業績の概要
笠原俊幸氏:決算説明資料に従って説明いたします。業績の概要です。売上高は1兆2,374億円で、前期比3.3パーセントの減収。
営業利益は2,386億円で、前期比14.4パーセントの増益です。
経常利益は2,421億円で、前期比10.1パーセントの増益です。
税引き後の純利益は1,759億円で、前期比18.2パーセントの増益という結果です。
主に円高による売上の目減りで減収になっていますが、販売数量は伸ばしていまして、2桁の増益を達成しています。
いくつかの指標を書いていますが、投下資本利益率(ROIC)は14.0パーセントで、ROEは8.5パーセントになっています。1株当たりの税引き後の純利益は413円でした。
株主配当金は年間で前期比10円増配の120円を予定しています。それから期末の純資産額は2兆1,900億円、1株当たりの純資産額は5,002円という結果です。
決算の主要項目
決算の主要項目ですが、設備投資額は1,456億円。減価償却額は930億円。それから期中平均の為替レートですが、海外子会社が12月決算です。
用いられている1月・12月の平均レートで言いますと、108円80銭で国内会社の4-3月の平均は108.04円、USドルでいずれも約12円。10パーセントの円高という結果です。
セグメント別売上高と営業利益
次は、セグメント別の売上高と営業利益です。営業利益ですが、トータル営業利益は2,386億円で14.4パーセントの増益です。各セグメント、全セグメント増益を達成してます。
中でも500億円を超える営業利益を計上している3つのセグメントがあります。塩ビ・化成品531億円、半導体シリコンが559億円、電子・機能材料が552億円です。
セグメント別売上高と営業利益(構成比)
それから2桁増益のセグメントですが、塩ビ・化成品が19パーセント増、機能性化学品が22.2パーセント増、半導体シリコンが19.4パーセントの増と大きく利益を伸ばしています。
そのセグメント別売上高と営業利益を下に円グラフで示しています。
営業利益の構成比が500億円の営業利益を出した3セグメントと共に、20パーセントを超える構成比となっています。
セグメント別設備投資額と減価償却額
先ほどの設備投資額と減価償却額をセグメント別にブレイクダウンしています。
設備投資1,456億円の中で、一番大きな投資額が塩ビ・化成品で572億円。こちらは米国シンテック社のエチレン工場に対する投資で、まだ建設途上ですが、こちらが主なものです。
それから半導体シリコンは昨年よりも若干減少して149億円です。それから電子・機能材料は381億円と昨年よりも大きく増えています。
この内容は福井県武生地区に新設しているマスクブランクスの工場に対する投資、それから中国の湖北省に光ファイバー用プリフォームの工場を新たに建設していまして、新興したところです。これに対する投資をしています。
それからフォトレジストですが、台湾に新たな工場の建設を開始しています。その辺に対する投資が主です。
それから減価償却額はトータル930億円で昨年より74億円減少しておりますが、このうち海外子会社のシンテック社他、海外子会社の換算する際のレートが円高で53億円分減少しています。
シンテック社の業績
シンテック社の業績の概要を記載しています。こちらは2016年12月期になります。売上高は26億2,700万ドル、前期に比べますと、1パーセントの増収となっています。
増収幅は少ないですが、売上数量は大きく伸ばしています。しかし、原料安の製品安といいますか、価格面で価格が下がっていまして、伸びが小さくなっています。
それから経常利益が3億8,500万ドル、こちらは19パーセントの増益です。円に換算すると419億円の経常利益です。それから純利益が2億5,500万ドル、16パーセントの増益という結果です。
決算については以上です。2018年3月期の業績予想ですが、今の時点では未定とさせていただいてます。概略は以上です。