2026年3月期決算説明
特殊電極、売上高は前年比+3.6%、全セグメントで増収着地 溶接材料の販売強化と提案型営業で受注拡大に注力
目次

西川誉氏:特殊電極株式会社代表取締役社長の西川です。2026年3月期決算についてご説明します。
本日は、目次に記載のとおり、会社概要、事業内容、2026年3月期決算概要、配当の順にご説明します。
会社概要

まずは、会社概要です。当社は1933年2月に創業し、1950年1月に設立しました。本社は兵庫県加古川市にあり、2026年3月31日現在の従業員数は257名です。
主な事業は、特殊溶接工事の施工、特殊溶接材料・トッププレートの製造販売、各種溶接装置・各種産業用機械装置の製造販売を行っています。
事業内容

事業内容についてご説明します。当社グループは、溶接材料の開発力と溶接総合技術を活かしたメーカーとして、溶接工事の施工、溶接材料、特殊溶接を施した鋼板、溶接装置、溶接手法およびこれらの技術から派生した応用商品を取り扱っています。
溶接は、各業界における建造物や設備、装置、機械部品などの製作に欠かせない加工技術の1つです。当社は、溶接分野において特殊な溶接技術の開発を進めています。
特に、機械部品などの表面に金属を盛り上げる表面改質技術に属する肉盛溶接技術と、それに用いる肉盛溶接材料を中心に事業を展開しています。
ここからは、工事施工事業、溶接材料事業、環境関連装置事業、その他事業の4つの事業について、順にご説明します。
工事施工事業では、基盤素材産業である製鉄、石油化学、セメントをはじめ、家電、自動車、食品産業など、幅広い業種の製造設備に関わる溶接を行っています。製造設備の使用期限を超えて摩耗した部分を再生する手段として、肉盛溶接を用いています。売上構成比率は74.5パーセントと、最も大きな割合を占めています。
溶接材料事業では、工事施工事業で使用する特殊溶接用材料の仕入、製造、販売を手掛けています。当社の溶接材料を使用し肉盛溶接することで、設備部品の延命対策にもなり、設備部品の新設時あるいは補修・再生時に使用されています。売上構成比率は12.7パーセントです。
環境関連装置事業では、省エネや作業環境の改善を目的として、自動車関連の鋳造された粗材の強制冷却装置、鋳造機金型の加熱装置、自動搬送車(AGV)を用いた搬送ライン装置などを製造、販売しています。売上構成比率は6.2パーセントです。
その他事業では、主に自動車産業向けに、プランジャースリーブ、スプルブッシュ、プランジャーチップ、ラドル、ボアピンなどのアルミダイカストマシーン用部品の仕入、製造、販売を行っています。売上構成比率は6.6パーセントです。
決算サマリー(2026年3月期)

続いて、2026年3月期の決算サマリーです。
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることを期待されました。しかし、米国の通商政策、国内の物価上昇の継続、金融資本市場の変動などの影響による景気の下振れリスクが常に存在し、先行き不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループの営業部門では、営業活動の効率化と高度化を推進し、売上拡大に向けて努力してきました。
生産工場および工事工場では、安全第一のもと、技術の伝承を進めるとともに、品質向上や作業の効率化を推進してきました。
研究開発などの技術部門では、新技術、新製品、新装置の開発ならびに既存技術の向上に取り組みました。
その結果、売上高は、前年度比3.6パーセント増の109億1,500万円となりました。溶接材料メーカーとして溶接材料の販売強化に努めるとともに、積極的な提案型営業による既存顧客への深掘りにより、受注拡大に努めました。
営業利益は、前年度比8.2パーセント減の5億8,300万円となりました。売上高の増加が営業利益を3億7,500万円押し上げた一方、外注費、業務委託料、人件費が増加し、営業利益は減少しました。
事業別の売上高は、工事施工事業が前年度比1.9パーセント増の81億3,300万円、溶接材料事業が前年度比4.5パーセント増の13億8,000万円、環境関連装置事業が前年度比15.2パーセント増の6億7,100万円、その他事業が前年度比11.1パーセント増の7億2,900万円となりました。
損益計算書(P/L)

損益計算書についてご説明します。当社グループは、溶接材料メーカーとして溶接材料の販売強化に努めるとともに、積極的な提案型営業による既存顧客への深掘りにより、受注拡大に努めました。
この結果、売上高は、前期比3.6パーセント増の109億1,500万円の増収となりました。一方、外注費、業務委託料、人件費の増加により、営業利益は前期比8.2パーセント減の5億8,300万円、経常利益は前期比6.9パーセント減の6億100万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2.2パーセント減の4億5,700万円となっています。
営業利益の増減要因

営業利益の増減要因についてご説明します。2026年3月期の営業利益は、通期予想の5億2,200万円をやや上回り5億8,300万円と、概ね計画線での着地となりました。
増益要因は、売上高の増加による3億7,500万円です。一方、減益要因は、売上高に連動するコストの増加が2億8,100万円、外注費の増加が7,600万円、業務委託料の増加が2,700万円、人件費の増加が1,300万円、その他のコスト増加が3,000万円となりました。
これらの結果、営業利益は、前期の6億3,500万円から8.2パーセント減少の5億8,300万円となっています。
セグメント別売上高

セグメント別の売上高についてご説明します。工事施工事業の売上高は、前期比1.9パーセント増の81億3,300万円となりました。トッププレート工事の受注は減少しましたが、鉄鋼関連の保全工事の受注が増加しました。
溶接材料事業の売上高は、前期比4.5パーセント増の13億8,000万円となりました。主力製品であるフラックス入りワイヤなどの製品売上高は前年度比10.7パーセント増、アーク溶接棒、TIG・MIGなどの商品売上高は前年度比0.2パーセント増となりました。
環境関連装置事業の売上高は、前期比15.2パーセント増の6億7,100万円となりました。自動車産業用試験装置・検査装置の受注は減少しましたが、自動車用ギヤの加工・熱処理ラインの受注が増加しました。
その他事業の売上高は、前期比11.1パーセント増の7億2,900万円となりました。自動車関連のアルミダイカストマシーン用部品の受注が増加しました。
キャッシュフロー

キャッシュフローについてご説明します。営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や棚卸資産の増加、仕入債務の減少、未払金の減少、法人税等の支払などの資金減少要因があったものの、減価償却費の計上、売上債権および契約資産の減少などにより、5億3,400万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による3億5,100万円の支出などにより、3億5,800万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済による支出1億円、配当金の支払1億6,000万円などの資金減少要因がありましたが、短期借入金5億円の純増により、2億4,000万円の収入となりました。
現金および現金同等物は、期首の17億300万円から、期末は21億2,800万円となりました。
貸借対照表(B/S)

貸借対照表についてご説明します。資産合計は、前期比0.1パーセント増の119億2,388万4,000円となりました。
流動資産は、前期比1.3パーセント増の77億551万円となりました。主な要因として、現金および預金が前期比24.9パーセント増加した一方、売掛金が前期比5.6パーセント、契約資産が前期比21.1パーセント減少しました。
固定資産は、前期比1.9パーセント減の42億1,837万4,000円となりました。主な要因として、建物および建築物の純額が前期比9.0パーセント減少しました。
負債合計は、前期比5.6パーセント減の40億1,840万8,000円となりました。
流動負債は、前期比9.3パーセント減の27億4,128万8,000円となりました。主な要因として、電子記録債務が前期比59.5パーセント減少した一方、短期借入金は前期比100.0パーセント増加しました。
固定負債は、前期比3.5パーセント増の12億7,712万円となりました。主な要因として、退職給付に係る負債が前期比26.0パーセント増加した一方、長期借入金は前期比14.6パーセント減少しました。
純資産合計は、前期比3.3パーセント増の79億547万5,000円となりました。主な要因として、利益剰余金が前期比4.5パーセント増加しました。
業績予想

2027年3月期の業績予想についてご説明します。引き続き、溶接材料の販売強化、積極的な提案型営業による新たな業界の開拓、品質管理体制の強化および徹底したコスト削減に取り組み、収益力の強化を図ります。
一方で、ウクライナ情勢や中東情勢の悪化、中国の輸出規制に伴う原材料価格の高騰を見込んでいます。
売上高は、前年比2.0パーセント増の111億3,400万円を予想しています。営業利益は前年比23.7パーセント減の4億4,500万円、経常利益は、前年比22.8パーセント減の4億6,400万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比30.1パーセント減の3億1,900万円の見込みです。
配当金の推移

最後に、配当についてご説明します。
当社は、株主のみなさまへの利益還元を経営上の最重要課題の1つと位置づけ、業績や今後の事業展開を踏まえながら、安定した配当を継続することを基本方針としています。配当金額については、DOE(連結株主資本配当率)2パーセントを目処としています。
2026年3月期の年間配当は、1株当たり101円となりました。内訳は、中間配当50円、期末配当51円で、配当性向は35.0パーセントです。
2027年3月期は、中間配当51円、期末配当51円、年間配当102円を予想しています。配当性向は50.5パーセントとなる見込みです。
私からのご説明は以上です。ご清聴いただきありがとうございました。
新着ログ
「金属製品」のログ





