【質疑応答】テクセンドフォトマスク株式会社(429A) 新規上場記者会見
テクセンドフォトマスク株式会社
設立:2021年12月
事業内容:半導体用フォトマスクの製造・販売
登壇者名
テクセンドフォトマスク株式会社 代表取締役社長執行役員CEO 二ノ宮照雄 氏
テクセンドフォトマスク株式会社 取締役執行役員CFO 糸雅誠一 氏
質疑応答:国際取引のリスクと政府への期待について
質問者:届出書に記載されている内容に、事業等のリスクに関するものがあり、国際取引に伴う外部環境の変動が挙げられています。ここでは、通商政策の動向と為替変動の2つのリスクがあるとしていますが、御社だけで対応するにしても限界があるかと思います。
日本政府であればなんとかできるかと思いますが、これらのリスクを少しでも軽減するために期待されていることを教えてください。
二ノ宮照雄氏(以下、二ノ宮):まず通商政策については、日本政府に求めることもありますが、私たち自身が海外拠点の中でサプライチェーンを構築しています。そのため、この通商リスクは通常よりも比較的抑制できているのではないかと考えています。
例えばアメリカでは、テキサス州・ラウンドロックに工場があるため、域内で供給できる状況です。日本から材料を輸入する際の関税といった金額的な面はありますが、物が作れないというリスクには及んでいないと思います。
次にマスクの材料であるブランクスやレジスト、あるいは製造装置は日本の製品が強く、日本国内で調達が可能です。日本政府にこの環境を維持・強化していただければ、私たちは比較的リスクが軽減された中で対応できると考えています。
材料や装置について、フォトマスクのような半導体領域の政策について注目し、強化していただきたいというのが日本政府へ求めるポイントです。
為替については、確かにリスクがあります。私たちは最終的に円で決算していますが、実際の取引通貨の6割ぐらいはUSドルです。そのため、円のリスクも当然ありますが、ドル建てが多い分、多少は軽減されるかと考えています。
円安が良いのか円高が良いのかという議論はありますが、為替が変動することが一番のリスクです。今期は140円ぐらいで見ていますが、為替の安定は私たちだけではコントロールできない部分ではあります。
質問者:1点目の通商政策についてですが、どのような外部環境を維持してほしいとお考えですか?
二ノ宮:装置、材料、加工といった日本の強みがありますが、それをさらに強くして、世界でもそのポジションを維持できればと考えています。サプライチェーンの国内強化についても、特に技術開発においては、税制優遇や補助金などいろいろなかたちの支援があると思いますが、そのような日本政府のサポートがあるとありがたいです。
質疑応答:先端領域とレガシー領域における今後の投資計画について
質問者:今後の外販市場では、先端領域のEUVマスクと、ミ