2024年12月期 通期 エグゼクティブサマリー

谷口辰成氏:みなさま、こんにちは。株式会社セキュア代表取締役の谷口です。本日は、2024年12月期の決算説明をさせていただきます。

通期のサマリーについてご説明します。2024年度は累計売上高62億4,700万円で前年同期比プラス20.3パーセント、営業利益は3億500万円で前年同期比プラス62.7パーセントでの着地となりました。売上高、営業利益ともおおむね計画どおりに推移し、累計業績も過去最高を更新しました。

入退室管理システムの「SECURE AC」は前年同期比プラス18.1パーセント、監視カメラシステムの「SECURE VS」は前年同期比プラス9.5パーセント、画像解析サービスの「SECURE Analytics」およびその他は前年同期比プラス39.5パーセントと、予定どおり堅調に推移しました。

また、本日2月14日付けで、株式会社バッファローの親会社である株式会社メルコホールディングスと資本業務提携を締結し、第三者割当による新株式発行で、およそ14億5,000万円の資金調達を実施します。

メルコホールディングスとの資本業務提携に関して

資本業務提携についてです。お互いが持つケイパビリティを融合させることで、戦略的に中長期の業績拡大、企業価値向上を目指すことを目的としています。

一方で、短期でもコストシナジーの創出が見込まれており、すでに当社より大きな規模で事業展開しているバッファロー社を中心としたメルコホールディングス社の購買能力、オペレーション力、技術力や品質マネジメント力は、成長途上にある当社にとって非常に大きな助けになると考えています。

増資による希薄化はありますが、それ以上に業績向上、EPSの向上効果が見込まれます。こちらについては、別途資料と動画にてご説明しますのでご覧ください。

【参考】
株式会社メルコホールディングスとの資本業務提携に関する補足説明資料
株式会社メルコホールディングスとの資本業務提携に関する説明動画

2024年12月期連結業績サマリー

2024年12月期の連結業績サマリーに戻ります。売上高は前年同期比プラス20.3パーセントの62億4,700万円、売上総利益は前年同期比プラス25.4パーセントの25億2,800万円、販売管理費は人材関連費用の先行投資の増加を中心に、前年同期比プラス21.6パーセントの22億2,200万円、営業利益は前年同期比プラス62.7パーセントの3億500万円、経常利益は前年同期比プラス67.4パーセントの2億9,300万円、当期純利益が前年同期比プラス42.5パーセントの2億4,000万円での着地となりました。

2024年12月期全体売上・売上総利益

全体の売上と売上総利益のグラフです。第4四半期は昨年に比べて売上は10パーセントほどの伸びでしたが、売上総利益は昨年に比べて23パーセントほど成長しています。

また、通期で見ても売上総利益の成長率が高くなっており、足元で円安やインフレの影響がある中でも利益率向上に努めることができ、昨年と比べて1.7パーセント上昇させることができました。

「SECURE AC」業績推移

サービスごとの業績推移についてご説明します。まずは入退室管理システムの「SECURE AC」です。

売上高は17億3,700万円で、前年同期比プラス18.1パーセントとなりました。付加価値の高い顔認証方式の案件が増えており、案件単価は上昇傾向となっています。

「SECURE VS」業績推移

監視カメラシステムの「SECURE VS」についてです。売上高は38億8,500万円と、おおむね計画どおりで着地しました。

導入件数は下がっていますが、これは店舗向けの導入を案件ごとではなく、効率化のために一括してパートナー経由で導入させていただくように計上方式が変わったためなので、問題なく成長していると認識していただければと思います。

また、データセンター、物流、ホテル等、他の領域への導入も順調に進んでいます。

「SECURE Analytics/その他」業績推移

「SECURE Analytics」とその他の業績推移です。その他売上における保守等のストック売上が順調に積み上がっており、計画対比でも好調に推移しています。売上高は、前年同期比プラス39.5パーセントで着地しています。

「SECURE ES(JTN社事業)」業績推移

昨年1月にM&AしたJTN社の業績についてです。前期の大型案件の反動で減収していますが、こちらはおおむね計画どおりとなっており、減収の中でもしっかりと利益を確保したかたちでの着地となっています。

JTN社は技術力の高いメンバーが揃っており、まだまだ成長余力があり、ポテンシャルが高いと感じています。今後、しっかりとシナジーを見込めるように取り組んでいきたいと思っています。

営業利益増減要因分析

営業利益増減要因分析です。営業利益は、2024年の1億8,700万円から3億500万円と、1億1,700万円の増益となっています。

内訳としては、増収効果によるものが4億1,000万円と、入退室管理システムの比率増によるミックス変化により売上総利益率が改善した1億200万円で、合計で5億1,200万円の増益効果となっています。

販売費については、主に先行投資である人材関連費用を中心に増加しており、人件費で2億7,600万円、M&A関連費用で2,000万円、のれんの償却で2,900万円、その他販管費で6,800万円の費用増加となりました。

事業の進捗状況 セールス・マーケティングの強化

事業の進捗についてです。新卒採用・中途採用を中心に採用活動は順調に推移しましたが、一定程度の退職者が出てしまったことで、2024年は新たな研修制度を構築するなど、採用や人事制度の見直しを図りました。引き続き100名体制に向けて、セールス・マーケティング人員の強化、採用、育成を実施していきます。

事業の進捗状況 SECURE AI STORE LAB2.0

「AI STORE」についてです。ミニストップさま、イオンモールさまでの取り組みは順調に進んでおり、2025年も新たな展開を図っています。

ソフトウェア関連の完成度はおかげさまでかなり向上しており、相当程度実用化できるところまで来たと思っています。今後の進捗については、随時進んでいますので、新しいかたちができたら順次ニュースリリース等で発表したいと考えています。

来期の業績予想(25/12期)

2025年度の業績予想についてです。2025年度は、売上高は12.0パーセント増収の70億円、営業利益は30.8パーセント増益の4億円と予想しています。

2025年は、昨年と比べると大型案件が剥落することで多少影響はありますが、中小型案件の積み上げをしっかりと行っています。大型案件については、2026年、2027年に向けてしっかりとパイプラインが積み上がっているので、まだまだ成長余力はあると思っています。

また、このたび発表したメルコホールディングスさまとの資本業務提携に関する影響は、これからの取り組みとなるため現時点では未反映としています。こちらの状況は、資本業務提携の影響が見えてきたら、適時開示させていただく予定です。

四半期売上推移とセールス・マーケティング人員の推移

セールス・マーケティング人員の推移についてご説明します。スライド25ページ右側のグラフのとおり、2024年は若干、人員が減少してしまいました。

こちらについては2024年に採用体制、人事制度、教育体制の見直しを図っています。しっかりとここで軌道修正して、あらためて100人体制に向けて取り組み、体制強化していきたいと思っています。

FY2025四半期見通し

最後に、今年のガイダンスになります。2024年12月期は第1四半期に大型案件が集中した一方で、2025年12月期は下期での計上が増えていく見通しです。

そのため、第1四半期は前年同期比で減収減益となる見込みですが、上期にかけては前年同期比で微増と、若干の減益となる想定ではあります。これは新たなターゲットを攻略している過程での短期的なトレンドの変化になるため、私たちの中長期の成長ストーリーに関してはまったく問題なく、まだまだ成長を実現していけると思っています。

今後も株主のみなさまの期待にしっかりと応えられるよう、社員一丸となって取り組んでいきますので、引き続き応援のほど、何卒よろしくお願いします。本日はお忙しいところ、ご視聴いただき誠にありがとうございました。