1 2025年5月期 第3四半期 決算概況

飯島健二氏(以下、飯島):2025年3月1日付で代表取締役社長に就任した飯島です。社長交代後初めての決算説明会ということで、後半のトピックスでは今回の交代の目的や、今後当社が取り組む世界観についてご案内したいと考えています。

まずは、2025年5月期第3四半期の決算の概要をご説明します。

ハイライト

ハイライトです。今期は引き続き、コンタクトセンター・BPO事業における公共継続案件の縮小やライフライン業界の反動減などから抜けられず、苦戦が続いています。

金融業界などでは着実に新規案件の獲得が進んでいますが、新型コロナウイルスワクチン案件の縮小、2桁億円規模の個別公共案件の縮小、ライフライン案件の業務量の減少と、大きく3つの要因が挙げられます。

私はこれらを「三重苦」と呼んでおり、この現象を埋めるには至らず、前年同期比で減収減益となっています。

一方、「Omnia LINK」外販事業はライセンス数こそ減少したものの、過去最高の売上高を計上しています。第4四半期には過去最高となるライセンスの出荷も予定されているため、期待はできる状況です。

決算概要

対通期計画の進捗は、1月に修正した業績予想に対する進捗となります。第3四半期の売上高の進捗率は73.3パーセント、営業利益の進捗率は74.5パーセントです。

内部で計画していた第3四半期時点の計画比では、コンタクトセンター・BPO領域においてやや売上高の遅れが生じています。次のスライドで詳細をご説明します。

増減分析(前年同期比)

前年同期比の増減分析です。スライド左側のグラフで示した売上高は、SPOT案件の増加によりプラス5,000万円、「Omnia LINK」外販の増加によりプラス1億3,000万円です。

一方でコンタクトセンター・BPO事業における継続案件では、新規案件の獲得で7億6,000万円積み上がったものの、既存案件がマイナス24億6,000万円となった結果、第3四半期の累計売上高は272億1,000万円となりました。

既存案件における24億6,000万円の減少は、概ね先ほど申し上げた三重苦によるものです。

スライド右側のグラフに示した営業利益は、減収要因がマイナス5億2,000万円となっています。その他投資関係では、賃上げが8,000万円、拠点投資が1億2,000万円、人材の質と量の強化で1億4,000万円、その他コストの9,000万円が加わり、結果として営業利益は10億8,000万円となりました。

営業利益に関して、主な要因は減収によるものですが、固定費の削減が追いついていないために固定費率も上昇している状況です。

四半期業績推移

四半期の業績推移です。スライド左側のグラフのとおり、第3四半期の売上高は88億円で、前四半期からは減収となりました。年末調整などのSPOT案件の終了に加え、継続案件の一部でも減少があったことが大きな要因です。

また、金融業界や通信業界の継続案件の受注も進んでいますが、第4四半期は4月開始の業務も多く、売上は伸び悩んでいます。

スライド右側のグラフについては、第3四半期の営業利益は2億円、営業利益率は2.6パーセントとなりました。

第4四半期は、3月の繁忙案件や4月からスタートする案件による売上回復を見込む一方、優待や新卒採用、新宿エリアの増床およびレイアウト変更など、一時的な費用の発生も予定しています。

CC・BPOにおける業界別の業況

業界別の進捗状況です。公共・ライフライン業界については、すでに弱含みを修正しているため、概ね計画どおりの進捗です。製造業界・その他業界も、同様となっています。

金融業界は第3四半期がやや弱い状況ですが、第4四半期以降は新規案件の受注もできており、さらには今後期待できる案件も出始めています。情報通信業界および流通業界は、計画どおりの進捗です。

貸借対照表及びキャッシュ・フロー計算書

貸借対照表およびキャッシュ・フロー計算書については、スライドをご確認ください。

2 KPI進捗状況

ここからは、各種KPIについてご説明します。

Omnia LINK 外販売上高・ARR

スライド左側のグラフは、イニシャル売上を含む「Omnia LINK」外販事業の売上高についてです。第3四半期の売上高は、四半期単位では過去最高の2億4,000万円となりました。

スライド右側のグラフはARRを示しており、8億8,000万円となりました。こちらは、第2四半期の決算にてご説明した一部顧客のライセンス数減少によるもののため、予定どおりとなっています。

Omnia LINK 外販ライセンス数・ARPU

「Omnia LINK」外販事業ライセンス数は、3,496ライセンスとなりました。一部顧客のライセンス数減少により、前四半期比でマイナス200ライセンス程度の減少です。

一方で、現時点では第4四半期に過去最高となる900ライセンスの出荷を予定しており、4,400ライセンスほどまで見えています。

また、来年度出荷予定の受注残に関しても、500ライセンスから600ライセンス程度が残っており、引き続き大型案件の獲得に向けて取り組んでいきます。

スライド右側で示しているARPUは、2万1,000円となりました。

保有席数と在宅勤務可能な従業員数の推移

その他のKPIについてです。スライド左側のグラフのとおり、2025年2月末時点の保有ブース数は7,057席となりました。下期では、期初計画に織り込んでいた新宿エリアの増床とレイアウト変更を予定しています。

また、スライド右側のグラフのとおり、在宅勤務可能な従業員数は、BCP強化を背景として1,961人となりました。

SV等管理者人数とオペレーター在籍者推移

SV等の管理者人数は1,996名となり、ほぼ横ばいです。スライド右側のグラフで示したオペレーター在籍数は、売上高に応じた調整を図っています。

また、退職率は各種取り組みによって低減傾向となり、現在の人材面は引き続き安定しています。

3 2025年5月期 第3四半期トピックス

最後に、トピックスについてご説明します。

社長交代

はじめに、期中ではありますが、この度代表取締役社長が交代したことに伴い、私の自己紹介と交代の目的、そして今後当社が取り組む世界観について簡単にお話ししたいと思います。

当社は創業以来、その時々の大株主から社長を招聘してきましたが、私自身は創業期に入社し、この度当社初の生え抜きの社長となります。

このような経歴を活かし、スライド右側に交代の目的を3点記載しています。これらを実現すべく、全身全霊で取り組んでいきます。

1つ目の「環境変化への迅速な対応」、2つ目の「成長ストーリー再構築と業績伸長」については、言葉どおりです。単に生き残るだけでなく、勝ち残る強さに向けて進めていきたいと考えています。

そして、特に投資家のみなさまにご案内したいのは、3つ目の「迅速かつ果敢な経営判断」です。当社は「Omnia LINK」など、業界初の取り組みを行っています。このような取り組みをさらに加速し、革新的な企業に向けて邁進していきたいと考えています。

株価の向上とプライム上場維持に向けても、当社が描く未来像をみなさまに共有していくとともに、その実現に向けた着実な歩みを示していきたいと思います。

Beyond Contact Center & BPOに向けて

ここからは、我々が目指す世界観についてお話しします。

テーマは「Beyond Contact Center & BPO」としました。従来型ではない業態変革を含む、次の世界観に向けて動き出していきます。

当社のケイパビリティとして、スライド下部に記載のとおり、コンタクトセンター・BPO事業で培ってきた、高度で豊富な人材に支えられた「High Touch」なサービスがあります。

次に、業界で初めてクラウドビジネスを展開した、AI機能を搭載した「Omnia LINK」という「High Tech」なシステムがあります。

これらのケイパビリティを活かし、「High Context」なビジネスを目指していきたいと考えています。データ、テクノロジー、システムなどを活用し、社会に求められるコンタクトセンター・BPO事業を超える、新たなビジネスを創っていきます。

Beyond Contact Center & BPOに向けた世界観(1/2)

さらに、具体的なステップについてご説明します。現状から大きく2つのステップで考えています。

1つ目のステップは「Rebuild and Enhance」です。コンタクトセンターは、高齢者からのニーズがある一方で、若年層からの効果的なタッチポイントを求める声により、市場の縮小やAI化がささやかれています。また、BPOについては、労働力不足を背景に一定のニーズが増えつつあると捉えています。

このような変化が起こっている市場環境の中でも、当社は「Omnia LINK」という強力な武器を持っています。

この「Omnia LINK」を活用することで、例えばコンタクトセンターでは人からAIへの置き換えを進めるほか、さらには未来型の「Omnia LINK」プラットフォームに向け、成長や変貌を再加速させていこうと考えています。

2つ目のステップは「Transform and Evolve」です。コンタクトセンターやBPOといったホワイトカラーの仕事が、AIやロボットに完全に切り替わる世界が来るだろうと考えています。

そのような中であっても、クラウドビジネスだけでなく、各産業を支えるイノベーションにより、存在感のある会社を目指していきたいと考えています。

Beyond Contact Center & BPOに向けた世界観(2/2)

さらに、もう少しイメージを膨らませたお話をします。スライド左側の「Rebuild and Enhance」では、「Omnia LINK」プラットフォームの拡張があります。スライドに記載のとおり、4月1日付で「Omnia LINK」外販事業の営業体制をすでに倍増しました。

具体的には、コンタクトセンター・BPO事業の一丁目一番地の精鋭部隊である第一営業部を、そのまま「Omnia LINK」の営業に切り替えることで、営業体制の倍増を実現しています。

さらに「Omnia LINK」については、コンタクトセンターを支えるシステムから変化を進めていきたいと考えています。具体的なイメージとしては、産業別に拡張した内容を4月11日にリリースしているため、次のスライドであらためてご説明します。

次のステップは「Transform and Evolve」です。当社はコンタクトセンター・BPOの事業会社でしたが、「Omnia LINK」というクラウドSaaSビジネスを業界で初めて開始しました。

まったく異なるビジネスでありながら推進できる点は、当社らしさではないかと考えています。このように、自社のケイパビリティを活かした事業ドメインを作っていくことで、新たな収益の柱を作っていきたいと考えています。

Omnia LINK PILOTe(パイロット)リリース

先ほどご説明した、「Omnia LINK」プラットフォームを加速させる機能拡張についてです。

今回は、コールセンターシステムとしての機能拡張ではなく、損害保険業界の課題を支え、解決する機能拡張であり、すでに大手保険代理店で利用が開始されています。この拡張により、火災保険2025年問題における煩雑な手続きへの対応や、顧客管理機能の向上を実現しています。

このような背景には、社会的な人手不足などがあります。こうしたビジネス機会に対し、「Omnia LINK」を活用してシステム面から支援していきたいと考えています。

また、システムのみでのご提供に加え、「火災保険更新BPOサービス」として、システムと人をセットにしたBPOサービスのご提供も開始しています。このようにして、「Omnia LINK」は成長を加速させていきたいと考えています。

株主還元

株主還元についてです。配当は、期初予算の77.0円を据え置き、株主優待についても昨年同様に実施します。決算概要のご説明は、以上となります。

私自身、就任してまだ1ヶ月程度ではありますが、引き続きスピード感をもって取り組んでいきたいと考えています。同時に、投資家のみなさまのご期待に添えるよう、力強く各取り組みを進めていきたいと思っています。引き続き、どうぞよろしくお願いします。

質疑応答:営業利益回復の見込みについて

質問者:売上の減少と利益の減少を比べると、引き続き、売上の減少が利益の減少につながる限界利益率が非常に高い状態にあると思います。

社長交代を機に、一定程度キャパシティを縮小する、あるいは一度リセットするような取り組みによって、利益ベースを回復させることを期待してよろしいでしょうか? それとも、コストを抱えたまま売上が伸びてくるのを待つかたちになるのでしょうか?

飯島:現在、社内ではすでに短期プランを動かしています。具体的には、コスト面で削減可能な部分を減らしていこうという取り組みです。

「リセット」という言葉を使われたように、社内の固定費を筋肉質にしていくために、我々としても過剰な設備投資はリセットしていきたいと考えて取り組みを進めています。

短期プランは、3本柱で取り組んでいます。1つ目に、固定費を圧縮して筋肉質にしていきます。2つ目に、今回の営業体制の変更にもあるように、勝てる領域できちんと売上を作っていきます。

3つ目に、限界利益率を上げられる要素を高めていき、それにより営業利益を伸ばしていきます。このような取り組みを、今まさに進めているところです。

質問者:短期プランの具体的な内容は、どこかで発表されていますか?

飯島:短期プラン自体は、3月から内部での取り組みとして進めているため、まだ外部には示していません。投資家のみなさまもご承知のとおり、売上の伸び悩みがそのまま利益に効いているところがあります。

当然ながら、利益を上げるために売上を取りにいく活動は行っていますが、先ほどお伝えした三重苦の影響で減少するものもあり、なかなか追いつかなかった部分もありました。この点を、コストを減らして新しい売上を取って進めています。

質問者:単純にスライドのチャートを遡ると、今期第3四半期の売上高88億円は、2023年5月期の中頃と同水準だと思いますが、当時6億円から7億円だった利益が2億円になっています。

さらに、この間には「Omnia LINK」外販事業の売上は伸びており、実際に利益が出ているはずですので、差し引きするとコンタクトセンター・BPO事業の利益率はかなり大きく低下していると理解しています。

おそらく稼働があまりに苦戦している印象を受けるため、売上に応じた対策をとっていただきたいと思っています。

飯島:ありがとうございます。ご指摘のとおり、過剰な設備については、今期から来期に向けてきちんと精査しながら圧縮していきたいと考えています。

質疑応答:在籍者数と退職率の考え方について

司会者:「13ページでは在籍者数が減っているのに、退職率が上がっていないのはなぜでしょうか? スライド下部の式を参照すると、在籍者と直接雇用者は別のものであり、在籍者が減っても雇用者は退職によって減っていないということでしょうか?」というご質問です。

飯島:スライド右側のグラフのとおり、月次で在籍者数は減ってきているものの、これは業務量に応じて減らしているためです。

一方で、退職率については安定したスタッフが増えてきていると考えています。特に新人比率が減り、スタッフの方が辞めなくなってきている状況であると捉えていただければと思います。

裏返すと、新規の案件が弱く、新人が少ないという面もあります。コンタクトセンター・BPO事業は、どうしても初期離脱が多くなります。新規案件が入ってくると、新たにスタッフを雇用して業務を始めることになりますが、開始後1ヶ月から2ヶ月程度は初期離脱が多いのです。

現在、金融業界などの一部案件以外では、残念ながら新規案件が一定程度弱含んでいることから、退職率が安定して低くなっていると捉えていただければと思います。

ただし、新規案件を獲得しても退職率が上がってしまっては意味がありません。現在、新たな大型案件を取りにいっていますが、受注の際には安定的に人を雇用し、低い離職率で対応できるよう取り組んでいるところです。

質疑応答:次のローリング計画の方針について

司会者:「次のローリング計画は、どのような方針で作成されますか? 採算の悪い案件は受注しない方針でよいと思いますが、ご説明された重点領域でも新規の遅延が発生する環境を考えると、前回のように毎年増収増益のイメージを方針として持つことは、望ましくないのではないかと思います」というご質問です。

飯島:現在、確かに環境が変わり、増収増益のイメージも変わってきたと思っています。

先ほど「三重苦」とお伝えしましたが、前年比で見ると、新型コロナウイルスワクチン案件や2桁億円の公共案件の減少、ライフライン系業界の反動減のうち、新型コロナウイルスワクチン案件とライフライン系業界の反動減はすでに底を打ったと考えています。

今後の計画を作る上で、依然として唯一マイナス要素として残っているのが、2桁億円規模の公共案件の縮小です。こちらがもう少し弱くなってくる予想が立っており、精査する必要があります。

一方で、新規案件には、我々の手応えとして比較的獲得できている部分もあります。そのため、減る部分と増える部分を考慮した上で、どのような数字が出来上がるのかによって売上側を決めていきたいと考えています。

結果として、増収具合はどのようになっていくのか、着地の数字に対し、来期の数字を見定めたいというのが売上側の考え方です。

当社のビジネス上、売上が決まれば利益へのインパクトもある程度固まってくるため、まずは売上がどの程度かを見定め、減る部分と、現在獲得している金融業界や新たな大型案件を加味した上での数字を見ていきたいと考えています。

したがって、ご質問にもあったように、現在は「何がなんでも2桁パーセントの増収増益を目指す」というモードではなく、きちんと精査しながら外部へ示していきたいと考えているところです。

質疑応答:第4四半期の「Omnia LINK」外販事業のライセンス数増加について

司会者:「『Omnia LINK』外販事業では、第4四半期に過去最大のライセンス数の増加を見込んでいるとのことですが、この案件が先送りになったり、キャンセルになったりする可能性はないのでしょうか?」というご質問です。

飯島:スライド左側のグラフにピンクの点線で示しているとおり、第4四半期については我々も比較的手応えをつかんでおり、受注残の目安となるよう記載しています。

この900ライセンスは、1社で900ライセンスというものではなく、大型案件が3件ほど含まれています。

今後、それぞれの案件がキャンセルになることはない状況であり、出荷がずれ込む可能性があるかどうかを精査している段階ですが、現時点ではずれ込む予定もなく、オンラインで進んでいます。

このまま進めていけるのではないかと思っていますし、さらに新しい案件を取っていきたいと動いています。

質疑応答:「Omnia LINK」外販事業の売上達成について

司会者:「『Omnia LINK』外販事業では第4四半期に大型受注があり、ライセンス数は4,200ライセンスを想定されているとのことですが、期末の受注であるため売上は立たず、11億円の売上にはならないのではないでしょうか?」というご質問です。

飯島:「Omnia LINK」外販事業における着地のライセンス数をお伝えすると、現時点で見えているのは4,200ライセンスではなく、4,400ライセンス程度です。その上で、さらに新規案件を取っていこうと動いています。

売上面では11億円をターゲットとしており、イニシャルとして入ってくる部分もあるものの、ご質問のとおり若干厳しい状況かと思っています。現時点では、10億円程度まで見込まれる状況であると思っていただければと思います。

質疑応答:社長交代による経営判断の迅速化について

司会者:「社長交代による経営判断の迅速化について質問です。一般的な感覚では、これまでも十分早かったように思いますが、過去の実際の事象で振り返った際、『もっと早くできた』と思われるのはどのような点でしょうか?」というご質問です。

飯島:私は3月1日付で社長に就任しましたが、社内では短期プランを1ヶ月で実行し、業績を急回復させたいという思いがあります。

ここで売上を取る、ここで限界利益率を上げる、この拠点をリストラクチャリングしようなど、その時々の判断は従来よりもかなり早くできるのではないかと思っています。

もう1つのポイントは、取捨選択です。過去の決算説明でも繰り返しお話ししているように、これまではナショナルクライアントをターゲットにしてきました。取れている案件もありますが、我々が示している期待感までは届かなかったところもあります。

もちろん、社内ではがんばっていますが、それならば勝てる領域に人をどんどん張っていきたいといった意思決定など、ダイナミックな判断ができると思っています。

一例をお伝えすると、「Omnia LINK」外販事業は勝てる領域であると考え、4月1日付で営業体制を倍増しています。

組織を動かすと人がついてくるため、意思決定や大胆な異動はなかなかできないのがよくある一般的な企業かと思いますが、今回の変更により、私自身も長年接点のある社内の信頼できるメンバーを多く配置しました。

コンタクトセンター・BPO事業において一丁目一番地の営業部隊である第一営業部を、丸ごと「Omnia LINK」外販事業の営業メンバーとして勝負する取り組みはできたと思っています。

このように、取捨選択ができる点で進めやすくなっているのではないかと考えています。

質疑応答:「Omnia LINK」外販事業の新規ライセンス数における見込みの増加について

司会者:「第4四半期の『Omnia LINK』外販事業における新規ライセンスについて、前回のご説明では700ライセンスでしたが、今回の900ライセンスは上振れということでしょうか? この上振れは、大型案件が2件から3件に増えたようなイメージですか?

また、来期への持ち越しについては、その3件と同じクライアントによるライセンス数上振れの可能性があるということでしょうか? それとも、別のクライアントでしょうか?」というご質問です。

飯島:前回お伝えした700ライセンスから900ライセンスに増加している点については、上振れているとご理解いただければと思います。新たに受注残に大きな案件が入ったことで、900ライセンスに上振れています。

また、100ライセンス規模の案件が2件から3件程度増えているとご理解いただければと思います。その他にも、細かな案件が複数入ってきている状況です。

当社では、100ライセンス前後の規模は比較的大型案件であると思っており、現在はこのような案件を良い流れで取り込み始めています。また、これらは受注残にもパイプラインにも入っています。

来期への持ち越しについては、大型案件に含まれていない別のクライアントとなります。1社のみ、今期に計上されるライセンスがある一方で、来期に向けて分割して入ってくるお客さまもいらっしゃるなど、多くは別のクライアントのライセンスです。