当社サーバーへの不正アクセスの概要
上原仁氏:みなさまこんにちは。本日はマイネットの決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
今回は、少し大きなインシデントがあったうえで、そこを明けたところの一番最初の説明会でございます。こちらにも記載がございます通り、当社のサーバーに向けての不正アクセスが3月1日に発生いたしました。その後、13タイトルに影響が及び、シャットダウンするという状態になりました。
当社が運営しているタイトルの約3分の1を占めるタイトルが、一旦操業停止するという事態に見舞われたわけです。そこに対して、当社はしっかりと真摯に事態に向き合い、セキュリティー対策などを施しまして、およそ半月から約2ヶ月の期間においてタイトルの復旧を実施し、先般5月11日に、インシデントの完了報告をみなさまに申し上げたところでございます。
このインシデントにつきましても、本日ご報告申し上げまして、そのうえで今回の決算に及ぼした影響、及び当社の財務状況、着地した状態などについてもご案内させていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
ではさっそく、今回大きくは2部に分かれております。まずは、この不正アクセスにまつわる決算の影響です。ここについては第1部。第2部が、平常の四半期ごとの決算の説明のお話をしてまいりたいと考えております。
ではまず、今回の当社サーバーへの不正アクセスの概要と業績予想の修正について申し上げます。まずこちらは、5月11日に完了報告、少し分厚めのものを出させていただきました。詳しくはこちらをご参照いただければと思っているところですが、大くくりに申しますと、この通りでございます。
当社のサーバーに対して、2度の不正アクセスがございました。それに当たって、3月3日の18時から13タイトルのサービスが停止いたしました。直接的な原因は、悪意ある何者かの第三者による当社グループのネットワークへの不正アクセスによるものですが、当社の内部のアカウント管理や、アクセスの制御に一部不十分な点があったということは強く反省をし、こちらに対しては、二度と同じ事を起こさないよう、万全の抜本的な対策を施してまいる考えでおります。
そして今現在もすでに、順次ロードマップをひいて抜本対策を進めている最中でございます。
簡単に申しますと、この図で犯人としている外部の第三者が当社の情報取得元、ビジネスチャットツールやグループウェアからIDパスワードを盗用していたようです。それを用いて、VPNのアクセスでサーバーの方に入られ攻撃を行われたという内容のものでございます。
悪意ある第三者によるものであるという側面はあるものの、当社としては、この盗用であったり、VPNのログインであったり、そのあとの攻撃にいく段階において、当社がよりハード的にもソフト的にも対策を打てていれば、起こせなかった、ないしは被害を最小に食いとめることができた内容であったというふうに強く反省をしております。こちらに対する対策を、これからしっかりと取っていくということが必要と考えております。
サービス再開状況
約2ヶ月の時間をかけまして、全13タイトルの復旧が進行いたしました。現在、13のうちのある1タイトルにおいて、一部プラットフォームで復旧がまだできていないのですが、それを除き、全体の98パーセントは復旧したという状態になっております。これをもって、一旦完了報告というものを申し上げた状況にございます。
2018年12月期 第1四半期 業績
そんな不正アクセスが当社の第1四半期の業績に与えた影響として、最終利益ベースで合計31.4億円の影響が発生しております。ただ、インシデントによって本当にキャッシュが減るような何らかのマイナスに関しては、6.8億円となっております。売上総利益の推定逸失利益部分と、協業先への補填等に関してはキャッシュを伴うもの、それ以外については帳簿上のものになっております。
こちらは第1四半期の時点、先ほど申し上げた当社の運営タイトルの約3分の1にあたる13タイトル。これは、1年半前にクルーズ社から買い取ったタイトル群、それそのものです。ひとくくりの元クルーズタイトル郡が攻撃の対象となっておりますが、これに関しましては、監査の方針に基づいて、ごく保守的に13タイトルにまつわる資産は一斉に減損をするという措置を取りました。それによって見込まれていた繰延税金資産の取崩しを行い合計31億円という大きな最終利益のマイナスがこの第1四半期に出ておるものでございます。 こちらがその影響の金額となっております。
やはり3月の1ヶ月間は、当社タイトルのうちの3分の1が操業停止となっておりましたので、売上や営業利益、事業業績の方も1ヶ月分の3分の1分がガシャっとゼロになっているというのが申せる状態で、それゆえの一時的な現象というのが発生しているというところが、全体で見てとれます。
2018年12月期 業績予想
そんな中、今回のインシデントを超えて現在の業況等も踏まえまして、今回2018年12月期通年の業績予想を今回発表させていただいております。
通期で見ると、やはり今回のインシデントの影響が大きいです。大きいゆえに、全体としては赤字の着地となっております。ただし、この1月から6月の上半期のうちに、今回インシデントで起きた部分の影響、ないし、悪材料のすべてを出し切った状態で下半期以降は黒字にするということを目指していく、そういう計画の組み立てになっております。
経営責任の明確化
ただ、今申し上げておりました不正アクセスの発生そのもの、それに対するセキュリティーとしての不十分さ、そこに対するけじめ。そして、今回の会計処理、大きなマイナスを計上するに至った決算。この責任をとりまして、私代表取締役上原仁の1年間の役員報酬を、今回の任期(4月に再任をいただいてから次の3月までの1年間)は無報酬とさせていただく決定をいたしました。
一つは、この不正アクセスが起きました。その不正アクセスからの影響がありました。悪いものは全部出し切って、しっかりと経営としてのけじめをつけて、ここから先はすべて上の方向を向いていけるようにするというふうにしたのが、今回のアクションでございます。
再発防止及び抜本的なセキュリティ対策
さて、今後についてということでお話しさせてください。
まず、抜本的なセキュリティーの対策。私の直轄のプロジェクトを発足して、業界の中でも大変実績のある外部専門チームに支援を全面的にいただいて、相応の金額の費用も立てて、抜本対策を実施してまいります。
これまでのセキュリティー対策水準自体に反省が多くございますので、こちらを抜本的に見直し、対策水準を向上させ、そのうえでセキュリティガバナンス、マネジメントシステム、ハード・ソフトのところをしっかりと整えていく。これは今期1年間、通年を通じて、この対策を打っていくアクションになってまいります。
再開したタイトルは順調
そんな抜本対策を打ちつつ、事業としてはしっかりと足元を整えていくわけなのですが、今回再開したタイトルの状況を初めてお示ししております。
一言で言うと、「順調に立ち直っております」と申せます。売上寄与が高いユーザー様、当社ではロイヤルユーザー様というふうに定義をしております。日々ゲームに来訪いただいて、毎月のように一定の金額をお支払いいただきながらゲームを楽しんでくださる、ロイヤルユーザー様です。この方々が当社の売上に寄与する比率というのは、すごく高いものにございます。やはり、ロイヤルユーザー様に支えていただいているというのがあるのです。
そのロイヤルユーザー様の復帰率というのが4月末段階において、すでに90パーセントを超えている状態にございます。タイトルの復旧から1ヶ月満たないようなタイトルもまだまだ多くある中で、全体のロイヤルユーザーのうちの91.4パーセントの方が、戻ってきてくださっている。これは、大変良い状態だというように当社ではとらえております。
当社は、本当にユーザーさんに、長くワクワクと、タイトルを楽しんでいただけるようにということを根本の指針として、ゲーム運営を行っております。今回、一旦止まったとしてもしっかりユーザーさんに戻ってきていただけるバリューのご提供が、ある程度できていたのかというように証明されているかと。大変な事態が起こった中ですけれども、うれしく感じているところでもございます。全体としては、順調に回復しております。
仕入も順調
先ほどのものが足元の事業業績で、我々が成長を作っていくためには、やはりこの仕入のところでございます。この仕入に関しても、現在大変順調に推移しております。
インシデントがございましたので、この業界のメーカーのみなさまに向けても、ご心配をかけるポイントはございました。そこを早い段階で、多くのパブリッシャーやメーカーのみなさまに向けて、今回起きたインシデントについての事象及び今後のセキュリティの抜本対策についてのご説明を申し上げつつ、ここから先の仕入についても良好な関係を継続いただけるお約束をいただいたりなどして、現在この瞬間も10件のデューリジェンス案件が進行中であるという状況にございます。
この先も順々にソーシングを重ねて、これまでと同様に、おおよそ月1タイトルペースの仕入を進めていくねらいでございます。なお、4月に収益計上が始まる大規模なタイトルの仕入も、すでに第1四半期で進んだ状態になっておりますので、仕入の状態は現時点で良好と申せる姿でございます。
下半期に挽回
さて、このような足元の堅調さ及び成長に向けた仕入の堅調さ、これらをもって、ここからねらっていきたい姿というのがこちらになります。
下半期に挽回すること。もっと一言で言うと、下半期は黒字にしてみなさまにリカバーを証明することでございます。今回第1半期の事象で、保守的な会計アクションとして固定資産の大規模な減損を行いました。そのトレードオフとして、減価償却の負担が月に5,000万円分ずつ減ってまいります。
それだけ利益が生まれやすい構造となるわけですけれども、その構造を作ったその収益性のもとで、まず下半期にしっかり黒字を作ること。これによって、みなさまの前で大きなインシデントがありましたが、しっかり収益性を戻して再度安定的な成長を作ってまいります、ということを証明してまいりたいというように考えております。下期黒字、これを進めて、目指してまいりたいと考えております。
2018年12月期 予想貸借対照表
このインシデントがあって、また約35億円という当期純損失を見て、少し驚いた方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、もとあった財務体質が大変良質良好であったということから、結果、2018年12月通期の予想B/Sがこのような姿になっております。
シンプルには、自己資本比率は55パーセント以上という状態。たいへんまだまだ健全な財務体質にある状態をつくれております。仕入投資を行うための原資となる、現預金としても14億円以上。そして、銀行様とのお取り決めの当座貸越枠が10.8億円。合計で25億円前後、投資余力というのがある状態になっております。
たいへん大規模なインシデントと減損というのがありましたが、最終的なB/Sは大変健全な財務体質をキープしている状態になろうとしているというものでございます。
以上、ここまでが不正アクセスの概要及び、それが与えた影響と修正予想でした。このまま引き続きまして、従来の四半期の決算説明を申し上げたいと思います。
第1四半期ハイライト(経営)
まず、第1四半期のハイライト。やはり大きく全体に、このインシデントが影響を与えております。まず、インシデントの影響で前年同期比及び前四半期比で減収減益、赤字になっております。
財務の方は、ハイライトとして19.5億円の私募債の発行。グラニのゲーム事業の買収を2月に発表しておりますが、こちらに合わせた三井住友銀行さんとみずほ銀行さんに引き受けていただいた、私募債でございます。こちらが、財務アクションとして大きなものとしてございました。
組織としては、こちらも前回の説明会でご案内していた事業会社の合併、こちらを4月1日に無事に執り行いました。経営資源を集結させて、さらなる成長に向かわせております。
第1四半期ハイライト(事業)
続きまして、事業サイドの仕入としては、今回この四半期は仕入は行わず、1タイトルがエンディングしました。また、3月現在のタイトル数は35となっております。この間に、先ほども少しご案内した大規模な仕入、4月1日から始まる仕入の部分が契約締結できております。
サービスの運営に関しては、何よりもこの不正アクセスというインシデントがございました。こちらの影響で、クルーズさんから買収した13タイトルがサービス停止していた期間がございました。操業停止の期間分が、マイナスになっております。
そんな中でも、しっかりと当社のアセット、タイトル数を積み上げれば積み上げるほど蓄積されていくアセットは、着実に積み重なっております。データであったり、ネットワーク、アセット、ナレッジといったものですね。こちらのアセット数はどんどんと増えていき、タイトルへの導入率が着々と拡大している状況にございます。
タイトル毎の業績推移イメージ
では、ここからP/L、B/Sを見てまいります。
こちらは、業績の推移のイメージ。買い取って2年間の間、少し減価償却で圧迫しますが、そのあと、また太い利益を作っていくという構造になっております。
売上高推移(四半期)
そんな中、今回、13タイトルのサービス停止が影響し、一過性の大幅減収がドンと今回きています。これはもう、ご案内した不正アクセスによるもの、1ヶ月の間、3分の1のタイトルが操業停止したというところが、大きく影響しているものになります。
EBITDA・営業利益推移(四半期)
そんな中、キャッシュフローの面でご覧いただくと、こういったものが見て取れます。インシデントの影響、すごく大きな影響があったのですけれども、それでもなおEBITDAで見ますと、黒字を達成しているということなのです。
3分の1が1ヶ月操業停止するというような状況になってもなお、キャッシュフローとしてはプラス。お金が積み上がる状態になっているというところが、見て取れます。当社のこれまで積み上げてきた資産とビジネスモデル。こちらのキャッシュフローを創出する能力を、証明した姿になっているのかなというように考えております。
営業利益増減分析(四半期)
こちらは、営業利益の増減分析になります。もともとは前四半期2.8億円のプラスでした。第4四半期は毎年吹き上がる期となっております、少し季節要因で下がったりはします。
そのうえで、インシデントタイトル売上減、やっぱりここは一番分厚く出てマイナスになっているというところが、申し上げられます。マイナス2.9億円です。
損益計算書(四半期)
続きまして、損益計算書。のれんの減損や繰延税金資産の取崩しで、当期純利益は大幅な赤字を計上しております。
費用推移(四半期)
また、個別費用で見ましたら、純粋な変動費であるところのPF使用料、こちらだけはパーセンテージは変わらずですが、それ以外は一時的に対売上比で増えるというようになっております。これは、第2四半期、第3四半期にかけて、順次元の構造に戻っていく流れでございます。
貸借対照表(四半期)
あとは、B/Sです。4月に実施いたしました、M&A資金の充当のための19.5億円の私募債発行で、現預金はぐっと増加しているところでございます。第1四半期、3月末時点で、43億円の現金がある状態でございます。
従業員数推移(四半期)
続きまして、人員数。これまでもそうなのですけれども、基本的にはタイトル本数に応じて適正化していくということを重ねております。
今回、グラフの中で初めてお示ししておりますが、非正規雇用比率、とくにはSESさんと呼ばれたりする業務委託の方々に、タイトルの増減に合わせて、プロの方に来ていただいたり、終了していただいたりというのを重ねて、人件費の適正化というのを行っているというのが、こちらで見て取れるかもしれません。
ここまでが、四半期のP/Lの部分でございます。
ゲームサービス事業成長構造
続きまして、事業戦略と進捗というところで、お話しします。今回は比較的シンプルに、当社の事業構造のまとめを行っております。
当社の事業構造です。当社ではゲームサービスというふうに呼んでいるこの事業の構造は、この4つの要素で表すことができます。
当社は事業構造として、新作を作るのではなくて、タイトルを仕入れることをします。その仕入自体を再現性ある仕組みにしていって、タイトル数を着々と増やしていきます。
タイトルを増やすことによってできることは、もちろん収益が積み上がることはあるのですけれども、それよりも増して大事なことが、タイトルが積み上がることで、当社にデータやナレッジのアセットが積み上がることです。GSアセットと、当社では呼んでおります。 このGSアセットが増強されます。
増強されたGSアセット、このアセットを積み上げているタイトルに注入することで、タイトルの1本あたりの収益力が高まります。1本あたりの収益力が高まると、タイトルの買い取り能力が向上するというようになります。
もう少し細かく言いますと、タイトルの収益力が上がると、キャッシュフローの創出力が上がります。タイトルからのキャッシュフロー創出力が上がると、相対的にメーカーさんが自分で運営し続けるよりも、マイネットが運営した方がキャッシュの創出が高まります。
そのキャッシュの前払いでタイトルの仕入買取を行いますので、結果的に収益力の向上がイコール、タイトルの買取力の向上になってくるという姿が構造としてあります。タイトルの買い取り力が高まると、当然そこからまたタイトル数が増える。タイトル数が増えるとアセットが積み上がり、アセットを注入して収益力が高まり、収益力が高まると買取力が上がる。このループを、グルグルグルグルとまわしていくということなんですね。
タイトルを積み上げるほどに強化されていく、成長ループ。この構造を、周りがいろんなことに手出ししてらっしゃる中でも、我々はただひたすらにこのゲームサービスの事業をやる間、グルグルグルグルと、コツコツコツコツとこのループをまわし続けてきております。ここから先も、変わりはありません。
タイトルを増やせば増やすほど、どんどんと企業としての収益そのものが向上していく構造、これをまわし続けるというのが、当社の変わらぬ動き方でございます。
ゲームサービス事業戦略
その中で、現在中期の事業目標として、100タイトル100チームというのを掲げてやっております。収益を成長させながらデータ蓄積ネットワークの拡大、すなわち先ほどのGSアセットを構築していくということです。
100タイトル100チームがもたらすもの
現在当社のビジネスモデル自体は、この通りになっております。
タイトルの積み上げが、「収益」と「アセット構築」になっていくという循環を形成しております。これによって現時点ですでにできているのが、業界最大規模のデータ蓄積と、MAU200万以上のユーザー基盤です。
これらを使って、データに基づいて、ゲームのユーザーのアクティビティーを高めたり課金を高めたりしていくようなナレッジをそのままアセットにしていったり、ないしは200万MAUを活用した相互送客による集客能力というものを作り上げたり。これらのことを、当社ではGSアセットと呼んでいます。
そのアセットを、また各タイトルに注入することで収益力を向上する、先ほどのループ図を、少し角度を変えてみるとこのような構造になっているというものです。
また、この蓄積とループの循環。これについては、とどまることはありません。我々は、一発のヒットを飛ばす業態ではございません。逆にゲーム産業の中で、大ヒットであれ、中ヒットであれ、必ずやってくる安定期に最も収益力を高くできる我々が、将来キャッシュフローで買い取って、それをきっちりアセットとして蓄積をし、また収益力に変えていくということをやり続けます。
データドリブンの飽くなき推進
そこをやり続けるうえで重要であり続けるのは、このデータドリブンを、本当に飽くなき追及でやり続けることなのです。
蓄積したデータナレッジから再現性のあるフレームワークとか、AIツールを開発・抽出をして、それを全タイトルに横展開して収益貢献させていく。
収益貢献すると、キャッシュフロー創出能力が高まって、それを使ってまた買い取りをしていく。このループをグルグルグルグル、ヒットに頼ることなく、タイトルと収益を積み上げていくという構図になります。
タイトル仕入とエンディング
そんな中、仕入の進捗です。今回はインシデントの影響などもあり、タイトル仕入はなしです。その分、4月1日から大型タイトルを含む3タイトルの仕入を、すでに発表させていただいております。
投資回収の実績(タイトル買取)
あと、投資回収の実績です。これは前年から続けているものですが、着実に14年15年ものは回収済みとなって、16年のものはいよいよもう少しで回収という感じ。ちょっと17年のものが遅れていますが、これから挽回していきたいと考えております。
投資回収の実績(企業買収)
あと、企業買収型に関してです。まず、1つ目のポケラボ買収に関しては、回収したうえで2倍以上のキャッシュ回収できております。
ただ、クルーズに関しては、今回インシデントがあって少しこれが、足止まり気味になるということです。1回減損いたします。減損いたしますが、そこから生まれるキャッシュイン自体は先ほどのお話の通り、キャッシュが生まれてまいりますので、しっかり長期運営して、最終的にはこの買い取りが成功であったという状態にしていきたいと考えております。
ネクストマーケティングの新規事業
最後に、新規事業のところになります。新規事業は、変わらず着々にコツコツと積み上げていっております。
とくに、Active Sonarというプロダクト。業界のマーケティング情報の一元管理を行っていく、こちらのプロダクトをしっかりと育てていっている最中にございます。
Next Marketing Summit 2018の成功
この業界のマーケティングイノベーションを起こしていくという目的を持ったプロダクトをやりつつ、1つ、業界に向けた情報の発信及びある種のメディアとしての力を発揮するために、大きなリアルイベントを行っております。
今回4月に行いました、「Next Marketing Summit 2018」。2度目のこのイベントは、前回1年前に行ったよりも、多くの参加者の方に集まっていただきまして、結果として、スポンサーの方々に多く集まっていただけたことによって、このイベント開催そのものが黒字で着地するという、うれしい結果も出ております。
当社の新規事業として行っている、蓄積したデータを活用した業界のマーケティングのイノベーション活性化。ここのところについては、着実に業界における信用についても、プロダクトのレベルについても、積み上げることができている状況でございます。
中期経営ビジョン
今回はインシデントがございましたが、結果として、ユーザー様はしっかりと戻ってきてくださり、回復の方向に向かおうとしています。ただ、会計的にはしっかり保守的に大きな減損を出す。その分、経営としてのけじめをつけるというアクションをとって、ここから先はこれまでと変わらず、しっかり積み上げていく戦略。
領域No.1の成長事業を複数持つメガベンチャーとなっていくことを目指して、経営事業活動を進めてまいりたいと考えております。ここからも、ぜひ変わらぬ応援、ご愛顧をいただければ幸いでございます。
本日の私のプレゼンテーションは、以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。