2026年注目テーマ|安全保障と脱炭素が追い風に、造船関連銘柄4選
造船は2026年も注目テーマの1つに、安全保障と脱炭素が追い風
あっという間に年末年始の休暇が終わり、株式市場も5日に2026年大発会を迎えました。日本の休場中には、米トランプ政権による、ベネズエラのマドゥロ大統領の拘束作戦実行という衝撃的なニュースもあり、不安な船出になるかと思われましたが、大引けの日経平均は前営業日比1,493.32円高の51,832.80円と大きく上昇して終えました。依然として予断を許さない状況ではある一方、株式市場における日本株の先高期待は強いようです。
さて、今回は足元の世界情勢を鑑みても、ますます重要性が強まるばかりとなっている安全保障。その観点からも重要性が高く、2026年注目テーマの1つとして挙げられることが多い「造船」について簡単にまとめてみたいと思います。
1兆円超の投資構想、造船業再生へ国主導の動き
昨年の動きにさかのぼりますが、2025年6月に自民党は「我が国造船業再生のための緊急提言」を発表しました。同提言の中で「商船・艦船分野の両面を見据えた生産能力の拡大・技術力の向上」「地域や産学官連携による造船人材の育成・確保」「脱炭素化への対応等を通じたゲームチェンジ」「同志国等との連携強化」「日本船主等の競争力強化・発注喚起を通じた安定的な新造船需要の確保」といった項目について提言がなされました。
詳細は割愛しますが、例えば経済安全保障推進法に基づき「船体」を新たに特定重要物資に指定するとともに、国主導で1兆円以上の投資を可能とする基金創設などに言及しています。今後、こうした提言の内容を政府が実行に移していくことになれば、国内造船業界には当然追い風となるでしょう。そこで参考までに、今回はテーマ「造船」に属する銘柄の一部を紹介します。他にも多くの銘柄があるため、ぜひ調べてみてください。
1.JFEホールディングス(5411)
「鉄」の製造を事業の中核に位置付けて事業を展開しています。同社の持分法適用会社にJMUことジャパン マリンユナイテッド社がいます。JMUは、世界トップクラスの技術を誇る、商船建造のリーディングカンパニーです。なお、今治造船が2026年に入ってJFEHDなどから株式を取得して出資比率を60%まで引き上げています。▼JFEホールディングス(5411)の最新記事を読む▼ JFEホールディングス、環境対策と経済性の両立を図る 「GXスチール」拡販、革新電気炉は28年度に稼働予定

2.オーケーエム (6229)
1902年創業のバルブメーカーです。塩害対策はもちろん、バラスト水処理装置への対応、排ガス(NOx)処理装置バルブ等、船舶に使用される高い耐久性と安全性を満たした様々なバルブを展開しています。▼オーケーエム (6229)の最新記事を読む▼ オーケーエム、売上高は舶用が前年比+25.2%と大幅伸長、業績予想を上方修正 経費抑制等も業績に貢献

3.寺崎電気産業(6637)
船舶用システム製品を手掛けており、「配電制御システム」と「機関監視制御システム」で高い実績を誇ります。大型船舶への搭載実績はすでに22,000システムを超え、世界のリーディングメーカーとして揺るぎない地位を確立しています。そのほか、メディカルデバイスなども展開。▼寺崎電気産業(6637)の最新記事を読む▼ 寺崎電気産業、日本・アジアでシステム製品が増加、海上輸送の需要の継続により、システム製品の受注も堅調に推移

4.古野電気(6814)
1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功して以来、古野電気はさまざまな航海機器、通信機器の開発に努め、お客さまのニーズに応えてきました。今では大型商船をはじめ、漁船や小型ワークボートなどの船舶に、さまざまな船舶用電子機器・サービスを提供しています。▼古野電気(6814)の最新記事を読む▼ 【QAあり】古野電気、上期は売上高・営業利益ともに過去最高を更新、通期業績予想を上方修正 好調な舶用事業の販売拡大が寄与

国内7社連携、脱炭素船で国際競争力強化
冒頭で紹介した動向もあってか、2025年12月には日本郵船(9101)など国内7社が、液化CO2(LCO2)輸送船および脱炭素技術(アンモニア燃料等)を活用した新燃料船などの先進的な船について、株式会社MILESが開発・基本設計を行い、国内の各造船所がその共通の基本設計に基づいて機能設計および生産設計を行うことで、これらの船舶の開発・初期設計を効率的に進める標準設計スキームを構築する覚書を締結したと発表しています。
標準設計スキームの構築を通じ、国内各社で連携し、国際競争力のある船舶の開発を目指していく方向です。脱炭素の観点からも次世代船の需要は世界的に高まっており、安全保障以外の側面からも追い風が吹きつつあると言えます。国内造船業の復権なるか、2026年の動向に注目です。
(※2026年1月6日執筆)
国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。
※記事内容、企業情報は2026年01月06日時点の情報です。
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