2017年度第1四半期 決算説明会

矢部延弘氏:CFOの矢部でございます。お忙しいところご参加いただきまして、ありがとうございます。それでは2017年度第1四半期の決算の概要について説明させていただきます。

まず純利益でございますが前年同期比で54億円。率にして11パーセントの増益ということで、538億円となりました。5月に公表いたしました純利益の通期見通し1,700億円に対する進捗率としては32パーセントとなっております。

続きまして段階損益について説明させていただきます。資料の左上、損益の状況に記載の段階損益、および資料右上の説明を適宜ご参照いただきたいと思います。

最初に収益ですけれども、輸送機で新規連結の影響、また円安の影響もありまして、全体としては522億円増加の1兆9,229億円となりました。売上総利益については前年同期比で7億円増益の1,593億円でございます。

次に、営業外損益のうちおもなものについて説明いたします。まず受取配当金ですけれども、こちらはエネルギー案件、おもにカタールとLNGからの配当金増加によりまして、前年比で見ますと23億円増益の59億円となっております。

その他の損益については、昨年北米の自動車関連事業の売却に伴う売却益がありましたので、その反動等によりまして26億円減益の41億円となっております。

また、持分法による投資損益は54億円増益の301億円でございまして、ご承知のように石炭、銅価格が上昇したことにより増益となったものが主因でございます。

以上より、税引前利益は昨年比で52億円増益の694億円、純利益は先ほど説明しましたように54億円増益の538億円になっております。

続いてキャッシュ・フローですけれども、営業活動によるキャッシュ・フローは営業運転資金の増加等を主因といたしまして、82億円のマイナスでございます。期首の営業キャッシュ・フローについては770億円ということで、昨年比70億円増加いたしましたが、営業運転資金増をカバーできず82億円のマイナスになっております。

投資キャッシュ・フローですけれども、新規投資、キャペックス等の拠出によりまして、416億円のマイナスです。

結果としてフリーキャッシュ・フローは498億円のマイナスとなっております。

続いてバランスシート項目ですが、ネット有利子負債は2兆2,232億円ということで、先ほど説明いたしましたように、運転資金の増加および投資キャッシュ・フローのマイナスを主因として1,232億円増加しております。

一方で資本については利益の蓄積を主因として394億円増加し1兆7,822億円、結果としてD/Eレシオは0.05ポイント上昇の1.25倍となりました。

続いてセグメントについて説明いたします。まず生活産業ですけれども、穀物トレードの採算悪化、あるいは不動産開発事業の端境期における減益、昨年の一過性の利益の反動等によりまして、前年比で見ますと47億円減益の97億円となっております。

続いて素材ですけれども、パルプ、化学の回復分によりましてパルプ分野は改善したものの、石油化学品あるいは合成樹脂分野における取扱数量の減少に伴う減益によりまして、トータルで見ますと5億円減益の136億円となりました。

エネルギー・金属は石炭、銅価格の上昇による権益事業の増益に加えまして、昨年ありましたトレードのマイナスが回復したこともあり、昨年比では122億円増益の72億円となっております。

電力・プラントですけれども、こちらは英国における電力関連事業の減益、あるいはプラントにおける法人所得税悪化などを主因といたしまして、40億円減益の95億円となっております。

最後に輸送機ですが、こちらは先ほど説明しましたように北米の自動車関連事業の売却益の反動を主因として、35億円減益の105億円となっております。

加えてGavilonとRoy Hillについて簡単に説明させていただきます。

まずGavilonについてですが、右下の注釈に細かい字で書いてありますように、Gavilonの肥料事業を昨年下半期から基本的に農業化学品本部に指揮命令系統的には移管いたしました。

昨年度についてはGavilonの収益を85パーセントが穀物、15パーセントが農業化学品ということで案分しておりましたけれども、今年度の開示からGavilonの数字については、穀物については穀物に100パーセント、肥料については農業化学品に100パーセントという振り分けに変更しております。

それに伴いまして、昨年の数字も今年の振り分け同様のやり方でリステートしております。Gavilonの穀物ですけれども、当社がリストラということで注力してきました北米ですが、昨年比でいいますと若干の増益になっております。

また、昨年アグリトレーディングのトレーディング損失が第1四半期で大幅に出ましたけれども、こちらもポジションの削減および見直し等々を行いまして、この第1四半期については黒字を達成しているというところです。

一方で副原料とグローバルが落ち込みまして、結果として前年同期比で9億円改善の8億円となっております。

肥料については春肥需要の前倒しに伴いまして9億円の悪化、4億円の赤字となります。価格下落による在庫の洗い替えの損失も一部入っているという状況でございます。

続いてRoy Hillですけれども、Roy Hillについては今年度中のフル生産を確立すべく、現在ランプアップに向けて鋭意行っているという状況でございます。

第1四半期については4月に記録的な悪天候もありまして、一時生産が低迷した時期もありましたけれども、4月以降操業率については順調に増加傾向にあるというのが今のところの状況でございます。

帰属損益についてはまだフル稼働していないということで現状開示しておりませんが、一言申し上げれば償却後で若干のマイナスであり、引き続き競争力的には高いほうだという認識に変化はありません。

最後になりますけれども、全体的な総括としては一過性を除いた損益という意味で、全体で昨年の第1四半期が410億円、今年が510億円ということで約100億円増加してます。

内訳的には資源が110億円の増加、非資源が10億円の減少でございまして、非資源でいいますと輸送機、パルプあたりがプラス、化学品、不動産、穀物がマイナスといったところでございます。

加えてキャッシュ・フローですけれども、今期は配当前で約500億円の赤字になっておりますけれども、このうち運転資金等で850億円があるということです。この運転資金等については期末に向けて当然マネッジしていくわけでございまして、この850億円がなければ配当前で350億円のプラスと。

通期でいいますと今1,500億円のプラスを見込んでおりますので、4倍すると1,400億円ということですので、これも現状射程内と考えております。

わたしの説明は以上でございます。