決算サマリー

鬼頭弘泰氏:まずは、決算サマリーでございます。当社は、今年から決算期を変更いたします。第1四半期については、営業収益は約69億円、営業利益は約24億円、経常利益は約24億円、最終利益は約16億円でございます。

ちょうど、前年同期の6月が特異的な相場でした。いわゆる、EUからのイギリスの離脱決定があって、相場が相当に動いておりました。その当時当社としては、イギリスはEU離脱すると決定するだろうという読みでした。体制を整えて、その数日前後で収益を上げたことが、プラス要因でありました。それも込みの前年同期と比較して、(今期は)こういった着地になっています。

営業利益増減要因

そういった特殊要因があった前年同期と比べて、(今期は)一定程度の数字が出せたというところが、個人的にはよかった点でございます。

取引量が相当に減っている中で、過去の当社の上場以降の数字の中でも、この四半期は一定程度の数字が出せたところが特徴的かなと思っています。

前四半期と比較していちばん大きく下げているものが、いわゆる店頭FX・外為OPです。そして、CFDも下げているところが、大きな減少要因でございます。

営業収益内訳(商品別)

こちらが、品別の営業収益の内訳を比較したものでございます。

トレンドとしては、前四半期中の1月から3月が非常に厳しい状況で、非常に数字を落としました。ビッグデータの解析を進めた成果が、当四半期では一部出たのではないかと考えております。

取引ボリュームが少ないと、カバー先様のスプレッドが狭くなるので、利益率は高くなる傾向があります。それはあるものの、その取引ボリュームの落ち込みが非常に大きくありました。その中でこの数字というのは、利益率という点では非常に良かった四半期ではないかと考えております。

四半期業績推移|営業収益の内訳

トレーディング損益の38億円が大きく改善したところが、前四半期との大きな違いでございます。

繰り返しになりますが、ビッグデータを使ってタイムリーに自動的にカバーを取る、あるいはメーターを設定していくことが、当四半期はうまく回り出していると考えております。

販管費の四半期推移

コストのところは、大きな変動はございません。過去においても、だいたい40億円前後で推移しておりますので、今後についても同水準かなという見込みでおります。

広告費等が、大きな変動要因としてはあるのですが、アフィリエイトの部分で口座が取れると、1件あたりいくらという契約ですので、そういったものが増える可能性はあります。ここ最近のトレンドとして、そういった集客の部分でアフィリエイトが大きく伸びることはおそらくないだろうということで、この40億円前後で推移すると思っております。

株主還元

連結配当性向50パーセントということで、第1四半期は6.9円とさせていただきたいと思っております。

事業概況ハイライト

事業概況のハイライトでございます。

取引高は、非常に細くなっています。FXについてボラティリティが下がっているため、(それにともない)取引高が下がっております。(取引高は)前年同期の327兆円に対して257兆円ということが、一番数字としては特徴的かなと思います。

取引高のシェアは、上がったり下がったりすることがあるものでございますが、前年同期が26.8パーセント、当四半期が24.8パーセント。前年同期と比べると、2パーセントぐらい落ちております。

預り証拠金残高は堅調に伸びてきています。ここはエンジンというか、収益を稼ぐための基盤となるところでございます。

株は、数字は大きくは変わっていないのですが、若干下がりました。前年同期の売買代金からみると、10パーセントぐらいの落ち込みかなと(考えております)。

売買代金シェアは、カブドットコム証券株式会社さんが、けっこうシェアを伸ばしているのでしょうか。(その影響か)前年同期の8.4パーセントに対して、1パーセントぐらいシェアを落とし、7.5パーセントとなりました。

信用取引残高は、前年同月末と比べて、やや増加している結果になっております。

振り返りです。これまで何度も言っておりますけれど、中期経営目標として、強いものはより強くする。このところで、当社の主要商品であるFXの収益力・シェアを上げていくことを考えております。

また、CFDを収益の柱として育てましょうということです。そして、(株式)売買代金第3位(の達成)は、まさに中長期の目線となります。国内事業としてはこの3つ(がございます)。

海外事業についてはイギリス・香港と、今年からタイに進出いたします。こちらを黒字定着し、攻めの体制に早く移行していくことを考えています。

新規事業については、仮想通貨や来年開業予定の銀行で、シナジーを効かせていくことを目標としています。

店頭FX|グループ取引高・シェアの推移

店頭FXのシェアの推移でございます。順調に伸ばしております。

この四半期については、若干トレンドとして下がっているところがございます。しかし、過去においても上下しながら少しずつシェアをあげていっておりますので、このトレンドは変わらないかなと思っております。

店頭FX|主要KPI比較

店頭FXについての、KPI比較でございます。

店頭FX取引高は、ずっとDMM.com証券さん(オレンジ色)と同じような曲線で、上下に推移しております。少しずつ、DMMさんとの差が開けてきているところかなと思っております。

店頭FX預り証拠金残高は、収益の源泉であり、着実に伸びているところでございます。

CFD|売買代金・収益の推移

CFDの売買代金・収益の推移のご説明です。(変動はあったものの)2017年3月期あたりぐらいまでは、上手に銘柄追加をしたり、商品サービスを改善したり、原油・金や日経225のボラティリティが高かったりと、入れ代わり立ち代わりで注目商品が出てきました。このため、かなり伸びとしては好調でした。

しかし、前期のアメリカ大統領選以降、とくにボラティリティが減少してきました。注目商品が原油にしろ、金にしろ、相当ボラティリティが下がり、それにともない注目度が下がりました。今は、相場の回復を待ちたいと思うところもあります。

ただ我々としては、サービスをさらに改善するところを推し進めて、年値を広げ、過去のトラックレコードを加えて成長させていきたいと考えております。

株式|株式売買代金

こちらは、株式売買代金の資料です。大きくはトレンドが変わらないのですが、少しずつ現状維持、もしくは多少ダウントレンドなところがあるかと認識しております。

株式|株式委託手数料・委託手数料率の推移

こちらは、資料をご覧ください。

海外|事業の状況

海外事業の状況です。香港及びイギリスでは、FX・CFDを展開しております。今年(2017年)の秋ごろ、タイでネット証券事業が立ち上がる予定でございます。

証券業ライセンスについては、今月(2017年7月)取得できました。今後、取引所のテストを経た上で、秋口に開業する予定でございます。

新規|仮想通貨関連

仮想通貨関連では、「GMO-Z.comコイン」というブランド名で、(2017年)5月から事業をスタートしています。

仮想通貨レバレッジ取引、仮想通貨売買をサービスとしては展開をしております。こちらは、事業は開始したものの、まだサービスレベルとしては強化すべきところがたくさんあります。

今はビットコインしか扱っていないのですが、今後はその他の仮想通貨も取り扱えるようにしたり、取引ツールの改善を進めたりして、プロモーションを積極展開していくことを予定しております。

社名変更について

最後に、社名変更についてお知らせいたします。(2017年)10月1日から、「GMOフィナンシャルホールディングス株式会社」に変更いたします。

GMOインターネットグループの中で、金融事業を統括・推進していくことを当社グループが担うということを明確にするため、社名を変えさせていただきます。

推進領域としては証券・FX事業、銀行、仮想通貨事業です。新規金融関連事業については、当社が中心となって推進していきます。

ご説明は以上でございます。ご清聴ありがとうございました。