店舗数の状況

大倉忠司氏:みなさまこんにちは。株式会社鳥貴族経営者の大倉でございます。本日はお忙しいなか、当社の決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。さっそくでございますが、説明会を始めさせていただきます。

まずはじめに、店舗数の状況をお伝えいたします。当事業年度は関東・東海を中心に直営店・TCC(世間一般で言いますFC)の合計で23店舗の新規出店を行なった一方、29店舗の退店を行った結果、前期末に比べて6店舗純減し、659店舗となりました。

直営店は期首時点で決まっておりました15店舗の新規出店を行いましたが、24店舗の退店をいたしました。退店した直営店24店舗のうち、業績不振による撤退は20店舗となりました。

撤退は当初21店舗を見込んでおりましたが、1店舗につきましては業績回復が見られたため、営業を継続しております。

既存店売上高前年比推移

既存店売上高前年比は累計で客数が95.8パーセント、客単価が98.9パーセントとなり、売上高は94.8パーセントとなりました。

客数は100パーセント台に戻った月もあり、底打ちから近づいてきたものと考えております。なお、2018年9月には台風の影響があり、関西・東海では2日間、関東では1日休業したため、大きく落ち込んでおります。

既存店売上高前年比推移(エリア別)

次に、エリア別既存店売上高前年比推移でございます。累計で関西が97.7パーセント、関東が94.5パーセント、東海が91.1パーセントとなりました。

関西は前年を超える月があるなど、比較的堅調でございましたが、一方で関東・東海が前年を割れて推移しております。関東は自社競合が影響しているものと考えております。

また、東海につきましては、IPO以後の好調時に非常に伸びたこともあり、減少トレンドが顕著となっております。

業績ハイライト

続いて業績ハイライトです。当事業年度におきましては、売上高が358億4,700万円、営業利益が売上比3.3パーセント増の11億9,000万円、経常利益が売上比3.2パーセント増の11億4,500万円となりました。

また業績不振店および撤退を意思決定した店舗を対象に、減損損失を14億1,600万円計上したことから、2億8,600万円の当期純損失となりました。

当事業年度の下期以降、アメーバ経営の運用を開始し、店舗別採算管理の強化に全社をあげて取り組んだ結果、良いかたちで効果があり、店舗運営に係る販管費が減少しましたが、当初予想比では売上高の減少にともない各段階利益は減益となりました。

業績ハイライト(当初予想比)

このスライドでは、当初業績予想の営業利益と実績の差異を示しております。先ほど説明させていただきましたとおり、店舗売上高が当初想定を下回って推移したことにより、店舗段階での粗利減少額が約11億円ありました。

一方で、全社的なアメーバ経営の運用により下期以降は店舗を中心に本部経費も含めて経費の減少が見られたことで、着地としましては当初予想比マイナス5億5,400万円の11億9,000万円となりました。

貸借対照表

貸借対照表です。当事業年度から不採算店の撤退を開始しているため、純資産が減少しております。

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況は、スライド8ページをご参照ください。

当社の理念

続きまして、中期経営計画を説明させていただきます。前中期経営計画につきましては、業績推移等に鑑みて、2019年3月に取り下げることを公表いたしました。

その後社内で協議を重ね、新たに今後の計画を策定いたしましたので、説明させていただきます。

まずはじめに、改めて当社の理念から説明させていただきます。当社の理念は永遠の理念、永遠の使命、永遠の目的の3つの構成になっております。

とくにこの3つの中で私を初め社員の心のベースになっておりますのが、永遠の理念 「焼鳥屋で世の中を明るくしていく」です。

この永遠の理念をベースに永遠の使命、永遠の目的を目指して経営してまいりたいと思っております。

長期ビジョン

長期ビジョンです。現在は、国内のみで展開しておりますが、今回の中期経営計画では海外に進出、展開していく計画をしております。

それらを踏まえまして、現状の約3倍に当たる、国内・海外合わせて2,000店舗以上、チェーン年商1,800億円(TCC含む)を目指していきます。

経営計画の基本方針

説明した理念・ビジョンのもとに中期経営計画を策定するにあたり、まず基本方針を定めました。

それは「焼鳥屋鳥貴族を通じて笑顔になれる時間を提供し、すべてのステークホルダーの幸せを実現する」というものです。

当社を取り巻く各ステークホルダーに対して、どのようにありたいかを念頭に置きまして、中期経営計画の検討を重ねてまいりました。

この中期経営計画は、8月から始まった2020年7月期を含め5ヶ年としており、最終年度で売上高450億円、営業利益率8パーセントを目標といたします。

目標達成への課題整理

最終年度の目標を達成するため、改めて過去を振り返り課題を整理いたしました。

当社におきましては2014年4月の東証JASDAQ市場へのIPO後、メディアに取り上げられるなど認知向上の後押しがありました。

この期間は青い線で示している客数の増加を、来客数を示す赤い線が大きく上回って推移しました。席数の増加以上にお客さま数の増加があった期間となっております。

その後、認知向上効果が終息していくなかでのドミナント出店加速により、グラフのとおり青い線が赤い線を逆転。お客さまの増加を上回るスピードで席数を増加させ続けたことで、不採算店が発生することとなりました。

その後、直営店の新規出店を一時取り止め、不採算店の整理を開始しております。

これらを踏まえた今後の重点課題としましては、来客数を増加トレンドに転換させ、そのトレンドを継続させることが1点。もう1点が不採算店を撤退し、すでに出店しているエリア内の席数を適正化するとともに、新たな地への新規出店を再開し、再成長することです。

目標達成への課題と取り組み

これからの5年ではスライド14ページで示した課題の解消に取り組んでいくことから、この中期経営計画を経営基盤の再構築等さらなる飛躍への挑戦と位置付けました。

具体的には、まず国内市場における店舗売上高の増収トレンドへの転換という課題に対して、マーケティング戦略の立案と推進を重点施策として取り組みます。

次に、不採算店の撤退とその後の飛躍という課題に対しましては、店舗網の再構築として撤退だけでなく、国内新エリアへの新規出店を行います。

国内市場での取り組みの3点目としましては、今後は人件費をはじめ外部環境の変化等によるコスト上昇圧力を想定しておりますので、強固な採算管理体制の確立に取り組みます。

またさらなる飛躍のため、2020年7月期から準備を始動し、海外市場への進出を行います。

最後に、これら事業活動を通した持続可能な開発目標SDGsへ貢献するための取り組みを始めてまいります。

国内市場における各重点施策の骨子①

では、各重点施策の骨子を説明させていただきます。

まずマーケティング戦略の立案と推進についてです。前期中期経営計画を取り下げたのち、社内でマーケティングブランディング強化のための社内プロジェクトを立ち上げ、市場調査やブランドの明確化に取り組んできました。

その取り組みをとおして、今後のブランド育成や訴求活動の方向性を整理したもので、今後はこれらに基づいて立案するマーケティング戦略のもと食材の国産100パーセント、手作りのタレなどの「商品のこだわり」や鳥貴族店内での楽しさ、わくわく感といった「店内体験の魅力」に関する訴求活動を強化してまいります。

この活動をとおして、まだ鳥貴族にきていただいたことのない新規顧客の獲得やファンの育成につなげます。

また、訴求するだけでなく「商品のこだわり」や「店内体験の魅力」自体を一層強化するために、商品・機器・店舗オペレーション等の開発機能を強化してまいります。

国内市場における各重点施策の骨子②

一方で店舗網の再構築として不採算店の整理を継続します。2020年7月期におきましては、現時点で16店舗の撤退を計画しています。

従前より公表しておりましたとおり、今後はまだ出店していない地域……スライドの日本地図における黄色の箇所で47都道府県のうち32都道府県ですが、そういったところへの新規出店を行います。

そのため、2020年4月期におきましては、撤退を行う一方で新たな地域のマーケティング調査や、分析に注力し新展開の準備を進めてまいります。

新規出店の再開時期は業績や準備の進行度合い等を総合的に勘案しまして、判断する方針でございます。

国内市場における各重点施策の骨子③

そしてアメーバ経営です。役員から課長、エリアマネージャーまでの階層での運用を開始し、収益性向上の効果が見られているアメーバ経営を、2020年7月期以降は直営全店舗の店長にまで順次拡大し、採算管理体制を強固にしてまいります。

現在は、前期に引き続きコンサルティングを受けながら取り組んでいますが、今後は当社における強固な採算管理体制として浸透・定着するよう、引き続き私が先頭に立って推進していきます。

国内での主な取り組みは以上です。

海外市場進出に向けた方針

続いて海外市場への進出です。記載のとおり今後の海外展開の足掛かりとしましてアメリカ、ロサンゼルスへの進出を計画しております。

以前よりお伝えしておりましたとおり、当社が運営する「鳥貴族」につきましては各国への点展開ではなくドミナントでの面展開のほうが生きるものと考えております。

そのため、欧米などのインフラが整備された地域を中心に視察・情報収拾を行なってまいりました。経営者である私が直接現地に赴き、現地の市場特性を肌で感じ、進出国や都市の検討を進めてまいりました。

今後は2022年7月期中の海外1号店オープンを目指し、2020年7月期から社内での取り組みを開始いたします。

1号店オープン後は、現地での反応を見ながら必要に応じてローカライズを検討していきますが、現時点におきましては焼鳥屋業態であること、屋号は「鳥貴族」であること、均一価格は維持すること、そして食材は現地調達することを方針としております。

SDGsへの貢献に向けた方針

最後にSDGsです。この取り組みは、国内・海外は関係なく当社の事業活動を通して貢献していくべきものであると認識しております。

具体的な取り組みはこれからではありますが、重要視する目標と、その貢献に向けて取り組むことの方向性はスライドに記載のとおりです。

中期経営計画の全体像

ここまで個別に説明させていただきましたが、改めて全体像をまとめますと、このスライドのとおりです。

中期経営計画の期間としては、2020年7月期から2024年7月期までの5ヶ年とし、経営基盤の再構築と更なる飛躍への挑戦の時期と位置付けます。

最終年度の目標として、売上高450億円、営業利益率8パーセントを掲げ、その達成のためにマーケティング戦略の立案と推進、店舗網の再構築、強固な採算管理体制の確立、海外市場への進出に取り組むとともに、当社の事業活動を通して持続可能な開発目標SDGsへの貢献を目指して取り組んでまいります。

投資・財務・株主還元方針

この計画における投資方針としましては、説明させていただきました重点施策に関する事項を優先に、人材・モノ・資本を投下します。

具体的にはマーケティング機能、開発機能、新規出店、海外進出、組織力強化、自動化等の生産性向上です。

財務方針としては、自己資本比率40パーセントを目安に、一定の財務健全性を維持いたします。

株主還元につきましては、財政基盤の強化と成長戦略による企業価値向上を図りつつ、継続的かつ安定的な配当を基本とし、業績に応じた株主還元を実施してまいります。

初年度(34期)の業績予想

中期経営計画の初年度である第34期の業績予想の前提につきましてご説明いたします。

第34期におきましては、先ほど説明したとおり不採算店の整理と国内新エリア進出のための調査・分析に取り組む方針であり、直営店の新規出店は織り込んでおりません。

また、既存店売上高は、2020年4月以降の健康増進法改正による原則屋内禁煙化の影響を受けるものと想定し、前期比99.3パーセントと計画しております。

そして退店や減損損失の可能性に鑑みて、期末において特別損失4億円を織り込んでおります。

これらを踏まえまして、第34期の売上高は前期比で96.5パーセントの346億500万円、営業利益は前期比で110パーセントの13億900万円、経常利益は前期比で110.4パーセントの12億6,400万円、当期純利益は4億5,400万円と予想しております。

配当予想及び株主優待

配当予想および株主優待につきましては23ページに記載のとおりです。