連結業績概要

千葉清一氏:それでは、(2018年2月期)第3四半期の内容について、お手もとの資料に沿ってお話を申し上げます。まず、全体の数字ですけれども、業績としては、営業収益が前期比(2017年2月期)106.8パーセントと増加をいたしまして、2,117億円でした。

営業利益が前期比111.2パーセント、(パーセンテージで)2桁増益の332億円でした。営業利益は33億円増益していますが、そのうち海外事業の利益が20億円の改善をいたしてまして、全体の増益を牽引しているという状況です。国内のモール事業についても、集客力向上による専門店売上がかなり伸びて、好調に推移した結果、営業利益は2桁(パーセント)増益となっています。

経常利益は前期比で109.4パーセントの329億円、四半期純利益が前期比で118.7パーセントの196億円となっています。営業収益、営業利益、経常利益、純利益ともに、第3Qとしては最高業績を更新することができています。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 既存モール専門店売上前期比

次のページですけれども、こちらはとくに海外事業における、既存店ベースでの営業利益について、ご説明したものです。海外事業全体として、専門店売上は年率2桁(パーセント)以上で高い成長を続けてます。

中国では、既存店ベースでの専門店売上が(前期比で)118.2パーセント、来店客数が111.4パーセントです。アセアンにおいても、カンボジア・ベトナムとも専門店売上が(前期比)15パーセント増ということで、引き続き高い成長をしています。

スライド下部、真ん中のグラフにおいて、カンボジアについては一見、2017年度(2018年2月期)の専門店売上がダウントレンドにあるように見えますが、これはオープンして3年経ち、契約満了に伴うテナントの入れ替えをかなり積極的に進めていまして、その影響によるものです。

(テナントの入れ替えは)順次実施しているわけですけれども、これが一巡した2017年の3月以降、足下はほぼ入れ替えが完了いたしまして、全体の40パーセント近いテナントの入れ替えを行い、また高い成長に回復したという状況にあります。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 黒字化モール

次のページが、海外モールにおける黒字モール、赤字モールの内訳です。中国については黒字モールが前第3四半期が5モールだったのですが、当第3四半期においては黒字モールが8モールとなっています。アセアンでは、前年(の黒字モール)が3モールでしたが、今年度は5モールと増えています。

既存モールにおける来店客数の増加と売上の伸長に加えて、既存モールの集客施策、あるいはリーシングオペレーション等のノウハウの蓄積によって、新規モールにおいても黒字化が、当初の想定から早まってきています。

とくに直近では、12月にオープンいたしました中国のモールですが、とくに一番元気なエリアが武漢なのですが、あとで少しご紹介しますけれども、本当に国内の新店を上回るほどの勢いがあります。リーシング(の割合)も100パーセントと、おそらく、中国のショッピングセンター史上初めてではないかというぐらい、好調なスタートを切った状況です。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 四半期別業績推移

次のページですが、海外事業における利益改善について、もう少し詳しくご説明したものです。前年度(2016年度)は、通期での海外事業の営業利益の改善額は16億円でしたが、当年度(2017年度)については、3Q(累計)、9ヶ月間で既に20億円の利益改善をしています。

この改善スピードは大幅に加速をしていまして、海外部門の既存店における売上高増加に比例して(営業)利益は増加していきます。そして、新店の黒字化までの期間短縮によって、海外事業の黒字化がいよいよ視野に入ってきたということです。まさに、イオンモールの今後の中長期的な利益成長のドライバーになることが間違いないということを、あらためて確信をしています。

海外事業の営業利益としては、3Q累計で、まだ9億4,600万円の赤字が残っていますが、実はその減価償却費、あるいはマスターリース案件におけるオーナーさんへのステップアップ家賃ですが、将来の賃料アップの一部を会計上は費用として先に計上しており、そのような数字がトータルで77億円あります。

そのため、営業キャッシュ・フローベースで見ますと、海外事業は68億円のプラスというところまで改善をしてきています。この営業キャッシュ・フローの内訳としては、中国で44億円、アセアンで24億円となっています。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 2017年度新規モール①

次は海外の新店ですけれども、この第三四半期、(2017年)10月の27日に、中国に「イオンモール天津津南」をオープンいたしました。

このモールは、天津エリアでは4号店で、1階から3階までの各フロアにグルメゾーンを配置して、モール全体で80店舗の食の専門店を展開をしています。また、エリア最大級のシネマコンプレックスを配置することで、「地域最大の規模でのグルメ&エンターテインメント」をテーマに展開しています。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 2017年度新規モール②

アセアンは、(2017年)9月の30日に、「イオンモール ジャカルタ ガーデンシティ」というインドネシアでの2号店をオープンをいたしました。これは前会の(2018年2月期)第2四半期の決算説明会でも申し上げましたが、インドネシア最大となる観覧車を屋上に配置しました。

その他には、スケートリンク、これは(2018年)1月にソフトオープンをしたばかりですが、インドネシアで最大規模の、国際競技ができるスケールのスケートリンクを配置しました。そして、インドネシア最大規模のスクリーンを持つシネマ、それからキッズアミューズメント、このようなエンターテインメントにかなり特化をしたモールとなっています。

飲食店舗としては約100店舗を配置していまして、東ジャカルタエリアでナンバーワンの食の空間を展開しています。

【アジアにおける成長機会の獲得】海外 2017年度新規モール(第4四半期)

第4四半期に入ってからは、中国において、(2017年)12月に立て続けに3つのモールをオープンしています。中国全体としては今現在、17モール体制になっていますけれども、いずれのエリアも複数店舗目のオープンでありまして、エリアでの認知度がかなり向上して、オープン時の開業率も非常に高い、非常に良いかたちでオープンできるようになってきています。

とくに、先ほど少しお話ししましたけれども、湖北省の「イオンモール武漢⾦橋」、これは武漢では3号店になるのですが、完全にリーシング100パーセントの状況でオープンして、すばらしいスタートダッシュを切ることができました。オープン後10日間の売上が、これまで中国でオープンした17モールの中でナンバーワンと、最良のスタートを切れています。

こちらはマスターリース物件ですけれども、(2017年)12月の年末に、私も現地に行ってまいりましたが、建物のハード面においてもソフト面においても、国内のモールと遜色ないどころか、デザイン的にも、デジタルサイネージの使い方など、かなり先進的な取り組みがなされています。武漢エリアは大変元気なエリアですので、機会がありましたら、ぜひ見ていただきたいということで、ご案内いたしました。

日本 既存72モール専門店売上前期比

次に、国内事業ですけれども、主力のモール事業における既存72モールの専門店売上は、前期比では、土日祝日の数が2日少なかったこともあり、102.8パーセント。曜日調整後では103.4パーセントと、昨年(の売上高)をクリアしています。

私どもが今非常に重視をしている来店客数についても、前期比で101パーセントと増加をしています。お客さまの数の増加は、やはり積極的なリニューアルの実施によるもので、とくに食物販ゾーンの拡充によって、お買上げ頻度が増加をしてきています。

そして、来店客数の増加以上に、レジ客数、実際にお買い物いただいている方ですが、こちらの数が増加をして、売上の増加につながっているという状況です。

日本 既存72モール専門店売上前期比(業種別)

11ページ目ですが、業種別に見ていただくと、この(2018年2月期)第3四半期の特徴としては、シネマ(「アミューズメント」に計上)が、前期に『君の名は』という大変なヒット作があり、その反動減として、前期比で65.1パーセントと大きく落ち込んでいます。

そのシネマの影響が、全体としては2パーセント程度の押し下げ要因となっています。ただ、それをカバーするかたちで、全体としては前期比101.6パーセントと、前年(売上高)を超えることができました。順調に推移をしているところです。

長年、苦戦をしていた衣料品も、気温が大分下がったこともありまして、トレンドとしては今、回復をしてきている状況です。

日本 既存72モール専門店売上前期比(業界比較)

次のページが、他業種と比較です。当モールの専門店売上(グラフ内「イオンモール」)を2016年度(2017年2月期)の下期から見ますと、ショッピングセンター業界全体だけではなく、他の百貨店さんなど、他業界と比べても、概ね上回って好調に推移をしているという状況です。

セグメント別 営業利益改善額

次のグラフが、四半期ごとのセグメント別の営業利益の増減推移です。残念ながら今回、国内事業の中では、「オーパ」(都市型ファッションビル)が減益となっています。それをしっかりカバーするかたちで、その他の国内のモール事業において、専門店売上が大変好調に推移したことで、国内としては13億円の増益となっています。

海外事業が、先ほどご案内したとおり20億円の増益。こちらが増益幅の6割を占めており、利益成長を牽引しているという状況です。

日本 ①ハピネスモール

次のページに入ります。これはメディア等でも取り上げられていますが、とくに今、モール先進国であるアメリカでは、eコマースの進展などにより、デッドモールが増えているとよく言われています。

これは、必ずしもeコマースの進展だけではありません。やはり、モール自体のモデルが陳腐化したということも(要因として)あります。とくに商業施設において、アメリカの場合にはアンカーテナントとして、ほとんど百貨店が入っていますので、この百貨店が次々と撤退をしたことで、アンカーを失ったモールが非常に大きなダメージを受けているという状況です。

そのようにさまざまな要因がありまして、必ずしもeコマースだけではないのですが、「日本においても同様の状況が今後出てくるのではないか」という懸念のご意見を、よくお聞きいたします。まさにそのとおりだと思います。

日本においても昨年来、大型商業施設の閉鎖計画がさまざまに発表されていますが、その多くは物販中心の、比較的に小規模な商業施設です。弊社イオンモールの国内の売上が、ここ最近非常に好調に推移している最大の要因は、昨年の4月に公表させていただいた中期3ヶ年計画(「中期経営計画(2017〜2019年度)」)の施策の推進によるものです。

とくにアメリカのモールは、物販中心というものが多いのですが、日本のモールは「時間を楽しむ」という時間消費、あるいはレジャー的な機能を求められているわけです。お客さまに単にショッピングをしていただくだけではなく、楽しさ、豊かさを五感で感じていただける空間、時間を提供すること、それは、一定の規模を持つモールだからこそできることです。私どものモールが全般として、とくに来店客数が増加している状況が、まさにその証ではないかと考えています。

eコマースでは体験できない、このリアルモールの強みをさらに強化していくために、新たな需要の発掘を目的として、イオングループとしてはお客さまに心身ともに健康で豊かな生活作りをしていただきたいと考えています。

そのための「ヘルス&ウエルネス」という取り組みを強化していますが、その中でイオンモールとしては今、「ハピネスモール」キャンペーンというものを展開をしています。各モールで独自にさまざまな取り組みを行っています。

現在の具体的な取り組みとしては、とくに体の健康促進を目的とするヘルスとして、天候にまったく左右されず、安全な環境の中でウォーキングができる、いわゆる「モールウォーキング」です。そして、精神面で豊かさを感じていただけるようなウェルネスの分野では、本格的なオペラであるとか、あるいは寄席、写真展など、本格的なイベントを実施しています。

このような取り組みによって、従来のメインターゲットであったファミリー層に加えまして、とくに最近では、シニアを含めたお客さまの層の拡大を図っているところです。

日本 ①集客向上に向けた取り組み

イオングループ共通のセールとして、「イオン ブラックフライデー」を実施しています。国内だけではなく、実は今年は海外、ベトナムでもブラックフライデーセールを大々的に展開しまして、非常に大きな成果が上がってまいりました。

インドネシアでは、まだブラックフライデーという習慣がまったくありません。ですから、イオンモールの専門店ゾーンでは、昨年(2017年)は実施しなかったのですが、直営の「イオン インドネシア」でブラックフライデーセールを実験的に実施し、一定の成果が上がりました。そのため今年(2018年)の11月は、ぜひインドネシア(のモール)でも実施していこうと思っています。

一昨年(2016年)になりますけれども、イオングループとして初めて(ブラックフライデーの)取り組みを行いまして、マスコミにも大きく取り上げられたことで非常に大きな話題となりました。このブラックフライデーセールの期間中は、昨年は専門店売上が前期比で20パーセント伸びたのですが、それにさらに上乗せするかたちで(2017年のセール期間中も売上が)伸びました。

このようなお客さまの消費意欲を喚起する施策を、今後も積極的に展開してまいります。

【圧倒的な地域No.1モールへの進化】日本 モール事業 2017年度既存モールリニューアル①

そして次のページですけれども、こちらが今、私どもが大変力を入れているところです。集客施策に加えまして、積極的な増床リニューアルを進めています。今年度(2018年2月期)で言いますと、昨年(2017年)7月に「イオンモール常滑」(愛知県常滑市)において、平面駐車場を活用し、シネマ棟を新たに増床オープンいたしました。

11月には、「イオンモール甲府昭和」(山梨県中巨摩郡昭和町)を増床リニューアルいたしました。とくに、このイオンモール甲府昭和は、駐車場として利用していた敷地の南側に、既存棟と接続するかたちで増床棟を新設しまして、既存棟を含め、全体の80パーセントとなる146店舗のリニューアルを実施しました。

もともと、このイオンモール甲府昭和は、増床前においても地域一番店ではありましたが、今回、アパレルを中心に旬のテナントさんを誘致することができまして、増床後の面積は従来と比べて1.4倍になり、売上は1.7倍と推移をしていまして、圧倒的な地域No.1店になることができました。

ご参考までに、この(2018年)1月1日からちょうど昨日(1月10日)までの専門店売上は、前年比で200パーセントと、ものすごい勢いで推移をしています。このような取り組みを今後も積極的に展開していきたいと思っていますし、今年は宮崎の増床オープンを計画しています。

宮崎も同様に現状、地域一番店ですけれども、これを圧倒的な地域一番店にしていくということです。

【圧倒的な地域No.1モールへの進化】日本 モール事業 2017年度既存モールリニューアル②

そして、その他のリニューアルとしては、表のとおり、全体として今年度は12モールでリニューアルを実施いたしました。

2016年度(2017年2月期)ならびに当第3四半期までにリニューアルを実施した店舗は33モールありますが、リニューアルした店舗の専門店売上は、前年同期比で105.4パーセントと、全体平均をかなり上回る増収となっています。ですから今後とも、積極的なリフレッシュ、鮮度を保っていくということを行ってまいりたいと思います。

【圧倒的な地域No.1モールへの進化】日本 モール事業 2017年度新規モール

次に国内の新規モールです。計画どおり5モールをオープンしていまして、内容については資料のとおりですが、今日はこの中でとくに「イオンモール松本」(長野県松本市)における、ハピネスモールの取り組みについて少しお話をしたいと思います。

イオンモール松本におけるハピネスモールの取り組み

次のページですが、松本市には「健康寿命延伸都市」という都市構想があります。健康寿命を伸ばしていく、そのような都市を目指して、単なる身体の健康づくりにとどまらずに、人と社会の健康づくりに取り組み、文化的なイベントも大変熱心に行なっている都市です。

私どものイオンモール松本も「地元の元気を応援します!」と、このようなコンセプトにしまして、モールウォーキングやイベントホール「セントラルコート」などでのオペラや美術作品の展示会、地元の医療機関が監修した健康テーマに合わせた公開講座など、このようなことを展開しており、ハピネスモールへの取り組みを本当に毎日実施しています。

このイオンモール松本を、私どものハピネスモールのモデル店と位置付けています。今後、全国のモールで独自の取り組みを展開をして、「イオンモール=ハピネスモール」ということで、これを1つのブランディングに結びつけていきたいと考えています。

【都市部における成長機会の獲得】日本 都市型ファッションビル事業 2017年度新規店舗

次はオーパに関してです。オーパは少し残念ながら、第3四半期まで当初の計画から大分下振れをして苦戦をしています。トピックスとしては、この(2017年)10月に新生オーパの1号店となる「高崎オーパ」(群馬県高崎市)をオープンしています。この高崎オーパは有力セレクトショップや、こだわりのメニューを取り揃えたカフェ・レストランを集積しています。

今まで高崎にはなかった、洗練されたライフスタイルを提案するファッションビルとしてオープンをしています。このオーパ高崎の開業は、駅前活性化の起爆剤として期待をされていまして、とくに2階のメイン入口が、市が建設したデッキによってターミナル駅、高崎駅の西口と直結しています。この2階のメイン入口では、高崎市と共同でさまざまなイベントを企画していまして、行政とともに駅前の活性化に取り組んでいくところです。

【都市部における成長機会の獲得】日本 都市型ファッションビル事業 2017年度既存店リニューアル

また、オーパについては、既存の5店舗でテナントの入替えを実施し、またゾーニングの変更等によるリニューアルを行なっています。そして、「秋田オーパ」(秋田県秋田市)は2017年2月に営業を終了した「秋田フォーラス」をまさにリニューアルするかたちでオープンいたしました。こちらは建物の大半を再利用しながら、耐震性能を向上させる「リファイニング工事」という工法で内外装・設備を一新しました。これまで、モールとしては採用されたことがなかった初めての取り組みになります。

建物をそのまま活かすかたちで、一部を取り除いて建物自体の軽量化を図ったり、また補強をしたりという、リファイニング工法を取り入れ、コスト面でも通常のスクラップアンドビルドに比べ、かなりコストパフォーマンスの高いリニューアルをいたしました。こちらも、行政とともに駅前の活性化に向けた取り組みを行っています。

オーパ全体の業績としては、従来ターゲットとしていた、いわゆるヤングファッション。これ自体が本当にダウントレンドが続いています。そのため、従来ファッション中心の業態であったところを、ファッショナブルなライフスタイル提案するかたちのビジネスモデルに変革していくということで、私どもも相当危機感を持って取り組んでいるところです。

駅前立地・都市型の立地を活かしたかたちで、このバリューを極大化していく方策を、不動産視点、デベロッパー視点で、ゼロベースで議論をしているところです。「ライフプラン会議」と読んでいますけれども、イオンモールの社長以下全役員、そしてオーパの全役員が、だいたい月に1回か2回のペースでオーパの既存店について1件、1件、店舗のライフプランを徹底的に見直して議論しています。

このような会議を進めていまして、優先度の高いところから手を打っています。そして、その成果も着実に出てきているという状況にあります。また、(建物の)ハード面でも相当傷んでいる店舗もまだまだ数が多いものですから、とくに既存店のリニューアルに今後も力を入れて取り組んでいきたいと思っています。

ESGの取り組み①

話題を変えまして、次のページはESGへの取り組みです。昨年(2017年)10月の第2四半期の決算説明会でもご報告しましたけれども、GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人が採用する2つのESG指数(MSCI ジャパンESGセレクト・リーダーズ指数、MSCI 日本株女性活躍指数/WIN)に選定をされました。

環境・社会・ガバナンスと、このような配慮を測る年次のベンチマークでもある「グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク」においても、弊社は最上位の評価(Green Star)をいただいたということで、対外的にも一定の成果がありました。

ESGの取り組み②

次のページになりますけれども、最近のESGに対する取り組みを申し上げると、電気自動車、あるいは、プラグインハイブリット車の普及促進のために、モールにEV充電器の設置を進めています。既に国内外で1,000基を超える電気自動車のEV充電器を設置していまして、直近でも追加の設置を進めています。今後は国内外で急速に拡大する電気自動車のインフラとしての役割を担っていくということで、集客につなげてまいりたいと思います。

とくに中国でも、ものすごい勢いでEV化が進んでいますけれども、おそらく国の方針として、当然このようなEV充電器の設置も、商業施設に義務付けられてくるということになると思います。とくにイオンモールの特徴である平面駐車場、広大な駐車場を確保しているという点が、このEV充電器の設置において、たいへんアドバンテージになります。

中国においては、ほとんどの商業施設があまり平面駐車場を持っておらず、地下駐車場がほとんどです。この地下駐車場にEV充電器を設置するためには、膨大なコストがかかります。それに比べ、イオンモールのは平面(駐車場)を多く持っていますので、充電器の設置が非常にスムーズに進行します。実はこのような強みも中国では持っているということです。

その他、京都が主催する2017年「京都市事業者排出量削減計画書制度」など、このような制度において、地域優良事業者として、初めて受賞をいたしました。また、大阪府が主催する2017年「おおさかストップ温暖化賞」においても優秀賞を3年連続で受賞いたしました。今後も最新の技術や仕組みを積極的に導入して、環境負荷の少ない施設で自然と調和した街づくりを推進するとともに、ESGに向けた情報開示を強化してまいりたいと思っています。

ちょうど(2018年)年初の新聞に、商業施設において新たな環境基準を義務付けるというようなニュースが出ていましたけれども、もちろんその基準の詳細は、これから決まってくるということですが、おかげさまで私どもは、かなり先行してその対応をしていますので、その新基準には、既に余裕を持ってクリアできているだろうと考えています。また、基準の詳細が決まったところで、(基準に対する状況を)開示したいと思います。

損益増減明細

こちらは詳細の財務諸表です。以降の資料は(2017)4月の決算発表でご説明しました中期計画と同じものを、ご参考として添付していますので、ご確認いただければと思います。

以上、やや長くなりましが、ご清聴ありがとうございました。