連結経営成績

花﨑浩二氏:それでは私花﨑から、2017年第1四半期決算経営成績について説明させていただきます。

まず2ページ目に、連結経営成績のサマリーを示しております。カラムとしましては、通期予想、上期予想、それからこの四半期の実績、上期進捗率。さらに参考として昨年度の実績値と、対前年に対するアップ率、増減額を示しております。

まず売上高は実績値750億円で、上期進捗率としては46.2パーセント。対前年から2.5パーセントアップ。額としまして19億円の増となっております。

営業利益は160億円。進捗率は34.8パーセント、対前年からは11.4パーセントのダウン。額面としましては20億円のダウンとなっております。これは後ほど説明しますけども、主に研究開発費の増が要因でありました。

経常利益は211億円の実績値。対上期進捗率で40.9パーセント。対前年からは26.3パーセントのアップ。44億円の増となっております。

ここにつきましては、ViiV社からの配当金につきまして、昨年度までは基本的に3月末に受領をしておりましたけども、今年度から各四半期ごとに受領することになりましたので、そのファクターが主要因となっております。

親会社株主に帰属する四半期純利益は160億円。進捗率としまして41.6パーセント。対前年からは27.7パーセントのアップ。35億円の増となっております。

経常利益、四半期純利益は、この四半期レベルでは、過去最高益で経常利益が7年連続。四半期純利益は2年連続という結果でございました。

期中平均為替レートは、右下のテーブルにございますように、それぞれ円安の方向に少しブレております。

損益計算書

損益計算書の説明でございます。

売上高の実績値が750億円で、そのうちロイヤリティー収入。これにつきましてはHIVフランチャイズおよびクレストールからのロイヤリティー収入でございますけども、この四半期で244億円の実績値。上期進捗率で43.2パーセント。対前年からは36億円の増となっております。

売上原価は199億円。49.2パーセントの進捗率で、対前年からは1億円の増でございます。売上総利益レベルでは551億円。対前年からは18億円の増でございました。

一方、販売費・一般管理費は391億円で、上期進捗率からは51.5パーセント、対前年からは38億円の増となっております。

主な要因としましては、研究開発費170億円で、進捗率が61.9パーセント。対前年から44億円で、後ほど詳細に説明をいたしますけども、とくに抗インフルエンザ薬S-033188のグローバル Phase Ⅲ 試験が順調に進んでいるということから、積極的な投資を行った結果でございます。

一方、販売・管理費は221億円で、対予算・対前年からも低めの予算の中でコントロールをいたしました。その結果、販売費・一般管理費トータルでは、51.5パーセントの進捗、38億円の増という結果になっております。

営業利益ベースでは160億円の実績値。進捗率では34.8パーセント。対前年からは20億円の減となっております。ロイヤリティー・収入を除く営業利益ベースでは、マイナス84億円という結果でございました。

一方、営業外収支はこの四半期で51億円という結果でございます。対前年からは64億円の増で、この要因は後ほどご説明いたします。経常利益ベースで211億円の実績値。対前年から44億円の増という結果でございました。

前年比較および増減要因(損益計算書)

続きまして、4ページ目に対前年比較の主な要因ということでまとめて説明させていただきます。

まず、売上原価のところですけども、原価率はロイヤリティー収入を含む原価率レベルでは、対前年同期から0.6パーセントの改善で、これはロイヤリティー収入の拡大が要因でございます。

一方で、ロイヤリティー収入を除く売上原価率では1.5パーセントの悪化になっております。主な要因といたしましては、製品ミックスの影響とともに、ドルテグラビルの原薬の受託が拡大していることがあげられます。

一方、販売費・一般管理費は前年から6億円のダウンで、研究開発費の増加分に対して、この販管費のところを、より厳格にコントロールした結果でございます。

研究開発費は前年44億円の増で、優先度の高いS-033188のグローバル開発が順調に進捗していることを受けて、積極的な投資を行った結果でございます。

この結果、営業利益は対前年から20億円のマイナスという結果でございます。営業外損益は先ほど説明しましたように、ViiV社から受け取っている配当金が、各四半期ごとの受領になりましたので、それによる増。

さらに、昨年度は円高にともなって為替差損が17億円発生しておりますけども、今回はそれほどの影響はないということで、その部分14億円の増になっております。トータルで経常利益が44億円の増になります。

事業別売上高

続きまして5ページ目に事業別の売上高の結果を示しております。

一番上からは国内医療用医薬品でございますけども、この四半期で373億円の実績値。進捗率49.6パーセント。前年からは26億円の減という結果でございます。

一方、海外子会社・輸出関連は66億円の実績値で、上期進捗率は53.7パーセント。対前年1億円の増になります。この中で、米国シオノギは実績35億円で、進捗率が58.1パーセント、対前年からは1億円マイナスでございます。

とくに主力品であった「Osphena」は4月からDuchesnay社との提携を進めておりますけども、実績値としては11億円で、上期進捗率は50.7パーセントという結果であり、事業提携については、順調に推移していると考えております。

製造受託は実績値35億円で、進捗率は44.5パーセント。対前年から9億円ほど増加しておりますけども、主な要因はドルタグラビルの受託拡大でございます。

一般用医薬品は実績値16億円でございました。一方ロイヤリティー収入トータルにおきましては255億円で、対前年から37億円の増でございます。

主な内容はHIVのフランチャイズで、実績値186億円で、84億円の対前年の増加になります。

一方、クレストールは57億円で進捗率52.2パーセントと予想の範囲で推移しております。その他は6億円の実績値という結果で、トータルで売上高750億円。対前年から19億円のアップでございます。

前年比較および増減要因(事業別売上高)

6ページ目に、売上における対前年比較を載せております。

製造受託は、先ほど言ったドルテグラビル原薬の受託拡大でございます。ロイヤリティー収入も説明して通りでございます。

国内医療用医薬品は戦略品目は売上増でございましたけども、一方で、長期収載品の継承を昨年度行いましたので、その関連の売上が出ているということで、ここにつきましては、次のスライドで詳細を説明させていただきます。

国内医療用医薬品売上高

7ページに国内医療用医薬品の売上高を示しております。

まず、この4月から新しい戦略品ということで、「サインバルタ」「インチュニブ」「スインプロイク」についてまとめております。

この3品目の戦略品の合計で、実績値62億円で上期進捗率が53.6パーセント。対前年から18億円の増になっております。

この中で「サインバルタ」は58億円の実績で、上期進捗率、それから対前年とも増加しているとことになります。

後ほど詳細を説明しますけども、日本イーライリリー社と共同で進めている、とくに慢性腰痛症、変形性関節症などの関連での販売を拡大した結果でございます。

また、5月26日に発売した「インチュニブ」は実績値3.6億円で、かなりアクティビティを高めており、すでに上期予想値から上振れております。

「スインプロイク」につきましても6月に予定どおり発売が始まっております。これら3品目に加えて、下に書いている新製品トータルの売上高としましては、102億円で進捗率が51.4パーセント。昨年から13億円のアップでございます。また「クレストール」も121億円で対前年から6.4億円の増でございました。

一方、その他国内医療用医薬品は113億円で、当予想の範囲でしたけども、対前年からは40億円ほど下がっております。この要因としましては、20ページに詳細書いてございますけども、長期収載品関連の売上が減っていること。

それから昨年度、24品目の長期収載品の承継を行いましたので、その部分の売上が減っていることが要因でございます。

以上の結果から、長期収載品に依存しない新薬中心のビジネスにシフトしているということになります。

前年比較および増減要因(国内医療用医薬品売上高)

8ページに前年比較を掲載しております。戦略品目は先ほど説明しましたように、「サインバルタ」が疼痛領域を中心に拡大しているということ。

それから「インチュニブ」「スインプロイク」が、順調に立ち上がっていることが要因でございます。

その他の医療用医薬品も、先ほど説明した長期収載品関連の売上減にともなうものでございます。