2026年3月期決算説明
第一建設工業、27年3月期は売上高690億円へ 建築の繰越工事増で15%増収予想
目次

内田海基夫氏:第一建設工業株式会社、代表取締役社⻑の内田です。2026年3月期の決算概要、2027年3月期の業績予想、株主還元政策、当社の取り組み等についてご説明します。
2026年3月期 決算概要

2026年3月期決算ハイライトについてご説明します。2026年3月期は、売上高が600億円、営業利益が69億円となり、増収減益となりました。配当については、2025年5月13日に公表した1株当たり130円から30円増配の160円を予定しています。
2026年3月期 決算概要

2026年3月期の決算概要についてご説明します。売上高は、建設事業において受注高の増加を主因に、前年同期比19億9,700万円増収の600億300万円(3.4パーセント増)となりました。
各利益については、売上高の増加による総利益の増加があったものの、工事損失引当金戻入の反動等により、営業利益が前年同期比2億8,200万円減益の69億1,100万円(3.9パーセント減)、経常利益が前年同期比9,600万円減益の75億800万円(1.3パーセント減)、当期純利益が前年同期比1,800万円減益の52億2,300万円(0.4パーセント減)となりました。
2026年3月期 決算概要

セグメント別売上高です。建設事業売上高は、受注高の増加を主因に、前年同期比19億5,600万円増収の588億8,500万円(3.4パーセント増)、不動産事業売上高は、賃貸用不動産の売上高が増加したことにより、前年同期比4,100万円増収の11億1,800万円(3.8パーセント増)となりました。
建設事業売上高の内訳については、土木工事395億9,600万円(前年同期比0.3パーセント減)、建築工事が192億8,800万円(前年同期比12.1パーセント増)です。
2026年3月期 決算概要

売上高構成比です。部門別内訳は、建設事業の土木工事が66.0パーセント、建築工事が32.1パーセント、不動産事業は1.9パーセントとなりました。発注者別内訳は、土木・建築・線路に関連する鉄道工事の合計が81.3パーセント、一般⺠間工事が12.9パーセント、官公庁工事が5.8パーセントとなりました。
2026年3月期 決算概要

業績の推移については、今年度は受注高の増加により増収となったものの、前期に計上した工事損失引当金戻入の反動等により減益となりました。
2026年3月期 決算概要

貸借対照表です。流動資産は、期末施工高の増加により完成工事未収入金が増加したものの、大型工事の施工かかる材料費・外注費等の増加による現金預金の減少等があり、前期末比14億2,400万円減少の474億7,200万円(2.9パーセント減)となりました。
固定資産は、投資有価証券の時価上昇による増加等により、前期末比38億2,200万円増加の388億6,600万円(10.9パーセント増)となりました。
これにより資産合計は、前期末比23億9,700万円増加の863億3,900万円(2.9パーセント増)となりました。
負債合計は、投資有価証券の時価上昇により繰延税金負債が増加したものの、未払消費税や未払法人税等の減少により、前期末比6億4,800万円減少の116億3,600万円(5.3パーセント減)となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の増加等により、前期末比30億4,500万円増加の747億200万円(4.3パーセント増)となりました。
この結果、自己資本比率は前期末比1.1ポイント増加の86.5パーセントとなりました。
2026年3月期 決算概要

キャッシュフロー計算書です。営業活動によるキャッシュフローは、42億5,800万円のプラスとなりました。これは、流動負債の減少等によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、14億8,200万円のマイナスとなりました。これは、有形固定資産の取得による支出等によるものです。
財務活動によるキャッシュフローは、52億9,700万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払いや自己株式の取得による支出等によるものです。
その結果、2026年3月期の現金及び現金同等物の期末残高は、前年同期比25億2,300万円減少(14.5パーセント減)の148億3,800万円となりました。
2027年3月期 業績予想

2027年3月期の業績予想です。来期の売上高は、建築工事における繰越工事の増加などにより、前期比15.0パーセント増の690億円を見込んでいます。一方で、利益面では、大型保線機械の定期検査と、それに伴う修繕が来期に集中することから、関連する検査費・修繕費の増加を見込んでいます。
その結果、営業利益は前期比14.6パーセント減の59億円、経常利益は前期比16.1パーセント減の63億円、当期純利益は前期比17.7パーセント減の43億円を見込んでいます。
売上高については、新規顧客の開拓及び官公庁工事の拡大を目指します。また、利益については、働き方改革、DX推進、コスト削減などにより利益の最大化を目指します。
配当金については、1株あたり160円を予定しています。
株主還元政策

2026年3月期の期末配当については、前期の1株当たり130円から30円増配し160円、配当性向54.6パーセントを予定しています。また、2027年3月期の期末配当は、160円を予定しています。
当社は2026年5月13日に公表した中期経営計画「変革2030」において、累進的な配当の継続、各年度において配当性向50パーセント以上に加え、DOE3.5パーセントを目指すこととしました。今後も、株主還元と企業価値の最大化を目指して取り組みます。
当社の取り組み

ここから当社の取り組みについてご紹介します。当社では、技術開発を強力に推進しています。当社が独自に開発した「D-flip(ディーフリップ)工法(任意深度定着型仮締切り工法)」は、河川内の橋脚工事において、大幅な工期短縮・コストダウンが期待できる工法です。
この技術は、特許を取得しているほか、国土交通省によって運営されるNETIS(ネティス:新技術情報提供システム)に登録しており、本工法による事業領域拡大に取り組んでいます。
当社の取り組み

2025年11月26日(水)から29日(土)まで幕張メッセにて開催された「第9回 鉄道技術展2025」に出展しました。当社ブースでは、土木の特許技術である「D-flip工法」をはじめ、線路技術では、実際の軌きょうを配置した実演展示を行い、来場者のみなさまに操作を体験していただきました。会期中は多くの方にご来場いただき、当社の技術および取組みを幅広く紹介する機会となりました。
当社の取り組み

ドローンの活用技術についてご紹介します。VTOL型ドローンの自動航行機能を活用した災害発生時の鉄道設備点検に関する実証実験を実施しています。迅速な被災状況の把握と点検者の安全性向上が期待されることから、今後は災害発生時の即時対応に向け、関係者間での協議を進めていきます。
当社の取り組み

国土交通省など関係省庁が主催する第9回インフラメンテナンス大賞において、当社、東日本旅客鉄道株式会社新潟支社さま、東鉄工業株式会社さまおよびエアロセンス株式会社さまの4社で取り組んだ「レベル3.5飛行によるVTOL型ドローンを活用した鉄道斜面調査の取組み」が優秀賞を受賞しました。
インフラメンテナンス大賞は、社会資本のメンテナンスに関する優れた取り組みや技術開発を表彰し、広く紹介することにより、日本のメンテナンス産業の活性化などを目的としているものです。今後も、DX技術を活用した効率的なメンテナンスの実現に向け、DX推進に取り組んでいきます。
当社の取り組み

秋田県北から⻘森・津軽地区にわたる大降雪を受け、連日にわたり保守用車による除雪作業および救援対応を実施しました。厳しい気象条件下において、関係各所からの要請に基づき、現地状況を踏まえた対応を行い、列車運行の早期回復および鉄道利用者さまの安全確保に努めました。今後も、安定輸送を支える保守体制の維持・強化に取り組んでいきます。
当社の取り組み

人的資本経営についてご紹介します。当社は、中期経営計画において人的資本経営を成⻑戦略として大きく位置付け、さまざまな取り組みを通じて、社員のエンゲージメント向上と持続的な成⻑の実現に取り組んでいます。
当社の取り組み

採用活動の強化を目的として新たなリクルートCMを制作し、TV・「YouTube」・「TVer」にて放送・配信を行っています。本CMでは、当社の技術や機械をキャラクターとして擬人化した表現を用い、当社ならではの仕事や事業の魅力をPRしています。今後も、さまざまな情報発信を通じ、人材確保および人的基盤の強化に向けた取組みを進めていきます。
当社の取り組み

地域共生活動について、ご紹介します。当社の⻲田研修センターの駅舎・踏切・線路等の屋外実習設備を活用して、東日本旅客鉄道株式会社新潟支社さまと共催による視覚に障害のあるお客さまへの「鉄道施設体験会」を開催しました。
このような体験会を通じて、すべてのお客さまが安全・安心に鉄道をご利用いただけるよう今後も取り組んでいきます。
当社の取り組み

健康経営への取り組みについてご紹介します。2021年4月、当社は社員が心身ともに健康で、働きがいに満ち、一人ひとりの能力が十分に発揮されている職場環境を目指すため「健康経営宣言」を制定し、社員とそのご家族の健康管理を経営課題と捉えて、健康経営の推進に努めています。
その一環として、社員の健康知識と意識を高め、自己管理を促すために動画を作成しました。この動画は、社員専用サイトで公開しており、全社員に周知しています。
また、社員の健康リテラシー向上を目的に、「日本健康マスター検定」の資格取得を奨励しています。この資格は日本医師会の監修によるもので、当社では受験費用等を支給する制度を設け、社員の積極的な資格取得を支援しています。
さらに、⻭科検診費用の補助制度の導入や、産業保健師による保健指導など、社員の健康維持・増進に向けた取り組みも進めています。
当社の取り組み

2026年3月、経済産業省および日本健康会議が推進する「健康経営優良法人認定制度」において、「健康経営優良法人2026大規模法人部門」に認定されました。また、2026年2月、新潟県新潟市より「新潟市健康経営優秀賞」を受賞しました。
当社の取り組み

環境経営への取り組みについてご紹介します。当社は、2022年11月に「環境経営宣言」を制定し、同時に、「第一建設工業環境計画〜カーボンニュートラル・チャレンジ2050〜」を策定し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいます。
主な取り組みとしては、脱炭素社会の実現として、事業所照明のLED化の推進、2022年7月にZEBプランナー制度、2023年7月にはZEHデベロッパー制度に登録し、ZEBおよびZEH-Mの普及に取り組んでいます。
また、自然共生社会の実現として、当社が管理する123台の大型保線用機械で使用する生分解性作動油を100パーセント導入したほか、社員の環境リテラシー向上に取り組んでいます。
当社の取り組み

脱炭素社会の実現に向け、事業活動を通して排出するCO2排出量について、2020年度の実績を指標とし、2030年度には30パーセント削減、2050年度にはCO2排出量実質ゼロを目指し、取り組んでいます。
主な取り組みとしては、購入電力の再生エネルギー化、事業所照明や工事用仮設照明のLED化、現場の仮設事務所での太陽光発電利用、作業機材のバッテリー化等に取り組んでいます。
当社の取り組み

⻑野県⻑野市において2025年3月に着工した当社の不動産賃貸マンション「ディークレスト三輪田町」は、2026年2月に完成しました。本物件では、省エネルギーに配慮した設計を採用し、省エネ性能表示制度に基づく「省エネ性能ラベル」を取得しました。
省エネ性能表示制度は、住宅・建築物の購入者や入居者が省エネ性能を踏まえて建物を選択できるよう、2024年4月から販売・賃貸事業者に対し、省エネ性能ラベルの表示を努力義務として求める制度です。
(参考)会社概要

会社概要についてご説明します。当社は、新潟県に本社を置く、鉄道工事を基盤とした総合建設業です。主たる事業エリアは信越・東北・関東地方で、事業所数は40ヶ所です。
(参考)会社概要

当社の創業から現在までの沿革です。1942年の創業以来「鉄道工事」を基盤として、社会資本の整備に貢献してきました。2004年12月にジャスダック証券取引所に上場、2022年4月に東京証券取引所スタンダード市場に上場しました。また、同年11月に東日本旅客鉄道株式会社さまの持分法適用会社となりました。
(参考)事業紹介

当社は、土木・建築・線路工事を中心とした建設事業に加え、不動産事業にも注力し、地域社会の発展に貢献しています。
土木工事については、鉄道橋の架替え工事・耐震補強工事、防災・減災対策工事、鉄道近接工事、コンクリート構造物の補修などを行っています。
建築工事については、駅の新築工事、鉄道関連施設の建設工事、マンション、店舗、施設、工場、事務所の新築・修繕工事などを行っています。
線路工事については、線路の修繕や新設工事、線路の除雪などを行っています。
不動産事業については、不動産開発・販売・賃貸などを行っています。
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