2017年9月期第2四半期(累計)決算説明会
舟橋孝之氏(以下、舟橋):インソースの舟橋です。本日はお忙しい中ご来場いただきまして、誠にありがとうございます。それでは2017年9月期第2四半期累計の決算のご説明をさせていただきます。
まず最初は連結業績の概要です。売上高は前年比27.5パーセント増、16億5,400万円になりました。売上総利益が24.8パーセント増、10億8,500万円になりました。経常利益23.8パーセント増、純利益27.5パーセント増という数字です。
講師派遣型事業につきましては、前年比16.8パーセント増ということで11億円。公開講座事業は42.6パーセント増ということで3億5,800万円。その他事業は88.9パーセント増ということで1億9,500万円になりました。
連結損益計算書(実績 計画構成比)①
計画構成比というところで、売上高の進捗率は46.3パーセント、経常利益は44.2パーセント、純利益が45.5パーセントという状況になっています。
前四半期に続き、売上高は前年比27.5パーセント増と大幅に伸びています。これは働き方改革の中、人手不足を人材教育で効率化しようというニーズに基づくものです。
売上総利益も前年比24.8パーセント増となっています。ただ、売上総利益の伸びは若干鈍化しています。
これは公開講座を全国展開した関係、それから新作投入ということで、開催コストが増加したことが理由です。その分が営業利益、経常利益にも少し影響しています。
連結損益計算書(実績 計画構成比)②
四半期別売上高の構成比および進捗率ということで、まず当社の特徴として、基本的には当社の上期は10-3月、下期は4-9月となっていますけれども、基本的には新人研修がある4月が最も売上の伸びる月でして、4-9月の割合が昨年で55パーセント強でした。
今期は46.3パーセントと書いてありますけれども、今期も売上は下期のほうが高いと想定しています。
営業利益の進捗率が41.4パーセントなっておりますけれども、当社にとっては1月、2月、3月がなかなか研修の入らない月ということで、想定の数字となっています。
それから販管費等ですけれども、一番の伸びが採用費になっておりまして、当初想定の採用のところに先行してエンジニア等が採用できましたので、この部分が想定よりは少し膨れており、販管費の伸びが27.7パーセントという状況になっています。
連結貸借対照表(実績 前期末比)
その次、貸借対照表です。流動資産が1億3,800万円減となっていますが、これは自己株式の取得、それから配当金の支払いによる預金の減少(が主な要因)ということになっています。純資産の減少も同様です。
講師派遣型研修 売上高及び実績数値
講師派遣型研修ですけれども、前年比16.8パーセント増です。2017年9月期の予想が23億3,200万円ということで、進捗率が47.2パーセントです。この数字は当初の想定よりはいい数字となっていて、民間向けの講師派遣が非常に多くあったということでこの数字になっています。
実施回数も前年と比べて15.2パーセントというところで、回数よりも売上高が少し高いということで、単価も少し上昇しています。
実際に(ニーズが)多い研修が、(スライドの)下にありますけれども、現場リーダー・係長、新入社員・1年目社員向け研修等がいろいろ書いてありますが、入社2~5年目向け研修というのが非常に特徴的でして、現在のゆとり世代がちょうどこの年代に入っているということで、この層のみなさんに対する研修が伸びています。
公開講座 売上高及び実績数値
公開講座の売上高は前年比で42.6パーセント増です。今期の想定8億5,000万円に対する進捗率は42.1パーセントです。おかげさまでこちらも前年より大幅に増えています。
これは開催数を拡大した、それから演目(研修)のバリエーションを増やしたこと、地方開催を増やしたことが理由です。
42パーセントの進捗率で8億5,000万円いくのかご興味のあるところだと思いますけれども、これは4月が最も伸びる月となっておりますので、想定どおりに達成は可能と考えています。
1クォーターの受講者が47.1パーセント増、2クォーターの1月が38.7パーセント増、2月が7.6パーセント増、3月が13パーセント増ということで、2月・3月がちょっと鈍化しているように見えるんですけれども、これは前年度に大口顧客の利用があった関係で鈍化していて、単価のほうは伸びています。現在、公開講座のほうを全社全力で拡大しています。
(公開講座への)お申し込みがネット上で簡単にできると書いてありますけれども、「WEBinsource」というサービスがありまして、こちらの契約数をどんどん増やしていくという状況です。
その他事業 売上高及び実績数値
その他事業につきましては、内容としてはeラーニング、ITサービス、ストレスチェックなどがこの分野に入ります。
売上高が1億300万円から1億9,500万円ということで、88.9パーセント増となっています。(通期計画に対する)進捗率はちょうど半分くらいです。
当社の(提供している)社内の業務改善システムに「Leaf」というものがありますけれども、(累計有料社数)39社ということで前年比約2.6倍。今年から売上に寄与している「ストレスチェック支援サービス」の累計導入取引先数は66組織となりました。大きなところでは経済産業省や北海道庁、大阪府等で導入いただいておりまして、大幅に伸びています。
(売上高の)内訳ですけれども、「ミテモ」については7,000万円ということで前年比41.1パーセント増。これは連結相殺済みでこの数字となっています。
「STUDIO」の会員数の増加やシティプロモーション、観光支援等が売上高につながっています。
ITサービスのほうは前年比約4倍ということで、官公庁を中心にストレスチェックや「Leaf」についても有料利用先が非常に増えている状況です。
デジタルマーケティング・コンサルティングサービスも今回リリースをしておりまして、まだ売上には寄与しておりませんけれども、この分野も売上拡大に寄与していく想定でおります。
第2四半期トピックス〜働き方改革関連
第2四半期トピックスというところなんですけれども、当社を取り巻く環境ということで重ねてご説明しておきます。
2017年3月の完全失業率は2.8パーセントということで、全国的に人手が足りない状況が継続している状況です。
日本の1人当たり労働生産性は20位(OECD加盟国比)、そこから「働き方改革」の実行計画が求められている状況です。
とくに1番目の完全失業率の関係で、やはりお給料を増やすよりは、なんとか研修費を増やして組織の生産性を上げようという傾向が強く、研修ニーズが引き続き堅調となっています。
それから「働き方改革」の実現ということで、残業の削減であったり、女性活用、ダイバーシティ分野の研修が非常に伸びています。
具体的なところでご覧いただきますと、(スライド下)第2位のタイムマネジメント研修は14.5パーセント増、業務改善研修38パーセント増、女性活躍推進研修で200.9パーセント、ベテラン・シニア向け研修で26.2パーセント増というかたちになっています。「働き方改革」というテーマと合致するということで、おかげさまでさまざまな研修が売れています。
Road to Next2019〜ビジョン
中期経営計画戦略別進捗状況というところでございますけれども、当社のビジョンとして、「教育研修やITサービスで生産性向上を支援するトップブランドになる」という方針で活動しています。
半期が終わって売上高16億5,400万円ということで、35億7,300万円を目標にしています。当社としては、計画どおり順調に進んでいるというところです。
2019年9月期の数値目標
今期と来期の売上予想、利益予想を書かせていただいています。
現在、売上高35億7,300万円、経常利益5億6,500万円の目標に向けて順調に進捗しています。来期は45億円、再来期は58億円を目標に動いています。
当社の場合、月次でのリリースもしておりますけども、ポイントとしては公開講座の受講者数が伸びているか、それから研修の実施数がきちんと増えているかということ、それから将来的なところで「WEBinsource」契約数や「ITサービス」の進捗等、できるだけ月次でいい財務情報をオープンにしていくという方針の元で出していますので、そちらの進捗で成長の度合いがご覧いただけるかと思います。
成長戦略1.営業戦略進捗状況
その次、営業戦略の進捗状況をご説明します。まず当社の特徴として、ネットで集客して営業が訪問してクロージングする。
ネットだけで完結する公開講座もありますけれども、いずれにしても研修サービスは、各社各様のサービスとなっていますので、最終的には訪問してクロージングする必要があります。
そういう意味で、社員数が想定どおり伸びているか、というのもKPIとしてぜひご覧いただきたいところです。現状は332名ということで順調に成長しています。今、就職活動のご説明をしておりますけども、今期は相当数採用していきたいところです。
営業担当者が育つのに約3年から4年かかりますので、やや人件費が重くなる傾向にはございます。ただ、この社員数が伸びていかないとやはり売上もちょっとどうかしてしまうとことがございますので、社員数には注目いただきたいと思います。
あとは営業拠点です。前期12ヵ所、後期14ヵ所となっておりますけども、こちらについては会社紹介の23ページをご覧いただければと思います。
今、全国展開をほぼ完了しておりますけれども、業績拡大のために首都圏と関西圏の拠点の拡大に注力しています。とくに注力しているのは、山手線の内側と周辺です。
渋谷に拠点を持ちますと、その分お客さまとの密着度も上がるということで、日本最大の企業集積地である東京と関西地域については、できるだけ地元に密着した拠点開設を強化してまいる所存です。
今期も浜松町と日本橋で開設いたしましたけれども、みなさま証券業界の方が多いと思うんですけど、とくに日本橋につきましては非常に潤沢な土地で、研修ニーズの多いところです。
ということで、企業集積の多いところに出店強化していく戦略ですので、この拠点数にも注目をいただければなと思います。
あとは公開講座のセミナールームの拡大というのもKPIとして重要です。それからデジタルマーケティングの強化ということで、Webページの拡充というのも当社の生命線です。
それから、公開講座利用顧客の固定化促進を強化しています。2016年9月期で3,312組織でしたけれども、3月現在は4,531組織ということで、前期末比で25.2パーセント増まで契約数が拡大しています。今後このあたりが数字に絡んでくることを期待しています。
成長戦略2.コンテンツ戦略進捗状況
コンテンツ開発でございますけれども、年間100タイトルぐらいの拡大を目標に走っております。とくに今は、若手の早期戦力化や働き方改革関連分野の新作等を多数リリースしております。
その次、コンテンツの拡大ということで、他社提携による商品販売もどんどん加速させています。今後、人事・総務部門で必要な商品をどんどん追加していく予定です。
提携関連の取扱高推移ということで、まだちょっとお恥ずかしいぐらいのところなんですけれども、2Qで540万円ぐらいの取扱高となっております。
成長戦略3.IT戦略進捗状況
IT戦略というところで、当社はスマイルカーブ戦略ということで、コンテンツを自前で保有する、業務プロセスはITによってコストダウンしていくということで、当社内で、300万ステップ以上のシステムが走っています。
そういう意味ではITの企業とも言えるんですけれども、現時点でITエンジニアが53名在籍しておりまして、ITの部門の商品を外で販売しているんですけれども、先ほど申し上げた(人事サポートシステム)「Leaf」も伸びています。
それから2つ目、デジタルマーケティング・コンサルティングサービスということで、当社が開発したCRMシステムと、オラクルのEloqua(エロクア)というシステムを連動させまして、ネットでの行動分析によって営業担当へ情報を連携することで、高い生産性を実現しておりまして、この仕組みをお客さまにも提供してまいります。
それから3つ目はAIです。当社の場合は、ホワイトカラーの生産性向上ということで、普及を目指しております。
非常に難しいAIからわりとお手軽なAIまでございまして、当社の場合、画像等の認識や音声解析ではなく、今現在データになっている文字・数字等をディープラーニングを使って解析していくという、ローコストかつ生産性が高いAIを活用しています。
まず第1弾としては、AI関連研修のご提供を始めています。現場活用のためのAI・人工知能入門研修ということで、職場でAIを使うための研修ですとか、Pythonを使った研修等の提供を2月以降に順次予定しています。
その次、AIを活用したレコメンド機能の実装と書いてありますけれども、これは公開講座の特定の研修を受けた人が、どんなテーマがオススメなのかということをAIで出すサービスです。こういったものも実際社内で使っていまして、将来的にはAI活用のコンサルティングサービスを提供していきたいと考えています。
事業内容〜数字で見るインソース
それから数字で見るインソースの最新版です。年間受講者が約380,000人、前年比15パーセント増。講師派遣型研修が350,000人。公開講座が35,000人。これは前年比30パーセント増となっています。研修実施回数は16,248回です。
お取引先数は19,133社で、前年比24.8パーセント増です。主として公開講座を新しくご利用になったお客様という状況になっています。
インソースは多様な人材が共に働く企業
当社は、働き方改革の先端企業となっておりまして、女性比率が53パーセント。女性管理職が2割。外国出身が6名、シニアが6名、LGBTの方が4名、障害者雇用率は3.2パーセントという状況です。
あとはコンテンツ開発クリエイターが100名、営業担当者が110名、ITエンジニアが53名、デザイナーが20名です。多様な人が共に働く会社として、今後も頑張っていきたいと思います。ご説明は以上です。