目次

林高生氏:代表取締役社長の林です。株式会社エイチームFY2025第1四半期の決算をご視聴いただき、誠にありがとうございます。では、さっそく説明に入ります。

本日のアジェンダは、スライドのとおりです。

ハイライト

ハイライトです。営業利益について、前年同期比で大幅増益、黒字転換となっています。また、12月3日に株主還元策の具体化について発表しています。これらについては、後ほど詳しくご説明します。

FY2025 Q1 会計期間決算サマリー(概要)

第1四半期は、前年同期比で減収増益、前四半期比で減収減益です。ただし、前年同期比では各セグメントで利益が伸長し、大幅増益により黒字転換という結果になっています。売上高56億7,700万円、EBITDA3億800万円、営業利益2億2,700万円、当期純利益1億2,900万円となっています。

FY2025 Q1 会計期間決算サマリー (業績予想に対する進捗)

通期の業績予想に対する進捗状況です。おおむね順調に進捗していると思います。

デジタルマーケティング事業: 四半期業績の推移

今期からセグメントが変更になりました。まずデジタルマーケティング事業についてご説明します。こちらは「引越し侍」などのさまざまなメディア事業とD2C事業が一緒に入っています。

売上に関しては、金融メディア事業の大手クライアントの予算縮小、競合の広告出稿強化により減収傾向になっています。利益確保を優先した事業運営ということで、広告投資の最適化を行ったことに加えて、D2C事業の化粧品ブランド「lujo」とドッグフードブランド「OBREMO」が順調に伸びて収益が改善し、セグメント全体では前年同期比で増益という結果になっています。

エンターテインメント事業: 四半期業績の推移

続いて、エンターテインメント事業です。前年同期比で減収増益となっています。既存タイトルに関してはダウントレンドにありますが、効率的な運用を行い、協業案件に体制をシフトしたことによって協業案件が利益貢献し、増益となっています。

エンターテインメント事業: 協業比率及び海外売上の四半期推移

スライド左側は、初めて出す折れ線グラフになります。協業比率がこの1年間で13.7パーセントまで伸びています。

いずれは協業の割合がどんどん増えていくと予想しており、そのような体制に変えていこうと思っています。

海外比率は、スライド右側のグラフのような推移になっています。

連結四半期業績の推移

全体での四半期ごとの売上推移です。

資本コストを意識した中期経営計画のアップデート

ここから、中期経営計画のアップデートと進捗についてご報告します。まず、中期経営計画に関するアップデートです。

今までの事業運営でキャッシュが約100億円と積み上がっています。こちらは有価証券等も含んだ数字で借入はほぼない状態ですが、その資金を十分に活用できていません。今、資本コスト(WACC)としては6.5パーセントとなっています。

資本コストを意識した中期経営計画のアップデート

この資本コストを抑制していくという資本構成最適化の方針を発表しています。レバレッジ活用と余剰資金の適切な還元により、資本コストを削減していく方針を決定しました。

スライド右側のグラフのような、最適な資本コストになっていくようにファイナンス活動をしていこうと思っています。

資本コストを意識した中期経営計画のアップデート

スライドに記載したとおり、現状では、D/Eレシオは0.3倍、資本コストは6.5パーセントとなっています。今後、借入でM&Aを行っていきます。その結果、EBITDAが上がりますので、それでさらに借入枠を増やし、そしてさらに、またM&Aに投資していきます。

このサイクルを回していくことによって、スライド右のようなD/Eレシオ1.4倍、資本コスト3.5パーセントという数字を目指していきたいと思っています。

資本コストを意識した中期経営計画のアップデート

スライドは、さらに具体的な数字のイメージになります。左側のグラフはキャッシュイン、右側はキャッシュアウトとなっています。

現在、キャッシュインの一番下の25億円と80億円があり、さらに今現在の営業キャッシュ・フローの累積で60億円は積み上がっていくと思います。そして、レバレッジによって100億円ほど調達していこうと考えています。

使用目的としては、我々が中期経営計画で定めているFY2028までに、約150億円のM&Aに投資していこうと思っています。

そして、スライド右下の株主還元については総還元性向平均100パーセント以上を目指して、この70億円を使っていこうと考えています。

資本コストを意識した中期経営計画のアップデート

その結果、M&Aを実施していきながら利益拡大を行い、借入枠を拡大することで好循環を生み出します。そして、企業価値の加速的拡大を目指して、株式市場に向けた活動をより進めていこうと思っています。

中期経営計画で取り組む3つのテーマ

中期経営計画の進捗となります。以前にも発表したとおり、中期経営計画は3つのテーマで動いています。

テーマ①が成長性の向上に向けた成長戦略の遂行です。これはほとんどが、M&Aの成長ということになります。テーマ②が、リスク・ボラティリティの低減、テーマ③は株主還元の強化です。

取組テーマ①成長性の向上に向けた成長戦略の遂行

テーマ①の進捗状況です。M&Aの進捗状況としては、M&Aチームの体制強化により対象企業との接触数およびトップ面談数が増加しています。引き続き、活動量の増加を図っていきます。積極的なM&Aを遂行していこうと考えていて、実際としてはスライドに記載の数字になっています。

取組テーマ①成長性の向上に向けた成長戦略の遂行

M&Aの対象先と業種についてです。先ほど、FY2028までに150億円とお話ししましたが、最低でも100億円以上を投下しようと考えています。

そして、業種はスライド左の3つです。我々は今後、売上向上支援カンパニーとして、法人向けであるtoB領域にさらに進出していこうと考えています。

その結果を導くために、現在我々にとって足りないパートは左に挙げた3つではないかと思っています。規模は、スライドのような企業規模を考えています。

取組テーマ①成長性の向上に向けた成長戦略の遂行

実際にM&Aが実行された後のPMIの進捗として、まずmicroCMS社についてお伝えします。こちらは、Webサイトを作る時の管理者画面を提供するSaaSモデルの会社です。

6月にジョインしていただき、MRR(月次経常収益)がこの6ヶ月で12.4パーセント増加しました。導入企業数も1万社を突破しており、リーチ数も約2倍になっています。

取組テーマ①成長性の向上に向けた成長戦略の遂行

我々がその中で何を行っているかについてです。スライドのProduct Led Growth(PLG)に関連して、我々は日本最大のエンジニアコミュニティサイト「Qiita」を運営しています。こちらで、microCMSのサービスに関する情報発信を強化しています。

microCMSというサービスは、エンジニアによって発信、決定される傾向が強いサービスです。「Qiita」を通じて、我々がエンジニアのみなさまに直接良さをお伝えしていくことにより、PLGの成功につながると考えています。

そのため、スライド右にある3つの取り組みを行っています。

取組テーマ①成長性の向上に向けた成長戦略の遂行

続いて、Sales Led Growthの観点についてです。営業でビジネスチーム体制を構築して、スライド右のような3つの取り組みを行っています。その結果、リード数が2倍になったり、提携会社が50社を突破したりする結果が得られました。

引き続き、M&Aで両社のシナジーが活かしていけるような領域を考えていきたいと思っています。

テーマ②リスク・ボラティリティの低減

次はリスク・ボラティリティの低減についてです。スライドにあるとおり、経営管理・予実管理の徹底により、投資およびコストの最適化ができた第1四半期だと思っています。左から2つ目の青い棒グラフがデジタルマーケティング事業です。広告投資の最適化およびD2Cの収益改善により事業が成長し、2億6,600万円増えています。

そしてオレンジ色のグラフはエンターテインメント事業です。既存タイトルの効率運用と協業案件が利益貢献し、売上が伸びて、スライドのように増益となっています。

その結果、前年同期比で3億9,700万円増加することに成功しています。

テーマ③株主還元の強化

最後のテーマ③についてです。株主還元の強化として、流動性を高めるべくQUOカードの株主優待制度を新設しています。5単元以上をお持ちの株主さまに対して、QUOカード2万円分を進呈させていただいています。

進呈は、1月末と7月末の2回に分けて行うという内訳です。これにより株式の流動性が高まり、より大規模な投資家のみなさまにも、我々の株式に対する関心を高めていただけるのではないかと考えて、このような施策を行っています。

FY2025 連結業績予想

業績と配当予想についてです。業績予想として、売上高が250億円、EBITDAが12億5,000万円、営業利益が10億円、当期純利益が5億6,000万円を予定しています。

将来に向けた安定的かつ継続的な利益成長を見込み、配当予想は1株当たり22.0円

配当は、1株22円を想定しています。

質疑応答:3社目以降のM&Aの交渉状況について

森下真由子氏(以下、森下):執行役員社長室長の森下です。質問を読み上げます。

「3社目以降のM&Aの交渉状況についてお聞かせください」というご質問です。

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