【QAあり】ジーネクスト、1Qに続き増収増益で着地、9月単月黒字達成 売上総利益は前年比+115.4%と急改善
私たちの想い

村田実氏(以下、村田):みなさま、こんにちは。株式会社ジーネクスト代表取締役の村田実です。本日はご多忙のところ、当社の2026年3月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。
初めに、ジーネクストはBtoB、BtoBtoB、BtoBtoCを中心とする企業を支援する会社です。「世の中の『様々な情報の分断』をなくし、生活者や企業にとっての課題解決集団でありたい」という理念のもと、事業活動を行っています。
ITや先端技術を活用し、生活者や企業の目先の課題解決にとどまらず、継続的な伴走支援を実践することで、社会とともに成長できる課題解決集団として、クライアントにとって不可欠な存在となることを目指しています。ソフトウェア、ソリューション、ハードウェアの3軸で事業を展開しています。
会社概要

当社の事業とサービスの概要について簡単にお話しします。当社は2001年に設立され、2021年3月25日に当時の東証マザーズに上場しました。主に企業のカスタマーセンターやコンタクトセンター向けに、顧客やお問い合わせの管理システムを提供しています。
昨今は、AIを活用したデータ分析や自動応対のニーズが高まっています。前年9月からは新経営体制のもと、経営再建と新規事業による非連続な成長の両輪で事業を推進しています。
代表取締役

私についてです。当社には2018年12月に入社し、マザーズ上場時には営業責任者として売上と利益を牽引しました。その後、新規事業開発に従事し、コールセンター市場の開拓を中心に取り組みました。当社が上場後に下方修正した後は、営業や管理部門の業務を管掌し、前年9月に代表取締役に選任されました。
前年、当社ではさまざまな出来事があり、投資家、クライアント、パートナー、従業員を含むすべてのステークホルダーのみなさまに多大なるご迷惑をおかけしましたが、現在は事業と経営の両面で再建活動に取り組んでいます。
市場区分の見直しによるグロース市場での今後の対応、すなわち時価総額100億円以上の問題についても常に意識しながら、企業価値向上を目指しています。直近の目標株価としては500円以上での安定推移を掲げており、安定的な出来高の確保を図るべく、IR活動は、代表取締役である私を中心に行っています。
9月26日・27日には「日経・東証IRフェア 2025」にも参加したのですが、「こんなところで油を売っていないで、会社に戻って事業に集中したほうがいい」という愛のあるお言葉もいただきました。しかし、当社を知っていただく機会をさらに増やすことで、当社のファンになってもらえるよう、全社一丸となって努力を続けます。足元の事業および経営再建、さらには企業価値向上の実現に向けて、引き続き応援いただけると幸いです。
ガバナンス(取締役・監査役)体制

そのほか、経営体制についてはスライドに記載のとおりです。多様なバックグラウンドを持つ取締役を配置し、経営を推進しています。
提供サービス

提供サービスとしては、「Discoveriez」というシステムを中心に、AIによる分析サービスやデジタルヒューマン、データセンターをサービスとして提供しています。また、6月に事業譲受した国内外の外国人モニター活用サービス「Japan Spark」など、ステークホルダーの声を中心としたサービスを提供しています。
さらに、それらを活用するソリューション事業やハードウェア事業を組み合わせ、当社の思いを体現すべくサービスを展開しています。
当社の事業内容 「Discoveriez」・「SRM Design Lab」課題解決対応領域

ソリューション事業の位置付けである「SRM Design Lab」では、顧客課題のヒアリング、企画から伴走、定着支援までを一貫して提供しています。また、ハードウェア事業を展開する子会社であるVoXテクノロジーが10月1日から始動しました。
当社の事業内容(課題解決手法のラインナップ)

カスタマーセンターやコールセンター向けCRMである「Discoveriez」の提供を中心に、生成AI活用における「Discoveriez AI」などの自社プロダクトに加え、複数領域でのパートナーとの共創により、クライアントの本質的な課題解決を実行支援しています。クライアントの声をもとに、DXやCX、VoCの課題解決に向けてメニュー化しており、市場ニーズに応じた取り組みが強みです。
具体的には、「顧客業務の現場フローに合わせる柔軟性」にあります。多くの外資系CRMが「システムに業務を合わせる」発想であるのに対し、当社は顧客企業が持つ独自のルールやワークフローに寄り添うシステム構築ができる点にあり、顧客満足度高く、短納期での対応が可能です。
市場環境・チャンス

市場としては、コンタクトセンター関連市場を中長期的なターゲットとし、市場拡大を目指しています。現在、安定的なストック型売上を続々と受注中です。
今後は、これまでのソフトウェア領域にとどまらず、ソリューションやハードウェア領域も含め、コンタクトセンターやコールセンター、AIを中心にしたクラウド基盤市場などで、マーケット全体のパイをいかに獲得するかが、当社の成長へ直結すると考えています。
Discoveriez 導入実績

導入企業については、各業種・業界のリーディングカンパニーを支援しています。社内外のステークホルダーとの情報のやり取りが多い業種・業界から支持をいただいています。
「SRM Design Lab」のパートナー ※一部抜粋

そのほか、さまざまな分野のパートナーと連携し、クライアントの課題解決支援を行っています。
株式会社ワールド様 「お客様の声を中心とした事業活動支援のシステム構築」をご提供

簡単に事例をご紹介します。アパレル業界のワールドでは、「Discoveriez」の提供にとどまらず、上流から運用支援までをトータルで対応しています。
店舗やECなどでバラバラに管理されていたステークホルダーの声の入口やツールを統合し、「Discoveriez」で集約しています。これにより、販売チャネルに関係なく、ステークホルダーの声をダッシュボードへ反映させ、リアルタイムかつ最適な粒度での情報を、経営の中核となるデータとしてご活用いただいています。
セールス向けLINE WORKSアプリとDiscoveriezのデータ連携の実現事例

また、コールセンターから派生する修理受付やセールス部隊のDXにも寄与しています。大手飲料メーカーの自販機コールセンター業務では、コールセンター、修理担当者、営業のワークフローを統合し、修理対応における業務効率化や収益向上に貢献しています。
中期経営計画 (FY2026~FY2028) 基本方針

中期経営計画における目指すべき姿としては、経営再建の実現を掲げ、目標数値の達成、既存事業の再建、事業ポートフォリオの多角化を推進します。そして、安定的で変動の少ない収益基盤を構築します。また、経営の安定化を図ることで、株主優待の継続や配当方針の早期設定を実現します。
中期経営計画 (FY2026~FY2028) 事業方針について

各事業の方針はスライドのとおりです。ソフトウェア事業、ソリューション事業、ハードウェア事業ともに、ご覧の方針で展開しています。
新中期経営計画 (FY26~FY28) 業績目標

3ヶ年での業績目標は、スライドのとおりです。2028年度に向けて、売上高25億円、営業利益9,000万円以上の達成を目指しています。赤字体質を改善し黒字化を成し遂げた後、現在積み上げているストック売上を中心に、収益が読みやすい会社となるべく事業に邁進していきます。
目次~Agenda~

2026年3月期第2四半期決算説明会のアジェンダはスライドのとおりです。
FY2026 Q2 エグゼクティブサマリー

まず、概況についてご説明します。11月14日に開示した業績サマリーとしては、第1四半期から継続して前年比で増収増益を達成し、9月単月の営業利益ベースで黒字化を達成しました。第3四半期も事業改善に向けて、継続的な黒字化を目指して努力していきます。
数字としては、売上高成長率がプラス38.0パーセント、売上総利益成長率がプラス115.4パーセントで、約8,300万円の増収となりました。また、営業利益は約2,800万円の増益となりました。経営再建のため、企業価値向上に向けた新規投資も行い、非連続な成長の実現を目指して、攻めと守りの改革を実行しています。
既存の「Discoveriez」事業については、売上総利益がプラス80.8パーセントと大きく改善しています。これは、原価計算の工数管理体制を見直し、実態に即したかたちで現場へ浸透させた結果、改善が進行している表れなのではないかと推察しています。まだ改善途中であるため、今後もより良い数字を目指して、止めることなく改善活動を進めていきます。
新規獲得やクラウド、既存のクラウド移行、アップセルについては比較的順調に推移しており、第2四半期では与信リスクによる失注はゼロとなりました。
「SRM Design Lab」については、ソリューション事業における新規事業の構築支援案件のほか、既存顧客へのパートナー商材のクロスセルが売上を牽引しました。ハードウェアについても引き合いが継続しており、売上高全体を牽引しています。今後はさらなる利益確保に向けて、ノウハウなどを蓄積していきます。
FY2026 Q2業績サマリー(前年比)

先ほどのご説明と重複する部分もありますが、経営再建および事業再建に向けて着実に改善を進めています。このスライドでは、主に販管費に関連してご説明します。
経営再建に向けた攻めの事業投資を行いつつも、販管費率の改善を進めています。通期黒字化に向けて前進しており、9月には単月黒字化を達成しました。収益改善と投資のバランスを考慮し、下期では不要なコストを削減することで、中期経営計画の早期達成を計画しています。
FY2026 Q2 黒字化に向けたマーケット開拓・コストマネジメント(事業効率化/改善)進捗サマリー

黒字化に向けたマーケット開拓およびコストマネジメントの進捗サマリーは、スライドのとおりです。
マーケット開拓においては、「Discoveriez」で受注が回復傾向にあり、生成AI関連が好調です。当社はもともとCTIと呼ばれる電話交換機や音声認識との親和性が高いCRMを提供しており、電話音声を活用した生成AIによる通話内容の要約や問い合わせ内容の自動分類化への需要が非常に増えています。
当社にとっては、要約・分類に特化した「Discoveriez AI」だけでなく、デジタルヒューマンの提供や今後のボイスAIエージェントとの連携を含め、追い風となるマーケット環境です。
「Japan Spark」では、栃木県庁のインバウンドマーケティング施策の案件を受注しており、地方公共団体との取引も増加しています。また、事業譲受によるシナジーも実感しています。現在、「Japan Spark」を活用したクロスセル提案を新規・既存顧客両方に対して実施中です。
ハードウェアについては、新規顧客だけでなく既存顧客への提供も増加しています。また、10月31日に開示しましたが、「Discoveriez」を活用したクライアントへの実業支援を目的とするライブコマースサービス「VoX Live」の立ち上げを準備しています。
コストマネジメントにおいては、固定費削減と原価工数管理方法の見直しにより、各案件の収益改善を実現しました。その結果、売上総利益および営業利益に関しては前年比で大幅に増加しています。当社の原価の大半を占める通信費については、値上げ施策に加え、各案件のコスト最適化およびセキュリティ強化を実施しています。
また、下期および来期以降の売上への貢献を目的とした投資を上期でいったん終了し、案件獲得へ重点を置く体制へと移行していきます。さらに、人事制度を改定し、より厳格な評価の仕組みを導入することで、人材に対する投資を一層強化する予定です。そのほか、来期以降では1億1,500万円以上の売上増加を見込んでいます。
FY2026 2Q 受注/導入案件サマリー

第2四半期の受注および導入企業はスライドのとおりです。
Discoveriez 導入実績(再掲)

直近では、導入実績に掲載されるロゴも増えてきています。
Q2 トピックス(適示開示/PR情報)

パートナーとの連携深化や、IRフェアへの参加を中心に活動を行っています。
FY2026 Q2業績(数字指標ハイライト)

第2四半期の業績についてご説明します。売上高は前年同期比プラス38.0パーセント、ストック売上高は前年同期比プラス12.6パーセント、クラウド累計MRR成長率は前年同期比プラス14.7パーセント、売上総利益成長率は前年同期比プラス115.4パーセントと、収益安定化に向けて継続的に成長しています。
また、ストック売上比率は64.7パーセント、ストック売上は2億2,700万円となりました。新規導入や値上げ施策により、売上高、ストック売上、売上総利益、営業利益のすべてが前年比で増収増益となっています。
FY2026 Q2ストック売上の推移(クラウド・オンプレサービス)

2019年以降、約6年間にわたりサービスの利用料金を据え置いてきましたが、その間の継続的な機能リリースやサービス提供にかかるコストの上昇を背景に、クライアントごとに利用料金の改定を継続して実施しています。
そのほか、ライセンス拡大によるアップセルが進み、クラウド累計MRRが継続成長しています。また、「Discoveriez」の受注回帰により、月次ライセンス料が順調に積み上がる見込みです。ソフトウェア事業におけるフロー型からストック型への移行は、現在も継続的に進んでいる状況です。
2026年3月期 Q2 月次解約率の推移(ソフトウェア事業)

過去12ヶ月平均の月次解約率は0.65パーセントと、KPI比でも低水準を維持しています。値上げやクラウド移行提案に伴う一定の解約は発生しましたが、織り込み済みの計画値を下回る状態で着地する見通しに変更はありません。
中期経営計画 (FY2026~FY2028) サマリー

中期経営方針のサマリーについてご説明します。2030年以降、時価総額100億円以上を継続する企業成長を実現すべく、引き続き、事業活動を行います。
新中期経営計画 (FY26~FY28) 各事業の目標数値および施策について

各事業にブレークダウンした目標数値と施策を実行することで、中期経営計画の達成を目指します。
新中期経営計画 (FY2026~FY2028 3カ年計画) 目標数値サマリー(重要な経営指標)

中期経営計画におけるKPIはスライドのとおりです。ストック売上を積み重ねることで、ボラティリティの低い経営を目指しています。
中期経営方針策定におけるマーケットポジション想定

マーケットポジションについては、CRMシステム開発会社から実業も組み合わせた「課題解決集団」へと変貌を遂げ、領域拡大とともに事業を拡張していきます。事業収益化を経営の中心に据え、多角的な事業ポートフォリオを形成しながら、企業価値向上を図ります。
当社の事業の今後の拡張方針について

今後の拡張方針としては、自社の注力領域、他社とのアライアンス強化領域、M&Aによる強化領域を明確にし、当社の優良なクライアント基盤を活かしてマーケットインの視点で課題解決に取り組むことで、収益力を強化していきます。
中長期での成長方針~「ステークホルダーDXプラットフォーム/マーケットプレイス」構想~

ソフトウェア、ハードウェア、ソリューションを組み合わせることで、収益性と成長性の高いビジネスモデルに転換し、テクノロジーと実業を融合させた「課題解決集団」として、国内外をターゲットに非連続な成長を目指します。
FY2026 業績見通し

今期の事業方針と業績見通しについてご説明します。今期の基本方針としては、売上高・営業利益の目標を実現するため、現在の赤字要因である「Discoveriez」事業の再建と黒字化を目指します。
また、AI/生成AIの全社徹底活用による売上拡大、売上総利益率の向上、人的作業の削減や固定費圧縮による収益化への貢献、財務基盤の立て直し、新規事業への投資による新たな収益の拡大、営業とエンジニアを中心とした採用活動や業務提携の強化を挙げています。黒字化に向け、下期以降も邁進する方針であり、現時点で業績目標の修正予定はありません。
FY2026 事業方針 経営再建に向けた直近の活動サマリ

経営再建に向けた直近の活動として、ソフトウェア事業では、数年前のシステム開発に投資を先行させていた時期からの転換を図り、赤字の要因である祖業「Discoveriez」事業の収益化や「Discoveriez AI」のマーケット開拓に取り組んでいます。ソリューション事業では、「SRM Design Lab」を通じて既存顧客基盤から周辺領域の予算を獲得し、新規クライアント基盤の開拓を進めています。
また、ハードウェア&ソリューション事業では、既存事業との親和性と収益性を重視し、高収益が期待できる新規事業領域への参入を予定しています。AIデータセンター、ブロックチェーン、Web3.0/4.0、ライブコマースなどを検討しているところです。
FY2026 事業方針 経営再建に向けた課題

一方、課題としては、既存の「Discoveriez」事業の再建と経営全体の再建、さらに新事業における収益柱の確立を同時かつ迅速、そして大胆に実行する必要があると認識しています。しかし、それは決して容易なことではないと考えています。
財務指標KPI(重要な経営指標の裏付け)

財務KPIはスライドのとおりです。経営再建と力強い成長に向け、社内文化の改善や改革を実行しています。
新中期成長計画 2026/3期(FY2026)~2028/3期(FY2028) ~投資方針~

投資方針としては、スライドに記載の3つの視点に基づき、調達を含めてスピーディかつ大胆な投資を実行し、非連続な成長を目指します。
株式会社舞花との資本提携後の投資実行方針および連携について(進捗状況更新)

筆頭株主である舞花社との連携も随時進めています。今後は、より成長に向けた投資ができるように、まずは足元の収益改善の実現が急務であると考えています。
以上で、2026年3月期第2四半期決算説明会を終了します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:値上げの見込みについて
司会者:「平均で何パーセントぐらいの値上げを見込んでいるのでしょうか?」というご質問です。
村田:クライアントによって異なりますが、10パーセントから20パーセント程度の引き上げ実績があり、現在も引き続き提案中です。
質疑応答:「Discoveriez AI」の導入について
司会者:「AIによる音声認識・要約はオプションでの提供も可能なのでしょうか? また、何割ぐらいの顧客で採用が進んでいるのでしょうか?」というご質問です。
村田:「Discoveriez AI」に関しては、「Discoveriez」のオプションとして提供しています。また、すでに導入が決定しているものも含めて、クライアントの約3割から好調な引き合いをいただいており、徐々に収益化しています。
質疑応答:「Japan Spark」の収益モデルについて
司会者:「『Japan Spark』の収益モデルについてご解説ください」というご質問です。
村田:「Japan Spark」の詳細はサービスサイトをご覧ください。国内外にいる外国人モニターの方々を活用したマーケティング調査のためのパネルが1つあります。このパネル情報を基に、現地の販路開拓や日本国内のインバウンドマーケティングを推進しています。
収益としては、そのような調査の実施や現地の販路支援開拓において、国内外問わず、東南アジア、ヨーロッパ、アメリカを中心に引き合いをいただいているところです。
質疑応答:「VoX Live」の狙いと収益モデルについて
司会者:「『VoX Live』の狙いや収益モデルについて教えてください」というご質問です。
村田:「VoX Live」に関しては、情報を精査中ではありますが、すでにサイトが立ち上がっています。簡単にご説明すると、現状では「ふるさと応援」という地方創生に関連した取り組みを行っています。また、「Japan Spark」とも関連し、通販事業や「TikTok」のような縦型のライブコマースを活用した事業も進行中です。
収益に関しては、販売準備のための費用だけでなく、販売された分に応じた成果報酬も含め、クライアントの実業支援が簡単に実現できるよう、ライブコマースサービスの支援準備を進めているところです。後日、情報の開示を予定していますので、その際にご確認いただければと思います。
質疑応答:受注状況について
司会者:「直近の営業の引き合い状況はいかがでしょうか?」というご質問です。
村田:今期においては与信リスクに対する失注は現状ゼロです。日本を代表する大手企業の案件も獲得できており、「Discoveriez AI」や「SRM Design Lab」についても順調に進んでいます。
クライアントのみなさまは当社業績への関心が深く、事業の回復傾向に対して安心感を持っていただいているため、下期以降や来期以降もコールセンター業務をはじめ、それ以外の分野も含めて、大手企業・中小企業の双方から安定して引き合いが来ると見込んでいます。まずは足元の業績を固めることが、後々の与件につながるという認識のもと、事業を推進していきます。
質疑応答:黒字化に向けた取り組みについて
司会者:「黒字化のために、どのようなことを行っていますか?」というご質問です。
村田:黒字化は我々にとって非常に大きな課題であり、市場のみなさまや既存のクライアント、新規でご検討いただいているクライアントにとっても非常に重要なことだと認識しています。
現状の取り組みとしては、経営リソースや体制、コスト構造の改善を通じた選択と集中を実施しています。不採算案件への対策や撤退を進めることで、既存事業の収益強化を図っています。また、ストック売上が順調に積み上がってきているため、これをさらに伸ばすことにも注力しています。
さらに、「Discoveriez」の品質改善を中心に収益化を推進しています。具体的には、「優待Wallet」や「CRMotion」といった「Discoveriez」の前段階にあたるパッケージからの切り替えや、「Bizシリーズ」という自前の音声認識機能においても取り組みを進めているところです。サービスの停止や撤退について、クライアントと協議している部分もあります。
「Discoveriez」については、先ほど品質改善についてお話ししましたが、安定してご利用いただけるようになることが、結果的に当社の収益につながると認識しています。一方、「Discoveriez AI」は今最も注目されているトピックであり、現場の方々が直面している課題に対して、マーケットインのアプローチで対応できる部分です。そのため、これらの分野への投資を促進し、収益化を進めています。
また、原価や工数の見直しについてお話ししましたが、これは必ずしも経営主導で進めているだけではなく、現場の社員たちが自主的に考え対応してくれており、非常に実態に即したかたちで収益改善が進んでいます。
ただし、人材の確保やスキルアップも必要となっているため、人材採用や教育の強化を実施しています。また、離職率は低いものの、離職を防ぐための組織再生も進めています。黒字化へ向けて、会社全体が良い雰囲気になってきており、定量的な施策と定性的な施策を組み合わせて、取り組んでいきます。
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