連結販売台数

大竹哲也氏:大竹でございます。それでは2017年3月期第3四半期の決算につきましてご説明いたします。なお4月から12月までの当第3四半期累計期間につきましては、これ以降、9ヶ月累計と読み替えて説明させていただきます。

当第3四半期の連結販売台数は新型車を中心に販売が好調な日本、欧州、アジア、トラック、SUVなどのモデルが堅調な北米で販売を伸ばし、原油安の影響により経済、市場が低迷した中近東での減少をカバーした結果、前年同期に比べ6万5,000台の増加となる228万台となりました。

連結決算要約(3ヶ月)

次に当第3四半期の連結決算につきましては売上高7兆841億円、営業利益4,385億円、税引前利益5,875億円、当期純利益4,865億円となりました。

連結営業利益 増減要因(3ヶ月)

営業利益の増減要因につきましてご説明いたします。当第3四半期は原価改善の努力、営業面の努力などが増益要因となったものの、前年同期に比べて為替が円高に推移したことや、諸経費の増加などの影響により、2,836億円の減益となりました。

連結決算要約(9ヶ月累計)

なお9ヶ月累計の連結決算につきましては売上高20兆1,547億円、営業利益1兆5,554億円、税引前利益1兆7,640億円、当期純利益1兆4,327億円となりました。

連結営業利益 増減要因(9ヶ月累計)

9ヶ月累計の営業利益増減要因につきましてはご覧のとおりでございます。

所在地別営業利益(日本)

次に所在地別の営業利益についてご説明いたします。

日本の販売台数ですが、ルーミー、タンク、C-HR、プリウスなどの新型車の販売が好調で、前年同期を4万1,000台上回る、53万4,000台となりました。営業利益は原価改善の努力や販売台数の増加がありましたものの、為替変動の影響や諸経費の増加により前年同期に比べ、1,819億円減益となる2,111億円となりました。

所在地別営業利益(北米)

北米におきましてはRAV4、ハイランダー、タコマ、タンドラなどのSUV、トラックモデルの販売が好調で、前年同期を1万7,000台上回る、74万5,000台となりました。

営業利益は前年同期に比べ404億円の減益となり1,013億円となりました。これは諸経費や販売諸費用の増加などの減益要因が原価改善の努力や販売台数の増益要因を上回ったことによるものです。

所在地別営業利益(欧米)

次に欧州の販売台数につきましては、新発売のC-HRやRAV4の販売が好調で前年同期を2万3,000台上回る、23万3,000台となりました。

営業利益は販売台数が増加しましたが諸経費の増加、為替変動の影響などもあり、ほぼ前年同期並みの209億円となりました。

所在地別営業利益(アジア)

アジアにおきましては、インドネシア、フィリピンを中心に、ハリアー、シエンタ、IMV等の新型車の販売が好調で、前年同期比6万6,000台を上回る42万8,000円台となりました。営業利益は原価改善が増益要因となったものの、為替変動の影響や、中近東向け輸出の減少などにより、前年同期比に比べ、182億円の減益となる、1,183億円となりました。

所在地別営業利益(中南米・オセアニア・アフリカ・中近東)

その他の地域では、原油安の影響を受けた中近東での販売減により、前年同期比を8万2,000台下回る34万台となりました。

営業利益は諸経費が増加しましたが、販売価格改定などの営業面の努力が上回り、前年同期比に比べ、107億円の増益となる250億円となりました。

金融セグメント営業利益

続きまして、金融セグメントの営業利益についてご説明いたします。融資残高は増加いたしましたが、北米での乗用車の中古車価格が弱含み、残価コストが増加したことにより、金利スワップ取引などの評価損益を除く営業利益は前年同期比106億円の減益となる726億円となりました。

持分法投資損益

持分法投資損益前年同期比に比べ、164億円の減益となる896億円となりました。これは主に、中国の持分法適用会社の業績が減益となったことなどによるものです。

(見通し)連結販売台数

続きまして、通期見通しについてご説明いたします。通期の連結販売見通しにつきましては、販売が好調なトラックモデルの改善が進んでいる北米や、販売が好調な中南米などでの増加を見込み、グローバルでは前回公表から5万台増の890万台としております。

(見通し)連結決算要約

次に連結決算の見通しです。まず為替レートにつきましては、1月以降の前提為替レートを、米ドル110円、ユーロ120円とし、通期の為替レートを米ドル107円、ユーロ118円としております。

通期の連結決算につきましては、売上高26兆5,000億円、営業利益1兆8,500億円の税引き前利益、2兆700億円、当期純利益1兆7,000億円を見込んでおります。

(見通し)連結営業利益 増減要因(2Q見通し差)

こちらのグラフは、営業利益見通しの第2四半期決算時点からの増減要因を示したものでございます。為替前提の円安方向への見直しや、販売台数の上積みなどにより前回見通しから1,500億円上方修正し、1兆8,500億円といたしました。

為替、スワップ等の影響を除いた損益は、前回見通しからマイナスとなりましたが、これは米国の金融事業で、残価損の引当金を積みましたこと、および、諸経費の増加などによるものです。

(見通し)連結営業利益 増減要因(前記差)

前期実績と当期の営業利益見通しの比較はご覧のとおりです。為替・スワップ等の影響を除いた営業利益は150億円の減益を見込んでおりますが、少なくとも前期比でプラスとなるよう、更なる収益改善活動に取り組んでまいります。

(見通し)研究開発費・設備投資・減価償却費

研究開発費、設備投資、減価償却費につきましては、ご覧のとおり、前回公表から変更はございません。

以上が決算の内容となります。自動車産業を取り巻く環境は、大きく変化しております。こうしたときだからこそ、今一度ものづくりを通じて社会に貢献するという当社の原点に立ち返り、着実に取り組みを進めてまいります。

とくにこの1ヶ月のあいだは私たちトヨタが各国、各地域のためになにができるのか、ということを改めて考えることができました。そして各国、各地域のお客様をはじめとしたステークホルダーの皆さまにいかに支えられているのか、ということも改めて実感することができました。

今後もお客様の笑顔のために現地現物にこだわったもっといい車づくりと、未来への種まきを進めるとともに、更なる収益基盤にも取り組み、皆さまとともに持続的成長に向けた歩みを進めてまいりたいと思います。

以上で2017年3月期第三四半期の決算のご説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。