2018年3月期第3四半期業績 レビュー

菊地耕一氏:菊地でございます。それでは、2018年3月期・第3四半期の業績についてご報告いたします。

まず、スライドの4をご覧ください。当四半期は北海道馬鈴しょの収穫も順調に進み、国内スナックの販売が好調で、マーケットシェアも対前年比で伸ばしましたが、国内フルグラの伸び悩みや、海外事業の不振をリカバリーできず、売上、営業利益ともに修正計画に対して未達となりました。

KPIの通期目標および第3四半期、計画に対する進捗は記載のとおりです。

2018年3月期第3四半期業績 決算ハイライト

スライドの5をご覧ください。第3四半期決算の3ヶ月ベースの業績ハイライトになります。

ポテトチップスの好調により、売上高は前年同期比3.9パーセント増の678億6,900万円、営業利益は4.3パーセント増の88億5,200万円となりました。

売上総利益率は、馬鈴しょの(歩留まり)改善や国内スナックの稼動改善により0.2ポイント上昇。また、国内の値引き抑制により、販売利率も0.2ポイント改善しましたが、人件費比率が0.4ポイント悪化したことにより、営業利益率としては前年並みの13.0パーセントとなりました。

経常利益につきましては、前年の第3四半期に為替差益が約10億円があったため、減益となりまして、7.1%減の88億5,200万円。当期純利益は6.2パーセント減の60億2,100万円となりました。業績の詳細については、この後ご説明いたします。

2018年3月期第3四半期業績(9ヶ月)決算ハイライト

スライドの6をご覧ください。第3四半期決算、9ヶ月ベース累計の業績ハイライトになります。

馬鈴しょ不足による第1四半期のポテトチップス休売の影響や、北米事業の不振により売上高は前年同期比1.2パーセント減の1,866億9,100万円。営業利益は13.7パーセント減の191億9,000万円。当期純利益は9.3パーセント減の130億6,700万円となりました。

2018年3月期第3四半期業績 営業利益分析

スライドの7をご覧ください。営業利益の増益要因についてご説明いたします。

営業利益は前年同期に比べ3億6,100万円の増加となりました。(売上の)増収効果は5億7,900万円。それから原材料費の減少は、馬鈴しょの品質向上による歩留まり改善により1億3,400万円となりました。

原材料費を除く原価では4,100万円の改善となりました。こちらは、国内ではスナックの稼動改善により、4億3,300万円の改善となったものの、海外では北米事業の稼働率低下や原価率の高いインドネシアの売上構成比が上昇したことなどにより、2億9,500万円の悪化となりました。

販売費は1億3,500万円の改善となりました。国内では値引率改善が継続し、4億2,600万円の改善となりましたが、海外で北米の大型のプロモーション並びにCM投入により販売比率が悪化し、2億9,000万円の増加となりました。

人件費ですが、海外の人員増および国内での賞与引当金取り崩し益の減少により4億4,900万円の増加となりました。

2018年3月期第3四半期業績 国内事業①

スライド8をご覧ください。国内事業についてご説明します。

売上高は前年度比0.9パーセント増の587億5,000万円となりました。ポテトチップスは8.9パーセントの増収、それから、フルグラは12.1パーセントの減収、マイナスですが、海外消費分を除く国内の実質ベースでは、5パーセントの増収となります。こちらについては後ほど、あらためてご説明致します。

営業利益は原価改善と販売をコントロールにより7.4パーセント増の92億8,400万円となり、営業利益率が国内では15.8パーセントまで上昇致しました。

2018年3月期第3四半期業績 国内事業②

スライド9をご覧ください。

ポテトチップスについては夏の北海道馬鈴しょの収穫以降、販売強化を進めまして「ピザポテト」や「うすしお」等の定番品が好調に推移しました。また、地域との共創による「47都道府県ポテトチップス」が計画以上の売上となりました。

ポテトチップス以外の国内スナックについては、「じゃがりこ」、「Jagabee」等の期間限定商品が振るわず、減収となりましたが、「極じゃが」や「miino」などのその他スナックでは増収となっております。

販売比については値引率の改善により販売費が低下しました。

2018年3月期第3四半期業績 海外事業①

スライドの10をご覧ください。海外事業についてご説明します。

売上高は中国向けのフルグラやインドネシアの事業拡大等により前年同期比29.3パーセント増の91億1,800万円となりましたが、営業利益は北米事業の不振により前年同期より2億7,800万円赤字が拡大し、トータルとして4億3,200万円の赤字となっております。

2018年3月期第3四半期業績 海外事業②

スライドの11をご覧ください。

北米事業では大口顧客のCostcoへの販売は第2四半期の3ヶ月に比べ、5.3パーセント増となりましたが、北米トータルのモメンタム回復には至りませんでした。一方、固定費は、とくに労務費削減の遅れ、それから店頭販促費用や「Harvest Snaps」のCM投入による販売費が増加により赤字が拡大しました。

中華圏では、越境EC子会社は、中国向けフルグラの販売により増収増益となっております。

2018年3月期第3四半期業績 フルグラ

スライドの12をご覧ください。国内および海外のフルグラについてご説明いたします。

フルグラ合計では前年同期比5.6%増の67億2,500万円の売上となりました。国内消費につきましては、海外からの逆流した在庫が一掃され、第3四半期の3ヶ月ベースでは5パーセントの増収となりました。また、新製品を積極的に投入し、グラノーラマーケットでのシェアも5.8ポイント上昇いたししました。

海外商品についても越境ECでの大型販促イベントにおける積極的なプロモーションにより8.1パーセントの増収となりました。また(2017年)11月より国内卸経由で中国小売店への出荷も開始しております。

今後の取り組み 第4四半期方針

次に、今後の取り組みをご説明いたします。スライドの14をご覧ください。第4四半期方針について説明します。

国内事業では、ポテトチップスは「47都道府県ポテトチップス」の第3弾販売や「堅あげポテトお国自慢祭り」等企画により、引き続き、販売を強化していきます。フルグラについては、新フレーバー販売やSサイズ製品の拡充で試し買いを促進をいたします。営業利益については、ポテトチップスの稼動改善や小売的な販売費の運用により収益性の向上を目指します。

海外事業では北米でクーポンプロモーションを実施する等、クラブストア向けのビジネスの回復をまず第一に目指していきます。また「Harvest Snaps」のリニューアルと新フレーバーの4月販売に向け、生産も開始いたします。北米の営業利益ですが生産ラインのシフトダウンにより、労務費を削減し、第4四半期からの黒字化を目指します。

中国向けフルグラについては、従来の越境ECに加えて、小売店舗向けの出荷の拡大を進め、中国国内のECにも参入してまいります。

以上で、第3四半期の報告を終了させていただきます。どうもありがとうございました。