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永嶋元博氏:こんにちは。東リ株式会社の永嶋でございます。ただいまより、2024年3月期第2四半期の決算報告をさせていただきます。
本日は、決算概要と中期経営計画の進捗とトピックス、並びに今後の見通しなどにつきましてご説明申し上げたいと思います。
連結決算概要
それでは、まず、11月2日に発表いたしました、第2四半期決算概要についてご説明申し上げます。
当第2四半期累計期間は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行と共に経済活動が回復しつつある中、円安やウクライナ情勢の長期化等により原油価格が再び上昇基調となるなど、不安定な状況が続きました。
そのような環境の下、昨年9月に実施した販売価格改定の浸透や、新製品並びに当社の独自技術を活かした高付加価値商品の販促活動に注力したことなどにより売上高は前年を上回る結果となりました。
収益面では、原材料価格は高止まり状態が続きましたが、将来に向けた人的及び技術的投資は積極的に推進し、原価低減活動にも注力してまいりました。
その結果、増収増益にて連結営業利益は13億400万円となり、上半期の連結業績としては、過去最高益となりました。
連結営業利益率 及び 製品分野別連結売上高の推移
続きまして、製品分野別の業績推移についてご説明申し上げます。製品全体では、新製品を中心とした販促活動と販売価格の改定効果を含め、売上高は前年を上回る結果となりました。
また、前期並びに今年度発売の新製品の販促活動に注力したことにより、それらの製品群が売上の牽引役となりました。
中でも、ビニル系床材やカーペットにおいて、当社独自の技術を活かした製品やリサイクル・システムによる環境配慮型製品の採用が増加し、売上総利益率の改善に寄与しました。
連結営業利益 増減要因
次に、連結営業利益の主な増減要因をご説明申し上げます。当決算期では、昨年来続いております原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇、加えて大型設備投資関連の減価償却費が増加していることなどが、製造原価の上昇要因となりましたが、販売価格改定効果や卸及び工事事業の売上増などにより、売上総利益が大幅に増加いたしました。
また販管費では、人件費や技術研究費などが前年を上回りました。これらの結果、営業利益は、前年から13億7,200万円の増益となりました。
連結貸借対照表
続いて、連結貸借対照表についてご説明申し上げます。資産の部・流動資産では、主として季節変動要因による増減以外には、大きな変動はございません。
固定資産では、グループ生産会社である、滋賀東リでのタイルカーペットリサイクルプラントやナイロン紡糸設備の増設により、建設仮勘定等の有形固定資産が増加しました。
負債の部につきましても、季節変動要因を除けば特筆すべき変動要件はございません。
中期経営計画「SHINKA Plus ONE」概要
続きまして、中期経営計画の主な進捗状況につきましてご報告申し上げます。
中期経営計画「SHINKA Plus ONE」は、ご覧のように、重点戦略「A」から「E」までの5つの重点戦略をベースとした各取り組みテーマに実行戦略を紐づけ、長期ビジョン達成に向けた取り組みを進めております。
本日は、当中期経営計画の核となる重要設備投資計画の進捗報告と、本年度上期におけるトピックスをご紹介申し上げます。
成長の核となる重要設備投資の概要と進捗状況
まず、「SHINKA Plus ONE」の中核をなす重要設備投資の概要と、その進捗状況についてご説明申し上げます。
1つ目の「タイルカーペットリサイクルプラント」は、コロナ禍により計画が遅延いたしましたが、すでに1号プラントはフル稼働しており、環境配慮型タイルカーペットの生産と、産業廃棄物の削減及びリサイクル率の向上に貢献しております。また、来春からの稼働に向け、2号プラントの建設が現在進行中です。
2つ目の「カーペット用ナイロン紡糸設備」は、1号機に続いて今春より2号機が本格稼働し、サプライチェーンリスクの低減や製造原価低減に寄与しております。今後は、ナイロン糸そのものの新製品開発にも取り組んでまいります。
3つ目の「広化東リフロア・新3号ライン」では、本年1月より本格生産がスタートし、秋以降でのフル稼働へと進みつつあります。製造原価の低減はもとより、新ラインを活用した新製品開発への取り組みもスタートいたしました。
引き続き、メーカーとしての強みを活かすべく、競争優位性の高い製品開発と収益力の強化を推進してまいります。
「SHINKA Plus ONE」トピックス①
それでは、当第2四半期におけるトピックスをご報告申し上げます。
まず1つ目は、今般新たに発売しました「ソコイタリ サウンドスケープ」についてご紹介いたします。「ソコイタリ(底至り)」とは、江戸時代後期から使われている日本人の美意識「粋」の極みを意味する表現です。
当社の「ソコイタリ」ブランドは、2004年に第1弾である「ソコイタリ」を発売して以降、今般発売した「ソコイタリ サウンドスケープ」が第5弾のシリーズ製品となります。いずれも独自性の高いデザイン表現に高い評価を頂戴しており、本年度はシリーズとしてグッドデザイン賞を受賞いたしました。
第5弾である「ソコイタリ サウンドスケープ」は、繊細な色使いと高度なタフト技術を駆使し、自然が奏でる音の情景をタイルカーペットで表現いたしました。
ご参考までに、当製品には、先ほどご説明申し上げました「ナイロン紡糸設備」でつくった自社開発のナイロン糸を使用し、高い意匠性を実現する繊細なグラデーション柄を表現しています。
「SHINKA Plus ONE」トピックス②
続きまして、単層構造の床タイル「LCTシリーズ」のグッドデザイン賞受賞についてご報告申し上げます。
単層構造の床タイルは、自然由来の素材やリサイクル材の活用に加え、当社独自の技術を集約した商品として、世界レベルでも高い表現力を誇る製品シリーズです。
昨年、環境配慮型製品としての優位性や独特なデザイン性の価値を再訴求すべく、LCT(Luxury Calcium carbonate Tile)シリーズとしてリブランディングいたしました。
今般、ワックスメンテナンスが不要なNWシリーズへの刷新と、素材のオリジナル性や環境配慮志向の観点をご評価いただき、「ソコイタリ」シリーズ同様、本年度のグッドデザイン賞を受賞いたしました。
2024年3月期 連結業績見通し
続きまして、2024年3月期の通期業績見通しについてご説明申し上げます。
こちらが、2024年3月期の業績見通しとなります。10月31日に、第2四半期累計期間の進捗及び足元の原材料調達環境等を踏まえ、通期業績見通しを修正いたしました。連結売上高1,010億円、連結営業利益40億円の増収増益見通しとなります。
連結売上高・営業利益の推移と見通し
下半期及び通期の業績推移と2024年3月期の見通しは、ご覧のとおりとなります。
通期連結売上高は、建設資材のデフレ基調から脱却して17年ぶりの1,000億円台、連結営業利益は中計の目標指標である40億円の達成を目指しております。
配当の状況(連結ベース)
なお、2024年3月期の配当につきましては、中間配当3円に加え、当決算期の財政状態と共に、中長期視点での事業環境や投資政策を総合的に勘案し、期末配当金として1株当たり8円、あわせて年間11円を予定しております。
株価・出来高(月合計)の推移
最後に、株式関連情報とその他ご案内事項についてご説明申し上げます。
株価及び月合計の出来高推移につきましては、ご覧のとおり、流動性と共に、株価も上昇基調にあります。
スタンダード市場への移行について
続きまして、スタンダード市場への移行についてご報告申し上げます。当社は、プライム市場上場維持基準の充足を目指すべく、企業価値並びに市場認知度向上に向けたさまざまな施策を実施してまいりました。 その結果、足元では流通株式時価総額を含め、すべての上場維持基準を充足するかたちとなりました。
しかしながら、今般の市場再編の背景をベースに、改めて当社グループの事業規模やグローバル進捗度など、さまざまな観点から慎重に議論を重ねた結果、株主のみなさまが安心して当社の株式を保有・売買できる環境を確保することが最も適正であると判断し、スタンダード市場への移行を決議・申請するに至りました。
スタンダード市場へ移行後も、プライム上場企業に求められる同等レベルのガバナンス体制の強化を図り、積極的IR活動の推進と共に、企業価値の向上を目指してまいります。
「東リグループ統合報告書」発刊のご案内
あわせまして、統合報告書の発刊についてご紹介申し上げます。今回が初版ということもあり、丁寧かつシンプルな構成とし、現状をありのまま表現することによって、東リグループらしさをご理解いただけるよう心掛けました。
ホームページからもご覧いただけますのでご高覧の程お願い申し上げます。
インテリアトレンドショー「JAPANTEX2023」出展のご案内
最後に、来週11月15日の水曜日から17日の金曜日にかけて、東京ビッグサイトにて開催いたします、インテリアトレンドショー「JAPANTEX2023」をご案内させていただきます。
JAPANTEXは、インテリア業界の活性化を目的とした業界団体「一般社団法人日本インテリア協会」主催の、国内最大級のインテリア関連展示会です。
さまざまな企業が、最新・最先端のインテリア関連商品を出展しており、当社におきましても、話題の製品を中心に、心豊かな生活空間をご提案します。
なお、当決算説明動画をご覧いただいた方には、先着50名さまに記念品をご用意いたします。3日間共通で一般の方のご来場も受け付けております。ご覧の申込フォームより手続きしていただき、ご来場の際には、当社ブースの受付にて、「決算説明動画を観た」とお伝えください。ぜひ、この機会にお越しいただければ幸いでございます。
ご清聴ありがとうございました
以上をもちまして、2024年3月期第2四半期累計期間の決算説明を終了させていただきます。
今後も中計をベースとした中長期視点での事業戦略にかかわる情報開示に努めてまいります。引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。ご清聴ありがとうございました。