2026年3月期決算説明
表示灯、アイセイ子会社化で連結決算へ移行、売上収益113億円を計画、創立60周年記念配当を予定
01|2026年3月期 連結損益計算書サマリー

德毛孝裕氏:表示灯株式会社、代表取締役社長の德毛です。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。それでは、資料に基づいて当社の決算について説明します。
まず前提として、当社は2025年10月1日付で愛知県にある株式会社アイセイ社を子会社化し、2026年3月期第3四半期より連結決算となっています。そのため、連結での前期比はありませんが、参考として表示灯単体の2025年3月期の決算数値も記載しています。
それではご説明します。表示灯単体では、アド・プロモーション事業が引き続き好調に推移しています。これに加え、連結子会社となったアイセイ社の下期分の事業数値が連結として合算され、売上収益は108億3,200万円、営業利益は10億4,900万円、経常利益は11億3,800万円、当期純利益は8億400万円となりました。また、当社が2026年2月に公表した連結業績予想を売上・利益ともに上回る結果となりました。
なお、特別利益として、アイセイ社の株式取得に伴う負ののれん発生益として1億1,100万円を計上しました。一方、特別損失として、当社単体の防災ソリューション「NAVIアラート」事業に関する減損損失および事業整理に伴う損失引当として1億400万円を計上しています。
02|事業内容(ナビタ事業ロケーション)

事業内容のご説明です。スライドは「ナビタ」のロケーションごとの設置数を示しています。
2026年3月末時点で、鉄道駅を中心とする「ステーションナビタ」が2,392駅、自治体向けの「シティナビタ」が1,053自治体、警察署等の「公共ナビタ」が191ヶ所、「メディカルナビタ」が339病院、「神社・寺院ナビタ」が157ヶ所となっており、合計で全国4,132ヶ所に「ナビタ」を設置しています。
03|特別損失(減損損失・事業整理損)について

先ほど少し触れた特別損失について、補足します。2023年7月当時、全国的に災害が多発していました。そのような状況を受け、当社では自治体や地域住民の安全を確保するためのお手伝いとして、防災ソリューション「NAVIアラート(避難案内サイン)」の展開を開始し、全国の自治体への営業活動を行いました。
その後、沖縄県内の複数の自治体で設置を進めたものの、当初想定していた販売計画には至らない状況を踏まえ、減損損失約4,000万円および事業整理損約6,400万円を計上し、合計1億400万円の特別損失を計上しました。
「NAVIアラート」はこのようなかたちで事業整理を行うかたちとなりましたが、防災ソリューション全般については、引き続き自治体のニーズに応える展開を図りたいと考えています。
04|セグメント別 通期売上収益・営業利益

セグメント別の売上収益および営業利益についてご説明します。
ナビタ事業では、「メディカルナビタ」や「公共ナビタ」は堅調に推移しているものの、「ステーションナビタ」がやや減少した結果、売上収益は79億9,100万円、営業利益は11億8,100万円となりました。
アド・プロモーション事業についてです。当社は、免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」を展開しており、訪日外国人の需要が引き続き大きく伸びていることから、当社が提供するクーポン利用も大幅に伸長しました。この結果、売上収益は9億3,600万円、営業利益は2億7,900万円となっています。
サイン事業では、番号案内システムの設置が順調に拡大を続けています。加えて、昨年度に子会社化したアイセイ社でも大型のサイン事業受注がありました。この結果、売上収益は19億300万円、営業損失は700万円となりました。もともと「NAVIアラート」を中心に赤字が続いていましたが、これらのプラス要因により、ほぼ損益分岐点まで回復しています。
05|ナビタ事業 セグメント内の通期売上収益

スライドは、ナビタ事業における通期売上収益を、区分別の内訳で示したものです。鉄道事業者を中心とした「ステーションナビタ」は、前年比で約1億3,000万円減少し、34億5,400万円となりました。
自治体・医療機関向けの「シティナビタ」は基本的に順調に推移し、41億4,200万円となっています。
警察署や運転免許センター向けの「公共ナビタ」は3億9,400万円と、こちらも堅調に推移しています。
06|営業利益の増減要因分析(対前年同期比)

スライドは、営業利益の増減要因をグラフ化したものです。冒頭でお伝えしたとおり、当社は現在連結決算を採用しています。スライドのグラフをご覧いただければおわかりのように、グラフの一番左は個別の営業利益を示し、最終的に連結の営業利益に至る構成となっています。
ナビタ事業については、先ほども少し触れましたが、売上がやや減少しました。また、従業員の給与や営業手当の増額を行ったことから、労務費が増加しています。その結果、販管費全体が増加しています。
一方、アド・プロモーション事業に含まれる免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」は好調で、この部分では前年比で9,700万円の利益増加につながっています。
サイン事業では、アイセイ社の実績が今回計上され、「NAVIアラート」に関連する開発費用も減少しました。その結果、赤字幅がかなり抑制されました。
全体としては、前年比で6,900万円の増益となりました。
07|2026年3月期 連結貸借対照表サマリー

連結貸借対照表のサマリーです。子会社化したアイセイ社を含めたもので、流動資産は105億200万円、そのうち現預金は85億3,000万円であり、自己資本比率は54.0パーセントとなっています。
2025年3月末時点での当社単体ベースでの現預金が約61億円だったのに対し、今回は85億円となり、約24億円の増加となっています。
この主な要因として、これまで当社では固定資産として長期預金を約20億円計上していましたが、満期まで1年を切ったことで流動資産へ振り替えたため、このような数字の変動が生じました。
08|電車ナビタシリーズの展開

当社の最近の動きについてご説明します。当社は「ナビタ」の中でも「ステーションナビタ」を再び成長軌道に乗せていきたいと考えています。
その取り組みの一環として、各鉄道会社の主要車両のデザインをベースにした「電車ナビタ」シリーズを、いくつかの鉄道会社と共同で展開しています。
ここまでは主に関東エリアの私鉄を中心に展開してきましたが、最近では関東エリア以外にも展開を進めています。最近の事例では、静岡県にある遠州鉄道の路線にも設置しました。
09|神社ナビタ設置事例

「神社・寺院ナビタ」の設置事例です。さまざまな神社や寺院からも引き合いをいただき、2026年3月末時点で157の神社・寺院に設置しています。スライドにはその事例を3つ挙げています。
10|番号案内システム

番号案内システムに関する取り組みについてです。こちらは、窓口の混雑緩和や待ち時間の削減を目的として、全国の自治体向けに提供しています。これを通じて、自治体における窓口業務のDX化を推進するお手伝いができていると考えています。
昨年度は全国40ヶ所に設置することができました。もともと自治体の窓口を中心に展開してきましたが、最近ではハローワークなど、設置場所を拡大中です。
11|加賀温泉駅前 全天候型施設への大型LEDビジョン設置

スライドは、北陸新幹線の停車駅でもある加賀温泉駅前に今年の5月中旬にプレオープンした全天候型施設内に設置された、大型LEDビジョンの事例です。
加賀市内の観光情報や地域事業者の情報などが放映される大型LEDビジョンを設置し、その運用に関連する技術提供を行っています。
当社の広告事業のノウハウと加賀市の観光訴求を組み合わせることで、システムのランニングコストを広告収益で賄いながら、単独で運用可能な仕組みを実現しています。
12|2027年3月期 連結業績予想

ここからは、今年度に進めていきたい施策についてご説明します。まずは今年度の計画です。
売上収益は対前年比104.3パーセントの113億円、営業利益は対前年比103.9パーセントの10億9,000万円、経常利益は対前年比103.2パーセントの11億7,500万円、当期純利益は対前年比100.7パーセントの8億1,000万円を見込んでいます。
売上拡大に向けて営業体制を強化すべく、営業人員をさらに増やすとともに、給与や待遇も世の中の水準に合わせさらに引き上げる必要があります。また、「ナビタ」の付加価値を高めるためのさまざまな設備投資も実施します。
これらの施策を推進する必要があるため、利益は小幅な伸びを見込むレベルとなっていますが、取り組みを通じて持続的かつ安定的に成長できる企業を目指す考えです。
13|2027年3月期 配当予想

今期の配当予想です。2027年2月に創立60周年を迎える節目の年となることから、そのため、日頃から株主のみなさまへの感謝の意を表すため、下期は1株当たり1円の記念増配を予定しています。
加えて、業績が順調に伸びていることもあり、今期は1株当たり1円の増配も予定しています。その結果、昨年度の年間配当62円に対し、今期は65円を予定しています。
14|株価推移

スライドは株価推移を示したグラフです。私が社長に就任した時期から現在に至るまでの推移をグラフにまとめています。
株価面では苦しい時期もありましたが、現在は継続的なIR・PR活動によりみなさまにご説明する機会が増え、その結果として多方面で取り上げていただける機会も増えてきました。その効果もあって、2025年初頭からは株価が1,700円程度の水準で推移するまでに至っています。
もちろん、これで十分というわけではありませんので、今後も企業価値向上に取り組んでいきます。
15|2027年3月期の重点施策

先ほどの見通し・計画を達成するための、今期の重点施策についてです。
16|事業方針1. 主力事業『ナビタ』の再成長

1点目に、主力事業「ナビタ」の再成長です。当社としてはさらに新たな取り組みを進める必要があることは確かです。
ただし、現状「ナビタ」が売上100億円のうち約80億円を占める非常に重要な事業であることに変わりはなく、しっかりと再成長させなくてはならないと考えています。
そうした中で、取り組みたいことが大きく3点あります。まず、空き広告枠をどのように埋めていくかです。常に満枠の状態というのは難しいことではありますが、これを可能な限り埋めていかなければ、利益損失に直結してしまいます。
そのため、「ナビタ」というスタイルだけでなく、さまざまな広告スタイルを組み合わせ、空き枠を埋める方法を検討したいと考えています。
また、「ナビタ」は長年、みなさまにご愛顧いただいているため、設置後一定の年数が経過した媒体については、一定のコストをかけてリニューアルを図るとともに、ビジネスとして採算が取れる見込みがある場合にはデジタルサイネージ化を進めていきます。
これにより媒体の付加価値を高め、より多くのスポンサーにご利用いただく、あるいは、販売単価の見直しを行うことを検討していきます。
さらに、デジタルとの融合です。エンドユーザーの地図情報や周辺情報の利用方法において、デジタルやスマートフォンとの融合や連携は非常に重要となります。
そのため、すでに2025年より開始している取り組みとして、周辺案内地図「ナビタ」に2次元コードを付けることで、いつでもどこでも「ナビタ」が提供する情報や機能をエンドユーザーに利用いただけるようにしています。
この取り組みは「どこでもナビタ」と呼んでおり、これをさらに推し進めていく考えです。
17|(ご参考)ステーションナビタのリニューアル事例

「ステーションナビタ」のリニューアル事例を1つご紹介します。スライド画像のように札幌市交通局さまで多数の媒体をリニューアルしました。このリニューアルにより、売上・利益が倍程度になった媒体もありました。
もちろん、これだけの投資を行うためには、きちんとマーケティング調査を行い、費用対効果を考慮する必要があります。つまり、場所を十分に精査して投資を行えば、このようなリターンも十分期待できると捉えています。当社には、まだまだ取り組むべきことがあると考えています。
18|事業方針2. サイン事業の拡大

2点目の、サイン事業の拡大についてです。今年度の番号案内システムは、昨年度以上の引き合いが期待できる状況です。さらに加速させたいと考えています。
大型LEDビジョンについては、先ほど事例をご紹介しました。このような取り組みを通じてノウハウを積み上げることで、さらに多くの案件を期待できるものと思います。
アイセイ社はサイン事業というビジネス領域において、当社よりも先行しており、高いノウハウを有する会社です。同社の主なビジネスフィールドは、東海エリアと大阪を中心とする関西エリアです。
当社は全国でサイン事業を展開しているものの、案件やリソースを考慮すると、関東エリアが中心です。
両社が組み合わさることで、東名阪において強固な体制が築くことが可能になるとともに、アイセイ社を子会社化したことで、さらなる展開が期待できると考えています。
19|事業方針3. WEBとリアルソリューションの融合

事業方針の3点目は、WEBとリアルソリューションの融合です。「どこでもナビタ」をさらに高度化したいと考えています。
現状の「どこでもナビタ」は、基本的には現在リアルに設置してある「ナビタ」の情報をお手元のスマートフォンで閲覧できる機能が中心です。
ただし、この機能で留まっていては、利用者のみなさまにスマートフォンならではの価値を感じていただくことは難しいと考えています。そのため、スマートフォンとの連携をさらに強化する必要があると考えています。
具体的には、地図自体をデジタル化し、当社オリジナルの地図にカスタマイズした上で、スマートフォンやWEBならではの機能や表示を追加し、手元の「ナビタ」のほうが使いやすいと感じられるような利便性やサービスをお届けします。
これにより、エンドユーザーの利便性が向上するとともに、スポンサーの露出機会もより効果的にご案内できるようになります。スポンサーにも媒体価値をより実感していただけるよう、この点をさらに強化していきたいと考えています。
20|ソウル営業所開設

こちらのスライドは、最近の事例です。免税店検索サイト「TAXFREESHOPS.JP」は好評をいただいており、クーポンの利用も着実に進んでいます。これにより、当社の売上や利益を押し上げている状況です。この取り組みをさらに強化するため、2026年5月に韓国・ソウル市内に営業所を開設しました。
なぜ韓国なのかという点についてですが、現在、訪日外国人によるクーポン利用が進んでいる中で、韓国からの旅行者は中国からの来訪者が減少傾向にあることもありますが、訪日外国人の中で最も多い状況です。
しかしながら、訪日外国人の中で最も構成比の高い韓国からの旅行者による利用は十分に取り込めていない状況にあるため、韓国からの旅行者のクーポン利用を掘り起こすことで、この分野のマーケットをさらに拡大できると考えています。そのため、ソウルに営業所を開設し、需要を喚起していく方針です。
21|事業方針4. 新事業創出、M&A推進による事業ポートフォリオの強化

4点目の事業方針は、新規事業の創出とM&A推進です。当社は新たな事業を積極的に創出していかなければならないという課題意識を強く持ち、いくつかの種まきを進めているところです。
特に最近の取り組みとして、近年、少子高齢化や核家族化が進行しており、ライフスタイルや家族のかたちが変化しています。
そのような中で、お墓に関しても、従来型の葬儀やお墓から、永代供養、樹木葬、納骨堂といった形式へ移行する動きが見られます。あるいは、それらに移すための墓じまいを行う動きも広がっています。
例えば、納骨堂を運営する場合はお寺側の負担が大きく、あるいは、墓じまいに伴いお墓の維持・管理も社会課題化しています。このようなところを、当社のソリューションを用いて解決すべく、お寺や墓苑に提案を進めていきます。
当社は従前からデジタルサイネージに取り組んでおり、寺院などとの関係も「ナビタ」を通じて築いてきました。そのようなさまざまな関係値やノウハウを活用することで、この分野において新たな市場を開拓できると考え、取り組みを進めています。
M&Aについては、第1号として昨年度にアイセイ社をM&Aしました。これをきっかけに、今後も私どもの事業とシナジーを生み出す企業とのM&Aや事業提携を進めていきます。この取り組みは国内に限らず、国内外においてチャンスがあれば、積極的に推進したい考えです。
ご説明は以上です。ありがとうございました。
德毛氏からのご挨拶
本日はみなさまの貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
ご説明のとおり、当社は現状では一定の堅調な成長を遂げていると認識しています。本日は、今年度の取り組みについていくつかご紹介しましたが、これらを通じて成長のスピードをさらに加速していきたいと考えています。
当社の取り組みについては、今後もタイムリーに発信していきますので、ぜひ当社の運営状況や成長状況を見守っていただき、また多くのアドバイスをいただければ幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
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