01. ランドネットの会社概要
榮章博氏(以下、榮):ランドネット代表の榮と申します。本日はこのようなセミナーに出演できて喜んでおります。当社のことを一生懸命ご説明して、ご理解いただけるようにがんばりますので、よろしくお願いいたします。
はじめに、ランドネットの会社概要を簡単にご紹介します。東京と横浜、大阪、福岡に事業拠点があり、本社は池袋にあります。創業は1999年9月で、資本金が約6億9,000万円、従業員数が465名です。不動産売買事業と不動産賃貸管理事業の2つをメインに仕事をしています。
坂本慎太郎氏(以下、坂本):御社の創業のきっかけのようなものがあれば、教えていただけたらと思います。
榮:もともとは大京という会社で仕事をしていました。実はその時、私は営業ではなくて、システム開発の部署にいました。
坂本:なるほど、そうなのですか。
5年から6年くらい、システム開発の仕事と、上場の準備室で仕事をしていました。その中で「Windows95」の「Microsoft Office Access」というソフトを見た時に、もしやシステム開発の仕事で作ったものは、すべて私1人で作れるのではないかと思ったのです。
大きな会社で働いていた時に、「システム関連をしっかり作れないと会社は伸びない」「それを私が作れるのであれば、ワンルームで始めたとしても大きい会社と戦えるのではないか」と思いました。その後に営業へ異動していろいろと学び、システムのことを理解した上で独立しました。それが創業のきっかけになります。
坂本:よくわかりました。
02. 事業の基本的な考え方と事業セグメント
坂本:事業内容をおうかがいしていきたいと思います。
榮:当社の基本的な考え方としては、全国の区分マンションの所有者にアプローチして、原則、当社で直接買い取ります。購入した不動産をリフォーム・リノベーションして付加価値を付けたり、今は築30年、40年といった築年数が古い物件がけっこう増えていますので、安心して購入していただくために、殊に物件の設備や給排水管などに関して「修理しますよ」というような保証を付けたりします。
賃貸中の物件を買っていただく場合には3年間の滞納保証を付けたり、投資用不動産を購入する時には不動産会社が仲介ではなく売主となるため、有利になる提携ローンを付けたりしています。
また、先ほどお話ししたように当社はシステムに強いため、微に入り細に入り、賃貸管理をしっかり付けています。現在も札幌から福岡まで、アパートも含めたすべての入居率が98パーセント以上となっています。
坂本:かなり高いですね。
榮:高いと思います。そのような付加価値を付けることでマンションを購入していただくということです。購入においては、他の不動産会社と協力して販売するというかたちです。
坂本:御社は区分マンションの買取を行っているということですが、一戸建ても数多くあるかと思います。区分マンションを強みにしている理由を教えていただければと思います。
榮:まず、もともと私は大京という会社にいました。
坂本:マンションを取り扱う会社ですよね。
榮:はい。大京は「ライオンズマンション」を作っています。マンションに関して、私自身が非常に親和性があったということと、区分マンションは鉄筋コンクリートですので、買っていただいた後の瑕疵担保などは、やはりしっかりしています。
坂本:なるほど。
榮:その意味合いで区分マンションとしています。要するに、どこかから仕事を始める際には、入りやすいところから入るべきだと思うのです。現在、区分マンションに関してはある程度入れてきていますので、次は一戸建てとアパートをターゲットにしながら、ここ半年間ほどで少しずつ広げてきている最中です。
坂本:販売面では「他の不動産会社と協力して販売する」ということですが、自社で販売すると利益率がさらに伸びることもあると思います。他の不動産会社に協力してもらう理由としては、資金効率や人員などでしょうか?
榮:今は不動産額が少しずつ上がってきていますので、1年または2年ほど待てば、価格が上がる可能性があるわけです。
しかし、リフォーム済みのものは3ヶ月くらいで、買い取ったものはワンルームの場合なら1ヶ月くらいで販売して、ぐるぐる回転させないと、期間損益と呼んでいるものの計算がうまく実現できません。計算どおり実現しようとすると、やはり当社だけで販売するよりも、他の不動産会社と協力して販売していったほうが動きやすいといったことが一番大きな理由です。
坂本:なるほど。お話を聞いていると、御社で購入する方の実需と投資用不動産の割合は、かなり投資用が多いかと思うのですが、どのくらいでしょうか?
榮:件数としては、ワンルームが約60パーセント、ファミリーが40パーセントくらいです。ところが、粗利率ではワンルームが40パーセント、ファミリーが60パーセントの割合になります。昔はワンルームマンションが中心だったのですが、今は買取リフォーム販売のファミリータイプもだいぶ増えてきています。
坂本:ファミリータイプは実需と言いますか、実際に住む方が多くて、ワンルームのほうは投資用ということですね。
榮:もちろんそうです。
坂本:このあたりは肝になる部分かと思いますので、長々とすみませんが、もう少しおうかがいします。
ワンルームには滞納保証が付いているというのは、大変おもしろいと思います。これはやはり、前の契約者が保証協会などに入っていないことがあるため、最初はその部分をサポートするというイメージでしょうか?
榮:当社の扱っている物件は、新築ではなくて中古のワンルームマンションですので、もともと入居者がいます。しかし、その入居者は当社の基準で審査を通って入居したわけではないため、時々滞納される方もいます。特に「所有者が変わったタイミングで」ということがあるため、そのような面では滞納保証を付けたほうが安心して購入いただけるのではないかという考えです。
坂本:なるほど。よくわかります。
ワンルームなどは、おそらく投資用の方が使われると思うのですが、提携ローンは築何年くらいまで出るのでしょうか? 最近は耐用年数を超えたものもローンが出るという話を聞きます。
榮:ファミリータイプのものであれば、旧耐震基準の1981年より古いものもまだ出るのですが、ワンルームでは新耐震基準の築30年から40年くらいのものが出ます。金利もだいたい2パーセントないしは1.7パーセントが平均です。
坂本:低いですね。
榮:まあまあ低いかと思います。
坂本:なるほど。最近は新築も非常に高額なため、中古の賃貸物件でも勝負できるということなのですね。非常によくわかりました。
03. 買取(リフォーム)販売が必要な理由
榮:当社で買取販売を行なっているとお話ししましたが、なぜ買取販売に当社が必要なのかというと、古い物件が増えているためです。
結局のところ不動産会社がリフォームして販売することになるため、例えば仲介会社に頼まれた場合には、仲介会社が不動産会社に物件を買ってもらって、また不動産会社から販売を頼まれるような場合があります。そのような商慣習を「専任返し」と言いまして、問題点と考えています。当社の場合は、それを抜きで行うことができます。
また、地方では不動産価格が安すぎて、ワンルームで200万円、ファミリータイプでは1,000万円くらいの物件もあります。築年数の古い物件がだんだん増えてきて、「契約不適合責任が不安だ」「投資用のローンが仲介では使用しづらい」といったことが起きます。
また、設備の陳腐化といった問題もあります。例えば、インターフォンの液晶画面は、どんどん安く大きくなっています。見ればすぐわかるのですが、築15年の物件では、フルリフォームして部屋の中はきれいなのに、そこだけが古いのです。
AIとITが入ったことによって、このような設備関連は床材にしても壁材にしても、どんどんよいものができています。つまり、リノベーションやリフォームをしないと住めない状況になってきたという問題があるため、当社で買い取って販売するダイレクトな買取販売を進めていきたいと考えています。
加えて、先ほどお話ししたように、責任期間を少し長めに設定してきちんと保証するところにも、当社の存在意義があるのではないかと思っています。
04. 買取リフォーム販売のリスク『在庫の増加・借り入れの拡大』
榮:ただし、買取販売にはリスクがあります。考えるとすぐわかるのですが、簡単に言うと、在庫が増えるのではないかということです。
スライドに問題点の1つ目として記載していますが、市場が過熱すると不動産の仕入れ価格が上昇し、買い取る場合に仲介会社が介在すると少し割高になってしまいます。販売部隊を抱える販売会社では、高くても物件を仕入れないといけません。
そのために利益が減るというところがあるのですが、当社はここで一番いろいろな工夫をしています。仕入れに強くなるにはどうすればよいのかというところで、不動産を持っていらっしゃる方には、当社のダイレクトメールがけっこう届いていると思います。
坂本:私のところにも届きます。
榮:北は札幌から南は石垣島まで、本当にすべての不動産所有者の情報を集めて、そこにアプローチしながら直接仕入れています。実は、直仕入れが約75パーセントです。
坂本:そうなのですね。非常に丁寧なメールが来ます。
榮:ダイレクトメールの文章に関しては、私も関わっています。
坂本:そうなのですか?
榮:はい。ポイントとしては、不動産の今の市況をお伝えして、お客さまが持っている不動産を売るか、または買い増しをするか、賃貸に出すか、リフォーム・リノベーションをどうするか、この4つに応えられる会社になりたいという意味合いで、メールを出しています。
坂本:なるほど。
榮:「メールは不要だ」という方もいらっしゃるため、そのような連絡をいただければ、個人情報上ダイレクトメールが届かないように設定するといったことも、しっかり行っています。ここが当社の肝になります。
坂本:なるほど。
榮:また、スライドの解決策の2つ目に記載しているとおり、待てば価格が上がっていくのですが、先ほど「ある一定の期間で売り切る」とお話ししたように、期間損益を重視しています。
他の会社と話をしていて「これは当社独自だ」と思ったことなのですが、当社は仕入れの担当が販売も担当します。その担当者が外れる場合には、その上長が責任を持って対応します。
期間損益を重視するため、3ヶ月でもし売れなければ赤字を出しても売り切るという意識があります。その責任はすべて仕入れ担当が負うため、そこで仕入れの工夫をするという仕組みになっています。
05. ランドネットのビジョン・ミッション
榮:ランドネットのビジョン・ミッションに「最新のテクノロジーと独自のデータベース」と記載しています。先ほどお話しした最新のテクノロジーについてですが、当然、私が作ったAccessは最新ではありません。
「RCP」については後ほどご説明しますが、今70人くらいのシステムの担当者がおり、AIも含めた最新のテクノロジーを入れて、データベースを活用し、いかに適切な物件の仕入れをするか、他社と競合しても物件を動かせるか、彼らと一緒に検討しています。
北は札幌から南は福岡や石垣島までとお話ししましたが、ワンルームでは200万円から300万円、ファミリータイプでも1,000万円くらいの物件が本当にあります。そのような不動産を動かし流通させ、再生して運用することによって、応援と言いますか、世界を変えることができるのではないかというのが当社のビジョンです。
ミッションとしては、より具体的にお伝えすると「お客さまのライフプランを実現する不動産運用顧問」ということです。不動産を使ったことによって、どのように資産を増やしていけるかといった相談に応えたいというのがミッションになります。
01. 連結業績ハイライト
榮:先期の業績についてです。売上高は、先々期は約411億円だったものが約518億円と、26パーセント伸びました。経常利益は、11億5,400万円だったものが13億8,800万円と、20パーセントほど伸びています。
売上高のほうが伸びが大きい理由として、上場して金融機関とやり取りする中で、だいぶ余裕ができたためです。先ほどお話ししたように、物件を買い取るには資金が必要なのですが、今は積極的に在庫を増やしています。一方で、先ほどもお話ししましたが、在庫が増えるといろいろなリスクも発生するため、そのことも念頭に置きながら在庫を増やしています。
在庫が増えると、それを今期また商品化して販売しますので、それによって売上が伸びると思います。経常利益は少し遅れて付いてくるため、この20.2パーセントと26パーセントという差になっているのではないかと思います。
坂本:なるほど。
榮:当社の特徴は、自己資本利益率(ROE)です。17パーセントから16.5パーセントで、比較的高いと思っています。以上が売上高と経常利益のご説明です。
03. 販管費推移
榮:先ほどもお話ししたように、システムには大きく投資しているのですが、販管費は11パーセントくらいを維持しています。システムを導入することによって効率が上がり、事務方を管理する部署の人員はそれほど増やさなくても回っています。ただし、システム関連の人数は増えてきているという流れです。
坂本:先日、福岡に支店を開設されましたが、その他に支店を増やすイメージや展望はありますか?
榮:先ほど売上の話をしましたが、上場して、業容を見渡しながら、来年1月頃に、横浜支店の場所を変えて、増床しようかと思っています。
04. 販売用不動産(在庫)推移・在庫回転日数(BS)
榮:販売用不動産の推移ですが、先々期は約51億円だったものが、今は約75億円まで増えています。スライド右側の在庫回転日数の比較ですが、52.56日で在庫が回転しているということで、要するに商品は増えたのですが、売れ残りではなく2ヶ月弱で売り切っているということです。
坂本:すごいですね。
榮:ここで、当社は買取リフォーム販売があるのですが、そちらのほうは2ヶ月弱で売っているわけではありません。
坂本:どのくらいの期間がかかるのかというお話は、後ほど詳しく教えてください。
05. 営業人数の推移
榮:前期は上場したおかげで営業人数をしっかりと増やすことができており、今期も増やしていきたいと思っています。実はここでも、先ほどお伝えした基幹システム「Real estate Cloud Platform(RCP)」を使っており、社員の教育に関しては非常に自信を持っています。
基幹システムができた一番の理由は、先ほどお伝えした物件の仕入れを強化するためです。全国の不動産情報をデータベース化し、なおかつお客さまとの交渉内容もすべて共有します。
簡単に言うと、大学を卒業したばかりの新卒社員でもRCPを見れば、当社がお客さまと過去にどのような会話をしたのかがすべてわかるのです。
坂本:営業の全員が共有できるイメージですね。確かに、同じ買取会社の異なる人が何度も電話をかけてくることがあります。
榮:それは当社もないとは言えないのですが。
坂本:そういったことが、データを見ることにより「この人はこのようなことをしたのだ」とわかるようになるというのは大事なことだと思います。
榮:今取り組んでいるのは、交渉した内容を要約することです。AIを使って要約できないかということを一生懸命考えています。
坂本:重要なワードをかいつまんで表示するということですね。
榮:そうです。お客さまの売り希望価格や家賃、管理費などをヒアリングしているため、それを要約することに取り組んでいるところです。
坂本:なるほど。
榮:また、そこにはレインズにある過去の当社取引事例が入っています。
坂本:レインズは不動産業界のシステムですね。
榮:当社の取引のほかに、不動産会社がいくらで買うかといった事例がすべて入っているため、新卒社員でもすぐ簡単に査定ができます。
坂本:最悪、仕入れをしてしまった場合でも、業販で回転率を考えつつ、傷を最小限にして回転させることができるということですね。
増井麻里子氏(以下、増井):これはレインズと接続できるシステムなのでしょうか?
榮:レインズはもちろん使えるのですが、レインズの先約事例のデータなどを当社のシステムに全部蓄積しています。10年、20年分のデータがすべてあり、時系列で流れも見ることができます。そのため、新卒社員でも当社のシステムを見れば「価格がいくらくらいなら大丈夫だろう」ということがわかります。
坂本:地域の相場観は、その地域での相当の経験がないとわからないものです。
榮:このシステムがあるため、札幌や石垣島など支店がない場所でも取引ができます。
07. 直接買い取り・直接販売『ダイレクト不動産』による仕入れ強化
榮:スライドに図を示していますが、このシステムにより、買取件数比率は当社が直接買取を行なうダイレクトが73パーセント、業者を通した買取が27パーセントとなっています。販売件数比率はダイレクトが54パーセント、業者が46パーセントです。販売に関しては不動産会社と協力して不動産をお届けしています。
坂本:ダイレクトでの販売もかなりされているのですね。
榮:はい。実はだいぶ増えてきました。これはやはり上場効果だと思っています。当社としては、不動産を動かすことにより経済が活性化すると思っているため、そのお手伝いをしたいと切に思っています。
01. 首都圏の中古戸建・中古マンション坪単価と日経平均株価
榮:現在の不動産流通市場ですが、実は伸びています。スライドの表の黄色い折れ線グラフが中古マンションの坪単価で、青い折れ線グラフが日経平均の株価です。両方とも2002年、2003年を底として、安倍元首相が就任した2012年あたりを境に右肩上がりが続いています。
さらに、実はコロナ禍で約100兆円の財政出動があり、その時に国がばらまいたお金が資産活用のほうに寄ってきました。したがって株価も不動産価格も上がってきています。
赤い折れ線グラフは戸建の価格です。ずっと横ばいで上がらなかったのですが、ここ2年、3年で上がってきています。上がってきた理由は、リモートワークの普及ではないかと思います。
坂本:なるほど。
榮:当社のシステム部隊も70名いますが、半分から3分の1くらいはリモートで仕事をしています。利便性の高いマンションの価格は上がっていましたが、リモートワークの普及により、戸建も利便性が高いと思われて価格が上昇してきていると考えられます。このように、実際に不動産業界のデータを見ると追い風だと思います。
02. 首都圏の中古マンション成約坪単価と成約件数の推移
榮:こちらのグラフも特徴的です。棒グラフが成約件数で、折れ線グラフが成約坪単価なのですが、坪単価は先ほどお伝えしたように上がってきています。106万円であったものが226万円、つまり倍になったということです。件数は1,600件だったものが3,104件で、これも倍増しています。
市場は価格も上がり規模も大きくなりました。当社は先ほどお伝えしたように、古いマンションをすべて扱える体制を取っているため、このような状況になっているのだと思います。
03. 中古不動産市場の質の変化
榮:先ほどから何度もお伝えしていますが、中古不動産の質が変わってきました。これはしっかりと頭に入れるべきだと思うのですが、不動産価格は安くなっています。
これは都心、つまり首都圏や中部圏、近畿は別です。大変申し訳ないのですが、東北地方などはかなり安くなっています。また、設備の陳腐化が早いといったこともお話ししました。
築年数が古い区分のマンションは毎年増えていっています。それについて、どのように対応を取るのかが当社の課題だと思っています。
坂本:実はこの築古について、私は10件くらい自分で買っているのですが、安いです。北九州市を中心に行なっていますが、何十平米くらいの物件を300万円台で買ってきて、100万円、200万円でリフォームし、賃貸で貸して売ります。御社のようなことを行なっていますが、中古物件は意外と買えるため、ビジネスチャンスがあると思っています。
先ほど榮社長がおっしゃっていたマンションについても、私は30年超の物件で考えているのですが、今後は供給がどんどん増えてくるため、非常によいと思います。
また、新築の価格が非常に高いため「リノベーションの物件で仕方がない」という人が多くいます。これをマンパワーではなく、会社として行なうことは非常に大きなビジネスチャンスだと思っています。
榮:古い物件をリフォーム、リノベーションするのは、実はそれだけでもけっこう仕事としてはおもしろいです。
坂本:おもしろいです。私も少しずつ上手くなってきて「この物件は安く貸すからこれくらいにしておこう」「これは少しもちそうだからもっといこう」などとなります。駐車場問題などいろいろな箇所があるのですが、非常におもしろいと思います。
榮:今、私は実際に建築事業部で、一つひとつ間取りの図面を見ながら指示を出しているのですが、仕事としておもしろいです。
坂本:わかります。おもしろくて行っている部分があります。
04. 不動産投資の普及と裾野の広がり
榮:iDeCoやNISAという言葉をよく聞くようになっています。スライド左下にグラフがありますが、NISAの総口座数は5年間で6倍に増えました。私の親の世代では郵便貯金が7パーセントくらい付いたと聞いています。その世代にとっては貯金が一番重要だったのですが、現在は低金利になっているため、今の若い世代は投資に対する視点が変わってきていると思っています。
当社は自社の不動産としてワンルームマンションを取っていますし、ここに需要が増えているということは、裾野が広がっています。どのように広がるかというと、まず国を挙げて「投資はよいものです」という教育をしてくれていることがあります。
また、ローンが借りやすくなりました。昔のバブルのころのマンション事情を知っていますが、それに比べて今は利回りもしっかり回り、キャピタルや転売利益ではなく、家賃収入で十分ペイするかたちになってきているため、ここも裾野が広がってきていると思います。
ファミリータイプについても、例えば私が住んでいる家があったとして、60歳になったら子どもたちが独立し、70平米、90平米などの部屋はいらなくなります。そうすると、その物件を人に貸すか、売却するかになります。つまり、ファミリータイプの物件も最後は投資に変わると思います。そのような意味合いや視点で不動産を見てほしいと思います。
04. 不動産投資の普及と裾野の広がり
榮:クラウドファンディングについても、需要がだいぶ拡大してきています。当社も不動産特定共同事業の免許を持っており、ここも拡大していきたいと思っています。今は関係官庁に行きながら次の仕組みを作ろうと、一番注力をしているところになります。
坂本:これは小規模不動産特定共同事業の枠で、少数の投資家のクラウドファンディングを行うのですか?
榮:小規模ではありません。
坂本:最初から一種二種の枠組みで行われるのですね。
榮:最終的にはREITに行くのではないかと思います。
坂本:最初からそちらに行くというお考えなのですね。物件はまだイメージの段階だと思うのですが、御社のビジネスではどのような物件を入れられるのですか?
榮:ご存知だと思うのですが、ファミリータイプの賃貸住宅です。
坂本:なるほど。そのREITはおそらくほぼありません。
榮:このようなタイプの賃貸は何がおもしろいかというと、家賃が入ってくると、その家賃が配当利回りになります。
坂本:分配金をかなり出せる条件ですね。
榮:その家賃で配当を払っていきます。実はファミリータイプの賃貸住宅は、ご存知だと思いますが部屋が空くと高くなるのです。
坂本:そうなのです。結局1回入居すると長いため、そこのコストがかからなくてよいです。
榮:空くと高くなるため、そこでフルリフォームして売却すると、そこでクラウドファンディングは終了となります。
坂本:なるほど。
榮:ここはかなり注力しており、システムの開発も要件定義も私自身が都庁などへ行き、すべて行なっている最中です。
坂本:おもしろいです。10パーセントくらい取るのであれば利益は出ますので、それはおもしろいと思います。
榮:先ほど買取販売の在庫が増えるというリスクの話がありましたが、在庫が増えるということは借金も増えるのです。しかしながら、その時に借り入れとエクイティファイナンス、つまり今日もお伝えする株式市場での資金と、もう1つはクラウドファンディングがあります。当社はこの3つを3本柱として重視し、取り組んでいきたいと思っています。
坂本:ファミリーマンションのクラウドファンディングとは非常におもしろいですね。
榮:これに関しては、かなりワクワクしながら仕事をしています。
坂本:わかります。私も参加したいです。
榮:よろしくお願いします。
坂本:借り入れできるものであれば、借り入れて御社に入れてしまえば、またそこも儲かる訳ですからね。非常におもしろそうです。
榮:ありがとうございます。
01. 中長期目標
榮:今後の当社の方向性と実績に関してお伝えします。先ほどお伝えしたように、日本全国の区分のマンションの情報が、あと半年くらいですべて手に入ると思っています。それが終わりましたら、スライドに記載のとおり、戸建とアパートのほうに拡大していきたいです。こちらのほうもここ半年間くらい情報を集め出しています。
坂本:戸建もアパートも当然データベースには入れるのですが、活用は今まで蓄積された区分とあまり変わらないのでしょうか? 何か特殊なものはありますか?
榮:戸建の場合はリースバックが多いです。また、売却だけではなく、建て替えの需要もあります。やはり「親から相続した長く住んでいる家や土地を売りたくないが、建物は古くなったため、建て替えする」という方がいいのだと思います。この2つになります。
坂本:どのようにシステムに組み込んで分析していくかということですね。
榮:ただし、実は区分マンションですべて入っていますので、今後は情報を拡大していきます。アパートについても、当社はワンルームマンションも行っているため、実は当社にとって水を得た魚くらいのトピックになります。
ただし、こちらのほうは、戸建とアパートとマンションの情報がすべて手に入るということは、住居に関して情報がすべて入ってしまいます。そうすると、もちろん見極めながらになるのですが、47都道府県すべてに支店を出してもよいという方向に進むと思っています。ここはまだ、実験しながら拡大しているところです。
坂本:買取力はかなり強化できます。目利き力が高まりますし、最悪、売る時も業者の付き合いが深くなればその地域で売れます。
榮:おっしゃるとおりです。
坂本:戸建はおもしろいと思います。昔の家だと土地が広いため分割するなど、売り方もいろいろとあります。
榮:当社は不動産コンサルティングという言葉が大好きです。お客さまの持っている不動産に関していろいろなコンサルティングを行いながら、どのように拡大していくか、なおかつ拡大して手に入れた不動産をどのように子どもに相続させるかを考えたいと思っています。そうすると区分マンションも、戸建もアパートもすべて行なっていきたいのです。
仕事をしていて一番楽しいことは、自己実現だと思っています。少し青臭いかもしれませんが、自己実現をしようとするといろいろなことができます。札幌の200万円のマンションも、都心の7,000万円のファミリータイプも、1億円のアパートも、5,000万円の戸建も扱えます。
「どこでも自己実現できる」という会社にしておいて「君はどの仕事をするんだ?」というような育て方をしたいと思っています。
坂本:中で働いている方も専門家のようなイメージで「ここでやりたいです」といったことが言えるのですね。
榮:はい。資料のどこかに記載していますが、宅地建物取引士の勉強会を行っており、宅建アプリを会社の中で作っています。
坂本:そこまで自前で行っているのですね。すごいです。
榮:動画などもそこに入れています。試験もできて「君の弱点はここだよ」ということもわかります。動画は毎年更新していくのですが、そのようなことも一生懸命行っています。
坂本:それは他者に売っても問題ないのでしょうか? 御社の業績に繋がると思います。
榮:動画は外部講師の先生のものですので、それはできないのです。
坂本:一緒に行わないといけないのですね。
榮:資格には宅地建物取引士と、業務資格で不動産コンサルティングマスターがあります。
坂本:聞いたことがあります。
榮:こちらを勉強すると、先ほどお伝えした相続関連もすべて相談に乗れるため、仕事が非常におもしろくなります。さらに、60歳、70歳になり体が動かなくなったとしても、私見とコネクションで十分にいろいろな面で仕事ができることを目指したいと思っています。あとは、クラウドファンディングです。
坂本:これはもうステップということですね。
榮:そうです。
02. 業務のインハウス化による競争力の創出
榮:システムデータのリリースは5年間で約2倍になりました。情報システムと開発、インフラ、データのところは、本当に私自身がOfficeを使ってどのようなことをしたかということです。
私はシステムの部署にいました。システムのフローを作ったり、できあがったものをマニュアル化したりするような仕事をしていたため、コードが書けるわけではないのです。しかしながら、Officeはウィザードという機能があり、コードを書かなくてもウィザードだけは作れるのです。それで作りました。
坂本:なるほど。
増井:社長はAccessを独学されたのですか?
榮:独学です。
増井:そうなのですか。私はそのようなものを教えています。
坂本:実は先生なので詳しいですよね。
増井:そうなのです。
榮:私は本を2冊買ってきて、その本を読みながら行っています。最初に作ったのはタックシールです。住所と名前を入力して、それをタックシールに印刷します。
増井:宛名ラベルみたいなものですね。
榮:そうです。宛名です。
増井:あれはすごい機能ですね。
榮:それをLotus 1-2-3のマクロで作りました。Excel・Accessで作ったのですが、Accessを使うとメニュー画面を簡単に作ることができます。物件名や価格などのデータをすべて入力して、あるキーによって抽出して印刷できるようになります。はっきり言えば、すべて同じなのです。
それによって、販売先への売買契約書や重要事項説明書を作り、その数字を計算すれば営業の業績もわかります。弥生会計ソフトの内容と突き合わせ、データがすべて合うようになるところまでを、すべて自分で作りました。その時は、ワクワクしながら喜んで仕事をしていました。
ノートパソコンをServer代わりにして作っていたのですが、ある時動かなくなりました。いろいろ調べてみたところ、Serverを買わなければならなくなり、Dellで10万円のコード型のServerを購入し、「Windows 2000 Server」と「SQLServer」も購入しました。
私はコードが書けないため、当然購入してきたマニュアル本どおりに進めましたが、動かなくなると初期化しました。Aを選んだらBを選び、Bを終えられたら、次にA・B・Cがあり、選択して間違えたら初期化したのです。朝9時に出社し、気づいたら夜中の11時という生活を毎日ワクワクしながら続けていたら、1ヶ月でパソコンが動くようになりました。
増井:すばらしいですね。「SQLServer」などは、最初は抵抗がありますよね。
榮:その時は Accessの機能があったため、 Accessから「SQLServer」が作れたのですよね。「SQLServer」と接続するために時間はかかりますが、接続してしまえば、 Accessの画面でテーブルやフィールドといった「SQLServer」のデータがすべて作れます。
増井:逆に今度はAccessに持ってきて、それをレポートで出力すれば、いろいろな書類ができるということですよね。
榮:あれは本当にワクワクしました。先ほどもお話ししましたが、私はもともと大京住宅流通の企画にいたため、三井不動産販売になりたいと思っていました。市場シェアは上から三井不動産販売、住友不動産販売、東急リバブル、大東住宅があり、どうすればなれるかと考えていました。
会社の創業時はシステムがなければなれないと思っていたのですが、Serverで作れてしまいました。そのようなことがあり、現在もシステムやデータに関しては、部長と日々打ち合わせをしています。何度もお伝えしていますが、当社が一番作っているのは、どこにも負けない物件を仕入れることができる仕組みです。
03. 保証サービスの拡充〜3段階でお客様をサポート〜
榮:先ほどもご説明したように、物件が古くなってきています。築30年や40年でも安心して買ってもらうために、「契約不適合責任」の期間を2年から3年に伸ばしました。
「瑕疵担保責任」では、実は設備の補助がついてないことが多いです。給湯器やお風呂などの壊れたところはお金がかかるため、「あんしん保証サービス」ということで、おおよそ半額を当社で負担しています。
また「駆けつけサービス」は、物件を購入して間もなく、鍵をなくしたり漏水したりした時に、日本全国どこでもすぐに駆けつけ、修繕ができるサービスです。この3段階により、お客さまに安心して物件を買っていただくことを目標にしています。
04. 保証サービスの拡充〜売主様の安心・買主様の安心〜
榮:スライドは、保証サービスの流れについてです。
05. 不動産売買事業〜地域取引件数の拡大・取引件数の拡大と全国への地域拡大〜
榮:先ほどお話しした区分マンションに関して、あと半年ですべての情報を収集し終えるとお話ししました。北は札幌から南は石垣島までエリアを広げています。
今回は福岡に支店を開設したため、グラフのブルーの部分にあるように、九州エリアの取扱い比率が8.4パーセントとなりました。福岡のファミリータイプの賃貸はリースバックを含め需要があり、鋭意拡大しているところです。
06. 買取再販事業〜取扱不動産種別割合〜
榮:買取再販事業についてです。先ほどからお話ししているとおり、買取販売・買取リフォーム販売の比率が76パーセントとなりました。内訳は、ファミリータイプが39パーセント、ワンルームが61パーセントです。
スライドの一番右側、築古は73パーセントです。築古というのは築20年を超える物件のことで、当社は本当にこちらが多いです。
08. 取扱種別の拡大
榮:現在はアパートと戸建を販売していますが、将来的には1棟マンションや1棟ビルまで、同じようなノウハウで拡大できると考えています。先ほどクラウドファンディングの話をしましたが、REITも考えていきたいと思っています。
09. クラウドファンディング
榮:こちらのスライドは、先ほどご説明したクラウドファンディングについてです。
10. お客様専用マイページのリリース
榮:当社はお客さま用のマイページを作っています。
例えば不動産を購入し当社の賃貸管理が始まるのですが、賃貸借契約書や更新契約書、リノベーションなどのさまざまな契約書がお客さまのマイページの中に、すべてデータとして入っています。
そちらに収支明細書も入っているようなサービスを、賃貸人・賃借人・売主・会員含め、当社とSNS上でやり取りできるような仕組みを現在開発中です。これにより、お客さまにより多くのサービスを提供していきたいと考えています。
質疑応答:中期経営計画の策定について
坂本:「将来の展望のようなお話はお聞きしましたが、中期経営計画の策定・開示はあるのでしょうか?」というご質問をいただいています。
榮:中期経営計画自体は毎年見直しをしながら、1年間の予算と併せて作っています。
質疑応答:配当性向について
坂本:「配当性向のイメージはありますか?」というご質問です。
榮:配当性向のパーセンテージは決めていませんが、会社としては純利益の約10パーセントと考え、市況や状況を見ながら決めたいと思っています。
質疑応答:クラウドファンディングの施策について
坂本:「クラウドファンディング業者が乱立していますが、他社に負けない施策はあるのでしょうか?」というご質問をいただいています。
クラウドファンディング自体が、他社においても瞬間蒸発するほどの人気があるということが前提のため、そのあたりは問題ないと思います。
先ほどの御社の話では、賃貸中のファミリーマンションは意外と利回りが高く、融資型でもよいですし、株式型でも転売した時の利益が乗るため非常におもしろいと思ったのですが、そのようなイメージがあれば補足をお願いします。
榮:賃貸中のファミリータイプには欠点があります。それは、いつ賃借人が出ていくかわからないことです。
坂本:なるほど、通常は1年で回ることが多いと思いますが、3年や5年しかない状況だということですね。
榮:はい。5年、10年、15年と住まわれる場合もあると思いますので、家賃収入が目的であれば、それはうれしい話です。
15年住んでいれば、標準だと2年に1回は更新するため、家賃を少し上げられる可能性があります。しかし、部屋が空かないとクラウドファンディングは終わらないため、出資金の回収ができる仕組みが作れないかと考えているところです。
坂本:「長くていいよ」という投資家に投資してもらったほうが、逆によいのではないでしょうか?
結局、他のクラウドファンディングも、そこで終わってしまえば次に移ります。その手間もありますし、「次に借りなければならない」と考えると、長いほうがよいのではないかと思います。
榮:当社の想定利回りでいくと、当然ですが銀行預金や定期預金よりは利回りがよくなりますし、配当金も入ってきます。出資金も、もちろん保証はできませんが入ってきます。
坂本:物件区分が貼り付いているため、それは大丈夫という気持ちはあると思います。
榮:そのあたりは、きちんとお客さまに説明し理解を得た上で、長く投資していただきます。子どもが結婚するなどさまざまな状況があり引き出したい時に、出資金の一部を譲渡できるような仕組みを考えているところです。
坂本:なるほど、非常におもしろいですね。
質疑応答:今後の住宅市況について
坂本:市況の部分については先ほどお話しいただきましたが、おそらく不安に思われている方がいるようです。「住宅市況は今後悪くなるのではないか?」「黒田総裁が退任し、金融緩和政策が転換される可能性があります。リーマンショックのような不動産の暴落が起こった時に、御社の成長性は維持されるのでしょうか?」といったご質問をいただいています。ちなみに、私は住宅市況については回転するためチャンスだと思っています。
榮:先ほどから「当社は仕入れに強い」とお話ししています。また期間損益の話をしています。2つ続けるとどうなるかというと、市況が下がりだした時に、当然当社はわかるので、仕入価格を下げればよいのです。
坂本:アジャストして、回転しておけばよいわけですね。
榮:私は1989年あたりにバブル崩壊を見ていました。半年間は株が下がり続け、契約手前のものが解約になっていくのですが、3ヶ月から4ヶ月経つと、その価格に応じた取り引きが成立し始めます。
したがって、そのような情報をいち早く手に入れ、持っている物件を売却することを考えた上で、引き続き新しい価格で要件を仕入れられれば乗り切ることができると思います。
実際、当社はリーマンショックで何の影響も受けていません。リーマンショックはチャンスだと思っていました。どのようにチャンスだったかというと、その時に初めて新卒社員を採用しました。当社の新卒第1号の社員が、現在は福岡の支店長などになっています。
なぜ新卒を採用したかというと、リーマンショックで世の中全体が不景気のため、当然ながら小さい会社でも新しい人が入ってくれるのではないかと思ったためです。
今は買取も増えてきており、当時と状況が違うことはもちろんわかっていますが、基本的には価格が下がり始めれば今ある在庫をなるべく出して、新しい価格で仕入れ直すことが対策だと考えています。
質疑応答:新卒と中途採用の割合について
坂本:「新卒採用と中途採用の割合はどのくらいなのでしょうか?」というご質問です。
榮:ざっくりと言えば、半々かと思います。
坂本:中途採用の方は、前職も不動産会社の方が多いですか? それとも他の仕事をされていた方が多いのでしょうか?
榮:ラーメン屋やスパゲッティ屋など、いろいろな方がいます。
坂本:御社のシステムはある程度整っているため、ある程度販売できるようになるまでの期間は早いのではないでしょうか?
榮:もちろん早いです。実は約半年で損益分岐点を超えていると思います。
坂本:不動産業界の中では相当早いですよね。「半年で1件も売れない社員がゴロゴロしている」というのはよく聞く話だと思いますが、そんなことはないのですね。
榮:先ほどもお話ししましたが、RCPを使うことにより相場がわかりますし、連絡を取ることも可能です。
実は、お客さま履歴やメール、携帯電話などで話したことが、すべてわかるようになっています。その情報の中でお客さまにアプローチをするきっかけを作ることができれば、交渉の応援や契約の応援など、後は周りがサポートします。
不動産会社は歩合制ですが、私自身がしっかり教えてまとめるところまで誘導しますので、最初はあまりわからなくても、約1年、早い人では約6ヶ月で仕事を覚えます。
1年経ったあたりで、ようやく「このようなものか」とわかるようなかたちで仕事をしています。それはRCPのおかげだと考えています。
坂本:すばらしいですね。たしかに御社の担当からショートメールで連絡が来ることがありますが、そのようなことだったのですね。
榮:それも、ワクワクしながらシステム開発していました。
質疑応答:システム外販の予定について
坂本:「御社のシステムは非常によいものだと思うのですが、外販はしないのですか?」というご質問です。
榮:今は電子契約が出てきており、そのような時代に入りつつあるため、会社の目的として、中古の不動産業界の中でお手伝いしたいと考えています。
したがって、外販もしっかりと考えていきたいと思っています。売買・賃貸・リフォームすべてができる仕組みの中で「どれを使いますか?」といった販売の仕方になると思います。
質疑応答:キャラクター採用の経緯について
坂本:「岸博幸氏をキャラクターとして採用された経緯について、教えてください」という質問が来ています。
榮:契約はすでに終わっているのですが、ある不動産投資セミナーに行った際に、岸氏も講演されていました。その時の集客状況を見て「ああいう先生が当社の看板になってくれるといいね」と話していたことからの流れです。今後に関しては、いろいろな情報を集めながら進めていきたいと考えています。
質疑応答:今後のデジタル化の方向性について
坂本:今後のデジタル化の方向性について、システム強化の部分です。「データベースが集まる」という話だったのですが、もう少し補足があればお願いします。
このようなシステムは、かなり作り込んでいるとは思うのですが、今後取り組みたいことなどあれば、教えてください。
榮:まだまだ足りない部分があります。実は「ネットワーク効果」という言葉を仲間内でいろいろ話しているのですが、「全国の不動産所有者、会員などをすべてつなげたマイページの中で、SNSやネットワーク効果が作れないか」ということが、当社のテーマになっています。現在、鋭意取り組んでいるところです。