目次
鈴木明人氏:GMO TECH代表取締役社長CEOの鈴木です。本日はお忙しい中ご参加いただき、誠にありがとうございます。2024年12月期通期決算説明を行います。
スライドのとおり、ハイライトから総括まで6つのパートに分けてご説明します。
ハイライト
ハイライトです。前期レビュー、今期予測、株主還元、AIで未来を創る、の4点についてご説明します。
前期レビュー① 売上高と営業利益
前期レビューです。売上高は、2023年12月期の62億円に対し、2024年12月期は68億円となり、プラス9.8パーセントの成長となりました。
営業利益は、2023年12月期の5億6,000万円に対し、2024年12月期は8億9,000万円となり、プラス58.8パーセントの成長となりました。
前期レビュー② 業績予想との差異
業績予想との差異については、MEOサービスと不動産テック事業のストック収益が伸長しましたが、アフィリエイトサービスの減速をカバーできず、売上高は4.6パーセントの未達、営業利益は13.5パーセントの未達となりました。
前期レビュー③ 業績予想との差異
経常利益は8.5パーセントの未達となりましたが、賃上げ促進税制の適用などにより、純利益は予想を4.5パーセント超過しました。
今期予測① 売上高と営業利益
2025年12月期の予測です。売上高は80億円を予想しており、前期比プラス16.5パーセントとなります。営業利益は11.0億円を予想しており、前期比プラス22.3パーセントとなります。
株主還元① 2024年12月期配当額
株主還元についてです。2024年12月期の1株あたりの配当金は307.09円、配当性向50パーセントとしています。
株主還元② 2025年12月期配当額
当社は2025年12月期より、配当性向をこれまでの50パーセントから65パーセントに増加させます。これに伴い、今期の1株あたりの配当金予想は450.97円、前期比プラス46.9パーセントとなります。当社は今後も積極的な株主還元を行っていきます。
AIで未来を創る
当社では「AIで未来を創るNo.1企業グループへ」を掲げ、AIによる社内業務の効率化を進めています。2024年12月期は年間3万3,624時間の業務時間削減に成功しました。
集客支援事業では、SEO分析ツール「AI Keywords PRO」を自社開発し、分析にかかる時間を削減しています。また、Salesforceと自社ツールの連携による営業活動の効率化や、AI記事作成の導入による制作コスト削減でも高い効果を発揮しています。
さらに、請求管理やデータ入力、プログラミングなどのバックオフィス業務にもAIを活用しており、部門や業種を問わず、AIによる業務効率化を実現しています。
決算サマリ(連結)
業績の結論と要約です。2024年12月期通期において、売上高は68億6,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6億6,900万円となりました。売上高、各段階利益において、前期より一段水準を高めています。
売上高・営業利益推移(連結)
四半期ごとの連結売上高と営業利益についてご報告します。第4四半期は、第3四半期で落ち込んだ売上高と営業利益を改善することができました。
貸借対照表サマリ(連結)
2024年12月期通期決算概要です。2024年12月末の貸借対照表サマリはスライドのとおりです。第4四半期末までの利益創出により、純資産は12億2,200万円、前期末比プラス51.6パーセントとなっています。
損益計算書サマリ(連結)
損益計算書サマリはスライドのとおりです。売上高と各段階利益について、通期で前期比成長を実現しました。
営業利益率は前期比4.0ポイント上昇の13.1パーセントとなり、各段階利益の増加につながっています。
集客支援事業
サービス別概況です。集客支援事業の四半期推移について、第4四半期は、第3四半期で落ち込んだ売上高と営業利益を改善することができました。
MEOサービス
MEOサービスについては、第四半期の売上高が前年同期比プラス39パーセントと順調に成長を継続し、過去最高売上を更新しています。直販SaaS、コンサルティングのストック売上が牽引しました。
AI機能の拡充も継続し、新規採用人材の早期戦力化も進めています。2025年12月期も成長角度をさらに上げるべく、まい進していきます。
MEOサービス
「MEO Dashboard byGMO」が、「ITreview Grid Award 2024 Fall」で最高位「Leader」賞を国内唯一の14期連続で受賞しました。AIを活用した独自のMEO対策機能が高評価を得た結果となっています。
今後も店舗の集客管理ツールとして、さらなる機能拡充を行い、サービスの向上に努めていきます。
MEOサービス
当社は、創業事業のSEOも継続して強化しています。検索エンジンの仕組みは年々複雑化しており、より多くのデータを分析しなければ成果につながらない状況になっています。これらを解決するためにAI技術を活用した新しいSEO分析ツール「AI Keywords PRO」を開発しました。
「AI Keywords PRO」は、対策すべきキーワードの抽出や、数百個から数万個のキーワードの関係性を瞬時に分析し可視化します。そして、これまでの作業時間を90パーセント削減することができます。今後もSEO対策のクオリティアップを行っていきます。
MEOサービス
AIを活用した対話型サービス「ChatGPT」の利用者が全世界で2億人を超え、ますます重要度が高まっています。この「ChatGPT」に、新しく「ChatGPT Search」という検索機能が加わりました。当社は「ChatGPT Search」向けの検索上位表示サービスを、国内で最も早く提供開始しました。
MEOサービス
MEOサービスの方針については、従来と変わりありません。契約件数増、単価や利益率の向上、製品強化を軸に、スライドに記載のとおりの施策を行っていきます。
アフィリエイトサービス
アフィリエイトサービスの第4四半期の振り返りです。前年同期比は31.2パーセントの減少となっています。2024年12月期第3四半期は、特定大口顧客の予算縮小や、一部利用者の不正による案件停止によって売上水準が低下しましたが、第4四半期は微増となりました。
アフィリエイトサービス
続いて、アフィリエイトサービスの案件数推移です。第4四半期は、代理店経由案件数の減少が大きく、前年同期比マイナス4.5パーセントとなりました。ただし、前四半期比ではプラス3.2パーセントとなっており、案件数は増加しています。
アフィリエイトサービス
2024年12月期第3四半期決算発表の際にご説明したアフィリエイトサービス業績悪化への対策として、第4四半期においては、アドフラウド抑制による売上ダウン要因の解消、営業体制強化による大型案件獲得推進に取り組んできました。
アフィリエイトサービス
第4四半期の取り組み結果です。まず、1点目のアドフラウド対策ですが、システム開発、監視体制の整備などが完了し、売上の減少要因が解消しました。
次に、2点目の営業体制強化と案件獲得についてです。採用や人員配置の最適化により営業体制を強化した結果、案件数の獲得は順調に回復しました。しかしながら、大型案件の獲得には至らず、業績影響は限定的にとどまった結果、売上は微増での着地となりました。
アフィリエイトサービス
2025年12月期第1四半期においては、前四半期に遅延した案件獲得を引き続き推進していくとともに、オファーウォールを中心とした配信媒体の獲得も併せて推進し、業績の成長トレンドへの回復を目指していきます。
不動産テック事業
不動産テック事業は、安定してストック収益が積み上がっています。本事業はストック型のSaaS事業になります。この先も岩盤収益が増加していきます。
不動産テック事業
サービスの解約率は1パーセント程度と非常に低い水準に抑えられており、当社のストック売上の質の高さを表しています。
不動産テック事業
2024年12月期に行ったサービスについて、いくつかご紹介します。2024年4月、不動産オーナー向けアプリに、食、旅行、車、ヘリ、クルーザーなど、不動産オーナーが体験できるサービス「Executive Club by GMO賃貸DX」をリリースしました。こちらのコンテンツは毎月追加しており、心豊かな体験を提供しています。
不動産テック事業
同じく2024年4月、不動産会社との議事録をAIで作成し、自動で社内に送信する社内業務システムを開発しました。業務時間の短縮に寄与しています。
不動産テック事業
2024年12月には、待望の不動産会社の業務改善シリーズ第3弾「GMO賃貸DX オーナーCRM」をリリースしました。CRMとは、顧客の管理を通じてお客さまの満足度を高めていくシステムです。こちらは、不動産会社さまからのご要望を受けて開発をスタートさせた製品です。
お客さまのニーズをうかがいながら製品の新規開発や改善を行っていることも、当社の特徴です。
不動産テック事業
不動産テック事業の成功の鍵は、No.1製品であること、そして差別化された製品であることだと思っています。継続的な製品の改善に加え、他社にない魅力ある差別化された製品を目指していきます。また、継続的に営業人員を増やし、販売数増を図っていきます。
業績予想
2025年12月期の通期業績予想は、売上高80億円、営業利益11億円となります。内訳としては、集客支援事業で売上高75億5,000万円、営業利益11億2,000万円、不動産テック事業で売上高4億5,000万円、営業利益マイナス2,000万円となっています。
引き続き高い成長率を継続し、株主のみなさまのご期待を超えていきたいと考えています。
総括
最後に総括となります。2024年12月期は1年間を通じ、ストック事業であるMEOサービス、不動産テック事業の2事業ともに、安定的な成長を果たすことができました。
一方、アフィリエイトサービスにおいては、上半期は順調に推移した業績が、第3四半期から急激に悪化しました。第4四半期に下降は止まったものの、業績の回復には至りませんでした。
また、新規事業として「GMOアプリ外課金」をリリースしました。
2025年12月期は引き続き、MEOサービス、不動産テック事業を強化し、ストック売上比率を向上していくとともに、アフィリエイトサービスの業績回復を進めていきます。併せて、新規事業であるアプリ外課金サービス「GMOアプリ外課金」の拡充にも注力していきます。
以上、2024年12月期通期決算の総括、今期の方向性についてご説明しました。ご説明は以上となります。今後とも当社を引き続きよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。