2017年3月期第3四半期決算説明会

竹内洋氏(以下、竹内):みなさま、こんにちは。セブン銀行の竹内でございます。本日はお忙しい中、ご参加ありがとうございます。それではさっそく、説明資料に基づきまして説明させていただきます。

ハイライト

まず、2ページ目でございます。ハイライトになります。

単体・連結とも、当第3四半期につきましては増収増益ということで記載させていただいております。連結の書き方が少し違いますけれども、後ほど数字細かくご説明させていただきますけれども、増収増益ということで着地しております。

それから、配当政策でございますが、期末配当予想を従来の4.25円から4.75円、年間で9.00円になりますが、こちらに増配をいたします。

損益状況(単体・連結)

3ページ以降で、数字のところを説明させていただきます。

まず、セブン銀行単体でございますけれども、(スライド)左側になりますが、第3四半期で、経常収益につきましては2.5パーセント増の858億円、経常利益につきましては0.7パーセント増の304億円、純利益につきましては4.1パーセント増の209億円となっております。

単体の中身については、この後説明させていただきますが、全体としましては、ATMの利用件数がやや軟調に推移しておりますが、ほぼ計画通りに推移してるかなと理解しております。

16年度の計画につきましては、当初計画について変更はございません。経常収益で1,138億円、経常利益で395億円、純利益で272億円を計画として進めてまいります。

一方、連結決算につきましても、増収増益となっております。経常収益につきましては923億円、経常利益につきましては289億円、純利益につきましては196億円となっております。

経常利益ですが、前年差異0となっておりますけれども、表示単位未満ということではございますが、なんとか経常増益ということになっております。

連結につきましては、表の一番右側のところでございますが、16年度計画を修正させていただきたいと考えております。単体のほうは計画は修正いたしません。

海外の子会社、北米のFCTI社につきましては、今年の7月からSEIにATM設置するための準備を進めているところでございます。

こちらに関しまして、一部店舗の設置で、こちらの調査とか、全体のネットワーク強化のためのデータセンター、それから、ソフトウェアの投資が先行しております。今期計画に対して少しマイナスの要素が多くなっています。

また、既存ビジネスにつきましても、競争が激化している関係で、企業のほうが少し増えてきております。そのようなことが昨年末までのところでだいたい予想してまいりました。

そのような状況と為替の影響を考慮いたしまして、該当する部分については計画を修正したいと思っております。

新しい修正の計画ですが、経常収益については1,223億円、経常収益8億円のマイナスです。経常利益につきましては4億円マイナスの372億円、純利益につきましては3億円マイナスの253億円とさせていただきたいと思います。

損益状況(単体)

続きまして、4ページ目以降でセブン銀行の単体について、もう少し説明させていただきます。

先ほど申し上げたとおり、経常収益につきましては、第3四半期は858億円、2.5パーセントの増になります。

ATMの受入手数料につきましては、12億円増の789億円となっております。こちら1.5パーセント増です。もう数字が公表されておりますけれども、ATMの利用件数については、少し計画よりマイナスで推移している状況でございます。

経常費用につきましては554億円、19億円のプラスということで推移しておりますけれども、中身のほうはATMの台数増に伴う委託費や業務委託費が増加しているという状況でございます。

経常利益につきましては、304億円で0.7パーセント増になります。こちらの主要計数につきましては5ページ以降で、もう少し説明させていただきます。

ATM事業の状況(単体)

5ページ目をご覧ください。

まず総件数の推移、平均利用件数の推移がございます。まず総件数で申し上げますと、4月から12月までのところでは全体で101.9パーセントで推移してます。こちらについては、当初計画に対しては少しビハインド状態が続いております。

中身ですけれども、これはもう従来から申し上げてるとおりなんですが、有料化している地域、それから地域によっての相互開放の政策を取っている銀行の県につきましては落ち込みが目立っている状況になっております。

施策としましては、現時点では首都圏のATM、とくにセブンイレブンでの設置環境について、1店1店改善を進めております。

今期の反映度合いはちょっと未知数なところはあるんですけれども、まずは確実に平均件数の下落防止、向上に努めていきたいと思っております。

昨年の2月から、マイナス金利の影響ということもありまして、伸びがちょっと鈍化してると認識しております。

この2月は一回りしてくるということもありまして、平均件数の伸びとしましては、「回復してくるかな」と期待をしております。

ただし、この通期に関しましては、広告宣伝等を少し自粛してきたこともあります。当社のATMについての認知度が低下している可能性もありますので、この2月、3月については、効果的な施策を積極的に実施していきたいと考えています。

コンビニATMのニーズはまだまだ高いものと考えております。必要な時に使っていただける環境を整えて、発展できるように努めていきたいと考えております。

(スライド)右側になります。ATM台数の推移でございますが、今期の計画、約1,000台の純増で進めてまいりますが、この計画については、ほぼ計画通り達成できる見通しとなっております。

グループ内外とも、3月までには1,000台プラスを達成できる見込みですけれども、とくにグループ外につきましては、当然ながら台数も重視していくわけですけれども、確実に利益を取れるATMの設置に注力していきたいと思っております。

件数増加も含めまして、ATMの台数の確実な増加は非常に大事な要素だと思っております。引き続きしっかり進めていきたいと考えております。

口座関連の状況

6ページになります。口座関連の状況でございます。

個人の口座の状況は下の通りでございますけれども、おおむね順調に推移しております。

個人ローンにつきましても、12月末で185億円ということで、確実に上がってまいりました。

2月、3月については、Webを中心とした広告を打っていく予定でございます。そのへんも含めて、16年度計画は達成できる見通しと考えております。

また、海外送金につきましては、累計で73万8,000件となっておりますけれども、とくに12月につきましては、過去最高の取引件数を記録することができました。

1月以降も堅調に伸びる、「今期の計画も達成できるかな」と考えております。

個人口座のところで、新しくデビットなども始まっておりますけれども、そのような新しい取り組みも含めて、確実に全体として伸ばしていきたいと考えております。

子会社の状況

続きまして、子会社の状況になります。

まず左側です。FCTIの状況でございますが、先ほど申し上げたとおり、こちらの第3四半期の実績ではございますけれども、年間通して、SEI設置に向けた費用の一部先行投資の影響と、既存のATMの事業の競争激化に伴いまして、収益的には計画を下回る見通しとなっております。

また、ATMの台数がマイナスになってきておりますけれども、こちらは設置先の保有モデル、こちらの台数が主に減少をしております。

設置先保有モデルにつきましては、1あたりの収益・利益とも、大きくないところがございますので、全体として見た場合の経常収益はほぼ計画通りで推移してるところなんですけれども、自社保有モデルのコストがだいぶ増えてきているという流れになっております。

こちらにつきましては、繰り返しになるんですけれども、今年の7月からセブンイレブンへの設置を確実に進めていきたいと思っております。

2017年度につきましては、やや費用先行するものと考えておりますが、18年度以降はですね、収益・利益とも、貢献できるものと考えております。

右側に記載ございますが、インドネシアのATMi社、それから、国内のバンク・ビジネスファクトリー、いずれもですね、事業拡大に向けて邁進しておりますが、決算に対する影響としては軽微なものとなっております。

トピックス

続きまして、8ページになります。改めて当社の事業でこれから取り組んでいくものにつきまして、ご説明させていただきます。

まず左側になりますが、ATMプラットフォーム事業ということで、すでに発表されている部分ではございますけれども、スマホによるATM取引ということで、改めてご説明させていただきます。

こちらにつきましては、今年の3月に「じぶん銀行」、春に「LINE Pay」さんとの新規提携ということで、すでに発表している通りでございます。

まず既存の取引銀行その他につきましては、このスマホの取引ということで、「今まで取り込めなかったお客さまを取り込める機会があるかな」と考えていただいてるというのがあります。

カードの取引よりもスマホのほうが馴染みのある世代も増えてきているかと思いますので、新しいお客さまの取り込み手段として活用できるのではないかと当社も考えております。

このあたりの問い合わせも増えてきておりますので、この春以降さらに拡大できるものと考えております。

また、LINE Payさんみたいに、既存の金融機関ではないお客さまも提携する機会が増えると思っております。

電子マネー等々のチャージのビジネスにつきましては、コンビニの中で非常に親和性の高いものと考えております。

LINE Payさん以外にも引き合いはあるところでございますので、引き続きこういう新しい取引先の拡大に努めてまいりたいと思っております。

右側になります。デビット付きキャッシュカードの発行ということで、こちらもすでに発表しているところではございますけれども、サービスを10月に開始しておりまして、切り替えを含めましたカードの発行につきましては、非常に順調に推移しているものと考えております。

デビットは、各銀行さんが今年に入りまして、かなり多く新しく出してきてるところでしたけども、当社のデビットカードにつきましても順調に発行を進めております。

利用の中身を見ますと、やはりセブン銀行ということもありまして、セブンイレブンでの利用が多い状況になっております。

デビットの利用という意味では、もう少し単価の高いところでの利用を推進したいと思っております。

今キャンペーンも行っておるんですけれども、「まずは使っていただくというのが最優先かな」と思っておりますけれども、全体の収益ということを考えますと、利用金額の引き上げに今後邁進していきたいと思っております。

口座の活性化、とくにデビットのように発行して、口座を使っていただくことで手数料が入るビジネスにつきましては非常に重要なものと考えております。

また、グループでの取引を中心に、グループと連携した利用の拡大も図れるかなと思っております。引き続き、こちらの分野についても努力していきたいと考えております。

第3四半期の決算、それから、今後の取り組みについては以上となります。

配当政策

最後9ページで配当政策についてご説明させていただきます。

今回、期末配当につきましては修正をしたいと考えております。この理由につきまして、「現金による継続的な安定配当ができるように努力する」というのが当社の配当方針でございます。

こちらに基づきまして、セブン銀行の事業基盤そのものに大きな変化はなく、また、一定の利益水準の確保の見通しが立っております。

ただ今説明させていただきましたが、スマホによるATMの取引で新しい案件、取引先が増える見通しも立ってきましたし、決済・口座事業に関しても、デビットサービス等々、新しいものが増えてきております。このような新しい収益機会も増加してくるものと考えております。

以上をふまえまして、株主さまの利益還元としまして、期末配当を50銭増配し、4円75銭として、年間配当を8円50銭から9円ちょうどに変更いたします。

配当性向、グラフになっておりますけれども、こちらの実施後の見通しとしては、42.3パーセントとなる見込みでございます。

全体の説明は以上となります。引き続き通期の目標達成に向けて努力していきたいと考えております。私からの説明は以上になります。