自己紹介

まことん氏:よろしくお願いします。個人投資家のまことんです。本日はよろしくお願いします。

私のことを知っている方は、たぶん株主総会などで「この人、けっこう参加しているな」という認識があって、ご存じなのだと思います。そのあたりの認知が背景となって、今回ログミーさまにも出演できていると思っています。

旧Twitter(X)、やってます(* ́ω`*)

「X(旧Twitter)」などでも、株主総会やIR説明会の模様についてメモを残していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

最近のお話をすると、サイバーエージェントの株主総会に行ってきました。サイバーエージェントの株主総会は、500人くらい入る大きな会場に300人くらいの人が集まってくる規模でした。藤田社長が人気のある方ですので、通常は女性が多く来ることがあるのですが、今回は株価のこともあって、少し年配の男性の方も多かった印象です。

コロナ禍明けの株主総会として、300人集まったというのは、珍しいくらい多いと感じています。実は、特にサイバーエージェントは、コロナ禍前までは総会後に説明会を開いてくれていたのですが、コロナ禍の影響で説明会を開かなくなっていました。それが、今年から再開するようになり、今回参加できて非常によかったと思っています。

質問も、今年は30人くらいの方から出ていました。私も「スマホゲームの今後の動向はどうですか?」と質問しました。「ウマ娘 プリティーダービー」の大ヒットの後、スマホゲームは今一服している状況のため「僕には昔ほど儲かりやすい事業とは思えないのですが、今後スマホゲームはどうでしょうか?」という内容を聞きました。

このあたりの質疑応答から、僕の中ではサイバーエージェントが今後どのように成長していくのかを予測するヒントにしたいと思っています。このようなかたちで、僕の中ではけっこう満足度の高い株主総会となりました。

質問を通して得られるもの

何が言いたいかといいますと、質問することによって、自分の投資に納得感を得ようということです。納得感があれば儲かるのかと言われるとわかりませんが、質問を通して納得感が得られることによって、「今後もこの株を持っていてよいのか」「今後この企業が成長していくのか」という、将来に向けての自分のイメージが掴めるようになると思うのです。このあたりに、質問する意義がすごくあると思っています。

さらに最近は、質問できる場が増えています。コロナ禍において、みなさまが「Zoom」などを使って会議するようになってきた中で、「『Zoom』で説明会を開いてみよう」と動き出したところがものすごく増えました。

質問が出来るサービス

このような流れがきっかけで、質問できる説明会が増えました。僕らにとって質問ができる場が増えている中で、どのような選択肢があるかといえば、まさにログミーで行っている「ログミーIR Live」です。こちらも質問ができる場ですので、ぜひ活用してほしいというのが、本日最初に伝えたいことです。

質問が出来るサービス

それ以外にも、我々が質問できる場はけっこう増えてきています。昔からあるIRフェアや株主総会もそうですが、特に注目しているのは個人投資家主催のIR説明会です。

みんなの個人投資家向け説明会

個人投資家主催や企業主催の説明会が本当に増えてきました。「みんなの個人投資家向け説明会」という、僕が情報をまとめているページがあります。こちらはしばらくは更新するつもりでいますので、ぜひ参考にして説明会に参加していただき、他の投資家がどのように質問しているかを見て、ご自身でも質問していただきたいと思っています。

このようなお話をすると、「説明会って何を質問したらよいのかわからないです」とよく言われます。お気持ちはわかります。確かに、いきなり質問しろと言われても、その企業をよく知らなければ、どのような質問をすればよいのか思い付くわけがないのです。

本当に詳しく知っているのであれば質問が浮かぶと思うのですが、パッと見ただけの、何の事業を行っているのかわからないような企業に質問するのは難しいお話だと、僕も思っています。

質問のトークデッキを用意しよう!

対策としては「このような質問をすればよいのではないか?」という内容を前もって用意しておくことが重要です。スライドのとおり、いわば「トークデッキ」を用意するというお話です。

こちらをあらかじめ用意しておけば、最初に「駆けつけ一杯」のような、自分の中での定番の質問を投げかけ、返ってきた答えを踏まえてどんどん深掘りしていく方法を取ることができます。

つまり、その後の受け答えを通じて企業の理解が進むような、きっかけとなる1つの問いを用意しておけば、質問がしやすくなるのではないかという提案です。

ログミーFinance (旧Twitter)

また、他の人はどのような質問をしているのかを知ることも重要です。現場で見ることも大切ですが、質疑応答が書き起こされて掲載されているサービスがあります。

そこで、僕が活用してほしいと思っているのは、「ログミーFinance」です。僕も最近気が付いたのですが、記事タイトルに「【QAあり】」と記載されているものがあります。これは、「質疑応答の内容もログに残しています」という印です。

この印はあるものとないものがあり、記載がない場合は質疑応答は掲載されていません。最近は記載のある記事が増えているため、「QAあり」と記載のある記事を見かけたら、その企業に対してどのような質問があったのか確認していただきたいと思っています。

「ログミーFinance」には機関投資家向け説明会の書き起こしが多いのですが、最近では個人投資家向け説明会の書き起こしも増えてきています。そのような記事では、機関投資家だけはない多くの方からの、さまざまな質問が見れますので、楽しんで見ていただけるはずです。

7701 島津製作所 IRページ

企業になされた質疑応答を確認する手段として、書き起こし以外で最近増えているのは、企業サイトに機関投資家とのQ&Aの内容を掲載するケースです。

決算説明会の後には通常、機関投資家からの質問を受け付けるのですが、最近はさまざまな企業がその質疑応答をWebページで公開し始めています。

そちらに掲載されている内容は、意外と参考になる場合が多いです。スライドは、本日のセミナーに登壇している島津製作所のIR関連ページです。

【計測機器企業/中国の事業環境について】

こちらのQ&Aを見てみると、質問の3分の1くらいが中国の市況に関する内容でした。機関投資家は今、中国における事業環境あるいは景況感の悪化を気にしており、中国での売上が大きい島津製作所に「現在はどのような環境下にいるのか?」という質問をしているようです。

僕らにとっては、機関投資家がどのような質問をしているかという、このあたりだけでも有用な情報です。こちらの企業は、質問をかなり簡略化して掲載しているため、もう少し詳しく載せてほしいとは思いつつ、一方でQ&Aはどこもだいたいこのような短い記載ですので、こちらの膨らませ方は書き起こしなど別のメディアで確認していただければと思います。

このように、現場で見るほかに、書き起こしや企業が公開するQ&Aを参考にして、質問のトークデッキを増やしたらよいのではないかと思います。

例)中期経営計画は公開してますか?

では、ここからは今回の講演のメインである、僕がどのようなトークデッキを用意しているのかについてお話しします。

僕のおすすめは「中期経営計画は公開していますか?」という質問です。決算短信では、次の期の業績予想が公表されますが、中計では「当社は3年後、5年後の成長をこのように考えているのです」という内容が示されています。

僕の実感からすると、2割から3割の企業は中計を出しています。出していない企業もけっこうありますので、その場合は「なぜ中計を公開しないのですか?」などと聞くとよいと思います。

例えば「当社はこのような状況があるため、現段階では公開できないのです」と返答があれば「それは、御社の事業は今リスクの高い状態だということでしょうか?」と、少々意地悪な質問にも持っていけます。

中計を公開している企業であれば、例えば「今は中計3年目ですが、上手く経営できていますか?」みたいな切り口で質問することができます。こちらのパターンもトークが膨らむような感じになるのです。

中計は、このようにどんどん深掘りができるトークテーマであるため気に入っており、よく質問しています。実際のところ、中計を既に公開しているのをわかっていても、この質問をする時があります。

IR担当の方の顔を曇らせてしまうのですが、「長期的なビジョンを投資家に公開できないまま、『株主さまには株を長期で保有していただきたいのです』と言うのは虫がよすぎませんか?」と思います。長く投資するには、成長のイメージのようなものが必要だと強く思いますので、中計はぜひ公開してほしいと思っています。

参考)中計の勘所

スライドの「中計の初年度に注意」について説明します。中計の初年度はリスクが高い場合が多いです。なぜ3年後、5年後の成長イメージを描くのかといいますと、実は「3年後、5年後の成長のために、1年間は投資させてほしい」というメッセージが隠されている場合が多いのです。そのため、中計を開示したことを単純に受け取るべきではないと思っています。

株式投資は「半年先を織り込むゲーム」と言われているとおり、半年先の売上・利益を読みながら、次の1年というスパンで株価がつけられ、それを年々積み重ねます。

例えば3年後、5年後に売上が倍になるという中計を見てすぐにすばらしい投資先だと思うのではなく、1年目の状況から2年目、3年目もきちんと継続できるのかを確認して、1テンポ置いて投資するということを頭に入れておくと、おいしいところだけが取れることもあります。

中計を出したということだけでは投資しないほうがよいと思っていますし、反対に3年後、5年後に絶対に成長する自信があるのであれば、僕は投資してもいいと思います。投資家の考え方次第ですが、投資家として中計をどのように見たらいいのかという点は、少し注意が必要です。

例)同業他社はどこですか?

その他のおすすめは、「同業他社はどこですか?」という質問です。投資においては、同業他社の情報がけっこう重要です。例えば、トヨタ自動車の同業他社を挙げると、ホンダや日産になると思います。そのような企業の中で、トヨタだけ売上が伸びることはあまり考えられないわけです。要は、自動車全般が売れていれば、トヨタの業績が良いと考えられ、日産自動車もホンダも業績が良いのではないかと連想しやすいのです。

そのため、同業他社のどこと連動するかを把握しておいたほうがいいと思います。トヨタはわかりやすいのですが、他のマイナーな企業はわからないことが多いです。このような場合は自分で調べたり、直接聞いてしまったほうが早かったりすることもありますので、僕はよく質問しています。

この質問をすると約半数の企業が「我々の事業に同業他社はいない」と言うのですが、社会の中で事業をしていて同業他社がいないほどオリジナリティがある事業はほとんどありません。例えば、サプライチェーンの上下での連携もあるはずですので、そのあたりも説明するべきだと思うのですが、競合について話したがらない経営者がけっこういます。

どのようにすれば話が聞けるのかを考えていたところ、最近、投資家の中で「他の投資家は御社をどこと比較されますか?」という質問をした方がいたのです。この質問ですと、「我々は競合他社と考えていませんが、機関投資家や個人投資家はこのような会社を挙げています」などと、説明していただける場合があります。

その会社は、競合他社だとわかっていても気分的に言いたくないのだと思いますが、他の人はどのように言っているかを質問すると、案外口を開いてくれます。この聞き方はおすすめですので、ぜひ使ってみてください。

例)機関投資家はどのような質問をしますか?

「機関投資家はどのような質問をしますか?」という質問です。僕たちのような個人投資家と機関投資家は、時間軸も着目点も違います。このような違いを見間違えると、機関投資家が買っている状況を見落としてしまうことがあります。

先ほどQ&Aを公開する企業が多くなったとお話ししましたが、もしQ&Aがあれば確認したほうがいいと思います。機関投資家は、例えば為替や競合他社、景況感などの多種多様な懸念点、どちらかというとワクワクすることよりリスク要因を聞くため、企業のリスク要因や成長性をQ&Aで見知っておくのは非常に良いことだと思います。

また、このような質問をすると、「最近、機関投資家とミーティングが増えている」という話をしてくれる場合もあります。これもけっこう重要な情報で、機関投資家とのミーティングが増えてくると、決算説明資料の内容が良くなります。

機関投資家が「御社は今伸びている市場なのに、市場の伸び方の説明がなっていない」「資料をもう少し公開したほうがいい」などと指摘してくれるためです。このようなポイントを機関投資家の質問から読み取り、その質問を自分のトークデッキの中に入れることが重要だと思うのです。

ただし、数値面の質問をしすぎると「あなたは機関投資家ですか?」と怪しげに聞かれる時があり、あらぬ疑いをかけられて嫌な思いをしますので、調整してください。

例)人材採用は上手く行っていますか?

「人材採用は上手く行っていますか?」という質問は僕もよくします。その理由は最近、人材採用が上手く進まず、下方修正を出す企業が出てきているためです。また、人材を採用したいがために多額の投資をして、費用が嵩んでいる企業が増えています。投資の中で採用費の比重が重くなってきていると感じています。

人材採用には温度差があり、人気業種は人材採用に困りません。その企業に入りたくて仕方ないためです。給料が安くても、待遇が悪くても人が集まってくる業種があり、そのような企業は人材採用についてあまり考えなくてもいいと思います。逆に、人気がなく、肉体的にしんどくて休みが取れないような業種はやはり選ばれず、人材が集まらないそうです。

最近ですと、リモートワークに対応している企業は求職者に選ばれやすいです。求職者もその点を質問する人が多く、「対応していない」と答えると、採用が厳しくなるらしいのです。

このあたりは事業によって温度差が出やすく、人材採用について質問するとその時の課題を説明してくれますので、話のきっかけとして非常に良いと思います。

体感として、全社員の約5パーセントを採用しなければ、企業として成り立っていかないと考えています。一般的に、1年間で5パーセントの人材が辞めると言われていますので、少なくとも毎年5パーセントの人材が減っていくという計算で人を雇わなければいけないのです。

企業が今後成長するにあたって、まったく人がいらないということはあり得ないため、5パーセントの採用ができてない企業は、成長を諦めているか、本当に状況が悪くて採用できてないのかのどちらかにあると考えられます。

したがって、最低限のチェックポイントとして、毎年5パーセント増えているかを確認したほうがいいと思います。製造業では海外拠点もありわかりにくいところもありますが、内需であれば当てはまりますので、ぜひ確認していただきたいと思います。

まとめ

今回のまとめです。何よりもまずは、質問してみましょう。質問をしてみないと自分の経験値は増えません。実際に、自分が質問しようと思いながら企業の話を聞くと、入ってくるものがかなり異なります。

「このようなことを聞いてみよう」「あのようなことを聞いてみよう」と思いながら相手の話を聞くのと、IR説明会の音を拾うだけでは、情報の拾い方がまったく違うと思います。

実際に質問するしない以前に、このような説明会などには質問するつもりで参加したほうがよいと思います。これによって真剣度も変わりますし、自分自身の成長にもつながると思います。

また、実際に質問を行うと、IR担当の方の気づきにもなるのです。毎回「個人投資家はこのようなことを考えていたのか」という感想が聞こえます。IR担当者もどのようなことを質問されるのかをわかっていないのです。

実際のところ、IR担当者はIRのプロではないのです。小さな企業の場合、兼業で担当していることも多いです。僕は、決算説明資料等のリバイズを考えて、IR担当のためにも質問することが重要だと思っています。どのような質問でもいいと思います。ただし、手短に2問から3問でまとめてください。

なぜかといいますと、長々と質問をする人が意外に多くいるためです。

IR説明会の時間は限られています。制限時間がある中で、長い前置きを聞かされると全体に不満が溜まってしまいます。短く2問、3問でまとめることは、自分だけではなく他の投資家のためにもなります。

質問を2問、3問にしようと思うと、本当に真剣になります。「5つくらい質問したいことがあるのにどうしよう」と思った時に、取捨選択して考えていくと「この企業の場合、これとこれを質問すると全貌が見えるはずだ」と、自分なりの気づきが得られるはずです。

次に、少し空気を読むことも必要です。質問者がさまざまなように、企業にも質問しやすい企業と、質問しにくい企業があります。例えば、製造業は質問しにくい傾向がある印象です。

質問した後に「他に質問はありませんか? せっかくの機会ですので」などと企業側から圧力をかけてくるような場合があります。僕は「そのように言っていただき、せっかくですのでさらに質問しますね」と、このようなタイミングで2問、3問と続けて質問するのがよいだろうと思います。

僕の場合は、過去最大7問まで聞いたことがあります。7問目から8問目に移る時に「勘弁してください」と言われたことがあるため、このあたりが限度だと思います。このように空気を読むことも重要となるため、ぜひ考えていただきたいと思っています。

さて、中計の話に戻ろうと思います。「盛り」と「コンサバ」とは何だろうと思うかもしれませんが、中計には激しい温度差があるのです。

「常識的に考えてそれは無理だろう」と感じる盛り方をする企業もあれば、逆に「その程度の成長であれば聞きたくない」と思えるほどコンサバな中計などもあるのです。

このあたりは、一見しても区別がつきません。どのように区別するかといいますと、やはり社長を見て判断します。毎回盛っていると感じる社長と、毎回コンサバだと感じる社長がいる場合、中計も同じような体質で公開されます。そのため、非常に積極的な中計が出たとしても、すぐに飛びつくのは少し危険だと僕は思います。

盛っている企業の場合、初動の株価は非常に上がります。しかし、数週間経つと半分ぐらい戻しています。「この中計を出しているのに、こんなに株価が下がるの?」という企業は「盛っているな」と織り込み始めているのです。

そのような「盛り」にうっかり付き合ってしまうと寂しいことになります。このあたりはよく懸念してみてほしいと思っています。

また、中計と決算短信の業績予想が違う場合があります。例えば中計の3年目に入った際の数字と、決算短信での数字が異なる時があるのです。

本当は中計を直せばいいのでしょうが、中計を直さない経営者もいます。なぜかと言いますと、中計は目標値に近い数字のためです。決算短信の数字のほうを守ろうとする傾向がありますので、どちらを信じるかと言えば決算短信を信じてください。このあたりは気をつけて見てほしいと思います。

そして、人材確保の注意点です。中計時点の人材確保は、かなりサバを読んで「これだけ採りたい」と希望する数字であることが多いため、実際にはそのとおりに上手くいかないケースが大半です。

まれに、中計以上に人を雇うケースもあります。実はこちらも困ったもので、人を多めに雇うとなるとそれなりにコストが掛かってしまいます。本当に中計の最終年度と適切に合わせてくれるのか、気をつけながら中計の数字を見ていくと、中計の最終年度の数字にごまかされないで済むだろうと思います。

KPIについてです。中には売上利益の数字を出したがらない企業があります。そのような企業が、必要に迫られて中計を出すと「がんばります」「地域に貢献する会社になります」といった内容になりがちです。それは企業の努力目標であって、中計とは言わないのですが、本当にそのような中計があるのです。

「これはおかしいですよね」とIR担当者に聞いたこともありますが、どうも経営者がそのような人柄らしく、「そのような方なのですね」と言うとIR担当者も苦笑いして「そうなのです」という話をすることもあります。

そのような、具体性に欠ける中計を出す企業の場合、例えば「御社は、従業員数が増えれば売上が伸びるという考えだとうかがいました。それでは5年後にどれくらいの人数を雇うためにどのような準備をしていますか?」という聞き方ができると思います。

また、「このような情報をぜひ公開してください」と言うと、中には公開してくれる企業があります。そのため「これをKPIとして公開しませんか?」という交渉の仕方もあると思います。

参考)IRフェアとは

IRフェアは、20社ないし30社の上場企業が集まってIRの説明を行う催し物です。このような催事には、実は同業他社の人がかなり集まっています。

ですので、同業他社に「あのような話がありますが、御社の場合はどうですか?」みたいなことを周回して質問できます。「あの会社は、あのようなこと言っていますが、この点について御社は本当に大丈夫ですか?」みたいなことを質問しながら企業を回ると経験値が貯まります。

そのため、IRフェアは参考になることが多いと思いますし、IR担当者と直接話ができる機会は重要です。株主総会などのように2問、3問に質問をまとめるという制限もなく、IR担当者に時間があればずっと話を続けることもできます。

僕の経験では、2時間くらい話し続けた企業もありました。つまり、それが許されるほど人が集まってこないところもあるのです。そのため、IRフェアにはぜひ参加していただきたいと思っています。

したがって、IRフェアへ参加して経験値を増やすためにも、自分で質問してみる体制を作っておくのがおすすめです。

話が最初に戻りますが、まずは質問してみましょう!

こちらが質問したとしても先方は覚えていないため、恥ずかしいなどと考える必要はまったくありません。ぜひそのような機会を、自分自身や自分の持つ株価、自分の投資の実力を上げるために活用しようと、前向きな姿勢を出してみてはどうかと思っています。