決算ハイライト(第2四半期)

葉口明宏氏:おはようございます、管理本部の葉口でございます。2020年3月期第2四半期の決算概要につきましてご報告申し上げます。1ページからご覧ください。

ここでは売上高、及び利益につきまして、当初の公表予想値との比較を表示しております。売上高につきましては当初予想に比べ3.1パーセント増の112億3,000万円、内訳としてはグロウジェクト、エポエチンアルファBS、及びテムセルの3品目につきまして、いずれも当初の予想に比べて増収となりましたが、特にテムセルにつきまして当初予想10億円に対して15億円となりました。

このテムセルの伸びにより、売上高全体では3億3,000万円の予想比増という結果でございます。

利益面において、研究開発費は前期比で大幅に増加しましたが、これは当初の予想どおりでした。増益の要因としては、増収の効果、並びに販売、及び一般管理費の増加を抑制できたことが大きかったと思います。

その結果、営業利益、経常利益ともに当初予想に比べて55パーセントの増益、四半期純利益につきましては、84パーセントの増益と、好調な数字となりました。

続きまして、前年同期との比較をご覧いただきます。2ページです。

連結決算概要

前年同期比で売上高は9.3パーセントの増収となりました。売上原価率が1ポイント改善した結果、売上総利益は前年同期に比べて10.8パーセント増、7億8,000万円程度の増益となっております。ただ一方で、研究開発費が前期に比べ14億円、78.4パーセント増加いたしました結果、営業利益が48.7パーセント、10億円弱の減益という結果となっています。

経常利益、四半期純利益についても同様の傾向です。この増収減益は当初予想どおりの傾向でした。続きまして、通期の損益の見込みですが、これは当初の予想を据え置いております、変更はございません。

利益につきましては、先ほどご覧いただいたとおり、第2四半期累計におきまして、営業利益、経常利益とも3億5,000万円程度予想を上回る結果となっていますが、現状は研究開発、特に研究面におきまして、可能な範囲でのスピードアップを図っております。

そのため、来期に計画していた活動の一部を当期前倒しで実施する計画の見直しも行っておりまして、研究開発費の年間約63億円という予想が上振れする可能性も出てきております。そのため、多少の余裕も含め、営業利益以下につきましては修正を行っておりません。以上損益の概要につきましてご覧いただきました。

続きまして、製品別の売上高についてです。3ページをご覧ください。

売上⾼内訳(連結)

まず、前年同期との比較です。グロウジェクト、及びエポエチンアルファBSにつきましては、引き続き順調に推移いたいしました。結果として、グロウジェクト6.7パーセント、エポエチンアルファBS4.9パーセントと、いずれも増収となっております。

テムセルにつきましては予想以上の伸長となりまして、前期比で5億円強、54.3パーセントの増収でございます。2018年秋に発売したアガルシターゼベータBSにつきましては、この上期で1億2,300万円となっております。

契約金収入については前期実績の約10億5,000万円に対して当期は約10億円と、おおむね同水準で終わっております。これらの結果、売上高合計としては、前年同期に比べて9.3パーセント増の112億3,000万円という結果でございます。

次に、通期の予想です。売上高合計では、合計の264億円は当初の予想の数値と同額でございます。ただ、製品別には多少の修正を加えております。

まず、第2四半期累計の結果、ならびに現状の動向を踏まえ、テムセルにつきましては20億円予想を28億円に上方修正しました。一方、アガルシラーゼベータBSにつきましては9億9,000万円予想を4億5,000万円に下方修正しております。

その他、2019年9月に承認取得したダルベポエチンアルファBSにつきましては、その他に含んで表示しております。これはネスプのAGの状況を踏まえ、その他合計で20億円予想を14億円に修正しております。

一方、エポエチンアルファBSについては、34億円予想を39億円に上方修正しているので、ESA製剤合計は当初予想とほぼ同水準の見通しとしております。グロウジェクトと契約金収入は、当初の予想の数字を変更しておりません。

以上のトータルで264億円は当初予想の数字そのままでございます。以上、売上高の内訳についてご覧いただきました。

累計売上⾼内訳(連結) 推移

4ページでは製品別の売上高の推移をグラフ化しておりますので、ご参照いただければと思います。

財務状態(連結)

1ページ飛びまして貸借対照表です。資産合計で前期末比で31億円増加しております。主なものは有形固定資産の25億円の増加でございます。この25億円の大半について、2019年6月にリリースしておりますが、研究施設増強のため、既存の研究施設の近隣地に土地及び建物を新たに取得いたしました。その取得価格が約23億円なので、この有形固定資産の増加の大半は研究施設の増強によるものです。

この設備投資に対し、短期借入金、長期借入金合計で32億円増加しております。この借入で設備投資に対応したという結果でございます。

財務状態(連結)推移

7ぺージでは資産、負債、純資産についてグラフ化しておりますので、またご参照いただければと思います。

キャッシュ・フロー(連結)

キャッシュフローについてです。当上期における大きな支出としては、1つは棚卸資産の増加があります。ダルベポエチンアルファの発売を見越した製造に伴うもので増加しました。そして、研究施設の増強のための23億円を含む設備投資に伴う支出が約38億円、そして配当金支払いが5億円強です。

これらの支払に対して営業活動によるキャッシュフローが約29億円と、借入金の32億円で対応したという結果です。前3月末の現金及び現金同等物は約80億円なので、上期において約20億円現金同等物等が増加しているという状況です。

以上、第2四半期の決算概要についてご覧いただきました。私からは以上です、どうもありがとうございました。