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細分化される「需要」

先日11月21日の臨時閣議では、高市内閣が総合経済対策を決め、その規模が21兆円超(減税効果等含む)となることが明らかになりました。この決定は、今回のテーマである「内需株」にとって、今後大きな追い風となってくるでしょう。

そもそも「需要」という言葉は、株式市場や企業経営等、経済全般で広く見聞きする言葉でしょう。しかし、それが一体「どこから湧いているものか」という点を常日頃から意識している人は案外少ないかもしれません。そのうちの1つが今回のテーマである「内需」であり、内とは国内を意味します。
対となる概念としては「外需」、つまり国外からの需要も当然ありますね。今回のテーマである内需をもう少しだけ掘り下げれば、政府や官公庁、地方自治体の需要を「官需」、そのままですが民間の需要を「民需」として分類したりもします。

さて、話を戻して国内の需要とは何かという部分をもう少し株式市場的に、業種の側面から言語化すると、建設や不動産の他、電力、銀行、小売、通信などが代表的なところでしょうか。ただし、あくまでこうした業種に国内を基盤としている企業が相対的に多いという程度のものですから、注意が必要です。こうした内需株は、物価高などに伴う消費者のマインド低下といった側面が警戒されるポイントとなる一方、為替影響を受けにくく、初心者でも手掛けやすい点はメリットの1つです。

参考までに、今回はテーマ「内需」に属する銘柄の一部を紹介します。他にも沢山の銘柄があるので、ぜひ調べてみてください。

1.ライフドリンクカンパニー(2585)

大阪を本社所在地とし、「水」「お茶」「炭酸飲料」の製造販売を行うドリンク・リーフ事業を主たる事業としています。多角化を進めていた時期もありましたが、2015年以降はドリンク事業への集中を進めてきました。各工程の内製化や液種を水・お茶・炭酸飲料、容量を2L・500mlに集中する等、無駄の極小化が特徴でもあります。
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2.エクシオグループ(1951)

近年、通信キャリア、都市インフラ、システムソリューションの3事業分散が実現してきましたが、元々はNTTグループをはじめとした通信キャリア事業者の通信設備について、企画・設計から施工・運用・保守までの一貫したサービスを全国ワンストップ体制で提供する通信キャリア事業を主力とする企業です。
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3.ハイデイ日高(7611)

社名にちなんだ業態名を冠した「熱烈中華食堂 日高屋」を主力業態とする外食企業です。「駅前、1階」という立地を重視しながらも、低価格でランチからちょい飲み需要まで幅広く利用されています。焼き鳥業態を育成中ということは意外と知られていないかもしれません。直営店舗数は465店舗(※2026年2月期中間期末時点)。
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4.第一建設工業(1799)

1942年の創業以来、鉄道工事を基盤とした総合建設業として成長してきました。新潟に本社を置き、信越・東北・関東地方を主たる事業エリアとしています。建設系の企業は、公共事業もあって、冒頭で少し言及した「官需」と関わりが深い場合もありますね。
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大雑把に見てはいけない、内需の罠

例えば、内需株を説明する際に、昔から百貨店はその一角としてよく出てきます。一方、インバウンド関連としても登場するように、完全に内需で成り立っているのかと言われれば、国策として訪日客の受け入れを積極的に拡大してきた日本においては、そうとも言い切れません。
実際、台湾有事をめぐる高市首相の国会答弁を受けて、日中間の緊張が高まった場面で、インバウンド関連や中国関連の銘柄が大きく売られましたが、その中に百貨店株も含まれていました。百貨店に限った話ではなく、経営戦略として同業とは異なる方針・稼ぎ方をしているような企業もありますから、結局は業種で大別しつつも、それぞれの企業の中身をしっかりと見たうえで、最終的に内需株なのかどうか、判断していく必要があるということですね。

(※2025年11月26日執筆)

執筆:RAKAN RICERCA株式会社

国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。


※記事内容、企業情報は2025年11月26日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

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