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株式会社GENOVA9341

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サービス業

アジェンダ

平瀨智樹氏:株式会社GENOVA代表取締役社長の平瀨です。2026年3月期第3四半期決算説明を始めます。こちらが、本日のアジェンダです。

MISSION/VISION

まずは事業概要です。当社は「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」のミッションのもと、2つの事業を展開しています。

メディカルプラットフォーム事業では、「Medical DOC(メディカルドック)」という医療情報メディアを中心に事業を進めています。スマートクリニック事業では、患者が快適に受診できるよう、クリニックの自動化を進めています。

スナップショット 2026年3月期第3四半期末時点

2026年3月期第3四半期の連結売上高は79億3,000万円、営業利益はマイナス2,000万円となりました。

メディカルプラットフォーム事業の医療メディアは、月間1,432万PVを記録しています。また、自動受付精算機とセルフレジの導入台数は累計2,751台となりました。

メディカルプラットフォーム事業

メディカルプラットフォーム事業の「Medical DOC」は、医療と患者の医療情報格差を解消することを目的に、一般の方や患者向けにさまざまな医療情報を提供しています。

スマートクリニック事業 ハードウェアサービス

スマートクリニック事業は、主に医療のDX化やクリニックのオートメーションを通じて、医療人材不足への対応、不要な医療事務業務の削減、患者の待ち時間短縮を目的とし、業務効率化を推進しながらソリューションの構築を目指しています。

こちらは、スマートクリニック事業で提供しているハードウェアサービスに関するスライドです。

スマートクリニック事業 ソフトウェアサービス

こちらは、スマートクリニック事業のソフトウェアサービスです。

ビジネスモデル

こちらのスライドは、ユーザーや利用者の動線を示したチャートです。

スライド左側には、メディカルプラットフォームからの流入ルートが示されています。ソースは「Google」検索や「Yahoo!ニュース」「LINE NEWS」などのニュースサイト、またはSNSを経由して「Medical DOC」に到達します。

ユーザーは「Medical DOC」内で自分に適した医療機関を見つけ、クリニックを訪問します。

その後、スライド右側に進みます。スマートクリニック領域では、当社が提供する自動化ソリューションを導入したクリニックが、ユーザーにより快適な医療体験を提供しています。

当社の顧客は主にクリニックですが、集患という基礎的なニーズに加え、事務業務の改善を通じて、川上から川下までのソリューションを提供しています。

子会社「株式会社ASANO」の事業開始について

当社は、2025年4月11日付の「事業譲受に関するお知らせ」に記載のとおり、株式会社ADI.Gの主要な事業を譲り受けることを目的として、株式会社ASANOを設立しました。

本事業の譲受により、当該事業のさらなる成長と顧客満足度の向上が期待されるとともに、当社グループとしても、中核事業への集中を通じた経営の効率化および財務基盤の強化が可能になると考えています。

ASANOの主な事業領域

新設したASANO社の主な事業領域についてご説明します。同社は歯科用器械や材料、薬品の流通を基盤とし、医院の開業・経営支援やデジタルソリューションの提供を包括的に展開する、歯科専門物流事業を行っています。

グループのマーケティングおよびDX領域との連携を通じて、医療現場の課題解決と価値創出に貢献します。

ASANOの10-12月の進捗・経過・現状

ASANO社の10月から12月における進捗と現状についてご説明します。

まず、歯科流通事業についてです。スライドの一番左側をご覧ください。材料や薬品の販売においては、主要なメーカーや商社との取引が順調に再開し、安定した流通体制を構築できています。

民事再生前後、すなわち昨年からの全体の取引回復率は81.5パーセントです。地域別では北陸が最も高く、98.1パーセントです。関東は72.4パーセントとなっており、今後の重点強化エリアとしています。

次に、DX事業についてです。現在、カルテシステムの予算達成率は70.5パーセント、予約システムは40.4パーセントと、パートナー企業からリファラルをいただけるようになってきています。引き続き、パートナー企業との連携強化を中心に施策を進めていきます。

今後の方針としては、採用をさらに強化し、特に関東地区のシェア回復を最優先に進めます。営業と配達担当を分けた採用体制を構築することで、業務効率化と販売力の両立を目指します。

2026年3月期第3四半期実績

業績ハイライトです。2026年3月期第3四半期の売上高は全体で79億3,000万円、前年同期比4パーセント増となりました。

メディカルプラットフォーム事業の売上高は35億1,000万円で、前年同期比27パーセント減、スマートクリニック事業の売上高は23億2,000万円で、前年同期比3パーセント減となっています。また、営業損失は2,000万円、当期純利益は4,000万円となりました。

3ヵ年サマリー 四半期事業別売上

2026年3月期第3四半期の売上高は、スマートクリニック事業が前四半期と同水準である一方、メディカルプラットフォーム事業は一部サービス改定の影響で一時的に計上が遅れ、売上に対するラグが発生しています。

子会社であるASANO社は、取引先の開通が進んだことにより、前四半期比で売上が増加傾向にあります。DX事業も、前四半期と比較して改善しています。

利益構造及び利益率の推移

利益構造および利益率の推移についてご説明します。2026年3月期第3四半期の営業利益は、売上の進捗が想定を下回ったことにより、減益の状態が続いています。

第2四半期からはASANO社がグループに加わったことで、製造経費が従前よりも多く含まれるようになりました。これは、ASANO社単体の売上の9割以上が歯科流通事業(物流)によるものであることに起因しています。

ただし、DX事業の売上が増加するにつれて利益率の改善が期待されています。

四半期費用内訳の推移

四半期費用内訳の推移です。2026年3月期第3四半期は、ASANO社のグループインを契機に、各費用項目が増加傾向にあります。そのため、ASANO社単体での費用内訳も別途記載しています。

スライド一番右側に記載しているグラフが、ASANO社単体の費用内訳です。一方、ASANO社を除く費用構造としては、製造経費として計上されている項目に、チームラボとの連携商品に対する一過性費用や、「NOMOCa AI call」のシステム導入に関する開発費用などが増加しています。

前四半期に記載していた貸倒引当金の影響が解消に進んでいることから、その他経費は減少傾向にあります。

3ヵ年サマリー 四半期事業別営業利益

2026年3月期第3四半期の営業利益は、メディカルプラットフォーム事業で契約件数が減少したことにより、圧縮傾向にあります。

一方、スマートクリニック事業は前四半期と同水準で、一定の利益率を維持しています。

また、子会社のASANO社による歯科流通事業は、民事再生の影響が残っているため、事業譲渡前の売上・利益水準には回復していません。ASANO社のDX事業は高利益率ですが、契約件数が伸び悩んでいるため、現時点での利益貢献は限定的です。

GENOVA単体3ヵ年サマリー四半期新規既存比率

GENOVA単体3ヶ年サマリーの四半期新規・既存比率です。スライドは、新規のお客さまと既存のお客さまの比率を示したグラフです。

当社はフロー型の収益モデルを採用していますが、20年間の歴史を通じて培った1万7,000件に及ぶ医療機関のタッチポイントを活用し、既存顧客への再販およびクロスセルにより、一定水準の売上高を創出できています。

メディカルプラットフォーム事業の契約件数と契約単価

メディカルプラットフォーム事業の契約件数と契約単価です。

2026年3月期第3四半期において、メディカルプラットフォーム契約件数では、クリニック見学レポートのサービスリニューアルに伴う納品遅れが発生しています。

また、昨年度第3四半期以降、メディカルプラットフォームのPV数が踊り場状態にあったことを受け、医科・歯科のコラムとは異なる新しいサービスに注力しました。

今期から開始したメディカルプラットフォームの低価格帯サービスは、引き続き受注件数への貢献を示しています。

スマートクリニック事業(ハードウェアサービス)の契約件数と契約単価

スマートクリニック事業(ハードウェアサービス)の契約件数と契約単価です。

契約件数は前四半期と同等の水準で推移しており、契約件数が多い商材は前四半期と変わらず「NOMOCa-Desk」が牽引しています。

また、「NOMOCa-Stand」はオプションプランの契約締結増加に伴い、平均契約単価において若干の上昇傾向が散見されました。

スマートクリニック事業(ソフトウェアサービス)の契約件数と契約単価

スマートクリニック事業(ソフトウェアサービス)の契約件数と契約単価です。

前期第3四半期にトライアルを開始した「NOMOCa AI call」の納品は進んでいます。ただし、従前の決算説明資料には「NOMOCa AI call」の件数が含まれていなかったため、「NOMOCa AI call」を含む数字に変更しました。

2026年第2四半期から、開発・営業・サポートを一体で運用する体制を整えた結果、第3四半期においては導入プロセスが安定し、導入スピードと品質の両面で改善が進みました。

業界プレゼンスの向上と認知拡大への取り組み

成長戦略とその他の取り組みです。業界プレゼンスの向上と認知拡大に向けた取り組みについてご説明します。

2025年7月の「Street Medical School(SML)」および11月の「YOBO万博2025」に、当社井上取締役が登壇しました。「ヘルステックサミット2025」では、リアルワールドデータやAIを活用した次世代の資本戦略について議論を深めました。

次に、2026年には東京都主催のアジア最大級のカンファレンス「SusHi Tech Tokyo 2026」のアンバサダーに就任しました。

「テクノロジーによる持続可能な都市課題の解決」というビジョンのもと、医療DXのリーディングカンパニーとして、日本発のイノベーションを世界に届けていきます。

クリニックオートメーション構想

スマートクリニック事業において、クリニックオートメーション構想を明確化しました。

「クリニックオートメーション」とは、定型業務を仕組みに任せ、人が判断や説明に集中できる環境を作るという考え方です。部分的な自動化ではなく、診療全体の流れを再設計することが本質であり、医療現場のDXを総合的に支援していきます。

スマートクリニック事業が実現する医療DXと評価

クリニックで働くスタッフと患者さま双方にメリットをもたらす、対話型AIチャットサービスを実現していきます。

歯科流通事業の今後の施策

歯科流通事業の経営統合は、順調に進んでいます。GENOVAと協力して歯科業界向けのサービスを提供していくことにより、両社のノウハウをグループ全体に還元し、成長を一層加速させます。

市場環境について

こちらのスライドには、市場環境と事業への影響を表形式でまとめています。第3四半期からは、介護チームも発足しました。

Medical DOC のニーズが高まっている証左

健康に関するキーワードについて、「Google」での月間平均検索ボリュームを4年前と比較すると、全体的に増加していることは明らかです。医療情報を提供する、当社の「Medical DOC」に対するニーズが高まっていることがわかります。

持続的成長に向けた経営・組織基盤の強化

持続的な成長に向け、経営面と組織面の両方から基盤強化を進めています。

まず、経営面では、2025年9月に経営企画室を新設しました。これにより、予算実績管理の精緻化を図り、PDCAの高速化やM&A戦略の強化による成長スピードの加速を実現していきます。

次に、組織面では、2026年2月から人事企画部の機能を大幅に強化します。人材を「資本(アセット)」と位置づける人的資本経営を推進し、次世代を見据えた人事施策や評価報酬制度の改定に取り組みます。

中期的な事業構想

当社が現在取り組んでいる事業ドメイン、およびターゲット市場を示しています。ASANO社のグループ化に加え、新任執行役員による事業ドメインの拡充に伴い、当社のビジョン・ミッションがより現実味を帯びることを期待しています。

また、既存事業では、メディカルプラットフォーム事業において、第3四半期より動物病院へのアプローチが順調に立ち上がっています。さらに、第4四半期には介護福祉事業所等の運用も開始しています。

医療分野における信頼性強化と戦略的パートナーシップの推進

歯科領域において、学会や専門家との関係はすでに強固です。しかし、企業としての成長と競争優位性をさらに高めるためには、医科領域での信頼性と影響力を強化する必要があります。

この取り組みは、特に医科領域でのAuthority Relationの構築と高度医療機関との戦略的提携に焦点を当てています。Medical & Public Affairsをより戦略的に推進し、実質的な関係性を構築することを目的としています。

医科分野の学会活動との連携を深め、業界全体の健全な発展に貢献することで、全社的な医療ガバナンスを徹底し、事業基盤を強化します。

「GENOVA VISION 2026」の制定

今年は「GENOVA VISION 2026」を制定しました。GENOVAは「ヒトと医療をつなぐ」を通じて、誰もが安心して適切な医療を受けられるインフラの構築を加速させる方針を示しています。

当四半期の総括

当四半期の総括です。当四半期の業績は減収となったものの増益で着地し、下げ止まりを確認できました。来期に向け、各事業で準備を進めています。

メディカルプラットフォーム事業では収益構造の改善が進み、スマートクリニック事業では商材獲得数の好調を維持しています。また、歯科流通事業では水準が回復しており、再成長に向けた土台が整っています。

これらの施策を支える基盤として、2つの強化を実施しています。経営面では、2025年9月に経営企画室を新設し、予算実績管理の精緻化やM&A戦略の強化を図っています。

組織面では、今年2月に人事企画部をアップデートしました。人的資本経営を軸に評価制度を改定し、4月入社予定の新卒80名の育成・定着に向けた体制を整備します。

株式会社GENOVA DESiGNの吸収合併

また、本日発表しましたが、グループ運営の効率化を目的に、2026年4月1日付で株式会社GENOVA DESiGNを吸収合併します。これにより、メディカルプラットフォーム事業と制作部門の連携を強化し、意思決定の迅速化や管理コストの削減を図ります。

なお、本件は100パーセント子会社の合併であり、連結業績への影響はありませんが、サービス品質の向上と経営の効率化に寄与するものです。

株主還元政策について

当社は株主還元に対する明確な方針を示していませんが、昨年度は創立20周年記念として、普通配当金10円と記念配当金20円を合わせた総額30円の初配当を実施しました。

昨年度は事業が想定を下回ったものの、利益剰余金が蓄積されていることから、株主還元にも継続的に取り組んでいく方針です。また、さらなる先行投資を進めていきたいと考えています。

そのため、まずは減配を避けるためにも記念配当金の20円を普通配当金に上乗せし、今期から普通配当金を30円とします。

なお、自社株買いを含むその他の株主還元政策については、今後も株価や投資家のみなさまのご意見を参考にしながら、前向きに検討していこうと考えています。

以上で、2026年3月期第3四半期の決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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