連結損益計算書
山木一彦氏:これまで行ってきた具体的施策内容について、国内外のマーケット別にお話ししたいと思います。家庭用商品では従来中心としてきた商品は苦戦いたしました。
このような状況を打開するため今期においては国内「ふえるわかめ」のブランド強化、リケンのノンオイルドレッシングの中でも中心商品の「青じそ」と「中華ごま」。これにつきまして「天才調味料」「いろんなものに使えますよ」というように、汎用性を訴求したキャンペーンを展開してます。
当社の改良剤は、分子蒸留法を使って天然原料から作った乳化剤が中心でございます。
アプリケーションセンター(APセンター)と、その原料をもっているマレーシアを活用し、日本で培ったビジネスモデルであります、お客さまに提案して採用していただくということ。いわゆるソリューションビジネスを海外成長エンジンの中心戦略として、さらに発展させていきまして拡大していきたいと思っております。
伊東信平氏:2017年3月期の連結決算の概要をご説明申し上げます。弊社でいう81期になります。
売上は871億、為替のマイナスが32億あり、カバーできずに減収となっております。利益のほうですが、もともと営業利益は64億、経常利益は61億、当期純利益は42億という当初計画でございました。
これに対して上期に自己株取得費用、あるいは海外の関係会社の製造設備減損損失等々発生いたしまして、上期に下方修正してございます。
営業利益は1億増の65億、経常が57億、当期純利益が34億という下方修正いたしました。
ここにありますように、営業利益70億、経常利益64億、当期純利益43億と、当初の計画を達成してございます。
また営業利益の70億は17年ぶり、経常利益の64億は16年ぶりの最高益の更新でございます。当期純利益は前年に引き続いて最高益を更新いたしました。その結果ROEは6.8パーセントというかたちになっております。
業績推移(2012/3月期〜2017/3月期)
これは直近6年間の業績の推移、売上・営業利益・経常・当期純利益を表しております。
当社の中期経営計画で利益体質の強化と言ったところに取り組んでおります。80期・81期、営業利益・経常利益・純利益ともにその成果が表れているということでございまして、引き続き今期中計の最終の年ですが、ぜひ計画を達成していきたいと考えております。
セグメント別売上高/営業利益
次はセグメント別にどうなのかということでございます。まず国内食品事業・国内化成品その他事業ですが、国内食品事業は582億、対前年で10億の増です。
中身を見ますと家庭用が若干の苦戦ということです。これは「ふえるわかめ」であったり「素材力だし」、あるいは「オイル入りドレッシング」といったところが好調ではありました。
しかし「ノンオイルドレッシング」あるいは「わかめスープ」といったところの苦戦があり、対前年では減収となりました。
食品改良剤であったり化成品改良剤については、引き続き堅調に推移いたしました。業務用食品においては冷凍海藻が引き続き2桁の伸びということで堅調に推移しております。
加工食品用原料等におきましては、健康・機能素材であったり、ビタミン、あるいはマイクロカプセルといったところが売上的には順調にきてるというところでございます。
国内化成品も対前年で2億増ということで堅調に推移しました。
一方、営業利益ですが、13億増の67億、国内化成品も2億増の6億ということで売上以上の収益が改善されています。
これは創業の差益も獲得はしているのですが、あわせて粗利率改善といったところにも取り組んでいます。
品目整理であったり、あるいはローコストプロダクションの推進、あるいは低収益事業の見直しといったことや、販促費の効率的活用といったところが功を奏し、収益では大きくプラスになっております。
一方、海外の売上は237億の23億のマイナスです。改良材事業・食品事業それぞれマイナスでは現地通貨で増収です。
一方、営業利益につきましては対前年で4億のマイナスです。改良剤事業については原材料の高騰といった影響であったり、青島福生食品で行っている食品事業については、前期で起こったようなマイナス要因であるビジネスモデルの転換によって減益というかたちになってございます。
営業利益の増減要因
これは営業利益の増減要因でございます。ここにある通りでございますが、先ほどご説明したローコストプロダクションといったところが反映され、大きく利益のところに効いているということかと思います。
連結賃借対照表
連結の貸借対照表です。資産合計は1,096億で5億の増です。この流動資産のところ、とくに現金および預金のところ37億円というふうに大きく増加してございます。
現金及び預金では、このうち新株予約権権利行使に伴って19億7,600万円の増加。負債および純資産では理研ビタミンにおいて自己株式を660万株取得いたしました。
そのうち330万株を償却いたしました。自己株式の購入資金のうちに220億円借入金で調達したために資本構成が大きく変化しまして自己資本比率が67.7パーセントから48.7パーセントになってございます。
連結キャッシュ・フロー計算書
連結のキャッシュ・フロー計算書です。営業活動によるキャッシュ・フローは81億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは30億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは18億円の支出ということで詳細については、ここにあるとおりでございます。