4,000社導入のRPAツール武器に、7,000億円市場に切り込む成長株

国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」がスタート! ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、オープングループを取り上げます。

ハイパーオートメーション市場は7,000億円に拡大、RPAとBPOで切り込む成長株

政府や企業が進めるDXの中でも、RPA（パソコン操作の自動化)を核としたハイパーオートメーション（業務プロセス全体の自動化)市場は、2030年に国内で約7,000億円規模に達すると見込まれます。

この分野で注目なのがオープングループ(6572)です。業務自動化ソフトとBPO(ノンコア業務の外部委託)を組み合わせたDX支援ビジネスを展開しています。事業は、RPAやクラウド型自動化サービスを提供するインテリジェントオートメーション事業が売上の約66%、成果報酬型ネット広告「PRESCO」を中心とするアドオートメーション事業が約21%、給与計算BPOや医療BPOなどその他事業が約13%という構成です(2025年2月期)。

「BizRobo!」は累計3,000社超が導入、国産RPAツールの代表格

主力のインテリジェントオートメーションでは、RPAツール「BizRobo!」やクラウド型の「RoboRobo」を提供しており、BizRobo!だけで累計3,000社超が導入、両サービス合計では4,000社超に広がっています。BizRobo!は国内の中堅・中小企業を対象とした調査でRPAツール導入シェア第2位(16.1パーセント)とされ、国産RPAの代表格の一つです。月額課金のサブスクリプションモデルで解約率も低く、ストック収入の厚みが増している点が強みと言えます。

自動化技術を広告・給与計算・医療分野に横展開、BPO市場の拡大に照準

同社の特徴は、この自動化技術を広告・給与計算・医療事務といった別分野にも横展開していることです。広告分野では、RPAやAIで効率化した成果報酬型広告「PRESCO」の取扱高拡大を通じて、2028年2月期に年間取扱高300億円・シェア1位を目標としています。給与計算BPOでは、買収した専業会社に自社のRPAを組み合わせることで、少人数で多くの企業の給与計算を処理できる体制づくりを進めています。医療分野でも、在宅医療を含む医療機関向けBPO子会社を通じて診療報酬請求などの事務代行に参入しており、日本の医療BPO市場は2024年時点で約2,700億円から2033年に約5,600億円へ拡大すると予測される中、医療DXの受け皿としての役割を狙っています。

配当性向40%目安でDOE3%導入を視野、株主還元と成長投資を両立

還元方針としては、主要事業から創出される税引後営業利益をベースに配当性向40パーセントを目安とし、2028年2月期をめどにDOE(自己資本に対する配当額の割合)3パーセント程度の導入を目指すとしています。2025年2月期には上場後初の期末配当として1株5円50銭を実施しており、今後は成長投資と配当を両立させていく方針です。

労働人口減少という構造問題に長期で向き合うビジネスモデルであり、ストック型収益とM&Aを組み合わせた成長戦略が機能すれば、中長期での企業価値向上を狙う投資家にとって注目しやすい銘柄と言えます。

さらに詳しく知りたい方へ――社長による生配信セミナーのご案内

事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。オープングループ 代表取締役・高橋知道氏、オープン 代表取締役 執行役員社長・石井岳之氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。

今回のセミナーでは、YouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。

視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。

参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。

「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。

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2025年12月10日(水)19:00時開催。オープングループオンラインIRセミナー ※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。

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執筆者プロフィール

執筆：西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。『神の手』の某社で大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。

※記事内容、企業情報は2025年11月23日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。