サマリー

小野伸太郎氏:みなさま、こんにちは。4月に着任しました、三井不動産フロンティアリートマネジメントの小野です。フロンティア不動産投資法人2020年6月期、第32期の決算の概要についてご説明を始めます。

まず、本日のご報告のハイライトです。決算説明資料の9ページをご覧ください。こちらに今回の決算のサマリーをまとめています。最初に、新型コロナウイルス感染症の影響および対応についてご説明します。4月から5月にかけて、緊急事態宣言が発せられた期間を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、保有施設において休業や営業時間の短縮を実施しました。

また、不動産投資法人としての社会的責任、テナントとの中・長期的なリレーション強化のため、賃料の支払い猶予または減免等の支援を実施しています。加えて、フロンティアとしては初めてのフリーキャッシュを活用した自己投資口取得を実施しました。詳細についてはのちほどご説明します。

続いて、スライドの上から2段目をご覧ください。分配金を4つ並べて記載しています。新型コロナウイルスの影響もありましたが、左から2つ目の2020年6月期(第32期)の1口あたり分配金については、1万766円としています。第31期と比べると、240円の増配です。また、2月に公表しました業績予想1万600円に対しては、166円上回っています。

その右には、第33期、第34期の分配金予想を記載しています。2020年12月期(第33期)の分配金は1万110円、2021年6月期(第34期)の分配金は1万490円という予想をそれぞれ公表しています。

次に、ポートフォリオ強化への取り組みについてです。第32期においても、強固なポートフォリオの構築に向け、いくつかの取り組みを実施しています。まず、3月にスポンサー三井不動産から「TENJIN216」「ララシャンスHIROSHIMA迎賓館(底地)」を取得しました。取得の詳細については、のちほどご説明します。

次に、博多の物件についてですが、「パピヨンプラザ」が名称を変更し、「ブランチ博多パピヨンガーデン」となっています。昨年4月に既存建物を大和リースに譲渡していましたが、今般その大和リースが建築し、今年の2月に竣工した新建物を3月に取得し、内部成長を実現できています。こちらものちほどご説明します。

財務面について、6月末時点におけるLTVは記載のとおり、book valueベースで47.2パーセント、鑑定ベースで38.5パーセントとなっています。ここまでが当期のハイライトとなります。

新型コロナウイルス感染症の影響及び対応 ―フロンティアの対応

10ページをご覧ください。全館休業した物件数や一部店舗を除いて全館休業した物件数を時系列で表示しています。このように、休業や営業時間の短縮を余儀なくされたため、売上が減少しました。賃料の減免要請等をいただいたテナントに対しては、ヒアリング等を通じて個別の状況を精査のうえ、社会的責任やテナントとの中長期的なリレーション、投資主の利益を総合的に勘案し、賃料の支払い猶予や休業中の賃料減免、固定賃料の一時減免等の支援を行ないました。

スライドの下段は、投資口価値向上のために実施した自己投資口取得についてです。1口あたりNAVや分配金利回り等を検討し、投資口価格が著しく割安な水準で推移していると判断して、フリーキャッシュの範囲内で4月1日から5月12日までの間に8,232口、総額約25億円分の自己投資口を取得しました。取得した自己投資口は6月24日に償却しており、6月末日時点の投資口総数は51万768口となっています。

新型コロナウイルス感染症の影響及び対応 ―ポートフォリオへの影響

11ページには、カテゴリごとのテナントの状況や、フロンティアへの影響と分配金への影響額を記載しています。全般的に食品、日用品などの生活必需品を扱うテナントの売上は堅調に推移しましたが、とくに都心飲食は厳しい売上状況でした。

フロンティアの影響については、大規模ショッピングセンターにおいて、マスターリース契約により固定賃料への影響はありませんでしたが、歩合賃料が減少したことと、都心型商業施設で賃料の減免等の対応をした影響が出ています。結果としての各アセットカテゴリーごとの分配金への影響額は、スライドの表の右側に記載しています。

新型コロナウイルス感染症の影響及び対応 ―分配金への影響及び今後の見通し

12ページには、第32期から第34期分配金への影響要素を項目別に表示しています。第32期は、新型コロナウイルスの影響による賃貸事業収入の減少はありましたが、修繕費の中で緊急度の低いものについて一部実施時期を調整したことや、自己投資口の取得の効果等により、予想比166円、前期比240円の増配となりました。

コロナ影響については、都心型の賃料減免等々や大規模ショッピングセンターの歩合賃料の減少を賃貸事業収入減少リスクとして、第33期には総額3億3,000万円を、第34期には感染再拡大の可能性を考慮した総額2億3,500万円を、それぞれ織り込んでいます。

第32期(2020年6月期)決算

続いて、第32期の決算ならびに第33期、第34期の業績予想について、もう少し詳細にご説明します。まず、2020年6月期の決算の概要です。スライド左側は、第32期の損益のご説明です。第31期の実績との比較において、主要な数字を確認したいと思います。営業収益については、106億300万円で前期比9,700万円の増収でした。

スライド右側の主な増減要因をご覧ください。まず、第31期に取得した運用資産のいわゆる通期稼働効果、また当期間中に取得した物件の新規稼働効果で合わせて3億1,400万円の増収です。物件としては、記載しているとおり、第31期に取得した「池袋グローブ」、第32期に取得した「TENJIN216」「ララシャンスHIROSHIMA迎賓館(底地)」「ブランチ博多パピヨンガーデン」によるプラス影響です。

一方、減収影響については、「ららぽーと新三郷アネックス棟」の転借人の中途解約で9,400万円、また、コロナ影響で1億1,800万円の減収です。水道光熱費収入については、主に季節変動要因等によるマイナスです。また、その他収入が4,800万円の増収と記載していますが、こちらは主に退去されたテナントからの一時的な収入です。

次に賃貸事業費用です。スライドの左の上から2行目、第32期の賃貸事業費用は減価償却費を除いた数字になりますが、21億2,600万円で、前期比2,300万円の増加です。主な要因については、スライド右側の上から2段目に記載のとおりです。2019年に取得した物件にかかる固定資産税、都市計画税の費用化などによる賃貸費用の増加と、水道高熱費の減少です。その結果、NOIは4億7,700万円という水準となり、前期比7,400万円の増加でした。

当期の減価償却費は20億600万円の計上で、8,000万円の増加であり、新規物件の取得によって増加しています。結果として、当期の営業利益は57億7,000万円、前期比で600万円の減益でした。

営業外費用は2億7,800万円で、前期比4,700万円の減少です。こちらは、前期に実施した新投資口の発行にかかる費用4,700万円が、当期は発生しなかったことによるものです。結果として、経常利益は55億円、前期比で3,500万円の増益となりました。また、当期純利益は54億9,900万円で、同じく3,500万円の増益でした。

先ほどご説明した自己投資口の償却により、発行済み投資口数が51万768口となっていますので、第32期の1口あたり分配金は1万766円としています。第32期は、前期比で増収、増益、増配という決算でした。

業績予想

続いて、業績予想です。14ページをご覧ください。この7月に始まっている2020年12月期(第33期)、ならびに2021年6月期(第34期)の業績予想についてご説明します。スライド左上の2020年12月期(第33期)の営業収益の予想をご覧ください。33期の営業収益は106億8,200万円で、第32期に比べて7,900万円の増収の見込みです。また、営業利益は54億3,800万円、3億3,200万円の減益の見込みです。

第32期の実績との比較における見込みについて、スライド右側の主な増減要因に沿って若干補足します。まず、営業収益は7,900万円の増収の予想です。こちらは、「TENJIN216」「ララシャンスHIROSHIMA迎賓館(底地)」「ブランチ博多パピヨンガーデン」の通期稼働、および「ららぽーと新三郷アネックス棟」の新規テナント入居により、2億600万円のプラス見込みです。またコロナ影響として、2億1,200万円のマイナスを見込んでいます。そのほか、水道高熱費収入の増加と細かな増減をもろもろネットし、7,900万円の増収を見込んでいます。

また、営業利益は減益の見込みですが、その要因については、スライド右の上から2段目に記載のとおりです。修繕費の増加については、32期にコロナ影響への対応として一部修繕工事を33期に遅らせていることもあり、増加する見込みです。水道光熱費については、おおむね季節要因です。また、スライド左の上から3行目の経常利益は51億円6,400万円で、3億3,500万円の減益予想です。

スライドの左下には、運用状況の予想の前提条件を記載しています。営業外費用については、記載のとおり第32期とあまり変わらない金額で見込んでいます。当期純利益は51億6,300万円、3億3,500万円の減益の見込みであり、第33期の1口あたり分配金の予想は1万110円としています。

また、第34期(2021年6月期)の予想については、コロナ影響による賃貸事業収入の減少リスク2億3,500万円を織り込んでいますが、第33期と比べると、増収、増益、増配の業績予想を公表しています。冒頭のハイライトでお伝えしたとおり、コロナ影響による賃貸事業収入の減少リスクを織り込みつつも、安心した分配金水準を実現できるよう、これからも着実な運用を行なっていく所存です。決算関連のご説明は以上です。

運用ハイライト ―大規模ショッピングセンター

ここからは運用ハイライトです。フロンティアが運営している商業用施設のカテゴリーごとに、最近の動きをご紹介します。まず17ページは、大規模ショッピングセンターです。

保有している「三井ショッピングパーク」「ららぽーと新三郷」について、あらためてご紹介します。三井不動産が開発した「新三郷ららシティ」の中で、「ららぽーと新三郷」と「コストコ新三郷(底地)」を保有しています。新三郷駅の隣駅の吉川美南駅周辺においては、住宅開発が進み、5キロ圏内人口が増加しています。

緊急事態宣言を受け、4月から5月にかけて一部店舗を除いて全館休業していましたが、6月、7月は前年に近い売上に戻ってきています。先月29日には、アネックス棟に「スーパースポーツゼビオ」がオープンしました。大型店舗でスポーツ、アウトドア、ゴルフ、e-sportsの専用ブースまで、多彩なコンテンツが充実しています。

また、フロンティア保有の大規模ショッピングセンターの特徴としては、アクセスに優れた立地であることや、マスターレッシーの運営力を活かした柔軟な施設づくりがあります。

運用ハイライト ―中規模ショッピングセンター

続いて、18ページの中規模ショッピングセンターです。内部成長のプロジェクトとして、博多の築約25年経過した「パピヨンプラザ」を、大和リースとともに増改築事業を推進してきました。3月に「ブランチ博多パピヨンガーデン」として開業し、新建物を取得しています。

また、賃貸借契約の内容についても、約21年のマスターリース契約となっており、長期安定収益の基盤を確保しました。コロナ影響もありますが、地域のコミュニティを育む拠点として、堅調な売上推移となっています。

運用ハイライト ―都心型商業施設

19ページをご覧ください。3月にスポンサー三井不動産から福岡の天神エリア、天神西通りに所在する「TENJIN216」を取得しました。「TENJIN216」は三井不動産が2年前に取得し、その後、1階と2階のコーナー部分を増築しました。また、「リーバイス」と「ニューバランス」にご入居いただいた上、今回フロンティアで取得しました。取得価格は、スライド左下に記載があるとおり25億5,000万円です。

資料の右側は「池袋スクエア」です。「アメリカンイーグル」の後継として、KDDIの直営店「au IKEBUKURO」が先月29日にオープンしています。この転借人の入替により、賃料が約4パーセント上昇しています。

フロンティア保有の都心型商業施設は、都心のプライム立地を特徴としていますが、その中でも稀少性と視認性の高いハイストリートの角地に所在しているものが多くなっています。「池袋スクエア」「池袋グローブ」の周辺地域についても魅力度がさらに高まってきています。

運用ハイライト ―底地

続いて、20ページをご覧ください。底地の物件ですが、「ララシャンスHIROSHIMA迎賓館(底地)」を3月に取得しました。こちらは広島駅から徒歩圏内にある、いわゆるハウスウェディング施設の底地です。フロンティア保有の底地の特徴としては、すべてアクセスに優れた立地の物件であり、安定した収益性でポートフォリオ全体の償却後利回りの引上げに貢献しています。

小売市場とフロンティア

続いて、21ページをご覧ください。スライド左上のパイチャートは、経済産業商が公表している2019年の全国の地域別小売業販売額とフロンティアのポートフォリオの賃料ベースでの地域分散を並べています。日本国内の小売マーケットの分布とほぼ同様の比率でフロンティアの運用資産の地域分散が図られていることをご確認いただけると思います。

その下の折れ線グラフは、フロンティアが保有している商業施設のうち、小売売上を把握できている物件の売上の前年同月比について、日本ショッピングセンター協会の売上動向等を重ねたものになります。地域分散同様、こちらもほぼパラレルな動きであることをご確認いただけるかと思います。コロナ影響により、とくに4月、5月は大きく落ち込みましたが、6月は前年並みに戻りつつある状況です。

財務面の内部成長

財務面の調達についてご説明します。23ページをご覧ください。左上のグラフをご覧ください。第32期に返済した長期借入金の条件に比べて、借り換えの際には引き続きより好ましい条件で調達することができています。返済分0.95パーセントだったものに対し、0.29パーセントでの調達ができています。

その結果、スライドの右上のグラフにお示ししているとおり、当期末時点での借入金全体の平均調達金利は0.43パーセント、平均残存年数は5.33年となっています。第32期においては、新型コロナウイルスの影響や新規物件の取得、増改築事業完了等がありましたが、健全なバランスシートの維持、活用をしながら、アセット面でのポートフォリオの強化、ならびにガイダンス面での安定化を図ることができたと考えています。

駆け足になりましたが、フロンティア不動産投資法人2020年6月期、第32期の決算についての私からの説明は以上です。ご清聴いただき、ありがとうございました。