な高まりが予想される鉄骨解体や大型案件向け製品の強化を進めます。
スライド42ページから43ページに、大型プラント解体や船舶解体の動向について詳細をまとめていますが、現在、大型の鉄骨カッター系製品の需要が非常に伸びている状況です。
また、当社は解体機以外にも、林業機械、木材破砕機や廃材処理機などの大型環境機械、さらに山間部の運搬機械であるケーブルクレーンといったニッチな商材も取り扱っています。
特に林業分野においては、競合他社に対して出遅れているラインアップを拡充し、アフターメンテナンス体制を有する唯一のメーカーとしてのアドバンテージを活かしていきます。
「在庫管理」については、現在の在庫水準の高さが資本効率の課題となっています。在庫を保有することは営業面ではプラスであり、当社の製品は鉄製品であるため劣化の懸念は少ないものの、保有コストや資本効率の観点も考慮する必要があります。
今後は在庫の見える化やKPIの設定による管理強化、さらに営業と製造の連携を通じてグループ全体で在庫の最適化を進め、営業キャッシュフローの改善を図ります。最終的には、これがROICの改善につながることを目指します。
事業戦略:②アフタービジネス

「アフタービジネス」についてです。今回の中期経営計画では、ここを最も重要な収益ドライバーの1つと位置づけています。
狙いは顧客生涯価値(LTV)の最大化です。当社のメンテナンス設備は、この10年間の設備投資によって、ほぼ万全に整っています。国内では、当社13拠点の営業所が保有する大型クレーンに匹敵する設備を備えた整備工場は、他にはほとんどありません。
当社の強みは特に大型の機械にあり、今後需要が期待される大型プラントや船舶の解体にも大型機械が必要です。こうした大型機械の製品と、国内では他にないメンテナンス技術、あるいは技術サービス部隊を最大限に活用していきます。
また、今後は外部の協力会社である指定サービス工場との連携を最大限に活用し、製品販売後からその製品がスクラップになるまでの間、製品に継続的に関与し続けていきたいと考えています。製品販売後も、継続的に収益を積み上げる構造に転換していきたいと思います。
これにより、販売中心のビジネスに加え、サービス収益型や継続収益型のビジネスモデルの強化を図ります。
事業戦略:③海外事業

「海外事業」についてです。課題は非常に明確で、表面上は成長しているものの、収益性と再現性に課題があります。これに対し、今回の中期経営計画では、まず北米を中核としたモデル確立を進めます。
北米の戦略ですが、最大の市場として重点的に投資を進めていきます。現在は、AP社のサポートを受けながら、製品、販売チャネル、そして地域ごとにそれぞれの施策を検討しています。
特に、当社の強みである圧砕機はこれまでほとんど市場に投入できていませんでしたが、生産能力が向上したことを受けて、北米でのシェア拡大に時間をかけてチャレンジしていきます。
そのために、2022年にグループ化したシカゴのオカダミッドウェストを起点に、解体業者やスクラップ業者などのエンドユーザー向けビジネスを拡大します。また、営業とアフターサービスという国内におけるオカダの強みを、北米でも強化することが理想と考えています。
ディーラーに対してはインセンティブプランの強化を図り、新規開拓や取引先の掘り起こしに注力します。加えて、大手レンタル会社への市場浸透やショベルメーカーへのOEM展開にも力を入れます。
このように非常に総花的ではありますが、まずはオカダアメリカの営業の本拠地でありオカダミッドウェストが位置する中西部(ミッドウェスト)において試験運用を行い、グローバル展開における当社独自の再現性を北米で検証していきたいと考えています。
そして、北米でその再現性を確立することが、グローバル展開全体の鍵になると考えています。
事業戦略:③海外事業

欧州に関しては、主要国に現地営業担当を配置する方針です。現在はフランスにのみ配置していますが、スペイン、ドイツ、イタリア、イギリスが主要な市場であるため、これらの国に注力していきたいと考えています。
同時に、環境対応や欧州仕様の圧砕機、欧州で非常に一般的なソーティンググラップルといった機械についても、ラインアップの拡充を図ります。
海外の共通施策として、現在の海外販売の多くを占める油圧ブレーカは、価格競争力の高いラインアップである「AIシリーズ」や「UXモデル」というエントリーモデルを積極的に活用し、展開を進めていきます。
また、海外全体で現地人材の獲得と育成が今後の最大の課題であると考えています。この点については、予算を組んだ上で人材投入を進めていきたいと考えています。
事業戦略:④新規事業・M&A

「新規事業とM&A」です。ここでは、規律あるM&Aを検討していきます。単に拡大するだけでなく、製品ラインアップやサプライチェーンの強化、販売チャネルの拡大、新規事業の創出といった明確な戦略目的に紐づけたM&Aを進めていきます。
投資規模としては、累計で20億円から30億円規模を想定しています。無理に進めることはせず、勝てる案件については確実に実行する方針で進めていきます。
また、そうした明確な戦略目的に基づき、実行後のPMIをしっかりと行っていきます。AP社の協力も得ながら、規律あるM&Aを実行していきたいと考えています。
経営基盤強化:投資

実行力を支える経営基盤強化についてです。重点は3つあります。設備投資に関しては、営業所投資として過去10年間で総額62億円を投じて、解体機の大型化に対応してきました。この3年間で営業所投資はほぼ終わりましたので、広島営業所の拡大のほかは、本社の生産部門や研修施設への投資を検討します。
金額的には、前の3年間の設備投資額55億円に対し、次期3年間は22億円とかなり減少しますが、これからは前期までの投資を回収するステージに入ったとご認識いただければと思います。
システム投資に関しては、販売管理や生産管理を担う新基幹システムの導入を2027年9月に予定しています。このシステムは、在庫・価格・LTVの見える化に寄与し、業務の効率化にもつながると考えています。
人材投資に関しては、グローバル人材、LTVの技術サービス人材、および次世代の経営人材への投資を進め、戦略実行上のボトルネックを事前に解消していきたいと考えています。
経営基盤強化:人材戦略

人事制度については、来年から導入予定の新人事制度により、柔軟で自律的な働き方と同時に評価の透明性を高めていきたいと考えています。また、社員のキャリア形成をしっかりとサポートし、成長と成果の可視化を進めていきます。
資本政策:キャッシュフロー

資本政策についてご説明します。キャッシュフローについては、過去3年間は投資のピークや運転資金の増加により、フリーキャッシュフローがマイナスになっていました。これを確実にキャッシュフローが出るかたちにしていきたいと考えています。
資本政策:キャピタルアロケーション

キャピタルアロケーションについてご説明します。スライド下部には営業キャッシュフローの内訳を記載しています。
過去3年間の税引後償却前営業利益は、本来であればお金として残るべきでしたが、在庫の増加や仕入債務減少によって消化されてしまい、営業キャッシュフローとしてあまり残せませんでした。この仕入債務減少は、下請法改正に伴う手形廃止が要因です。
今後は仕入債務減少の要因がなくなるため、在庫の適正化を図ることにより、税引後償却前営業利益を確実に残せる体制にしていく予定です。
そして、それを株主還元、設備投資、およびM&Aを含む成長投資に振り向けたいと考えています。
資本政策:投下資本生産性向上

投下資本の生産性向上です。ここ3年間で、利益率の低下、在庫の増加、リスクフリーレート、つまり国債金利の上昇などによる資本コストの増加の影響で、ROICとWACCの差がほとんどなくなってしまっています。
今後は、利益率の回復と在庫水準の適正化を図り、改善を図っていきたいと考えています。
プラント解体(鉄骨カッター)

今後需要の増加が見込まれる動きについて補足説明します。1つ目はプラント解体です。火力発電所、化学プラント、製鉄所などの大型プラントの解体です。
現在、全国規模で大型プラントの廃止・解体が加速しています。この解体には当社の大型鉄骨カッターが使用されています。昨年の販売実績において、この鉄骨カッターは前年対比で20パーセント以上の伸びを示しており、今後さらにこの事業の拡大が見込まれます。
船舶解体(鉄骨カッター)

2つ目は船舶解体です。現在の予定では、2028年度から日本郵船さまが日本国内で船舶解体を行う計画を発表しています。
この解体にも当社の鉄骨カッターを使用することが決まっています。すでに知られていることですが、日本の船舶は非常に良質な鉄を使用しており、鉄スクラップは電炉材として有効活用することができます。
現在はインドやバングラデシュで人手による解体が行われていますが、この過程では事故が多く、社会問題化している状況です。これを日本で安全に実施し、完全に船舶の鉄のリサイクルモデルを確立することに対して、我々も非常に期待しています。
今回の新中期経営計画「Onyx」では、国内の収益性改善、LTV型ビジネスへの転換、北米を軸としたグローバル成長、在庫適正化による資本効率改善を同時に実行することで、持続的かつ再現性のある成長モデルへ転換を目指しています。
これらをこの3年間で確実にやり切ることで、「VISION30」達成の基盤を構築していきたいと考えています。
この計画は、成長に加え、経営の質を変える取り組みとして位置づけています。その点をご理解の上、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
質疑応答:北米を中心とした海外事業の課題と施策について

司会者:「新中期経営計画に関して、海外事業は北米を中心として再現性に課題があるということですが、その理由はどのようなものでしょうか? また、具体的にどのような施策で再現性の確立を目指すの
新着ログ
「機械」のログ





