オルバヘルスケアホールディングス株式会社【速報版】
【速報版】オルバヘルスケアホールディングス株式会社 2026年6月期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
Contents
前島洋平氏:社長の前島でございます。よろしくお願いいたします。本日は、お忙しい中、当社グループの決算説明会をご視聴いただき、ありがとうございます。
本日は、ご覧のような内容で進めさせていただきます。
医療機器の国内市場規模
それでは、2026年6月期の業績概要について、ご説明します。
医療機器の国内市場規模は、政府の医療費抑制政策はあるものの、毎年2~3%の成長率で安定的に成長しています。
新型コロナ感染症の影響からも回復し、手術数の増加や新規製品の導入などにより拡大し、2025年度は3兆8,950億円の予測となっております。
なお、2023年の統計では、医療機器の輸入超過額は年間約2兆円にのぼり、国内市場における海外医療機器のシェアの高さを示しています。
近年の市場環境・当社の対応方針
続いて、当社をとりまく環境と、当社の対応についてお伝えします。
世界的なインフレ、円安の影響で、海外製品が多い医療機器の価格は上昇傾向が継続しています。当社では、営業活動の拡大や仕入れ改善等の対策を実施しています。
医療機関では人員不足やデジタル化の遅れに加え、設備投資を控える動きが見られました。新型コロナウイルス対応の補助金等の減少や、人件費や資源価格の上昇等を受け、一部医療機関で経営環境が悪化したことが、その要因と考えられます。
こうした中、当社では、新規ビジネスによる医療業務効率化の提案や、医療機関以外への販売事業にも取り組んでいます。なお、2026年度の診療報酬改定では、前回の0.12%マイナス改定から、今回は2.22%のプラス改定となりました。医療機関の経営改善と、当社の事業環境の改善も期待されます。
2040年に向けた医療体制の変化への対応です。2026年7月3日、厚生労働省より、「地域医療構想策定ガイドライン」が公表されました。
国は、特定の大規模病院への、高度・専門医療の集約、質の高い医療提供体制の維持を目指しており、今後は急性期、高齢者救急、在宅医療・介護連携といった病院の機能分化が進みます。当社の主要顧客である地域の基幹病院に対し、医療機器メーカーとの連携を強化してサポートを継続しながら、総合医療商社の強みも生かし、急性期から在宅介護まで、オールラウンドに対応してまいります。
業績のトピック:当社の状況
続いて、当社グループの業績トピックについてお話しします。
1点目は、主力医療器材事業での営業利益の伸び悩みです。
売上高は順調に伸びましたが、医療機関側の価格交渉が厳しく、利益率が低下しました。具体的には、関西エリアでの顧客獲得により整形外科領域が好調な一方、医療機関の経営悪化により、設備備品更新の先延ばし等が発生しました。新規事業の自動精算機販売については、引き続き好調です。
また、システム投資やセキュリティ関連費用、経営統合に関する一過性費用により、販売管理費が増加し、営業利益が伸び悩みました。
2点目は、SPD事業・介護用品事業での堅調な成長です。
SPD事業では、SPDの契約件数が増加しました。中小医療機関向けの在庫管理システムの販売が好調です。介護用品事業では、主力のレンタル事業が前期比6.9%増と堅調に推移しました。これは、前期開拓した四国エリアの取引拡大も寄与しています。
2026年6月期 連結業績
2026年6月期の連結業績は、売上高1,265億95百万円、営業利益16億79百万円、経常利益16億64百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億12百万円となり、売上高、売上総利益は過去最高となるも、販売管理費の増加により営業利益等は予算・前期共に下回りました。1株当たり当期純利益は、187.67円でした。
【連結売上高】過去推移
直近5年間の連結売上高の実績推移です。
新型コロナ感染症やインフレ・円安の影響等もありましたが、業績は、毎期順調に増加して推移しており、2026年6月期は過去最高となり、6期連続の増収となりました。
【連結営業利益】過去推移
直近5年間の連結営業利益の実績推移です。
近年は利益が伸び悩み、2026年6月期は2期連続の減益となりました。
事業セグメント別 2026年6月期業績
事業セグメント別の売上高及び営業利益をお示しします。
売上高構成ですが、当社の主力事業である医療器材事業が93.0%を占め、次にSPD事業が4.7%、介護用品事業が2.3%となっています。
医療器材事業は、医療現場のトータルパートナーとして事業を展開しています。
SPD事業では、病院内における医療器材管理を総合的にサポートするサービスを提供しています。
また、介護用品事業では、ご自宅での介護をサポートするべく、在宅介護用品のレンタルや販売などを行っています。
2026年6月期 営業利益増減要因
2025年6月期の営業利益と比較した、2026年6月期の営業利益の増減要因をお示ししています。
医療器材事業の消耗品は堅調に増加しましたが、設備備品販売の減少と、人的投資・IT等システム投資に伴う販管費の増加が大きく、マイナスとなりました。
また、全社販管費では、経営統合に関する一過性費用が発生しており、結果として、営業利益は前期比3億円マイナスの16億79百万円になりました。
医療器材事業
医療器材事業の業績ですが、売上高は1,194億53百万円、前期比3.1%増、営業利益は14億66百万円、前期比17.3%減となりました。事業会社別の売上高実績、前期比は、右下にお示ししています。
売上高は増加したものの、仕入れ価格上昇分の価格転嫁が難航したことや、販売管理費の増加などにより営業利益は減少しました。
医療器材事業 消耗品
医療器材事業 消耗品全体の売上高は、1,070億円、前期比3.5%増となりました。
内訳を、3つの商品分類でご説明します。
手術関連消耗品では、手術件数の増加や重点施策としている糖尿病関連製品の販売が順調であり、全体で前期比2.1%増となりました。
整形外科消耗品では、ロボット手術やナビゲーションシステムに関連する消耗品等の販売が好調であり、全体で4.8%増となりました。
循環器消耗品では、不整脈治療に係る新製品の販売が寄与し、全体で4.7%増となりました。
新製品については、心房細動治療に用いられるカテーテルアブレーションの一種であるパルスフィールドアブレーションが挙げられます。
この手法は、熱を用いず高電圧の電気パルスにより不整脈の原因となる心筋細胞のみを破壊するもので、従来の手法と比べて、患者のリスクや身体的負担を低減できる点が特徴です。こうした特性から、近年、治療現場での採用が広がりつつあります。
以上のように、全ての商品分類において売上高は前期比でプラスとなりました。
医療器材事業 設備備品
次に、医療器材事業の「設備備品」ですが、売上高は、142億円、前期比3.0%減、となりました。
人件費等の上昇に伴い病院の経営環境が悪化したことで、設備投資を控える動きが見られ、販売が伸び悩みました。
クリニック向けの自動精算機の販売については、引き続き順調に推移しています。
SPD事業
続きまして、SPD事業の業績です。
既存の受託医療施設における物品管理サービス料金の見直しや、中小規模医療機関向けの在庫管理システム「メディリア」の販売が順調に伸びたこと等により、売上高は60億96百万円、前期比6.6%増となりました。
営業利益は、仕入価格上昇分の価格転嫁や仕入改善により利益確保に努めた結果、1億19百万円、前期比5.0%増となりました。
SPD事業 現状と今後の取り組み
続きまして、SPD事業の現状と今後の取り組みについてご紹介します。
SPD事業では、2026年4月に香川センターを出店しました。今後も、既存センターの移転・拡張を計画しています。中四国エリアでの顧客開拓や、購買価格削減や保険請求漏れ確認等の病院経営サポート提案を推進していきます。
また、自社開発した、中小病院向けの、簡単かつ正確な在庫管理ができる、自主運営型在庫管理システム「メディリア」の広域販売にも引き続き注力します。「メディリア」は、病院の職員様ご自身で運用いただくため、広域に販売を進めることが可能です。YouTubeの紹介動画もありますので、ぜひご覧になってください。
最後に、新会社「エムジェイシー株式会社」の取り組みの紹介です。同業のメディアスHDと共同設立したエムジェイシーでは、2026年7月より医療器材のマスタ整備における、業界課題の解決に着手しています。
現在、医療機器・材料の高度化に伴い製品情報が膨大化する一方、卸業者や医療機関の管理システムは個別化されており、手動入力などによるコスト増加や登録遅延が業界全体の課題となっています。
同社では、医療機器メーカーの製品情報を各システムへ迅速・効率的に登録する仕組みづくりを目指し、医療のDX促進に貢献します。
介護用品事業
次に、介護用品事業の業績です。
在宅医療・居宅介護の高い需要が継続し、前期開拓した四国エリアでの伸びが寄与したこともあり、主力の介護用品レンタルの売上高は前期比6.9%増と堅調に推移しました。
売上高は29億10百万円、前期比4.8%増となり、営業利益は2億45百万円、前期比19.6%増となりました。
介護用品事業 現状と今後の取り組み
介護用品事業の現状と今後の取り組みです。
顧客のフォロー体制を充実させるとともに、デジタルを活用した営業活動を推進し、既存エリアでのさらなるシェアアップを目指します。
さらに、介護施設向けの物品販売やサービス提供を強化し、補聴器販売や車いす修理サービス等も推進します。
また、レンタル利用顧客への物品販売や住宅リフォームの提案など、クロスセルも引き続き実施します。
拠点展開については、2022年の広島県尾道市、2025年の高知県の営業所開設に続き、今後も瀬戸内圏でさらなる新規出店を進めてまいります。
病院から在宅へ、という政府の方針もあり、今後も在宅介護機器事業の継続的な成長を見込んでいます。
配当の状況と今後の配当方針について
続いて、株主還元と収益性分析等についてご説明します。
直近10年間の当社の配当状況と、今後の配当方針についてです。
緑の棒グラフでお示ししている1株当たり配当金の推移ですが、2024年6月期より80円を実施し、2026年6月期も引き続き80円の配当を予定しています。
青の折れ線はDOE(株主資本配当率)の推移です。上場企業全体の平均が2%台と言われる中、当社の2026年6月期末は3.9%と比較的高水準となっています。
また、オレンジの折れ線でお示ししている配当利回りについても、2026年6月期末で4.2%と、こちらも比較的高水準となっています。
なお、経営統合後の配当方針については、確定次第速やかに公表いたします。
現行株主優待 QUOカード
次に、現行の株主優待制度のご紹介です。
優待内容は、表に記載の通りで、1年以上当社の株式を保有頂いた株主の皆様には、保有年数と所有株式数に応じて、表内に記載の額面のクオカードを謹呈しております。
経営統合後の株主優待制度の方針についても、確定次第速やかに公表いたします。
資本コスト・資本収益性 現状分析
次に、当社グループの「資本コストと資本収益性」の現状です。
当社の株主資本コストは、約6%前後と推計しています。ROEから株主資本コストを引き算したエクイティスプレッドは、2~7%程度で推移しています。グラフの通り、資本コストを上回る収益性ではあるものの、本年、ROEは低下しました。
今後、中期計画及び経営統合計画に基づき、成長・発展のための投資を継続しながら、収益性の向上に努めてまいります。
PBR向上の取り組み
次に、当社のPBR向上に向けた取り組みです。
当社の2026年6月末時点におけるPBRは、0.86倍でした。東証スタンダード市場の卸売業の加重平均PBRは0.8倍であり、市場平均を上回るものの、1.0倍を割り込む状況にあります。当社としては、今後PBR1.0倍以上、そしてさらなる向上を目指してまいります。
PBRは「ROE」と「PER」に分解されますが、当社では、PBR向上のためには、特に、「売上高純利益率」と、「期待成長率」の向上が重要であると認識しています。
売上高純利益率については、DX/AI活用等による効率化で生産性を高め、高付加価値な新規事業の育成を進めます。
期待成長率については、海外事業比率の向上や新規事業の育成、積極的なIR活動等による認知度向上を図り、PBRのさらなる向上を目指します。
VISION2030 持続的成長と株主還元の取り組み
次に、中期経営計画の進捗についてご説明します。
当社では、2030年に向けて当社グループが目指す姿である、「VISION2030」を設定しております。「国内最高の医療機器商社になる」、「営業利益の20%を海外から得る」、「30以上の新製品・サービスを世に出す」、の実現に向けての取り組みを進めています。
今後も、医療機関や患者さまなどに、医療・介護サービスが安定的に提供されるようサポートし、クリニック向け自動精算機や、低熱分解型アップサイクルユニットの販売、タイ事業の成長など、新規事業の拡大もはかります。
そして、これらの事業で得た収益から、積極的に株主還元も行いつつ、新規事業への投資等も行い、企業価値の向上に努めてまいります。
あわせて、ディーブイエックス株式会社との経営統合により、さらなるグループの成長・発展を目指してまいります。
現行中期経営計画(2025年6月策定)進捗
こちらは、2026年6月期から2028年6月期にかけての中期経営計画です。
経営統合後の新中期経営計画については、確定次第速やかな公表を予定しておりますが、以降のスライドでは、現計画の進捗についてご説明いたします。
OLBA-DX DX推進室による改革
まず、当社のDXの取り組みですが、2021年にDX推進室を設置し、グループ各社の業務改革を行っています。
現在実施中の取り組みですが、
・生成AIやノーコードツールの利用を拡大しており、日常的に業務で活用しています。ノーコードツールについては、社内での勉強会のほかに、外部のイベントで当社の事例を紹介する機会をいただいています。
・CRMやSFAの構築を進めており、現在実証実験を行っていますが、順次利用を開始する予定です。
・グループウェアについては、2026年9月の本格稼働に向け、現在徐々に移行を進めている状況です。
・また、販売管理システムの刷新プロジェクトも現在進行中です。
そして、DX人材育成のため、e-ラーニング拡充やグループ横断の勉強会の開催、ITパスポート取得の奨励等も行っています。
ロジスティクス・イノベーション
次に、ロジスティクス・イノベーションについてご説明いたします。
物流統合システム「Li-Flo(リフロ)」が、2022年より、順次稼働しており、当期に、グループ全体へ導入が完了する予定です。
リフロは、「在庫管理の強化」、使用期限管理等の「品質管理の強化」、整形外科手術機器などの「貸出業務の効率化」などを目指して開発しました。
バーコード読み取りによる倉庫内での商品ピッキング作業の効率化、納品書出力の効率化、棚卸時間の削減等の効果が、得られています。
また、新岡山物流センターの建設、2027年7月の稼働を目指していますが、業務効率化やBCP対策、新たな物流ネットワークの構築、中四国地域における医療機器供給のハブ拠点形成がその趣旨です。
「医療を止めない」の理念のもと、地域医療を支え、医療機器の安定供給を担うことを目指します。
岡山県倉敷地区における医療機器共同配送(2026年3月~)
次に、倉敷地区における医療機器共同配送の取り組みについてご説明いたします。
本取り組みの背景には、物流の2024年問題やドライバー不足といった課題に加え、医療機器物流における低積載率や非効率の解消という目的があります。
倉敷中央病院を対象に、同業の西日本メディカルリンク株式会社と連携し、共同配送による一括納品や配送ルートの最適化、積載率の向上を目指しました。
この取り組みはすでに成果を上げており、入庫・検品作業の大幅な効率化、車両集約やスペースの有効活用による物流コスト抑制、配送回数の削減を通じたCO₂排出量の低減など、ESGの観点からも非財務価値の創出につながっています。
今後は共同配送を地域的に拡大していくことで、医療機器販売商社全体の物流効率化と、持続可能な物流モデルの構築を目指してまいります。
新規事業① 「テマサック®」販売好調
続きまして、新規事業の紹介です。
1点目は、カワニシバークメドが事業展開している、医療クリニック向け自動精算機、「テマサック」についてご説明します。
会計業務の省力化に努めるクリニック・医院を中心に、自動精算機への要望が高まっています。
「テマサック」は、医療事務に欠かせない診療報酬請求システムであるレセプトコンピューター(レセコン)との連携を実現しており、キャッシュレス決済にも対応し、2025年7月から2026年6月の1年間に、286台の導入が進み、累計導入台数は、1,040台と、1,000台の大台を突破しました。
テマサックは、日本各地のクリニック等に販売しており、販売先の約4割が関東圏となっています。全国の7拠点で販売しており、現時点で、山形県を除く46都道府県にて販売実績があります。
新規事業② 株式会社オルシード
次の新規事業紹介ですが、2025年に当社100%子会社の株式会社オルシードを設立し、低熱分解型アップサイクルユニット「OLSTECH」の販売を行っています。
OLSTECHは、化学反応熱を利用して、ゴミを燃やすことなく、分解するため、CO2の排出は大幅に抑制され、電源も家庭用のコンセントで運転可能です。
医療・介護現場で日々大量に廃棄されるナイロン手袋やおむつ等を、環境にやさしい形で処理できないかという発想から、大阪大学環境安全研究管理センターとの共同研究を経て完成しました。
ゴミの輸送や焼却を行わないことで、環境負荷低減も可能であり、まずは、一般ごみの分解目的で販売を開始し、アパレルや食品業界等、多方面から問合せをいただいています。そのため、医療・介護分野以外での収益機会にもつながっています。
すでに販売実績もあがっており、今後も、販売・納品を加速することで収益拡大を目指してまいります。
新規事業③ 「Babyeets®」
次の新規事業ですが、産婦人科向けの、新生児Live配信&メモリアルムービー作成サービス「Babyeets®」のご紹介です。
ベビーツは、専用カード読み取りの簡単操作だけで、新生児と母親の入院期間中に、ご家族の方が、いつでもどこでもスマホやパソコンから、新生児の映像をリアルタイムに視聴可能なサービスで、退院後にはメモリアル動画を提供します。
出産直後の感動をご家族へ届けたい、そして新生児への愛着形成を促進したい、という思いから開発いたしました。
2024年12月に愛媛大学医学部附属病院で運用を開始し、特許も取得しております。
2026年6月末時点では、全国7施設で運用中です。
スライド内QRコードより、メモリアルムービーのサンプルと、「あいテレビ」様の取材動画もぜひご覧ください。
新規事業④ タイオルバヘルスケア
次に、タイ王国における海外事業の進捗についてご説明します。2023年に、合弁会社の「タイオルバヘルスケア」を設立しています。
タカゾノの全自動錠剤分包機は、大学病院、王立病院に続き、タイ保健省管轄のナコンナーヨック病院への導入が決まりました。この病院は、近代的な医療サービスと、患者の待ち時間短縮を目指し、デジタル化やスマートホスピタル化の取組を進めています。保健省の病院の中でも、特にスマートホスピタルを推進する病院に採用されることは、今後のマーケット獲得にも期待をしています。
また、タイFDAによる医療機器等の承認獲得も、タイオルバの医療機器メーカー的ポジショニングと、販売代理権を狙って継続中です。秘密保持契約の関係もあり、具体的な製品名は控えますが、複数の日本企業の製品をサポートしています。また、そのような申請や承認取得作業費用を収益として、ビジネス化も開始しました。
整形インプラントの販売では、我々が取り扱っているDiOS社の製品が、タイのイノベーションリストに登録されました。この登録により様々な優遇措置を受けることができますが、特に国公立病院でのシェア拡大に注力し、活動しています。
ESGへの取り組み
次に、サステナビリティの取り組みについて紹介します。
当社のESGへの取り組みですが、E、環境の分野では、「OLSTECH」の販売を通じて、地球環境の改善に貢献したいと考えています。
続いて、S、社会の分野ですが、人的資本投資、健康経営、地域社会への貢献に取り組んでいます。
健康経営については、私自身の内科医師としてのバックグラウンドから積極的に推進しており、2026年も「健康経営優良法人」の認定を取得しました。
また、男性の育児休業取得や女性活躍を推進しており、女性向け社外メンター制度の導入や、2030年の女性管理職比率目標19.0%を設定しています。
加えて、病気やケガによる長期の就業不能時に収入の一部を補償する「GLTD制度」も導入しました。
G、ガバナンスの分野ですが、経営の透明性・効率性・健全性を確保するとともに、社員憲章に「いかなるときも、フェアーな競争と取引を心掛ける」を掲げ、社員一人ひとりの倫理意識の向上に努めています。
※女性活躍:現時点での女性管理職比率(9.9%)や、2030年目標値(19.0%)を公表。
※社外メンター:女性社員のキャリア形成を後押しするため、外部メンターによるメンタリング制度を導入(多様な視点を得る、社内ロールモデル不足の補完)。
成長の源泉 人材育成
続いて、当社グループの成長の源泉である「人材育成」の取り組みのご紹介ですが、体系的な人材育成・専門性の習得を目的に、社内教育制度「オルバ・アカデミー」により、個々の社員のステージに合わせたシームレスな学びの場を設定しており、e-Learning講座も拡充しています。
顧客の課題解決に貢献する商品・サービスの提案を行うため、医療・介護を深く理解し、製品知識を持つことを目標としています。
人材教育への投資は、社員エンゲージメントを向上させ、社員の専門性/スキル、マネジメント力の向上により、競争優位性の源泉となるものと考えており、今後も継続します。
両社のパーパスと経営統合後の新体制
ここからは、経営統合と社名変更についてご説明いたします。
2026年9月1日、当社とディーブイエックス株式会社は経営統合を行います。
「ビジネスを通じて、医学・医療・介護の発展に貢献し、国民の健康長寿に寄与する」をパーパスに掲げる当社と、「生命と健康を守る。」をパーパスに掲げるディーブイエックス。
医療の未来と人々の健康を志す両社が一つとなり、「オルバディーブイエックスヘルスケア株式会社」へと生まれ変わります。
新たなグループ名称は、「オルバディーブイエックスグループ」とし、岡山と東京の二本社制となります。
両社統合による『ハイブリッド型ディーラー』への進化
続きまして、両社統合による『ハイブリッド型ディーラー』への進化についてご説明いたします。
当社オルバヘルスケアホールディングスは、中四国を基盤に圧倒的なシェアと網羅的な製品群を持つ『総合医療機器販売業』です。一方、ディーブイエックス社は、関東を中心に心臓ペースメーカなど循環器・不整脈領域に強みを持つ『専門医療機器販売業』です。
この両社が統合し、『総合』と『専門』が融合した『ハイブリッド型ディーラー』へと進化いたします。
関東と中四国の商圏・商材を相互に補完するとともに、規模のメリットを生かした仕入改善や物流最適化を行い、病院経営に不可欠なパートナーを目指してまいります。
経営統合による5つのシナジー効果
続きまして、経営統合による5つのシナジー効果についてご説明いたします。本統合では、『攻め』『守り』『土台』という3つの軸でシナジーを創出してまいります。
まず、事業成長に向けた『攻めのシナジー』として2点あります。
『代理店事業拡大&スケールメリット』関東へ医療器材を、中四国へ循環器商材を相互展開し、全国規模の強固な販売網を確立します。また、調達規模の拡大によりコスト低減と利益率改善を図ります。
『自社製品の販路拡大&医工連携強化』DVx社の自社企画製品である『RAQUOS』やホルター解析、超聴診器などの販路を中四国やタイへ拡大し、修理サポート体制でも連携します。さらに、現場ニーズの共有やベンチャー協業により製品開発力を強化してまいります。
次に、基盤強化に向けた『守りのシナジー』ですが、『物流・在庫の最適化&BCP強化』物流網の統合と新岡山物流センターの相互利用により、有効期限のある医療器材の相互融通で廃棄ロス削減を図ります。あわせて地域依存度の低い、災害時にも安定した供給体制を構築します。
『IT投資効率化とデータ活用(DX)』物流統合システム『Li-Flo』の両社活用を推進するとともに、商品マスタの共有や、販売・物流のIT基盤への効率的な共同投資を進めてまいります。
最後に、組織力向上に向けた『土台のシナジー』です。『知見共有と人材交流による育成強化』専門人材による研修実施や教育コンテンツの相互利用、さらには異なる強みを持つ人材交流を通じて、グループ全体の人材基盤と組織力を底上げしてまいります。
統合シナジーが導く、当社の「強み・弱み」の進化
続きまして、統合シナジーが導く、当社の『強み・弱み』の進化についてご説明いたします。
まず『強みの活用』として、中四国シェアと関東での循環器シェアNo.1という信用を活かし、中四国へDVxの高度な循環器商材を展開します。収益から新規投資への再投資スパイラルを創出し、人材育成やDX投資をさらに強化してまいります。
次に『弱み克服の1つ目』として、卸売特性による低利益率に対し、調達コスト低減と自社開発品比率の向上により利益率向上を実現します。RAQUOSや超聴診器等、DVx自社開発品・総販売代理権保有機器の国内・アジアの販路を拡大してまいります。
『弱み克服の2つ目』として、大都市圏での低シェアに対し、関東に強固な基盤を持つDVxとの融合によりシェアを確保します。オルバの全商材や、約4割が関東圏で稼働する自動精算機や新規ビジネス等の市場展開を加速させてまいります。
創業100年の歴史を経てなお、当社は常に変化を恐れず挑み続けてまいりました。社員教育を成長の源泉と位置づけ、新規事業の創出やDX推進にも取り組んでいます。今回のDVx社との経営統合により、双方の強みと文化を掛け合わせ、新たな成長軌道を描いてまいります。
終わりに
私たちは、新生「オルバディーブイエックスグループ」として一丸となり、さらなる企業価値の向上と社会への貢献に全力を尽くしてまいります。
これで2026年6月期決算レポートのご説明を終わります。ご視聴いただきまして、誠にありがとうございました。
新着ログ
「卸売業」のログ





