業績の推移

下村隆彦氏:これは業績の推移を表しています。2016年5月期というのは、今期から考えますと前々期になるのですが、売上高(ピンク色のグラフ)につきましては前々期91億5,000万円が、前期は109億3,000万円。今期は140億円を予定しております。

経常利益(黄色のグラフ)につきましては、前々期が3億9,200万円。前期が8億4,300万円。今期は10億円を予定しております。

2015年6月期は、経常利益が4,300万円。この時期、3年前がいちばん当社で厳しい決算を強いられたときでございますが、これがちょうど首都圏へ進出した年でございます。

介護事務と言いますのは、オープン前費用というのが、ちょっとしたホームでも2~3,000万円で、そして開業して1年は、どなたがやられても赤字になります。地域が変わる首都圏の場合は、非常に事業も大きいものでしたので(厳しい結果でした)。詳細には計算していませんが、4億円以上利益を加えました。

そういうところで非常に厳しかったのですが、前期・今期は、首都圏が非常に売上収益に貢献しているようになっています。

当期純利益(緑色のグラフ)につきましては、前々期が2億3,600万円。前期が5億3,600万円。今期は6億円を予定しております。

介護報酬改定の変遷

これはみなさんも関心があるかと思いますが、介護報酬改定の変遷でございます。来年、医療と介護の同時改定が行われます。

前回は2015年に改定が行われました。当初の発表では(改定率は)マイナス2.27パーセントと言っておりますが、実際は処遇改善に(プラス)1.65パーセント。介護サービスの充実ということで、加算要件で0.56パーセント。これらが改定の内容に含まれております。

これは社員の給料など、すべてコストとして消える分野でございますので、実質(改定率)はマイナス4.48パーセントということで、かつてない厳しいマイナス改定がございました。

その時期、弱小業者と言いますか、規模の小さい事業者が倒産に追い込まれるような、大変な時期でありました。

なぜこういうことが起こったかと言いますと、厚労省が会社に資料を請求するのではなくて、ホームに(直接)売上・コスト・収益がいくら上がっているかについて、資料請求をしたんです。

それを、会社を通さずにホームが行政の方へ送りましたので、おそらく10数パーセント。ホーム単体では15パーセントとか、必ず出ます。

私も業界に長くおりますが、(今回の結果を受けて)業界としてもっと会員には、しっかりとPRしていきたいと考えています。今回は、本社経費を引いた利益を、厚労省にすでに送っておりますので、おそらく5パーセントを切った状態になっていると思います。

私がなにを言いたいかといいますと、議会の改定では、有料老人ホーム事業については、あまり大きなマイナス改定はないと読んでおります。

ただ、要支援をどうするかという問題は残っていますけれど、訪問介護・デイサービス・福祉用具等につきましては、訪問介護の場合はよく言われる生活援助は除きますよということですので、こういう分野では、若干マイナス改定が出てくるのではないかと思っております。

2017年6月期 通期業績-1

前期の通期の業績でございます。前々期の売上高91億5,000万円に対して、前期が109億3,000万円。プラス17億8,000万円。19.5パーセントアップ。

経常利益につきましては、前々期の3億9,200万円に対して、前期が8億4,300万円。プラス4億5,100万円。115.0パーセントアップ。

当期純利益につきましては、(前々期の)2億3,600万円に対して、(前期が)5億3,600万円。プラス3億円。プラス126.4パーセントとなっております。

それでは、予算に対してどうなのかと言いますと、売上高につきましては、110億円を予定しておりましたが、実績は109億3,000万円となりまして、マイナス6,900万円。マイナス0.6パーセントとなりました。

当社は売上高をどのように予算化するかと言いますと、入居率何パーセントで見るかということです。私どもは前期、97パーセントで売上高を計算しました。

それがなぜ狂ったかと言いますと、介護事業の売上というのは限度があります。有料老人ホームの場合は、いわゆる定員。100人なら100人。それから入居者さまからいただく、月額利用料と介護保険が100パーセント。50万円もらえるものであれば、100人×50万円×12ヶ月が、売上のめいいっぱいの限度です。

物販などは、季節要因で非常に売れたり売れなかったりということがあるのですが、(介護事業の売上においては)そういう変動要因はないのです。変動要因というのは、入居率・稼働率によって変動します。入居率はあとで申し上げますが、前期も97パーセント維持しました。しかし、入院患者さまが多かったことで、若干稼働率が落ち、売上高は未達でありました。

一方(経常)利益につきましては、(期初予想)7億円のところが(実績で)8億4,300万円。プラス1億4,300万円、20.5パーセントアップとなっております。

純利益につきましても、(期初予想)4億2,000万円のところが、(実績で)5億3,600万円。プラス1億1,600万円、27.7パーセントアップとなっております。

2017年6月期 通期業績-2

ホーム数・居室数は、首都圏で3ホーム、近畿圏で5ホーム、合計8ホーム614室を開設し、ホーム数の合計は38ホーム。運営居室数はが2,706室となっております。

変わったことと言いますか、この期から私どもがやりだした事業として、アッパーミドル~富裕層をターゲットとした高価格帯ブランド「チャームプレミア」の第1号ホームとして「チャームプレミア目白お留山」が、今年2月にオープンいたしました。

売上高は、既存ホームの入居率が97.0パーセント。前年同期が96.8パーセントでございますので、上場来最高の数字を達成することができました。今権威ある業界月刊誌『シニアビジネスマーケット』の統計資料によりますと、97パーセントという入居率は、業界トップでございます。

もう1社97パーセントの会社さまがあったのですが、こちらは500室に満たない会社さまでございますので、2,000室を超える(運営居室数を持ちながら)97パーセントというのは、当社のみと書いております。

2018年6月期 通期予想/ホーム数・居室数の見通し

今期の通期予想でございます。対前期でどうなるかと言いますと、前期の売上高109億3,000万円に対して、今期が140億円。プラス30億6,900万円、28.1パーセントアップを予定しております。

経常利益につきましては、前期の8億4,300万円に対して、今期が約10億円プラスの1億5,600万円、18.5パーセントアップを予定しております。

当期純利益につきましては、(前期の)5億3,600万円のところ、(今期が)6億円。プラス6,300万円、11.9パーセントアップを予定しているところでございます。

2018年6月期 通期業績予想の前提

ホーム数につきましては、前期(に開設したホーム)が8ホームで(合計すると)38ホームでございましたが、今期も8ホーム新規開設をいたしまして、46ホーム・3,214室となります。

それから、ホーム室の居室数につきまして、目新しいこととしましては、2017年2月に「チャームプレミア」第1号がオープンしました。今期、アッパーミドル~富裕層をターゲットとした「チャームプレミア深沢」(世田谷区深沢)、それから「チャームプレミア田園調布」(世田谷区田園調布)、40室がオープンします。

「チャームプレミア深沢」は、2017年8月1日にオープンしました。田園調布は、2018年の4月にオープンいたします。

アッパーミドル~富裕層向けブランド チャームプレミア深沢

今申し上げました、「チャームプレミア深沢」でございます。日本体育大学の女子寮の跡地の有効活用事業でございます。ヒューリック株式会社と組みまして、(当社が)採択されました。

これが、2017年8月にオープンしております。順調に推移しているところでございます。

チャームプレミア深沢 内観写真

この資料右の絵をご覧ください。当社は東京で、アートギャラリーというのを展開しております。東京藝術大学・女子美術大学・武蔵野美術大学とか、東京の美大生のみなさんに絵を描いていただいて、それをホームに展示する。

今まで関西では、資料品を集めて展示していたのですけれど、それはコピー物です。東京のホームは、このホームにしかない学生さんの絵を(展示しており)東京藝術大学さん他の大学さんと契約というか、きちんと大学に了解を得ながらやっております。

若いアーティストのみなさんというのは、発表の場がないのです。なかなか買ってもらうところもないというので、そういう意味で当社は、そういった若いアーティストのみなさんに制作をしていただいて、それを私どもが買い取って、ホームに展示する。

この「チャームプレミア深沢」で、だいたい100点ぐらい所有しております。小さいホームで500万円から、大きなホームで1,000万円ぐらいの予算でやっております。

「チャームプレミア」ご提供サービス

この「チャームプレミア」というのが、これからどうなるか。これをいかに付加価値をつけていくかというのが、非常に大事になります。

今までの普通のホームでしたら、入居者さんが入ってきますと、まずケアプランというのを作ります。その人の身体状況に合わせて、どういうケアをしていきましょうかと(相談します)。しかしここでは、アクティビティプランまではなかったのです。

しかし「チャームプレミア」は、お1人から月額利用料50万円以上いただきます。高いお部屋は100万円ぐらいを予定しております。

そのため、いかに入居者のみなさんにこのホームに入って、日々が楽しい、または生き甲斐がある、充実している生活をしてもらうか。どうすればいいのかということで、個々に合ったいろいろなアクティビティプランを作りましょう(と考えました)。

例えば、「囲碁がしたい」と言ったら囲碁ができる、そういう場所と時間を設ける。

ある女性の方が「1週間に1回は買い物に行きたい」という場合は、きちんと付き添いをして、そういう要望に応える。

それから私どもは、キャビンアテンダント出身のコンシェルジュを、今5人採用しております。居室やロビーで、コンシェルジュがお客さま一人ひとりとお話をさせていただく。

それから、プレミアメニューです。これは、例えばホームの食堂の鉄板でステーキを焼いて、その場で召し上がってもらう。「チャームプレミア目白お留山」では、この間は銀座の有名な寿司職人さんに来ていただいて、ホームで握ってそれを食べていました。

このようなこともやっていますし、あるいは「チャームプレミア深沢」では、食事をしていただきながらピアノとバイオリンの演奏を聴いていただく。そのような試みをしております。

チャームプレミアシリーズのご紹介

これ(資料上部)は「チャームプレミア目白お留山」で、4月1日にオープンするのがこの下の「チャームプレミア田園調布」でございます。

田園調布といっても、けっこう離れています。それでも田園調布といわれるのですが、扇形の中に入っております。私も土地を見に行ったときにびっくりしたのですけれど。

(このとき)田園調布駅で初めて降りました。門をくぐって、本当に数分で現地に着きました。この(立地が)素晴らしいところで、今建築中でございます。私は建築反対にあって(いる状況で)できるのかと心配したのですが、1回説明しましたら、すんなりと(受け入れてくださいました)。

なぜでしょうか。田園調布はけっこう、高齢化が進んでいるのです。そういう方は、どうしても介護が必要になったときに、どこかのホームに入らないといけない。しかし、田園調布を出たくないという方が多いと思うのです。

そういうことも頭の中にありながら、必要だと認めていただいたのではないかと思っております。

キャリアパス制度の再構築・処遇改善

従来から私どもは、キャリアパス制度の再構築と処遇改善に取り組んできたのですが、やっとかたちができました。この一般スタッフ(赤色)というのは、ヘルパーさんです。ここは能力基準を設定して、能力に応じて1等級から6等級にまでランク分けをしました。

これは、筆記テストや技術テストをして、さらにホームでの評価などを総合的に評価して、1等級から6等級に全員をランク分けすることができました。

そしてリーダー(濃いオレンジ色)は、この中から5等級・6等級を選抜して、昇格する。そのリーダーの中で優秀な者が統括リーダー(オレンジ色)になり、統括リーダーからホーム長(薄いオレンジ色)に上がっていく。こういうキャリアパスが、やっとかたちになりました。

当社は、今39ホーム(所持しているの)ですけれど、60ホーム以上がすでに検定しています。私は統括リーダーに言っているのですが、がんばれば本部長の席はいくらでもある。

そういう意味で(新規ホームを)これから開設しないという会社であれば、本部長の席はなかなかないのですけれど、(当社は)がんばったらがんばった分、しっかりと報われる。そういうキャリアパスではないかと思っております。

それから、資料の下に書いているのが、3、4ヶ月ぐらい前に、有資格者の手当あるいは夜勤手当を増額いたしました。

今目指しておりますのが、業界トップの給与水準にもっていこうとうことです。(表の)左上の1年目(22歳)というのが、新卒で入った場合の処遇改善後の年俸で、399万円。当社はボーナスは、3ヶ月分支給しております。

そしてその下が、処遇改善前の給与でございます。

さらにその下が、同業大手A社の、23区内モデルの給与でございます。これは日経新聞に載ったり、ホームページに開示したりしている数字で挙げさせていただきました。

これを見ますと、当社は現在でも1年目・4年目・6年目・8年目のキャリアの中でも、大手A社を上回る給与であるといえるのではないかと思います。

成長戦略:エリア拡大と領域拡大

これは毎回決算説明会でお話ししていることです。数年前は、中長期的に売上高200億円、4,000居室を超える運営をめざし、事業基盤を強化していました。ただ、あとでまた説明いたしますが、「中期的」というよりも、売上高200億円、4,000居室は、目の前に見えてきたと思います。

成長戦略の各項目に基づく基本方針

そして、アッパーミドル~富裕層をターゲットに、中高価格帯のホーム開設にシフトしていきます。今までと違うのは、今までは中間層をターゲットにして、事業展開をしてきたのですが、今後はいたずらに規模の拡大を図るよりも、量から質へ転換していきたい。

これは、今後いろいろな社会情勢あるいは介護保険、そういうものを鑑みまして、質への転換をしていきたいと考えております。そしてその中で、首都圏での展開をさらに加速し、首都圏と近畿圏との売上差をなくして、利益額をできるだけ早く同等にしていきたい。

今でも30ホームと9ホームあるんですが、首都圏の利益率は関西の1.5倍。モノによっては2倍くらいあります。だから、売上を同等にするのはもうちょっと時間がかかりますけれど、利益額はそれほど遠くない時期に、一緒になってもいいのではないかと思います。

それから、CSEの徹底・システム導入。本社集約による人員配置の適正化の実現と書いておりますが、このCSEというのは、当社の造語でございます。Cは「Costomer」。Sは「Share」で分け合う。Eは「Employee」です。

入居者さまとスタッフが(おりますが)、入居者さまができることを自分でやってもらいましょうということです。今まではどうしても、過剰なサービスをしていたんです。

改定したのですけれど、私どもの行動規範が、「入居者さんのありのままの思いを大切にしましょう」ということだったのですが、「ありのまま」というのは、なんでもしてあげる(こと)。

例えば、杖をついて歩いている人をサポートする。そうしたらいつまでも杖をついたまま、もっと悪くなっていきますよね。ですから、そういう人に対しては、自分でできる自立支援を基盤とした介護に転換しようというかたちで、いわゆる介護サービスを見えるようにしましょうと(考えました)。

Aさんという方は、モーニングケアからナイトケアまでのあいだに、こういう介護サービスをしていきましょう。その身体状況に応じて、ケアプランに基づいて、その人の1日のケアの内容を見えるようにしました。

そして、誰が誰を見るんだという、スタッフの業務内容も見えるようにした。これがCSEなんです。このことによって、無駄な人員配置がなくなりました。

それからシステムの導入ということでもう1つ大きなものは、介護保険や請求業務。そういったものは本社に精査センターを立ち上げて、そこで一括でやろうと考えております。

例えば、今はホームで、事務員さんがいろいろ数字を計算して本社に送ってきて、そこで決算をするということになっているのを、もう本社で一括してやろうということです。各ホームに、事務員さんが1人ないし2人います。ホームでの仕事がなくなれば、事務員を削減できます。

いきなりなくすわけにはいきませんので、2ホームを1人で見ましょういうことになれば、今40数名いますから、20人に減らしても1億円以上の人員削減になります。そういったかたちで、いかに適正配置をすることによって、労務費を削減するかというのが今後の課題です。

私は一人ひとりの給料を下げることはできない、上げていこうと(考えています)。しかし、適正人員配置をすることによって、トータルで人件費を削減していきたいと考えています。

当社が目指す4つの「No.1」

その中で、今私どもが力を入れておりますのが、 当社が目指す4つの「No.1」でございます。先行する大手さんを追って規模の拡大を図ってきたのですが、今後はサービスや社員の「質」といった、以下の4つの点で業界No.1を目指していきたい。

まず、競争力No.1。「チャーム・ケアの施設に入って良かった」と思っていただけるような、介護サービスの質で、業界No.1を目指します。

それから、社員力No.1。教育や研修を充実させることで、社員の能力やスキルを高めて、社員力業界No.1を目指します。

財務力No.1というのは、高付加価値のサービスを提供して収益性の高い介護施設を開設・運営し、収益力、いわゆる売上高経常利益率。この利益率を、業界No.1に持っていきたい。

前期が当社売上で、経常利益で割ると7.7パーセントぐらいになります。業界でもそこそこではないかと思っているのですが、これをできるだけ早く10パーセントに持っていきたい。

この10パーセントは、私はそう遠くないうちに実現できると思います。売上がどんどん増えてきて、本部が大きくなってきますと、本社経費率が減ってきます。

前々期は、まだ11パーセントぐらい。前期で10パーセントぐらい。今期で9パーセント台。売上は上がってきますから、本社経費率が下がってきます。そうすると、全体の経常利益を押し上げるということでございます。

2018年6月期~2020年6月期 ホーム開設予定・計画

今期・来期・再来期のホーム開設予定でございます。今期は新規に8ホーム。46ホームで合計3,214室を開設いたします。来期でございますが、来期も新規開設は8ホーム。合計54ホーム。3,759室を予定しております。再来期は(新規開設)10ホーム。合計で64ホーム。4,500室前後を開設する予定でございます。

ここでちょっと見ていただきたいのですが、首都圏が(新規開設)3ホーム(今期)、3ホーム(来期)ときたのですが、再来期は逆転して首都圏が8ホームになっておりまして、近畿圏は2ホーム。

すぐに首都圏にシフトするといっても、もう今動いている案件をやめるわけにはいきませんので、今決まっている案件が再来期になって、やっとかたちと表れてくるということでございます。

再来期は、計画と書いてありますけれど、すでに先ほども言いましたように、60ホーム決まっているのです。今工事をしていて、時期さえも9月ごろと決まっているのです。

図面も(すでに)できている・図面を今描いている・図面は描いていないけれどオーナーと契約している、ということを合わせますと、60ホームがすでに決定しております。そのため、(再来期のホーム数累計)64ホームというのは、計画というよりも、もっと可能性の高い案件だという思っております。

その下(黄色い部分)に書いてありますけれど、新規開設は「量」から「質」へ転換をし、首都圏・近畿圏の良質なエリアを選別し、高価格帯を中心とした開設を進めてまいります。

近畿圏においては、ブランドが今「チャーム」「チャームスイート」「チャームプレミア」とあるのですが、「チャーム」のホームは、近畿圏でのよほど条件が整わない限りやりません。

今案件情報を持ってきている会社さんに対しては、「チャーム」ブランドはやりません。良いエリアだけ持ってきてくださいということで、お願いしております。

中期業績目標(2018年6月期~2020年6月期)

中期業績目標グラフでございます。今期は売上140億円、経常利益1億円を予定しております。来期は売上180億円、経常利益については未発表でございますので、このグラフで想像していただければと思います。

再来期につきましては(売上)210億円、経常利益はこのグラフぐらいになっているのではないかと思います。

もう少し時間があるようですので、最後に今までお話しした中で、今後私どもがどういう取り組みをしていくかということを、さらにくわしく申し上げてみたいと思います。

先ほどから「チャームプレミア」の案件を、重点的にやっていこうかと申し上げました。例えば近畿圏でやっております「チャーム」ブランドは、月額利用料が高くても20万円。平均して17~18万円なのです。

客室の「チャーム」の17~18万円のホームの収益と利益、それから首都圏における40人の「チャームプレミア」のホームの収益を計算しますと、ほぼ一緒か、「チャームプレミア」が若干多いです。

それは、「チャームプレミア」は50万円以上いただきますから、3倍の月額利用料をもらえますので、計算したら多くなる。これは、メリットがけっこうあるのです。

まず、今後の大きな課題としては、スタッフの確保をどうするかがいちばんの課題です。(入居者数が)100人のホームを運営しようと思えば、60人ないし65人のスタッフがいりますが、40人のホームは25、26人いれば十分なのです。

そうすると、半分以下。「チャームプレミア」の場合は、給与も上げられますから、より確保がしやすくなる。

それから、クレームです。100人いれば100人のクレームがきます。40人は40人以上きます。

また、トラブルやリスク。これは虐待にしてもそうですし、転倒リスクなど、いろいろなリスクが日常茶飯事で起こっています。100人のお客さまと40人のお客さまでは、(リスクは)圧倒的に40人の方が少ない。

もう1つ大きなメリットは、100人のホームは、先ほど言いましたように1年目は赤字なのですが、売上とコストが一緒になる、プラスマイナスゼロになる。いかに早く、そのホームの収支を黒字に持っていくかというのが、この企業の根幹なのです。

だいたい「チャームプレミア」の場合は、75パーセントから80パーセントぐらいの入居率。入居しないと、80パーセントから85パーセントぐらいですか。80人から85人入らないと、収支はとんとんにならない。

しかし、「チャームプレミア」はおそらく60パーセントから65パーセント、もっと厳しく言うと65パーセントから70パーセントで、収支がとんとんになる。つまり、65パーセントでしたら、27、28人入れば(よいのですが)うちは85人入らなければだめなのです。

「チャームプレミア」は、お客さまの層は少ないのですけれど、私は収支がとんとんになるのは、「チャームプレミア」のが早いと思っています。

「チャーム」は、「チャームプレミア」をこれからやろうと、けっこう案件がございまして、今10ヶ所以上決まっております。

例えば、先ほど言いました「チャームプレミア目白お留山」「チャームプレミア深沢」に(続いて)2018年4月に「チャームプレミア田園調布」がきます。それから、横浜山手町。家族寮がうちにございます。ヘボン式文字の発祥の地でございます。

それから鎌倉山、杉並区の永福。これも全部、図面になってきています。それから渋谷区の代々木初台。大田区の洗足池。

近畿圏でいきますと、神戸の御影。高級住宅地の中にあります。それから、芦屋です。芦屋は六麓荘というのが有名ですけれど、六麓荘には絶対にできません。

しかし、六麓荘のすぐ近くで当社の有権者のご子息が持っている土地、これを有効活用してほしいということで、今話を進めています。渋谷区の超高級住宅地の中、これも案件としてほぼ確定しております。今合計しただけでも11ヶ所、すでに決まっております。

これが、今後1年2年かけて開設を進めていく。今でも非常に多くの案件が来ておりますので、まだまだこれから開設が増えていく。

ただし、いいもの・収益性の高いものに絞って、これから展開していきます。今後の方針は、「量」から「質」に向けて、そちらに舵を取っていきたいと思っております。

これで、決算説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。