【QAあり】BTM、上期売上高は前年比2桁成長、営業利益は前年同期比34.1%増 人材投資やM&AでAI領域を強化、さらなる事業拡大へ
MISSION(経営理念)

田口雅教氏:2026年3月期第2四半期の決算説明を行います。株式会社BTM代表取締役社長兼CEOの田口です。本日はよろしくお願いします。
私たちは「日本の全世代を活性化する」というミッションを掲げています。当社を立ち上げた私ともう1人の代表はともに地方出身で、首都圏と地方の機会格差を是正したいという思いから会社を設立しました。
地方では優秀な人財がいても就職の選択肢が狭く、活躍の場が少ないです。また、技術やノウハウを持つ企業があっても、それを活かせる場が少ないという現状に対し、非常にもったいないと感じています。
そこで、こうした状況にさまざまな機会を提供し、活性化を促していきたいと考えています。そのため、当社では、地方の人財を積極的に活用し、企業のDXを推進する事業を展開しています。
目次

スライドが本日のアジェンダです。
エグゼクティブサマリー

まず、2026年3月期第2四半期の決算概要です。エグゼクティブサマリーとしては、成長投資フェーズの継続により増収減益となりました。
売上高は前年同期比13.8パーセント増の28億2,900万円で、営業利益は前年同期比18.3パーセント減の5,200万円、当期純利益は前年同期比23.9パーセント減の3,100万円という結果です。
引き続き成長投資を行っているため、増収を安定的に維持しており、売上高は四半期会計期間で過去最高を更新しました。利益面では、前年同期比13.8パーセント増の売上成長により、営業利益のマイナス幅も前年同期比60.7パーセント減だった第1四半期から大幅に縮小しています。これにより、売上・利益ともに計画どおりに進捗しています。
また、積極的な人材投資やM&AによるAI領域の強化を通じて、さらなる事業拡大を図るため、案件の受注を強化しています。
注力ポイント

注力ポイントについてです。1つ目は積極的な人材採用です。営業人員数や自社エンジニアの増員を積極的に進めています。また、管理部門の強化による連結体制の整備にも投資しています。
第2四半期も第1四半期に引き続き人材採用を積極的に行い、第2四半期時点で営業人員は33人、自社エンジニアは159人まで増員できており、受注可能な案件を拡大できています。新規事業開発やM&A、子会社設立などによる事業拡大を推進するため、管理部門の強化を行い、連結体制の整備に注力しています。
また、2つ目として協業体制の強化を進めています。他社との協業により、サービスを拡充し、AI領域での開発を加速しています。具体的には、さくらインターネット社と「セールスパートナー契約」を締結し、これによって顧客に提供可能なクラウドサービスの選択肢を広げています。
また、従来からヘッドウォータース社との連携を強化していますが、さらに共同プロジェクトを実施することで、AIエージェントの開発を加速させています。
3つ目は、事業拡大に向けた先行投資です。継続的なM&A実施のための投資や、BTMAIZの成長強化を目的とした先行投資を行っています。
具体的には、クエスト・システム・デザインを完全子会社化しました。今後も積極的にM&Aを推進していきたいと考えています。子会社であるBTMAIZにも積極的な投資を継続しており、管理体制の構築などに注力しています。
P/Lサマリー

P/Lサマリーです。売上高は前年同期比13.8パーセント増の28億2,900万円、営業利益は前年同期比18.3パーセント減の5,200万円となっています。第1四半期に比べて減少幅は縮小しており、予定どおりに進捗している状況です。
第2四半期(中間期)進捗率

第1四半期の成長投資の効果により、第2四半期の業績は好調に推移し、売上および各段階利益は進捗率45パーセント以上を達成しています。
当社は下期になるほど売上と利益が増加する計画を描いており、事業モデル的にもストック型です。成長投資を含めて、下期以降にさらに業績拡大を加速させていきたいと考えています。現状としては、非常に順調に進捗しています。
売上高・営業利益 四半期推移

売上高、営業利益の四半期推移です。四半期の売上高は前年同期比17.5パーセント増としっかり拡大しており、前四半期比でも10パーセント増加しました。引き続き、過去最高の売上を更新していきたいと考えています。
また、成長投資を継続しつつも、売上増の効果により営業利益は前年同期比34.1パーセント増で着地できています。
営業利益分析

営業利益分析です。人材投資を中心とする積極的な成長投資により、前年同期比で減益となっていますが、成長投資を除くと、営業利益は前年同期比21.1パーセント増の成長を達成しています。
引き続き、成長のために積極的な投資を継続していく方針に変わりはありません。それにより、さらにさまざまな事業を展開し、社会への貢献を進めていきたい考えです。
トピックス1 M&AによるDX推進事業の拡大

2026年3月期第2四半期のトピックスです。1つ目は、M&AによるDX推進事業の拡大です。株式会社クエスト・システム・デザインを子会社化することで、東北地方におけるDX推進を加速し、事業拡大を進めています。
クエスト・システム・デザインは東京および山形に拠点を構えており、当社にとって山形は新たな拠点となります。このM&Aを通じて、地元企業との連携や東北地方への進出を力強く推進できるものと考えています。
期待されるシナジーとしては、東北エリアにおけるエンジニアの採用力の強化と活躍機会の創出です。首都圏と山形を結ぶクエスト・システム・デザインのフルリモート開発体制とBTMの採用力を掛け合わせることで、東北地方の優秀なエンジニアの採用を強化し、活躍の場を提供していきたいと考えています。
また、東北地方の顧客基盤の拡大に向けて、山形県の製造業を中心としたクエスト・システム・デザインの顧客ネットワークとBTMの営業力を掛け合わせ、東北地方の企業のDXを推進、加速していきたいと思います。
そして、エンジニアのキャリアパスの拡充です。BTMとクエスト・システム・デザイン双方のエンジニアが互いの取引先案件に参画可能になることで、エンジニアのスキルアップや理想のキャリア実現を全面的にバックアップできると考えています。
このようにして、東北地方のエンジニアや企業のDXの推進、拡大を進めていきたいと思います。
トピックス2 協業によるクラウドAI戦略の拡大

トピックスの2つ目です。協業によるクラウドAI戦略の拡大として、さくらインターネット社と「セールスパートナー契約」を締結しました。
当社が「Amazon Web Services(AWS)」に注力していることと、子会社であるBTMAIZが「Microsoft Azure」に力を入れていることから、クラウド領域において幅広い支援が可能となっています。その中で、「さくらのクラウド」が国産である点が1つのポイントです。我々が地方におけるクラウド化を進める中で、国産クラウドは一定の安心感を与えるというメリットがあります。
こうした背景から、さくらインターネット社と「セールスパートナー契約」を締結しました。「AWS」や「Microsoft Azure」で培ったノウハウを「さくらのクラウド」にもしっかり活かしつつ、さらに拡大していきたいと考えています。
トピックス3 AI領域強化に向けた本格的なプロジェクトの開始

トピックスの3つ目です。AI領域強化に向けて、ヘッドウォータース社と共同でAIエージェントサービスを本格始動しています。
このプロジェクトはBTMAIZが主として進めています。共同プロジェクトを通じてノウハウを蓄積し、さまざまな企業に対してAIエージェントの実証実験やシステム開発を行う取り組みを進めているところです。
また現在、AI人材の育成にも力を入れています。AI周辺のWebシステムについても、BTMとBTMAIZ、そしてヘッドウォータース社が連携しながら取り組んでいます。AIとWebシステムのエンジニアリングを強化することで、AIを網羅的に組み込んだシステムを構築する動きを進めているところです。
トピックス4 積極的な採用活動への取り組み

トピックスの4つ目は、積極的な採用活動への取り組みです。当社は「Wantedly Awards 2025」において、約4万社の中からBEST100社に選出されました。これは、当社が採用に力を入れている中で、その実績や採用のノウハウなどを総合的に評価いただいた結果です。
約4万社の中で100社に選ばれたことを非常に光栄に思います。今後も積極的に採用を行い、多くの方々に貢献していきたいと考えています。
2026年3月期 業績予想(変更なし)

2026年3月期の業績見通しです。2026年3月期の業績予想に変更はなく、引き続き予算を確実に達成していきたいと考えています。
売上高については、2025年3月期に引き続き前期比22.4パーセント増の大幅な増収を計画しています。増収による利益増加分を積極的に投資に回すことで、さらなる成長を目指します。
重要KPI推移

重要KPIの推移です。第2四半期時点で各重要KPIは非常に順調に進捗しています。
第2四半期実績としては、営業人員数は33人、アカウント数は1万555件、自社エンジニア数は159人となっています。いずれも非常に順調に進捗しています。
質疑応答:成長投資の現状について

「減益率が第1四半期と比較すると改善しているように見えますが、成長投資は一段落したのですか?」というご質問です。
成長投資については計画どおり進捗しており、利益も計画どおり進捗すると考えています。今後も投資と利益のバランスを見ながら、事業拡大に向けた成長投資を続けていきたい考えです。
そのため、一段落というよりは、今後もしっかり利益とのバランスを見つつ、投資を継続していく方針です。
質疑応答:売上高の見通しについて

「売上高は計画に対してやや遅れているように見えますが、計画どおりを見込んでいますか?」というご質問です。
当社のビジネスモデルはストック型で、下期になるほど売上と利益が増加します。そのため、成長投資の効果も下期以降に表れると考えており、売上高は計画どおりの着地を見込んでいます。
質疑応答:アカウント数増加と売上の関係について
「アカウント数が通期計画を第3四半期で達成しそうな進捗ですが、売上には直結しないのでしょうか?」というご質問です。
アカウント数の増加がすぐに売上に直結するという指標ではありません。ただし、ビジネスパートナーの拡大に伴い、案件や人材の情報量は増えていきます。そのため、「武器が増える」ようなかたちとなり、さらにそれを活用することで、売上や利益を生み出すことが可能になります。
したがって、直結とはいえないものの、武器が増えることで売上拡大がしやすくなるということです。
質疑応答:クエスト・システム・デザイン子会社化の影響について
「クエスト・システム・デザインの子会社化で、収益への影響はどのように考えていますか?」というご質問です。
現状、収益への影響は精査中ですが、この企業には優秀なエンジニアが多数在籍しています。そのため、我々のITエンジニアリングサービスとDXソリューションサービスの両方で、しっかりとシナジーが発揮されると考えています。
これにより、両者の成長に寄与し、収益へも良い影響を出せるように尽力していきたいと考えています。
質疑応答:さくらインターネット社のセールスパートナーになったことによる実績について

「さくらインターネット社のセールスパートナーになったことによる実績は出ているのでしょうか?」というご質問です。
まだ実績は出ていません。ただし、国産クラウドという安心感には一定の需要があるため、現在種まきをしている段階です。今後、案件の受注はしっかりとでき、実績も増えていくと考えています。
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