ビジョン

佐渡島隆平氏(以下、佐渡島):みなさま、こんにちは。セーフィー株式会社代表取締役社長CEOの佐渡島です。本日はお集まりいただきありがとうございます。まず私から、エグゼクティブサマリーについてご説明したいと思います。

当社のビジョンは「映像から未来をつくる」です。家から街までをデータ化し、インフラとし、あらゆる人やモノの意思決定に役立つプラットフォーム作りを推進していくことが、当社が創業以来掲げているビジョンであり、事業戦略です。

エグゼクティブサマリー

2024年第1四半期の実績についてご報告します。一言でいうと、非常に良かったと考えています。第1四半期の売上高は34億4,000万円で、前年同期比で36.5パーセント成長しています。売上総利益は17億円で、前年同期比で32.5パーセント成長しています。また、調整後営業利益も大幅に改善し、9,000万円の赤字となっています。その中身を簡単にご説明します。

第1四半期については、屋内向けカメラで最新モデルの「Safie One(セーフィー ワン)」の導入が非常に好調でした。防犯や安心安全、省人化のニーズが世の中にあり、非常に引きが強いということがあらためて証明できたと考えています。従来の製品よりも「Safie One」のほうが単価が高いにもかかわらず、あらゆるお客さまに「Safie One」を着実に販売できました。

他にも、屋外でのカメラ活用案件や工事が必要となる案件も、リードタイムが非常に短くなり丁寧に受託できる体制が整ってきており、さまざまなカメラ活用の案件が取れつつあります。それによってスポット収益を積み上げることができ、リカーリング収益も順調に推移しています。

また、1つの大型案件に依存することなく、数社のエンタープライズの売上を積み上げることができたことが、この成績につながったと考えています。

加えて、調整後営業利益についてもマイナス9,000万円まで縮小しています。こちらも、十分にコストコントロールをしながら利益を出せる体制が整いつつあると考えています。

また、トップラインをさらに伸ばすためには、新規のソリューションが欠かせません。これについても小売、サービス業界を中心に、付加価値をピンポイントにしたソリューションの開発が進んでおり、着実に推進しようと考えています。

2024年12月期第2四半期については、リカーリング収益は順調に成長していくと考えていますが、スポット収益が少し下がる可能性があります。

また、「映像から未来をつくる」というビジョンに沿って、中期的な成長に向けて取り組んでいきます。4月には新卒社員が22名入社し、6月には大規模なDXのユーザーカンファレンスを実施予定のため、ここは意思を持って投資しようと考えています。

このように意思を持って投資しているため、調整後営業損失額は第1四半期と比べて拡大する計画です。一方で、2024年通期については、業績見直しをせずに、2026年通期での達成を予定している黒字化については前倒しで達成できるよう取り組んでいこうと考えています。

ソリューション売上高推移及び2024年Q1実績

ソリューション売上高についてご説明します。我々としては、カメラの販売台数だけを追っていくのではなく、お客さまのニーズに沿ったソリューションを提供していくことが当社のミッションであると考えています。ソリューション売上高の推移も、右肩上がりの成長が見えてきています。

これについては、「Safie One」に搭載されているAIアプリケーションを含めて、さまざまなアプリケーションが少しずつ売れ始めていると捉えていただければと思います。小売業を中心として、例えば人数をカウントすることでマーケティング施策やオペレーション改善に活かしたいなど、さまざまな店舗内のDXや省人力のニーズがありますので、こちらでしっかりとオンボードできるようになってきました。

また、カメラを取り付けた後は、その先一生涯取引を継続できるよう、ARRに効いてくるような保守プラン「Safie Care(セーフィー ケア)」の提供を開始しました。これについても順調に推移しており、今後業績に影響してくると考えています。

また、遠隔接客や遠隔警備など、小売、サービス業界を中心としたあらゆる業界で、新たなソリューションニーズが生まれています。現在、新しいサービスとしてローンチするための開発と建て付けを行っています。

一人当たり粗利額の推移

一人当たりの粗利額の推移についてご説明します。こちらは粗利を全従業員で割ったものと考えていただければと思います。一人当たりの粗利は1,480万円となっています。

利益を出す体質を強化していくためには、やはりしっかりとした教育が必要です。マネジメントスキルを高め、より高い成長を求めていくというところと、新卒社員のオンボーディングも4月から開始し、確かな戦力になるよう取り組んでいます。

付加価値の高いソリューションについても、企画開発を継続中です。新たなソリューションの今期リリースを目指し、推進しています。

また、お客さまから依頼を受け、現地調査までのリードタイムが直近半年で15.7日から9日まで短くなっています。お客さまからの注文があれば即、取り付けに行くかたちで、現地調査および工事の期間が非常に短くなっています。

工事の調整等に2ヶ月ほどかかっていた従来と比べると、即日の現地調査も多くなってきています。リードタイムが9日に短くなるということは、十分にマーケティングし、オペレーションで獲得できるというセールスオートメーションが、さらに強化できる1つの表れだと考えています。

中期戦略アクションと財務目標値

中期経営計画アクションと戦略的な財務目標についてご説明します。こちらでのメッセージは明確で、2026年通期に黒字化というお話をしましたが、黒字化の前倒しでの達成を、しっかり社内コミットし目指していこうと考えています。

当然、黒字化だけでなく、売上の成長率を維持し続けることも大事になるため、お客さまの顧客基盤を拡大し、ソリューション売上の向上を徹底します。そして、生産性をさらに向上させていきます。ここに尽きると考えていますので、十分に基盤が整ってきた中で、より前倒しでの黒字化に向けて取り組んでいこうと考えています。

ARR及び課金カメラ台数の推移

古田哲晴氏(以下、古田):第1四半期の業績について個別にご紹介します。まずはARRです。ARRは前年同期比から26.1パーセントの成長で97億円、課金カメラ台数は25.6パーセントの成長で24万5,000台に到達しています。

商流別課金カメラ台数の推移

商流別課金カメラ台数の推移です。店舗向けカメラ「Safie PRO(セーフィー プロ)」の直販が、課金カメラ台数の成長を牽引しており、前年同期比で33.8パーセントの成長となっています。

建設業界などを中心に導入いただいている「Safie GO/Pocket(セーフィー ゴー/ポケット)」については季節性の要因があり、期初より予定どおりの推移となっています。前年同期比で24.2パーセントの成長、前四半期と比べると1,000台相当の増加になっています。

ARPC(課金カメラ1台あたりの単価)の推移

「Safie PRO」に比べて高単価な「Safie GO/Pocket」の製品構成比率が前四半期に比べて低下したため、全社としてのARPC(課金カメラ1台あたりの単価)はわずかに減少し、3万9,500円となっています。

売上高の推移

売上高の推移については、前年同期比36.5パーセントの成長で34億円を超えた数字になっています。

毎年、第1四半期は苦しんでおり、前第4四半期よりも弱くなる傾向がありましたが、この四半期は増収という着地になっています。特にスポット収益の部分が、前四半期末同様に10億円を超えた数字となり、今回の成長を牽引しています。

売上高構成比およびスポット/リカーリング粗利率推移

売上高の構成比については、リカーリングの割合が7割ということで、これまでの四半期と同じような推移となりました。粗利率に関しては、リカーリングの粗利率がわずかに改善しています。クラウドコストをドル建てで払っているため、為替の影響はかなりネガティブに働きましたが、レンタル商材において収益性の高いサービスラインが伸長したために、全体としては改善されています。

また、スポット粗利率もわずかに改善しています。特に前四半期は商品評価損が発生していましたが、その影響を除いたとしても、今回の四半期のほうがより適正価格で販売できているため、若干改善しています。

売上総利益の推移

売上総利益です。全社としての売上総利益率は、前四半期と比べて2.2ポイントの改善となり49.4パーセント、売上総利益は前年同期比に対して32.5パーセントの成長となり17億円という着地になりました。

販売費及び一般管理費の推移

コストに関しては、前四半期に比べて減少しています。特にS&Mは広告宣伝費の減少、G&Aは採用費の減少に伴い減少しましたが、エンジニアの採用を中心に人員が増加したR&Dに関しては、これまでに比べてコストがわずかに増えています。スライド右側には、売上高比率を示しています。

以上を踏まえ、2024年度第1四半期の調整後営業損失は9,000万円の赤字となりましたが、これまでの四半期に比べ、赤字幅は大幅に減っています。

ただし冒頭でお伝えしたように、第2四半期については新しい先行投資を確実に実施していこうと思っており、採用やユーザーカンファレンス等で投資が増えるため、赤字額は少し拡大する見込みです。

成長戦略テーマ

佐渡島:ビジネスアップデートについて簡単にご説明します。当社はビジネスコンセプトの「現場DX」に関して、一貫してあらゆる産業の現場をDXするというテーマをかかげています。

成長ドライバー

成長ドライバーについても、ようやく成果が出始めています。課金カメラ台数からソリューションの売上に徐々にシフトしており、社内のリソースについても、ソリューションの開発に少しずつシフトしています。

防犯及び「安心・安全」市場

クラウドカメラを活用した見守りに関して、学習塾を運営するイッティージャパンさんから1,500台以上のカメラの引き合いがあり、全教室で導入していただきました。

このように千台以上のオーダーをいただき、迅速に工事したり、デリバリーしたりということが確実にできるようになってきているため、この流れを止めないようにしたいと考えています。

子どもの安心・安全を守りたいという親御さん、また学習塾のニーズは高いため、引き続き当社には学習塾から問い合わせが来ており、継続的に案件の引き合いをいただいています。

小売/サービス業界

「Safie One」が好調というお話をしましたが、エッジAIカメラを使った店舗のサービス品質向上、または売上増加に活かすというソリューションが出てきています。また、労働力不足を背景に、多くのお店が「省人化しつつも、接客レベルを向上させたい」というニーズを持っています。

このカメラを使って最適なオペレーション、または最適なお店のレイアウトを作り、売上を最大化していくといった、よりお客さまに踏み込んだDXのご提案、またはデータドリブンな店舗作りのコンサルティングするという事例が、エンタープライズのお客さまに出てきています。そのようなエンタープライズのお客さまに、当社はソリューションを提供していきます。

また、SME(Small Medium Enterprise)のお客さまが手軽に使えるAIカメラについても高いニーズがあると感じています。データを活用したお店作りについては、まだ伸びる余地があると考えています。

建設業界

建設業界については、2024年の法改正もあり「現場DX」のニーズが高まっています。当社では、離れた場所から建設現場を管理するという遠隔臨場のニーズが高く、360度のカメラでくまなく見渡したり、映像・音声で双方向のコミュニケーションを実現できる「Safie GO/Pocket」を提供しています。

さらにクラウドカメラとAIを活用し交通量や通行量を定量分析できる「Safie Survey(セーフィー サーベイ)」を提供し、データを活用した新たな施工現場の進捗管理、安全管理、さらにはまち作りに活かせるようなデータを当社のソリューションで実現していくという、新しいニーズも捉えてきています。

建設業の2024年問題についてはあらゆるところでニーズがあるため、ICTを活用した現場のDXというかたちでしっかりと刈り取り、引き続き高いニーズにお応えしたいと考えています。

運輸・運送業界

2024年問題に関して、運輸・物流業界についてもニーズが顕在化し始めています。例えば乗務員がバスやトラックに乗る前には点呼がありますが、点呼業務を遠隔地からできる「遠隔点呼」が広がっています。

さらには、今年の4月に貸切バスの運転手の点呼業務をデジタル記録で保存することが義務化されました。これにより、この数ヶ月間で数百台のカメラが一気に導入されるかたちとなりました。導入企業についても、はとバスさん、両備グループさん、東急バスさん、京急バスさんなどの大手企業に着実にセールスができています。短期間で一気に数百社の導入という需要も捉えており、規制改正が進むにつれて現場DXも進み、それとともに当社の需要は伸びていくと考えています。

サマリー

顧客ニーズに確実に応えていくことが求められる中で、この第1四半期は通期予算に対して順調に推移しているとお示しできたと思います。さらに黒字化についても、生産性、またはお客さまのニーズに応えられるソリューションも整ってきているため、黒字化を前倒しできるようにコミットしていこうと考えています。

ソリューションのラインアップについても、さまざまな業界のニーズに対して確実に商品化し、ディストリビューションしていきます。それにより売上も上がり、コストもコントロールして利益を出せる体制にしていくことが我々の課題です。しっかりと現場に向き合い、展開していこうと考えています。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いします。

質疑応答:遠隔接客や遠隔警備などのソリューションについて

司会者:「遠隔接客や遠隔警備などのソリューションを検討中とのことですが、どのような企業に何を提供するのでしょうか? また、具体的にどのようなソリューションなのか、可能な範囲でもう少しご解説いただけますか?」というご質問です。

佐渡島:例えば今回、エッジAIカメラの「Safie One」の導入が広がったことで、そこに乗せられるアプリケーションの素地も広がっていると考えています。その中で強いニーズを感じているのは、小売店舗の省人化に対するさまざまなソリューションです。

省人化のためには人を削減しつつ、安心・安全を確保しなくてはなりません。店舗における万引き等の不正防止、遠隔での接客、省人で店舗を運営するためのデータ化などを、クラウドカメラで行いたいというニーズがあります。

また当社は、カメラ、システムなどの新たな商品ラインアップの展開を予定しています。それらについても、広がりのあるソリューションを実証実験しているところです。社会実装が進んできましたら、またご紹介できればと思います。

質疑応答:スポット収益の増加について

質問者:これまではトップラインが前四半期比で減収でしたが、今回はスポット収益やリカーリング収益が好調で増収でした。特にスポット収益の部分について、増えた要因を教えてください。

佐渡島:先ほどのプレゼンでも少しご説明しましたが、ハードウェアの値段が、従来の2万5,000円前後から、屋内向けカメラの最新モデル「Safie One」では4万円くらいになってきています。

値上げではなく、ハードウェアのスペックをしっかりと上げることで、付加価値の高い商材がどのお客さまにも響くということが、ある程度わかってきています。そのような商材がたくさん売れることで、減収で来たところをスポットでも回収することができています。

また、特定の大型案件に寄らずに、いろいろな断面で端末を売ることができています。そのため値引きに過度に応えなくても、このようなハードウェアで付加価値の高いサービスを導入できる実力がついてきたと考えていただければと思います。

古田:少しだけ補足します。主に建設現場等向けの「Safie GO/Pocket」が、第1四半期にはやや新規の伸びが弱く、また第2四半期にも若干の返却等があり、これが季節性の主な要因でした。

その影響が今回も出ており、建設向けの成長はあまり強くはありませんでした。しかしながら店舗向けの直販については、いろいろな店舗や企業で「Safie One」が売れたことで、全体として増収になったと捉えています。

質疑応答:黒字化前倒しを明記した意図について

質問者:今回、中期経営計画について「調整後営業利益の黒字化を2026年通期よりも前倒しして達成することを目指す」と明確にスライドに記載されています。

こちらを今回、新たに付け加えた意図を教えてください。メッセージとしては、第1四半期の進捗がよかったことを明確にするために付け加えたのでしょうか?

佐渡島:当然、第1四半期の進捗がよかったのもありますし、コストコントロールを含めた営業の生産性の改善がどこまでできそうなのか、理解し始めてきていることもあります。

また、市場との対話の中でも、黒字化への期待値があり、確実にお応えしていくことが我々にとっても非常にメリットがあると考えています。ここは全社を挙げて、コミットメントしている時期よりも少し前倒しして取り組んでいこうと考えていることが背景です。

質疑応答:データセンター分野での需要について

司会者:「足元では、世界中でデータセンターへの投資が活発化していると思います。このあたりの分野で、御社の需要は何かありますか?」というご質問です。

佐渡島:個別の案件については回答し切れませんが、データセンターだけではなく、通信の基地局などのニーズはあり、実は底堅く導入いただいています。

例えば、当社の大手パートナー企業を挙げると、NTTグループさんなどはまさにそのような需要を確実に捉えていると考えています。全体の中では限られていますが、そのようなところでしっかりとつかんでいるのではないかと考えています。

質疑応答:2024年問題の追い風について

司会者:「建設業界を中心とした2024年問題の追い風について、どのように整理していますか? 『Safie GO/Pocket』自体の伸びは、さほど強くなかったと理解しています」というご質問です。

佐渡島:当社はすでに「2024年問題」のずいぶん前から、遠隔臨場というかたちで、映像を使って施工現場の管理をより効率化することに取り組んでおり、5大スーパーゼネコンのすべて、中小、ハウスメーカーで数万台単位で出しています。今はさらなる需要の拡大を目指して動いています。

2024年問題については始まったばかりのため、この課題に対してどのようにお客さまがニーズを感じて動いていくかは、これからのことだと思います。1年を通じて着実に獲得していこうと考えています。

質疑応答:ソリューション売上高を伸ばしたい背景について

司会者:「ソリューション売上高を伸ばそうとしている背景について、あらためて解説をお願いします。クラウドカメラ市場自体も、まだ大きいのではないかと思っていますが、このタイミングでソリューションを強調されている背景について教えください」というご質問です。

佐渡島:小売と建設業界それぞれにニーズがあると思います。まず小売業ですが、我々がクラウドカメラで、1台あたり1,200円から2,000円くらいのリカーリング収益をいただくビジネス環境では、完全なローカルの売り切りのカメラと競合することが一番多くなってきています。最近でも、大手スーパー、コンビニ、ホームセンター、ドラッグストア等、小売業界の大手には、ローカルをベースにしたカメラが大量に入っています。

したがって、ローカルに対して明確にクラウドのメリットを出していくのは当然ですが、さらにコストメリットを出していく必要があると考えています。

そこで、我々は新しい商材を準備し、どんどんプリセールスを始めているところです。そのプリセールスは非常に順調にいく実感があります。ローカルのカメラに対抗して売っていくと、全体のいわゆるリカーリング単価は当然下がっていってしまう傾向があります。

ただ、その下がっていくリカーリング単価に対して、お客さまのニーズは、ただカメラをたくさん入れたいというだけではなく「省人で店舗を運営したい」「省人で運営すると同時にロスを減らしたい」「そこで顧客の接客体験を増やしたい」といったニーズがあります。

そこで必要なのは、人件費をかけずにより大量の店舗を出せるソリューションであったり、遠隔で接客できるソリューションであったり、警備にまつわるソリューションです。

そのような付加価値の高いものを、比較的安価に大量のカメラとセットでお客さまに提供することが求められていると見えてきたことが、この小売のDX分野での大きな進展だと思います。

我々としては、ただ安価にカメラを提供するだけでは意味がないと思います。そこで、そのニーズに対して、人の代わりになるようなソリューションを「遠隔で〇〇する」というかたちで積極的に進めてきています。

建設の現場については、差し迫った人の働き手不足が前提になってきていますし、円安によって海外からの労働力が確保できない現実もあります。そこに対しては、すべての現場が可視化できることが、まず大きなソリューションになります。

さらに、そこから安全確認や、図面のデータ管理においても動画で報告を行うといったニーズは、どんどん増えてくると考えています。

映像が人の目を代替し遠隔地から施工管理を行っていくところには、すでに強いニーズがあります。単価の高いレンタルを含めて提供することで、着実にできてくると考えています。

また、ハウスメーカーやインフラ、電気、ガス、公共などの分野に対しても、より積極的にセールスをしていくことで、需要が拡大していくと考えています。そこも単価をただ大量に下げていくだけではなく、単価を上げるものとセットにしていくことが、非常に大事になっており、お客さまのニーズにお応えしているところです。

佐渡島氏からのご挨拶

今日はお時間いただきまして、ありがとうございます。第2四半期は、第1四半期の成果を踏襲するフェーズですが、第3四半期、第4四半期というスパンだけではなく、中長期的に成長していくことが我々に求められているポイントだと考えています。

我々には「映像から未来をつくる」こと、「現場DX」をお客さまとともに邁進していくことが、一番求められていると思います。そちらのところを長期的な視野で、みなさまにご指導いただきたいと考えています。

今後とも、市場のみなさまとの対話を大事にしていきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いします。本日は、どうもありがとうございました。