日本ライフライン株式会社【速報版】
【速報版】日本ライフライン株式会社 2027年3月期第1四半期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2027/3期 Q1 決算ハイライト
4ページをご覧ください。第1四半期の決算ハイライトです。当四半期は、事業全体として非常に好調なモメンタムを維持し、売上高は過去最高となる159億400万円、前年同期比8.8%の大幅な増収を達成しました。一方で、研究開発などの先行投資を優先した結果、営業利益は29億6,500万円となり、9.4%の減益で着地しております。純利益については、後述する貸倒引当金戻入額の計上により、23億900万円と前年同期比0.3%のわずかな増益を確保しました。
主なドライバーを外部要因と内部要因に分けてご説明します。外部要因のポジティブな面として、症例数の堅調な増加トレンドが挙げられます。とくに心房細動は、学会や営業日数の影響を調整した当社の推定ベースで、前年同期比10%程度の伸びと見ております。期初予想が通期通して9%なので、それよりはやや強い数字となっています。マイナス要因としては、2026年6月に実施された公定価格の改定があり、当四半期の前年同期比較においては1ヶ月分の影響がございました。
内部要因としては、まずポジティブなのは販売面です。コア製品群と新領域が力強く伸長し、トップラインの成長を牽引しました。利益面でのマイナス要因としては、原価および販管費における人件費の増加、さらに研究開発費等の先行投資があり、利益を下押ししました。また、営業外収益として、取引先への貸付金回収に伴う貸倒引当金戻入額を計上しております。
なお、下段に記載の通り、通期の業績予想に変更はありませんが、配当予想につきましては、メーカーとしての25周年を記念して中間記念配当を実施する予定としており、配当金の上乗せを計画しております。詳細については後ほどご説明いたします。
2027/3期 Q1 連結P/L
5ページをご覧ください。連結P/Lの詳細です。申し上げました通り、増収・営業減益であり、純利益はほぼ横ばいの形となりました。自社製品比率が57.2%と1.6pt上昇する一方、売上総利益率は57.7%となり、前年同期から2.3ポイント下落しました。
この主な要因は2点あります。1点目は、これまでBoston Scientificに対して行っていたRFニードルの販売支援が終了し、自社の心房中隔穿刺ワイヤ「XEROstar」へ切り替えたことによる製品ミックスの変化です。販売支援は手数料の受領ということで、いわば原価ゼロで収益貢献していたのですが、自社製品への切り替え後は当然売上原価を計上するということで、見た目の粗利率が下落しています。我々としては当然この変化はポジティブに受け止めており、新しい自社製品の販売を通じて大きな利益成長を期待しています。
2点目は、昨今のインフレ環境下における原材料費や労務費など製造コストの増加です。販管費は、人件費や研究開発費などの先行投資を強化した結果、前年同期比12.9%増の62億900万円となりました。これにより営業利益は減益となりました。
なお、自社製品比率が改善傾向を示しておりますが、これは新製品であるXEROstarや症例数の増加に伴う心腔内除細動カテーテルの増加などが貢献しています。
海外売上高比率は2.7%となり前年同期比0.3ptの上昇となりました。
2027/3期 Q1 営業利益の増減分析
6ページは営業利益の増減分析です。前年同期比で3億600万円の減益となりましたが、その内訳をブレイクダウンで示しています。
まず、売上・原価要因のプラス面として、国内では既存領域・新領域の双方で力強い数量効果があり、8億5,700万円の大幅な増益寄与をもたらしました。その中で7割弱の貢献がEP/アブレーションとなっており、除細動カテーテルやXEROstarの貢献などがけん引しました。脳血管や消化器においても、両方ともバランスよくプラス寄与となっています。
一方で単価影響等として、販売単価面では2億1,200万円のマイナスがありました。内訳としては、新製品である心房中隔穿刺ワイヤのプロモーションに関連する影響などで1億6,800万円、公定価格改定の影響で4,400万円などがございました。これに、原材料や労務費に関連する原価単価の上昇も2億1,600万円の減益要因となり、トータルで約5億1,500万円のマイナス要因となりました。
販管費要因については、人件費やM&Aの検討費用を含む業務委託等の増加による経常的な費用増が4億3,200万円ありました。さらに成長投資の増加分として、研究開発費に2億円、マレーシア工場でのOEMライン立ち上げに7,900万円なども発生しております。
なお、今期予定している本社移転に関連する費用は第1四半期には発生しておらず、下期に計上される見込みです。
2027/3期 Q1 予想に対する進捗率
7ページをご覧ください。通期予想に対する進捗率です。売上高、営業利益、純利益ともに進捗は極めて順調です。売上高は25.2%、営業利益は27.7%、純利益は28.9%といずれも当社の社内想定を上回るペースで推移しております。
2027/3期 Q1 売上高 前年同期比
10ページから売上高の概況についてご説明します。売上高は前年同期比12億8,700万円の増収となりました。既存領域で9億700万円、新領域で4億700万円の増収となり、全社的にバランスのとれた力強い成長を実現しております。本業で中核事業のEP/アブレーションの寄与が非常に大きくなっています。
2027/3期 Q1 リズムディバイス
11ページからは各事業ラインについてコメントいたします。
リズムディバイスにつきましては、売上高32億2,600万円で前年同期比4.7%の減収となりました。コア製品であるS-ICDは、市場自体は拡大しているものの競合新製品のプレッシャーを受け2.1%の減収となりました。
ペースメーカ関連についても、他社のリードレスペースメーカが新規植込市場において当社の想定をやや上回る50%近くの採用率へと拡大している影響を受け、11.1%の減収と厳しい環境が続いております。なお、公定価格下落による影響は軽微であり、主に数量減が響いております。
2027/3期 Q1 EP/アブレーション
12ページをご覧ください。EP/アブレーションの売上高は81億8,700万円で、前年同期比12.5%の大幅な増収となりました。コア製品である心腔内除細動カテーテルは、心房細動症例数の10%程度の増加を的確に反映し、金額ベースで9.0%の成長となりました。
数量ベースでは13.1%伸びており、数量と金額の伸び率に差があるのは、新製品である中隔穿刺ワイヤのプロモーションの影響が含まれているためです。止血デバイスも、採用施設の拡大と大口径サイズの追加投入が奏功し、26.2%増収と強いモメンタムを維持しています。
そして、第1四半期よりフルリリースを開始した独自の心房中隔穿刺ワイヤ「XEROstar」は、現場から非常に高い評価を獲得し、当社の想定を大きく上回る進捗を見せています。ガイダンスでは期末で30%シェアを目指すと申し上げましたが、大幅に前倒しで6月時点で既にシェア30%超は達成しております。これについては、期末に向けてアップサイドがねらえる状況となっています。
2027/3期 Q1 心血管関連
13ページをご覧ください。心血管関連の売上高は31億6,700万円、前年同期比5.2%の増収となりました。市場全体が安定して推移する中、コア製品のFrozen Elephant Trunk(FET)は、高単価な4分岐付きモデルの伸長とシェア拡大により6.4%の増収を達成しました。人工血管や腹部ステントグラフトも堅調な推移を見せています。
当領域における中長期的なトピックスとして2点ご報告いたします。1点目は、当社が導入を予定している胸部ステントグラフト「NEXUS」についてです。仕入元であるイスラエルのEndospan社が米国FDAの承認を取得したということで、当社はこの米国臨床データを用いて国内での薬事申請に向けた準備を行ってまいります。当社はEndospan社とNEXUSに関して国内における10年の独占販売契約を締結しており、承認が取れてからこの期間は開始されます。
大動脈治療において胸部のステントグラフトは160億円以上の市場規模を誇る重要なマーケットです。当社はかつて別の会社の仕入品で胸部ステントグラフトを取り扱っていましたが、2019年に仕入先が買収され、販売終了してからはずっとポートフォリオの中で欠けていた部分でした。ここの穴を埋めることは外科関連のポートフォリオ充実の観点で非常に大きな意義のあることです。
2点目は、再生医療のHeartseed社と共同開発している細胞投与カテーテルについてです。先の6月にはこれを用いた心筋球の国内治験で、重要なマイルストーンとなる第1例目の投与が無事に完了したことが報告されました。独立安全性評価委員会は第2例目以降の投与を進めることについて承認しました。
また、我々は将来に向けて投与をさらに安全かつ効果的に行うための方法をいくつも考えており、将来的にそれを実装していく話も進めています。
2027/3期 Q1 脳血管関連
14ページをご覧ください。脳血管関連は8億2,900万円となり、前年同期比47.3%という目覚ましい増収を継続しております。
塞栓用コイルは、術前ハンズオンなどの施策が奏功し脳血管向けで販売数量を伸ばしたことに加え、腹部や放射線科向けへの販路拡大も寄与し、38.7%の増収となりました。血栓吸引カテーテルもハンズオン施策を通じて顧客認知が広がり49.1%の増収を記録しましたが、6月からの公定価格の約10%引き下げ影響が第2四半期以降に現れる見込みです。
今期最も注力しているステントリトリーバーは、透視マーカー付き改良品のフルローンチ効果により、前年同期比ほぼ2倍となる99.1%の成長を遂げ、想定通りの手応えを感じております。
2027/3期 Q1 消化器
15ページをご覧ください。消化器関連の売上高は4億9,400万円となり、前年同期比40.2%の増収となりました。最大の成長ドライバーは胆管チューブステントであり、74.4%の大幅な増収を達成しました。前期に追加したピッグテールタイプのモデルが市場で高い支持を得ています。くわえて、前期のQ3からQ4にかけて発生していた一時的な在庫不足が完全に解消され、積極的な拡販が可能となったこともプラスに働きました。
また、ステント留置後の開存性に関する良好な臨床データが得られたことも市場評価の向上という点で追い風となっています。その他、内視鏡ガイドワイヤや消化管ステントなども総じて堅調に推移しております。
トピックス1 本社移転と社名変更 (1/2)
16ページをご覧ください。ここからは2つのトピックスについてご説明します。1点目は、すでにお知らせしております通り、2027年3月1日をもって「JLL Med株式会社」への社名変更および大井町への本社移転を同時に実施いたします。
本社移転については、グローバル医療機器メーカーへの転換に伴う増員のキャパをまかなうという目的がありますが、執務環境の改善により社員の生産性向上も期待しています。従来、本社機能は2棟4フロアに分散していましたが、移転後は1棟1フロアに集約されるため、部署間のコミュニケーションの効率化や活発化が進むことを期待しています。
トピックス1 本社移転と社名変更 (2/2)
17ページをご覧ください。新しい社名には、私たちの新しい決意が込められています。
「JLL Med」という名前ですが、「JLL」には、日本の医療現場で長年培ってきた「Japan Lifeline」としての信頼とDNAを継承する意志を込めています。そして「Med」には、医療のプロフェッショナルとして、日本国内にとどまらず、世界中の人々の健康に貢献する「グローバル医療機器メーカー」へと転換していくという力強い宣言を込めております。
ブランドマークは漢字の「心」をモチーフとしており、患者様を想う医療の原点を表現しています。ブランドカラーは水色であまり変わっていないようですが、色味は少し明るくしており、我々はこれを「Comfort Blue」と呼んでいます。この色は、未来を切り拓く先進性と生命に寄り添う誠実さをイメージしております。
トピックス2 配当予想の修正 (中間記念配当)
18ページをご覧ください。トピックスの2点目は、配当予想の上方修正についてです。
当社は1981年にペースメーカの専門商社として創業してから2001年にはPTCAガイドワイヤで医療機器メーカーとしての歩みも始めました。2026年はメーカーを始めてから25周年の節目を迎えることとなります。これを記念し、また、グローバル展開を見据えた新たなステージへの飛躍を株主の皆様と分かち合うため、1株当たり25円の中間記念配当を実施することを決定いたしました。
これにより、すでに公表している期末配当予想56円と合わせ、2027年3月期の年間配当は81円となる見込みです。当社は引き続き、強固な事業基盤の構築による持続的な成長と、株主の皆様への積極的な利益還元を両立させていきたいと考えております。
以上で、2027年3月期第1四半期決算の説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。
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