決算ダイジェスト

加藤浩嗣氏:加藤です。よろしくお願いします。まず、前期の決算概要と当期の計画についてご説明をします。

前期の決算ダイジェストです。4点あります。

まず1点目、主要KPIですがEPSとROEを、利益成長および資本政策により、EPSは80.2円で14パーセント増。ROEは6.7パーセントで0.7ポイントの上昇と大幅伸長しました。いずれも計画を達成しています。

2点目、営業利益は313億円と計画未達でしたが、フィンテック事業の高身長で6パーセント増と8期連続の増益となっています。

3点目、年間配当です。当期利益が予測を多少上回りました。結果、配当性向等を緩和し、従来の公表よりも1円プラスの年間配当33円を考えています。こちらも過去最高です。

最後にEVAスプレッドですが、当社の中計の中で最適資本構成に向けた取り組みを進めていますが、この財務戦略が着実に進行した結果、前期はROICがWACCを上回り、EVAスプレッドがプラスです。

連結業績

個別中身を細かく見ていきます。主要事業のEPS、ROE、ROICですがEPS、ROEは説明したように高伸長しました。

ROICは営業利益は増益でしたが、内訳として小売事業の営業利益が減益となった影響で3.1パーセント、前年比0.2パーセント減となり、計画にも未達でした。

グループ総取扱高は、1兆9,300億円で14パーセント増。フィンテック事業の取り扱いが、高伸長したことが機能しています。

営業利益313億円で6パーセント増。2億円の計画未達。当期利益が187億円で5パーセント増。2億円の計画プラスでした。

セグメント別利益の状況

セグメント別の状況です。小売事業は、78億円で29億円の減益でした。中身については後ほどご説明します。

フィンテック事業はリボ分割取扱高が一番伸び、271億円で40億円の増益、結果、連結は313億円で16億円の増益でした。

小売事業の営業利益増減要因

小売事業の営業利益の増減要因ですが、今中計で進めているSC定借化が終わった区画は20億円の利益改善ができました。

一方で、定借化できていない部分については、苦戦が続き26億円の減益要因。

また、合わせて大規模に定借化に向けた改装をやっておりますので、その影響で稼働してない面積というのがかなり出てきています。

その一時的な影響で26億円の減益要因を合わせ、29億円の減益でした。

バランスシートの状況

バランスシートの状況です。バランスシートは営業債権がショッピングクレジットの高伸長により、4,888億円で749億円増加しました。

中計の財務戦略のなかでは、営業債権の伸びというのは基本的に有利子負債で賄う、としており、有利子負債がほぼ同額の750億円伸びて4,343億円です。

結果、有利子負債の営業債権に対する比率は89パーセントとなり、中計で目指している9割の水準にかなり近づいています。

ROIC・WACCの状況

ROICとWACCの状況ですが、先ほどご説明したように、ROICは3.1パーセントでした。

WACCは最適資本構成に向けた財務戦略を着実に進行した結果、3.0パーセントで下がりました。

結果、ROICがWACCを上回っています。中計の大きな目標として、安定的に上回るようにする、としているので今後も利益成長と資本政策により、この構図を実現していきたいと思います。

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況です。当社のキャッシュ・フローをわかりやすくするため、営業キャッシュ・フローから営業債権の増加を除いた部分を基礎営業キャッシュ・フローとしています。

この部分は282億円で、前期に対して14億円増加しています。これはほぼ営業利益の増加と近い水準です。

投資キャッシュ・フローは、設備投資が博多の新店や、積極的な改装投資の影響もあり、181億円投資がありました。

一方、保有資産の効率化の観点から見直しを図った結果、一部物件を売却した分の売却費が146億円ほどあり、投資キャッシュ・フローとしては、20億円のキャッシュインになっています。

2018年3月期 計画

当期の見通しです。まず主要指標のEPS、ROE、ROICについてですが、EPSは利益成長と資本政策の結果、91.6円で前年比14パーセント増を見込んでいます。

またROEも、7.6パーセントで0.9パーセントのアップを考えています。ROICは3.1パーセントと変わっていません。

営業利益は350億円、12パーセント増、37億円の増益。当期利益は205億円、10パーセント増、18億円の増益を考えています。

2018年3月期 セグメント別利益の計画

セグメント別の内訳です。こちらは、小売事業88億円で10億円の増益です。

内訳ですが、引き続き、まだ定借化が済んでないところの苦戦は続きますが、未稼働区画は前期よりは縮小し、増益要因になります。

定借化が済んだ区画については引き続き改善が見込まれるので10億円の増益です。

フィンテック事業も、引き続き取り扱いが伸び、301億円で30億の増益を見込んでいます。結果、連結営業利益としては350億円の37億円の増益です。

株主還元の状況

株主還元の状況ですが、今期は自社株買いを150億円すると発表させていただきました。

これは従来の資本政策に基づくものです。利益成長とこの資本政策の結果、当期の1株当たり配当金が37円と今期よりも4円増配で、考えています。私からは以上です。