セグメント区分変更

中川祥太氏:代表取締役の中川です。2025年8月期第1四半期の株式会社キャスターの決算説明を始めます。よろしくお願いします。

まず、「WaaS事業」と呼んでいたセグメントの名称を「BPaaS事業」に変更することをご案内します。第1四半期より開示区分が変更となります。

セグメント区分変更

セグメントの内訳としてはスライドに記載のものが含まれると考えていただければと思います。

名前の変更だけですので大きな変更はないのですが、昨今は投資家のみなさまの間で「BPaaS」という名称のほうが強く使われるような流れになっているため、名称はそちらに合わせ、我々としては事業は変わらず今後も進捗できればと思っています。

業績ハイライト

業績のハイライトです。

端的にトピックスだけを取り出しました。1点目は、稼働社数の拡大です。我々は、今期は稼働社数が非常に重要な指標だと考えています。2024年8月期に1,192社というところからスタートし、2025年8月期は1,413社を目指しています。

現在、第1四半期の段階で1,244社と順調に成長しており、このペースのまま1,413社をしっかりと達成しながら、さらに上に伸ばせるように動ければと思っています。

2点目が営業黒字化に関してです。2025年8月期業績予想としては、およそ1,000万円の営業利益を予定しています。すでにほぼトントンという計算式になっていますが、第1四半期において現在は営業赤字となっているものを第3四半期から黒字転換し、最終的にこちらの数字に持っていく計画となっています。

上場した第9期も同じような動き方をしており、我々としてはその期と同じような着地ができればというところで、現在鋭意調整しています。

業績ハイライト

各種詳細な数字をご説明します。売上高は11億6,400万円、営業利益はマイナス1億4,300万円で着地しています。稼働社数は1,244社、ARPUは29万6,000円で推移しています。

売上高が拡大している要因としては、稼働社数の増加に加え、今期から子会社として買収したグラムス社のPL連結が始まり、増収を後押ししている状況です。

また、利益に関しては、専門領域サービス向け人材獲得や管理体制の強化等、どうしてもかかってくる費用は第1四半期でしっかりと使ったというところです。今後CACの大幅効率化なども含めて利益を出していけるような体制を目指していければという想定を持っています。

四半期業績推移(売上高)

売上高を示したグラフです。ご確認いただければと思います。

稼働社数の四半期推移

稼働社数を示したグラフです。稼働社数は1,244社、前期末比52社の増加と、ペースがさらに上がっている状況です。我々としてはもっと社数を伸ばしていける状況を作っていければと思っています。

四半期業績推移(営業利益)

営業利益です。先ほどからお伝えしているとおり、事業関連の人材獲得等に投資等を行っており、マイナスの計上が起きていますが、ここから第3四半期に向け黒字化していくように調整していますので、通期での黒字は変わらず進められればと思っています。

営業利益増減要因

営業利益の内訳です。ご確認いただければと思います。

四半期業績概要(セグメント別 売上高)

四半期業績概要、セグメント別の売上高です。まずBPaaS事業は記載のとおり、大幅に稼働社数を拡大している状況です。また、その他の事業では子会社グラムス社のPL連結開始が、全社の増収を後押ししている状況です。

セグメント別業績概要(BPaaS事業)

セグメント別業績概要、BPaaS事業の詳細です。サービスとしては低ロットサービスを開始しました。後ほどトピックスで軽く触れますが、こちらのサービスが大変好調です。ARPUはロットが小さいため少し低下していますが、稼働社数は継続して堅調に推移しています。

セグメント別業績概要(その他事業)

その他事業の詳細です。新規事業の「CASTER EC-Consulting」が順調な立ち上がりを見せています。また、子会社であるグラムス社とのPL連結開始が増収を後押ししています。

気になっている方がいらっしゃるかもしれませんが、セグメント利益について、海外のベルリン支店閉鎖が完全に完了し、コスト削減に寄与しています。今後こちらで何か大きな損失が出ることは想定されないため、ご安心いただければと思います。

KPIの状況

KPIの状況です。低ロットサービスが非常に好調なこともあり、稼働社数は拡大傾向にあります。我々のサービスの利用率もとても高くなっており、解約率も併せて低下しています。

ARPUに関しては低ロットサービスゆえにどうしても低下してはいるのですが、LTV(ライフタイムバリュー)に関しては同じく安定して推移しており、MRRに関しては順次回復していくような想定を持っています。

KPIの状況

先ほどの内容の繰り返しになりますが、LTVは引き続き順調に推移しています。

また、CACは従来の水準より堅調に推移できており、ユニットエコノミクスの目標水準を、以前は300パーセントから500パーセントとして運用していましたが、今期から500パーセントから700パーセントに再設定し、営業黒字化を優先するような推移を目指して運用していく方向性となっています。

貸借対照表

貸借対照表です。現預金/総資産比率は63.4パーセント、自己資本比率は42.3パーセントで、問題ない自己資本水準を持っていると考えています。

2025年8月期 通期業績予想

2025年8月期の通期業績予想です。第1四半期の売上高進捗率は23.1パーセントと計画どおりの進捗です。全体の連結の予測としては何も変えずに着手できればと考えています。

トピックス① (低ロットサービスの拡充)

2025年8月期のトピックスです。トピックスの1つ目として、従来も小口のロットでサービス提供していたのですが、さらに小規模企業や小口で柔軟に利用が可能な、低ロットサービスを拡充しました。

こちらにより、非常にありがたいことにお客さまからの引き合いが強くなっています。初めて使うお客さまも多い領域のため、こちらのサービスを皮切りに、リモートアシスタントと呼ばれるものが「こんなに使えるんだ」ということをしっかりと伝えながら、サービスを拡大できればと思っています。

トピックス② (業務提携の進捗)

トピックスの2つ目です。SaaS事業者・プラットフォーマーとの連携を広く行っており、この連携によりBPaaS事業の取り組みを拡大できればと思っています。

ありがたいことに、それぞれの企業とさまざまに連携していますが、トピックスとしてはスライド下段にあるとおり、マネーフォワード社の君島氏が社外取締役として就任しました。

事業を推進していく上で監督、助言など今後もお願いできればと思っており、我々としてはこのようなところでの連携をより強化できればと思っています。第2四半期以降も、両社の顧客向けにクロスセルでの提案ができる体制を整備していきます。

トピックス③ (LUVO×KPMGジャパン 協業)

トピックスの3つ目です。AIの企業として設立した子会社のLUVO社で、KPMGジャパンとAIエージェントの開発・活用で協業を開始しています。内容はスライド右側にあるとおりですが、業務としては、AIエージェントと呼ばれる、ワークフローをAIで自動化するものの開発受託を基本的に行っています。

したがって、日本国内でも非常に前例のない領域になっており、ここに関して早い段階で知見をため、当社でもしっかりと活用できるような体制を作っていこうと鋭意動いている状況です。

トピックス④ (AIエージェント制作代行サービスの提供を開始)

トピックスの4つ目です。AIエージェント制作代行サービスというものを当社でも提供しています。実際に社内で使っている「Dify」というAIエージェント作成ツールを使い、基本的にはノーコードで、コーディングが必要なところもありますのでそういったものを組み合わせながら、ワークフローに合わせて自律的に実行できるAIエージェントの制作代行を事業として展開できればと思っています。

ここも社内での教育などをすでに開始している状況で、お客さまからの引き合いもすでにいただいているため、今後はAIエージェントのニーズの拡大に合わせてサービスを拡大できればと思っています。

トピックス⑤ (海外子会社の設立)

トピックスの5つ目です。システム開発拠点としてベトナムに子会社を設立することとしました。

日本国内では開発人員の獲得が非常に難しい状況になっています。我々の会社はリモートワークを行っていますが、この領域はそれでも厳しいほどです。

それゆえ、なるべく今後エンジニアのリソースを潤沢に活用するためには、海外はどうしても避けて通れないところがあり、すでに子会社のグラムス社がベトナムでのオフショア開発のノウハウも持っていたため、そちらを活用して我々のほうでも拡大することを決定しました。

トピックス⑥ (オンラインキャリアスクール)

トピックスの6つ目です。「Remotte」というオンラインキャリアスクールを開始しました。経理の領域に関してリモートでキャリアスクールを開校しています。

これはマネーフォワード社のフィールドである、経理領域です。ここに関しては人手が非常に足りなくなっていくと予想されています。したがって、そこに対して他の領域からしっかりとリスキリングを行い、経理領域で不足していく人員に対し、我々が供給を強めていける状態を作っていければと思っています。

注力領域について

数字の予想を示した資料です。ご確認いただければと思います。

注力領域について

注力領域です。先ほどもお伝えしましたが、現在、AIと経理の2つの領域に非常に注力しています。それぞれの領域でどのようなプレイヤーと協力して行っていくかということも、すでに絵姿が見える状況になっており、我々としてはここの動きがあればIRなどで逐次お知らせし、しっかりと前に進めていければと考えています。

ただし、我々の中ではまったく予想していませんでしたが、AIの領域の中でもKPMGジャパンの力を貸していただけることになったため、経理領域ということになっています。したがってこの領域に関しては今、非常に多くの知見が集まりつつある状況かと考えています。

注力領域について

こちらも繰り返しになりますが、このような領域の人材不足に対して採用・教育を強化しながらAIの活用を促進していき、世界最高レベルの生産性が必要になるため、このような人材と事業を提供していくことを目指したいと思っています。

質疑応答:マネーフォワード社との業務提携について

「マネーフォワード社との業務提携の進捗はいかがでしょうか? 辻社長とは前からのお付き合いだったのでしょうか?」というご質問です。

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