業績概要①(連結)

津寺毅氏:こんにちは、成長戦略室の津寺です。本日は当社の決算説明会をご聴講いただき、誠にありがとうございます。

まず私から第3四半期の業績概要についての説明をします。

それでは、業績概要です。第3四半期までの当期の業績は、売上高が330億7,100万円、前年比114.2パーセント。営業利益が18億300万円、前年比96.7パーセント。

経常利益が21億7,100万円、前年比105.5パーセント。そして、四半期純利益が14億2,600万円、前年比131.7パーセントとなり、経常利益ベースでは増収増益でした。

まず全体的な業績概要をお伝えします。売上高の増収は主に店舗数増加によるものです。店舗数は前年同期と比較し54店舗増加しています。

また、既存店売上高前年比は通期で99.2パーセントと前年を下回っていますが、第3四半期だけで区切ってみると、101.1パーセントと1年ぶりに前年を超えて推移をしています。

次に、営業利益の減益は連結子会社の海外事業は黒字化しましたが、引き続き積極出店に伴う開業経費の増加、業容拡大に伴う本社経費などの増加によるものです。

また、経常利益は為替差益が5,900万円発生したため、増益に転じています。最後に、四半期純利益は前年と比較して減損損失や店舗閉店損失などの特別損失が減少したために、経常利益と比較して増益幅が拡大しています。

次に、個別損益概要を用いて説明します。

業績概要②(単体)

左側は物語コーポレーション単体、右側は海外子会社合計の損益概要です。物語コーポレーション単体の業績は、第3四半期の既存店舗売上高は前年を上回り、画通りの結果となり、第1四半期・第2四半期と比較すると回復基調となりました。

しかしながら、利益面については3月の繁忙期に向けたCM制作・実施費用の計上や新規店舗の時期ずれなどによる経費の計画超過も重なり、第1四半期からの計画未達成分を取り戻すまでには至っておりません。

右の海外子会社合計の業績は、物語上海で展開している『蟹の岡田屋』が順調に推移をしていることにより、計画を上回っています。

業績概要③(四半期業績の推移)

こちらの表は売上高・経常利益の推移を四半期ごとに表したものです。営業利益の額、率は、既存店舗の業績の回復傾向により、第3四半期も第2四半期に引き続き改善の傾向を示しています。

業績概要(売上高の対前年増減要因)

こちらの表は、売上高が前年に対して41億2,000万円増加したポイントを表しています。増収の主な内訳は店舗数増加などで41億2,200万円増加する一方、既存店舗全体では2億2,100万円減少しています。

既存店売上高前年比推移(国内・直営)

既存店舗は減収となっていますが、第3四半期においては主力の焼肉部門の既存店がメニュー改定や販売促進による集客増により、前年を上回る売上推移に変わっており、通期における既存店舗全体の減収幅は第2四半期から縮まっています。

出退店状況①(計画と実績)

新店舗の状況です。新規出店45店舗、退店2店舗の純増43店舗となり、期末店舗数は直営、フランチャイズ合わせて413店舗となりました。

出退店状況②(国内・出退店の内訳)

また、出店と退店の内訳として直営店とフランチャイズ店のそれぞれの出店と退店の内訳を表しています。

経常利益(連結)の増減要因

こちらの表は経常利益の増減要因を表しています。増益の内訳は店舗数の増加や海外子会社の増加がけん引要因となっています。表の中の⑪の既存店舗は、売上高回復に伴い、第3四半期決算においては増益となりました。

財務概要(連結)ーB/S・有利子負債の概要ー

次に、財務の状況です。左のバランスシートは、概ね業容の拡大に伴う変動で大きな問題はありません。右は有利子負債と自己資本比率の推移を示した表です。

有利子負債は出店資金の自己資金活用により、48億4,500万円となり、自己資本比率は51.2パーセントとなりました。

業績計画(連結)①(期初計画)

業績計画です。通期計画はこの期初計画からの変更はありません。

下半期の見通し

次のページには下半期の見通しを記載しています。

配当政策

最後に、配当政策です。今期の予想金額は15円増配の70円の予想です。以上が決算概要でした。次に、社長の加治より業績の総括をします。

加治幸夫氏:こんにちは。加治が第3四半期の業績総括をします。よろしくお願いいたします。

トピックス

まずトピックスとして、次の4点を挙げました。1つ目は、4月に134名の新しい仲間を迎えました。中でも、外国人社員は28名と過去最高を迎えることができました。

2つ目は、2年前の3月に新業態として開発した『熟成焼肉 肉源』の2号店を東京六本木ヒルズの向かいに出店することができました。2年間の開発期間をかけ、しっかり熟成をさせた業態として、価値ある2号店であると位置づけています。

3点目は、こ昨年2月に開発した、『網焼きホルモン 源の屋』を『人形町 源の屋』という新しい業態としてスタートを切りました。最後に、一昨年にリニューアルした源氏総本店向山店が『都市デザイン文化賞』という賞を受賞しました。

それでは、1つ1つ詳しくご報告したいと思います。

トピックス①134名の新卒採用

まず、134名の新卒採用に関してですが、過去最高人数の獲得はさることながら、多様性を推進する我が社にとって外国人社員を7ヶ国から28名採用できたこと。

また現在外国人社員の比率は全体の7パーセントにとどまるものの、直近の4年間では10.6パーセントに伸びてきていることに大きな価値を感じています。

今後もこの比率をさらに高め、様々な価値観があらゆる価値観で交差するような化学反応を生み出す社風づくりを目指し、さらなる多様性を推進していきたいと考えています。

トピックス②新業態「熟成焼肉 肉源」2号店のグランドオープン

次に、肉源六本木です。肉源六本木は1号店の赤坂店が軌道に乗り、都心の新しい焼肉ブランドの確立が図れたと判断し、万を持しての開店でした。

六本木は立地特性もあり、外国人や深夜のお客様も多く、その対応として午前4時30分までの営業にチャレンジしています。

肉源で実験をしたり、得たアイディアを郊外チェーンの焼肉キングなどにどんどん反映させていく観点と、これまでになかったインバウンド需要への対応ノウハウを蓄積することを目指しており、今後も様々な実験とチャレンジを繰り返していきたいと考えています。

トピックス③新業態「人形町 源の屋」のリニューアルオープン

続いて源の屋ですが、従前は郊外立地の大型店舗で高投資店舗で成長しました。一方、繁華街の小型で低投資業態の実験店として昨年2月に回転させましたが、正直なところ、思うような集客が図れませんでした。

そこで、同じホルモン業態でありながら、味や品ぞろえやポーションの変更を始め、肉うどんやトンテキという新たな商品の柱の導入や、外の看板・外装の変更も図り、新たな源の屋として再スタートを切りました。

リニューアルオープンの3月16日を境に、約2ヶ月間前後を比較しますと、1日あたり売上は約2倍になりました。しっかり業態化できるよう、今後磨きこみをかけて新たな成長エンジンに育てたいと考えています。

トピックス④源氏総本店向山店が「都市デザイン文化賞」を受賞

最後に、源氏総本店の都市デザイン賞は大変光栄な賞ですが、社内のデザインチームだけで作り上げたデザインの店舗に価値があると考えています。

店舗づくりの開発力が非常に向上してきていることを証明する、大変嬉しい出来事でした。トピックスは以上です。次に、各事業についてご説明します。

焼肉部門業績総括

最初は焼肉業態です。1年ぶりに四半期売上前年比が100パーセントを超えることができました。

原点回帰したメニューとサービスで顧客満足度の向上

4品の名物商品の投入に加えて、肉質の向上、たれの味や火力の改善など、2,980円のスタンダードコースで他社の追随を許さないほどの価値を提供することに焦点を絞って行ってきましたが、業績の趨勢につながっていると判断しています。

満足度が非常に高くなったことに確信を持てるようになったので、今後は販促やCM放送などで集客を図っていきたいと考えています。

ラーメン部門業績総括

次に、ラーメン事業です。ラーメン事業は依然好調で、3年連続で四半期売上高前年比が100パーセントを超えることができています。

オンリーワンフォーマット確立に向けた磨き込み

看板商品である肉そばのこだわりをテーブル上でアピールすることで、丸源ラーメンに対するお客様の理解と共感を得る活動をしてきました。

このことで、期間限定商品の活動をしてきたことや、期間限定商品の磨きこみで業態鮮度を上げることに成功していると判断をしています。

さらなるマーケットの拡大を目指して、現在自社の麺工場であるフードファクトリーで開発した糖質50パーセントカット麺をテスト販売した結果、大変喜ばれたことで今後は全店販売していく予定です。

こんにゃくなどの疑似麺ではなくて、小麦粉を使用しながら糖質を50パーセントカットして今の味が提供できるというのは日本1の麺であると確信しています。

糖質が半分で食物繊維が8倍となり、太さが1.35ミリ、44パーセントの加水率という、私たちが突き止めた黄金比率の糖質カット麺を今後の大きな武器にしていきたいと考えています。

お好み焼部門業績総括

次は、お好み焼き事業です。3四半期ぶりに客数で前年比を超えるところまできました。

お好み焼専門店としてのフォーマットづくり

単価を単純に下げたのではなく、単品注文のお客様の比率をもっと上げ、お好み焼き屋としての業態確立を図ろうということです。

ステーキ、鉄板、お好み焼きの食べ放題業態ではなく、あくまでもお好み焼き屋として足元商圏のお客様の気軽な利用動機をもっと掘り起こすべきであり、それがお好み焼き業態の肝であると考えるに至り、3品の名物商品の開発。

また、お好み焼きという食べ物は元来女性や学生やお子様に好まれてきた食べ物であるという原点に戻って学生の宴会促進なども始めました。

単品と食べ放題との適度なバランスを保ちながら、まずは再来店の客数が伸びることを今後の戦略にしていこうと考えています。

ゆず庵部門業績総括

最後に、ゆず庵です。2四半期連続で四半期売上高前年比100パーセントを超えることができました。

収益力向上を図ったフォーマット改善の推進

メニューの改善、改廃、串揚げという新しい味のカテゴリーの新規投入、サインやコルトンのリニューアルで新規客の獲得を図りながら、全体としては収益性がかなり上がってきました。

さらには、店舗サイズを少し小型にした新タイプの開発なども行いました。少し小さいタイプのゆず庵は、厨房やフロア動線などの見直しも同時に行ったことで、大変収益性の高い店舗となりました。今後は新プロトにしようと考えているところです。

海外(中国)事業「蟹の岡田屋総本店」の出店推進

最後に海外、中国・上海事業です。中国・上海事業は会社そのものが黒字化の達成になったのを大きな力とし、さらに上海で展開を進めています。

すでに上海では有名店となっており、模倣店もかなり出回るようにもなってきています。上海地区におけるブランドの確立をさらに急がなくてはならないと考えています。

大変集客力のあるデベロッパーから出店依頼が舞い込むようになっており、出店条件なども有利に進めていける今が展開のチャンスであると考えています。以上がこの第3四半期の私からの営業の総括です。

ご清聴ありがとうございました。