2022年2月期決算説明会

大石良氏:みなさま、おはようございます。サーバーワークス​​の大石でございます。本日は当社の決算説明会にご参加くださいまして、誠にありがとうございます。

株主・投資家のみなさまのおかげで、2022年の決算を無事に迎えることができました。本日は決算の内容と今期のガイダンスについて私からご説明させていただきます。

2022年2月期 Q4 トピックス①

第4四半期のトピックスは4つです。1つ目は、AWSを活用したPCI DSS準拠ナレッジを発信するコンソーシアムを琉球銀行さまを中心に5社で立ち上げたことです。

2つ目は、「2022年版『働きがいのある会社』ランキング」を5年連続で受賞したことです。こちらは匿名のアンケートを用いた社内調査をもとにランキング形式で発表されるものですが、これに掲載されることによって採用力の強化にもつながっていきますので、私どもとしては非常にうれしい表彰となりました。

2022年2月期 Q4 トピックス②

3つ目は、2022年2月期の通期予想を修正したことです。

4つ目は、正確には第4四半期のトピックスではないのですが、3月31日に開示したとおり、Google Cloudのパートナーであるトップゲートさまとの資本業務提携を前提としたMBO資金の貸付を決定しました。また進捗がありましたら、遅滞なくみなさまと共有したいと思います。

2022年2月期 個別業績予想(2022年2月18日公表)

前期の業績予想をおさらいします。2022年2月期の個別業績についてはスライドに記載のとおりです。売上高は107億6,600万円、経常利益は6億5,400万円をターゲットにしていました。

2022年2月期 連結業績予想(2022年2月18日公表)

連結業績については、売上高は107億7,900万円、経常利益は6億1,600万円をターゲットにしていました。これらの内容はみなさまにも事前に共有しています。

2022年2月期 グループ決算概況

決算の状況についてです。連結としては、売上高は109億2,000万円で前期比136パーセント、営業利益は6億3,800万円で前期比152.1パーセントで着地しています。個別についてはスライドに記載のとおりですが、後ほどあらためてご説明します。

2022年2月期 通期 実績(連結)※前期比

通期の実績についてです。こちらは連結となっています。先ほどお伝えしたとおり、売上高は109億2,000万円、営業利益は6億3,800万円、経常利益は6億5,300万円で着地しています。

2022年2月期 通期 実績(連結)※ 2022年2月18日公表の業績予想比

先ほど四半期のトピックスでお伝えしたとおり、2022年2月18日に業績予想を修正しています。こちらとの差分で言いますと、予想比が売上高は101.3パーセント、営業利益は105.6パーセント、経常利益は106パーセントで着地している状況です。

売上高の推移

売上高の四半期別の推移です。おかげさまで2022年度中は順調に伸びていったことが、このグラフからご覧いただけると思います。

営業利益額・営業利益率の推移

営業利益額・営業利益率の推移です。ご覧いただきましたとおり、第1四半期、第2四半期と順調に伸びていたところが、第3四半期、第4四半期は多少減少しています。

これについては後述しますが、新しく立ち上げたG-genという会社が本格的に始動し始めたことにより、コストが先行してかかっている状況です。これは意図したものですので、私どもとしては健全に成長できていると見ています。

2022年2月期 通期 製品・サービス区分別売上高

製品・サービス区分別の売上高です。クラウドインテグレーションについては、5億5,200万円、前年同期比129.9パーセントと、ほぼ130パーセントまで到達しています。リセールについても、92億3,100万円、前年同期比139.3パーセントと、ほぼ140パーセント近いところまで来ています。

MSP・SREも11億2,700万円、前年同期比117.3パーセントという高い成長を維持しています。

製品・サービス区分別の売上高の推移

先ほどの四半期ごとの売上高をさらにサービス別にわかるようにした表です。どちらも健全に成長しているのがおわかりいただけると思います。

クラウドインテグレーション:各指標の推移

クラウドインテグレーションの各指標の推移です。クラウドインテグレーションが入口となり、そのあとリセール、それからMSPといった継続契約につながるケースが非常に多いため、私どもとしては、この入口のクラウドインテグレーションが非常に重要だと理解しています。ご覧のとおり堅調に推移している状況ですので、今後も安定した成長を見込めると確信しています。

リセール:AWSアカウント数・ARPUの推移

AWSアカウント数・ARPUの推移です。ご覧のとおり、順調に伸びている状況です。

リセール:AWS利用料、リザーブドインスタンス・Saving Plans

リセールの中でも、私どもが特に重視しているチャートです。私どもの売上基準ではすべて円に換算してリセールの金額を公表していますので、どうしても円安になると一部高く見えてしまうところがありますが、このチャートはすべてドルベースの表示となっています。

薄い黄色の部分が純粋なお客さまの利用料、濃い黄色の部分がリザーブドインスタンス(RI)、Saving Plans(SPs)と呼ばれる割引の予約権の購入の分です。我々はこの薄い黄色の部分が順調に伸びている点を重視していますので、今後も健全な成長が期待できるのではないかと考えています。

リセール:為替レートの推移

先ほどお話ししたとおり、為替レートの影響は多少受けています。円安になりますと、どうしてもリセールの金額の絶対額が多少上がって見えます。一方で、仕入れもこれに付随して上がりますので、全体の利益率としてはほとんど影響はありません。売上の金額としては円安が進むと多少高く出る傾向を、みなさまにご理解いただければと思います。

ストックビジネスの比率推移

先ほどもお話ししたとおり、クラウドインテグレーションが入口となり、そのあとリセール、MSPといった保守・運用の契約につながっていくのですが、このような取り組みが奏功し、ストックビジネス比率は現在95パーセントまできています。

リセールの金額感を考えると、今後もこのくらいの高いストックビジネスの比率が続くのではないかと考えています。

ライフタイムバリュー

ライフタイムバリューのチャートです。かなり昔からご契約くださっているお客さまでも、当社への支払いを継続してくださることによって地層のように積み重なり、私どもの健全な成長が実現できていることが、このチャートから見てとれると思います。

グループ人員数の推移

グループ人員数の推移です。おかげさまで前期も採用が非常に堅調に推移し、50名近く増加しています。「このような状況で、採用はうまくいくのですか?」というご質問をたくさんいただくのですが、当社は完全なテレワーク体制のため、全国の優秀なエンジニアをフルリモートで採用する活動が非常にうまくいっています。

その結果、優秀なエンジニアが全国から当社に参画し、成長が支えられている状況です。今後もこのようなオペレーションにより、優秀なエンジニアを全国から継続的に採用していきたいと考えています。

2022年2月期 財務状況・貸借対照表(要約)

B/Sの前期比較での細かい要因です。資料は当社のホームページからダウンロードできますので、分析にご利用ください。

流動比率

流動比率も健全な状況が続いています。今後も事業運営には問題がないと理解しています。

2023年2月期 連結業績予想(2022年4月14日公表)

2023年2月期の連結業績予想についてご説明します。売上高は134億8,500万円で、123.5パーセントの成長を予想しています。一方、営業利益は4億2,900万円、経常利益は4億5,300万円、前期比でマイナス30パーセントに近い減益の予想です。

こちらのコストは、前期に立ち上げた株式会社G-genという子会社の運営にかかるものです。G-genは、今後の成長が期待できる分野であるGoogle Cloudを専門に取り扱う会社です。立ち上がりも非常によく、AWSを専業で扱うサーバーワークスとのシナジーもすでに現れはじめています。

AWSを実際にお使いのお客さまでも、「高度なデータ分析にはGoogle Cloudを使いたい」という声があります。AWSのクラウドは基本的なインフラとして使い、例えばカレンダーやメールのような生産性ソリューションはGoogle Cloudを使うというケースもあります。このようなお客さまの要望に応えるためにも、今後はAWSとGoogle Cloudの両方を使用できることが重要になってくると考えています。

当社はGoogle Cloudを取り扱う会社をより早期に立ち上げ、利益をJ字カーブで伸ばしていくイメージを持ち、今期は積極的にG-genの採用に力を入れていきたいと考えています。多少のコストは先行しますが、当社グループの中長期の発展に貢献していきます。

成長戦略:大規模マイグレーション(移行)プロジェクトの獲得

最後に、当社の成長戦略についてご説明します。先ほどもお伝えしたとおり、G-genが戦略的な要となっていますが、サーバーワークスとしても、今後も積極的に成長を続けていきたいと考えています。

特にこのコロナ禍でクラウドの需要が非常に増している中、大規模なマイグレーションの案件も見られるようになってきています。当社はこのような案件をしっかりと獲得することにより、今後も成長を続けていきます。

成長戦略:New Normalな働き方の実現支援

感染症対策も継続的に必要な状況が続いています。このような状況に対し、AWSのクラウドを通じて新しい働き方を提案する活動を行っていきます。

成長戦略:クラウドを活用した新しいサービスの提供

新しいサービスという観点で言いますと、「Amazon Connect」を活用した自動電話注文ダイヤルの仕組みがあります。この仕組みは前期から立ち上がっており、「Amazon Connect」を使ってお客さまとのコミュニケーションをより効率化したいという案件が非常に増えています。このようなところにも、当社は積極的に投資を続けていきたいと考えています。

成長戦略:Google Cloud への本格的参入

繰り返しにはなりますが、Google Cloudへの本格参入ということで、G-genを通じて「AWSもできる、Google Cloudも扱える」という、2つの主要なクラウドでのシナジーもお客さまに提供し、今後もクラウドのマーケットで継続的に成長を続けていきたいと考えています。私からの説明は以上です。ご清聴どうもありがとうございました。