連結損益計算書

佐野健一氏:みなさま、こんにちは。株式会社ビジョンの佐野でございます。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。2022年12月期第2四半期の決算説明を始めさせていただきます。

売上高は、昨年の86億4,400万円から34.5パーセント増の116億2,800万円、営業利益は、昨年の6億5,400万円から40.9パーセント増の9億2,100万円と、順調に着地しました。

親会社株主に帰属する当期純利益も、昨年の4億5,500万円から24.2パーセント増の5億6,600万円となりました。

セグメント業績

セグメント業績について、まずは売上高です。グローバルWi⁠Fi事業は、昨年の38億6,500万円から19億2,700万円増加し、前年比49.9パーセント増の57億9,300万円になりました。情報通信サービス事業は、昨年の46億5,500万円から9億6,400万円増加し、前年比20.7パーセント増の56億1,900万円と、ともに伸びています。

セグメント利益です。グローバルWiFi事業は、昨年の3億8,000万円から5億7,200万円増加し、前年比150.4パーセント増の9億5,200万円となりました。情報通信サービス事業は、昨年の7億7,700万円から1億7,100万円減少し、6億600万円で着地しています。両事業については、後ほど細かくご説明します。

グローバルWiFi事業 業績推移

グローバルWiFi事業の業績推移です。ウィズコロナで各種利用ニーズの獲得および各取り組みを積極的に進め、収益確保に尽力してきました。また、アフターコロナでは業績成長に向けた、各種取り組みを実施しています。

みなさまご承知のとおり、2022年4月頃より世界各国の入国制限の緩和を受け、海外渡航者数に回復の兆しが出てきています。特に個人旅行というよりも、我々がもともとの強みとしていた法人の渡航が徐々に戻ってきつつあります。

その下支えになっている「グローバルWi⁠Fi for Biz」は、テレワークや国内外でフレキシブルに使えるタイプのもので、コロナ禍で積極的に推進してきました。このあたりが海外で稼動し始めているということです。

国内でも入院、引っ越し、テレワーク、出張、イベント時利用、自宅の回線との併用を、継続的に獲得しています。空港の検疫業務も引き続き行っており、国内旅行もしくは海外渡航時のPCR検査も売上・利益に寄与しています。

情報通信サービス事業 業績推移

情報通信サービス事業の業績推移です。我々は複数のチャネルを持っていますので、インターネットのチャネルや、既存のお客さまへのクロスセルなど、さまざまな外部環境の変化に柔軟に対応して、獲得数を伸ばしています。物販系商材(移動体通信機器、OA機器等)や新規事業(スペースマネジメント事業)でも、売上を押し上げる効果が出てきています。

セグメント利益が昨年よりマイナスになっている部分は、情報通信サービス事業のスペースマネジメント事業です。オミクロン株の影響でスペースを利用する人が減り、売上はアドオンされて増加しているのですが、こちらの部分とのれんの影響を受けています。

確かに、新型コロナウイルスが急拡大すると、全体的に行動を控えるという動きが起きるわけですが、そうでない時は数字が伸びてきます。グローバルWi⁠Fi事業等もそうですが、新型コロナウイルスが拡大した時も、きちんと収益が出せる体制を粛々と作り上げています。

そのような意味では、まだ変革期もしくは投資期ではありますが、後々きちんと寄与してくるだろうということで取り組んでいます。後ほどご説明しますが、ストック収益等も順調に積み上げてきている状況です。

通期業績予想修正

通期業績予想の修正を発表しました。期首の数字から営業利益は30パーセントを上回るかたちになりましたので、このタイミングで適時開示しました。

売上高は4.7パーセント増の237億9,400万円です。前年比では大きく伸びていますが、予想と比べるとプラス10億5,700万円となっています。

営業利益は、期首に14億700万円と発表しましたが、上半期は順調に推移したことや、徐々に海外渡航の復活の兆しがあることも踏まえて、19億900万円と前年より大幅に伸長する予想です。

親会社株主に帰属する当期純利益も9億2,100万円から12億4,500万円と、35.2パーセント増に新たに修正しています。

セグメント別通期業績予想修正

セグメント別に見ると、グローバルWiFi事業の売上高は、108億1,500万円から15億1,700万円増の123億3,200万円へ修正しています。昨年は90億7,000万円でしたので、前年同期比でも大幅に伸びている状況です。

情報通信サービス事業の売上高は、111億3,700万円から108億7,700万円と減少しています。このような予測を出していますが、しっかりリカバリーできるように取り組んでいきます。

セグメント利益に関しても、グローバルWiFi事業は修正前の数字から9億4,400万円増と、大幅増となっています。情報通信サービス事業は14億2,600万円から11億9,400万円とこちらも減っていますが、しっかり伸ばしていけるように取り組んでいきたいと思っています。

ただし、合計では基準値を超えてきたため、このような内訳の発表となりました。

通期業績推移(四半期別推移)

四半期別の推移です。2022年12月期第2四半期の売上高は60億1,900万円で、コロナ禍以前の2019年12月期第1四半期の64億6,700万円に徐々に近づいてきています。ただし、利益については当時の数字にまだまだ追いついていない状況ですので、アフターコロナの中でこの数字を超えていけるようにがんばっていきたいと思っています。

通期業績予想修正の前提

通期業績予想の修正の前提についてです。外部環境および事業方針については、新型コロナウイルスの影響の不確実性が高く、先々を見通すのは非常に困難な状況だと考えています。

現在のオミクロン株の流行に関しては、外出する方が圧倒的に多くなってきていますし、海外へ行く方も徐々に増えてきています。各国では、出国時のPCR検査やワクチンの接種状況などの条件が緩和されてきている状況です。

しかし、いつ急転直下でこの状況が変わるかわからないため、いったん今の状況を踏まえた上での予想数字だとご認識いただければと思います。

グローバルWiFi事業については、今年10月から12月の数字が25パーセント程度回復すること、「グローバルWiFi for Biz」は、引き続き堅調に推移することが前提になっています。

情報通信サービス事業はマルチチャネル化していますが、外部環境の変化に柔軟に対応できるようにしています。そのため、上期の実績を反映して、下期の予想修正はしていない状況だとご理解ください。

有償ストック・オプション発行(2022年3月1日取締役会決議)

有償ストック・オプション発行についてです。中期事業計画は出していませんが、1つの目線として、2023年12月期から2025年12月期のいずれかの事業年度において、営業利益が40億円を超過した場合、このストック・オプションを約50パーセント行使することができます。そして、営業利益が50億円を超過した場合は100パーセント行使できます。この数字に向かって、また、これを上回るように全社で取り組んでいます。

グローバルWiFi for Biz積極拡販~渡航回復時の競争優位性~

「グローバルWiFi for Biz」は積極的な販売を継続しています。

国内Wi-Fiの販売強化~グローバルWiFi事業~

国内Wi-Fiも同様に、積極的な拡販を行っています。

超高速通信5Gプラン提供開始~渡航回復時の競争優位性~

5Gに関しても、さまざまな国で使えるように各国のキャリアと積極的に交渉している状況です。

ワールド eSIM提供開始~渡航回復時の競争優位性~

「ワールド eSIM」についてです。こちらの利用者も徐々に増えてくるかと思いますが、UX・UIをきちんと整えていくことで、通常の環境で使えるということが重要になってきます。コロナ禍ですので、積極的にプロモート活動しているわけではありませんが、徐々に明確になってきたターゲットにフォーカスして、より積極的に推進していきたいと考えています。

Vision WiMAX ~顧客基盤を活かしたサービス~

「​​Vision WiMAX」も順調に推移しています。

月次費用推移 グローバルWiFi事業

コストについても大幅に増えているということはありません。

セグメント利益推移 グローバルWiFi事業

セグメント利益については、シーズナリティはもちろん、コロナ禍の影響を大きく受けています。四半期ごとにしっかり対策を打ちながら、伸長していけるよう取り組んでいます。

売上総利益構成 情報通信サービス事業

情報通信サービス事業の売上総利益構成比率について、昨年の中間決算と今年の中間決算を円グラフにまとめました。半導体やICチップの入荷困難、もしくは価格高騰が影響する可能性のあるOA機器などについて、みなさまにご心配をおかけしており、「今どうなのですか?」というご質問をよくいただきます。結果的には、昨年25.4パーセントだったシェアが26.1パーセントと伸びています。

我々は販売会社の中でかなり数字を取っていますが、日本全体の販売数と比べると軽微ですので、それほど影響を受けにくい状況です。また、入荷を待っているお客さまも非常に多く、お客さまとの信頼関係を築けているというところが力点になっています。

高速機などは、まだ入ってきていないものがありますが、入荷次第、売れていくだろうと思います。バックオーダーもまったくないわけでなく、しっかりと対応していきます。

また、スマートフォンやOA機器の買換え需要も重要です。そこはお客さまとリレーションシップをとりながら、しかるべきタイミングでお客さまのニーズに合わせて製品を出しています。

スペースマネジメント事業が入ってきましたが、全体の比率としてさほど大きな変化はありません。

移動体通信事業~顧客・時代のニーズにあった商材・サービス提供~

移動体通信事業の中でも、お客さまの端末をサポートする、通信独自のスマートフォン向けのプランが、非常に好評を得ています。

「攻め」のプランというよりは、お客さまに何かあった時にクイックレスポンスで対応できる、もしくは代替機がお客さまの元にあって、SIMを入れ替えるだけで使えるといった、お客さまの特殊なニーズに合わせたプランで、多くのお客さまにご評価いただいています。

自社サービス(月額制)販売好調~顧客・時代のニーズにあった商材・サービス提供~

クラウドサービスの「VWSシリーズ」も順調です。さまざまなサービスを提供しており、顧客数を増やすべく、粛々と取り組んでいきたいと考えています。

ストック収益及び自社サービス 売上総利益推移 情報通信サービス事業

月次のストック収益および自社サービスと代理店ビジネスの比率を示しています。2021年の自社サービスは6.7億円、ストック収益は3.4億円でした。2022年の第2四半期は、すでに自社サービスで4億円獲得しています。自社サービス比率を高めていくという取り組みを行っており、順調に推移しています。

成長戦略の方針

成長戦略の方針は、以前からニューノーマルやアフターコロナへの対応、もしくは今後、日本の全体的な課題である地方創生や、サステナブルな商品構築などをお客さまに提供していくことを目標にしています。

そのあたりは、我々が持つ顧客資産をどのように活かしていくのかに関わってくるため、しっかりとお客さまの声を取り入れて、よりよいサービス作りを継続的に行っていきます。

グランピング事業~3つ目の柱となる事業の育成~

現在、力を入れているのはグランピング事業です。まだ鹿児島県にしかなく、本来であれば、山梨県の山中湖村に夏くらいにオープンさせることを目標にしていたのですが、ロシアのウクライナ侵攻問題や部材の問題などがあり、オープンは秋口になりそうです。

グランピング事業~VISION GLAMPING Resort & Spa こしかの温泉~

スライドの写真は「VISION GLAMPING Resort & Spa こしかの温泉」です。こちらではプライベート空間で焚き火ができ、露天風呂に水風呂とサウナが付いています。食事スペースやドームテントがあり、それを囲ってすべてがプライベートスペースになっているという、日本初の称号をすべて持っているような施設です。

最近は、ペットが泊まれると非常に高評価をいただいています。ペットは家族の一員ですので、積極的に受け入れていこうと考えています。

グランピング事業~VISION GLAMPING Resort & Spa 山中湖~

現在建設している、「VISION GLAMPING Resort & Spa 山中湖」のロケーションです。目の前が富士山ですので、すべての部屋から富士山を楽しめます。

「御殿場プレミアム・アウトレット」と山中湖を結ぶ道路が新しくできたことで、15分から20分ほどで「御殿場プレミアム・アウトレット」に行くことができ、「富士急ハイランド」にも同じくらいの時間で行くことができます。山中湖には3分くらいで到着するという好立地ですので、早くみなさまにお披露目したいと思っています。

今は世界的にこのような状況下にありますので、しっかりしたものをお客さまに提供できるように準備しています。すでにスタッフが施設でトレーニングを受けるなど、オープンを目指して動き始めていますので、ぜひ、楽しみにしていただければと思っています。

株式会社あどばる子会社化~顧客・時代のニーズにあった商材・サービス提供~

スライドの写真は、あどばる社の貸し会議室のスペースです。上段の左から2つ目にある写真が、プライベートスペースのテレワークブースで、非常に順調です。

スペースが広くなると、新型コロナウイルス感染拡大の観点などのネガティブ要素が懸念されますので、このあたりは中長期的に考えていきたいと思います。ビジョングループとして、我々の特徴をより多く出していくことが大事だと思っていますので、さまざまな取り組みを行っていきます。

社会・地球の持続可能な発展への貢献

ESGやSDGsに関しては、我々も積極的に取り組んでいく方針です。今、会社の中核のメンバーを3つのグループに分けて、各事業のサステナブルの度合いを上げていき、全従業員に浸透していけるような取り組みを行っていきます。我々は地球の一員ですので、できることは積極的に行っていきたいです。

例えば、障害者採用などは前々から行っていますし、できないことはないと思っています。今後の具体的なゴールをしっかりと設計し、積極的に取り組んでいきたいと思っています。

こちらで中間決算の発表を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。