H.U.グループホールディングス株式会社【速報版】
【速報版】H.U.グループHD、1Qは全段階で増益を達成し好スタート 欧米市場を中心としたNEUROの伸長が成長を牽引
※当記事は速報版です。数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2027年3月期 第1四半期決算説明
石川剛生氏(以下、石川):みなさま、こんにちは。代表執行役社長兼グループCEOの石川です。本日はお忙しい中、多くのみなさまにご参加いただき、誠にありがとうございます。
はじめに、この度の令和8年熊本地震において被害を受けられたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。また、みなさまの安全と、1日も早い復旧を願っています。
当社では発災後、社内で災害対策本部を設置し、情報収集と迅速な事業継続への対応を進めてきました。滅菌事業および検査事業では、お客さまである医療機関において一部被害が確認されましたが、現時点で当社グループの事業活動および業績に重大な影響は確認されていません。
また、被災された方々に対する支援および被災地の復興に貢献するため、熊本県に義援金を拠出することを決定しました。引き続き、現地の状況を注視しつつ、適宜、追加の支援を検討していきます。
当第1四半期の決算は、5月に発表した「H.U.2030」2.0を公表後、最初の四半期決算となります。先日ご説明したとおり、当社は疾患別戦略に基づき、オンコロジーやNEUROを軸にフォーカスし、グループの成長を目指します。
事業セグメント別では、IVD事業がグローバル成長を加速するとともに、LTS事業とHS事業は国内の医療インフラとして安定稼働し、安定的に利益を生み出す強い事業を目指します。今回の資料は、そのストーリーに沿った説明の枠組みとなっています。
業績については、執行役の長谷川よりご説明します。よろしくお願いします。
エグゼクティブ・サマリー(連結)

長谷川正氏(以下、長谷川):執行役、財務・経営管理担当の長谷川です。私より2026年度第1四半期の決算についてご説明します。まずは、連結のエグゼクティブ・サマリーです。
前年同期比で増収となり、利益はすべての段階で増益となりました。期初の年度計画に対しては、それぞれ25パーセントに近い進捗率であり、純利益は31.5パーセントの進捗率を達成しています。
第1四半期としては、好スタートを切ることができたと考えています。今後は通期の計画達成に向けて、事業環境を注視しながら各種施策に取り組んでいきます。
セグメント別:サマリー

セグメント別のサマリーです。
IVD事業では、NEUROが欧米市場で成長を継続し、前年同期比85パーセントの成長を達成しました。また、CDMOは、前年同期比20パーセントの成長となりました。国内では、「ルミパルス」のベース事業は横ばいで推移した一方、COVID関連は減少しています。
LTS事業では、ゲノム関連検査が堅調に成長し、価格の適正化や固定費削減施策の効果が表れたことで、増収増益を達成しました。なお、昨年度発生したあきる野関連の一過性費用が消失したことも、増益要素の1つとなっています。
HS事業では、滅菌および手術関連事業が価格の適正化などにより増収となりましたが、ケアレックス社の連結除外の影響で、セグメント全体としては減収減益となりました。
セグメント別:対前年差異分析(売上高、営業利益)

売上高と営業利益の対前年差異をウォーターフォールで示しています。
売上高では、NEUROを中心としたIVD事業の増収がHS事業のケアレックス社連結除外の影響で一部相殺されましたが、全体としては増収となっています。
営業利益では、IVD事業におけるNEUROとCDMOの増収による増益がありました。一方、国内での「ルミパルス」の機器設置やCDMOの受託開発に伴う先行費用が発生し、さらにCOVIDや旧来製品の売上減少が影響し、増益が相殺されました。LTS事業は、販売価格の適正化や固定費削減施策の進捗により増益となりました。
疾患別:サマリー

疾患別戦略における進捗についてです。
成長領域であるオンコロジーは、ゲノム関連検査やIVDのCDMO事業の成長を背景に、売上高が13億円増加し、約6パーセントの成長となりました。同じく成長領域であるNEUROは、「pTau217」血液試薬の成長により14億円の増加、約61パーセントの成長を達成しました。
成長領域であるこれら2つの分野がグループ全体の成長を牽引し、全体に占める構成割合も増加しています。今後も疾患別戦略の進捗状況を報告していきますが、引き続きNEUROおよびオンコロジーが成長を牽引すると考えています。
連結経常利益および四半期純利益(対前期比)

経常利益および純利益についてです。経常利益は、営業利益の増益に伴い増加しました。昨年度は持分法による投資損失や為替差損が影響し赤字となっていたため、増益幅が大きくなっています。
純利益については、一部で固定資産の売却益もありますが、主に経常利益の増益が要因で増益となっています。
連結貸借対照表

BSです。資産では、あきる野関連のシステムや機器の減価償却が進み、固定資産が減少しています。一方で、純資産は配当金の支払いや自社株買いが進んだことにより減少しています。
現預金・有利子負債と固定資産の推移

現預金、有利子負債、固定資産の推移を示しています。
スライド左側は現預金と有利子負債の推移を示しており、2026年3月末と比較すると、配当金の支払いや自社株買いにより現預金が減少しました。しかし、引き続き一定のレバレッジを効かせた健全なレベルを維持しています。
右側は、固定資産の推移です。有形資産・無形資産ともに減価償却が進み、固定資産総額は減少傾向にあります。
キャッシュフローの推移(過去3年間)

キャッシュフローに関する内容です。営業キャッシュフローは、事業の成長に伴い増加しています。
投資キャッシュフローは、中期経営計画のキャピタルアロケーションでご説明したとおり、設備投資を厳選しているため抑制傾向にあります。その結果、フリーキャッシュフローは増加しています。
IVDセグメント

ここからは、セグメントごとの説明に移ります。こちらのスライドは、IVD事業に関する内容です。
まず、NEUROは欧米における血液試薬が力強く成長しており、今後も堅調な成長が見込まれます。CDMOでは、中国市場に徐々に改善の兆しが見え始めています。
今後の事業環境変化を見守る必要はありますが、NEUROとCDMOがIVD事業の成長を牽引しており、合わせて前年より34パーセントの成長を記録しています。引き続き、これらの事業が成長の中心になると考えています。
一方、国内の「ルミパルス」は前期比でベースが微減収し、COVIDにおいても減収と厳しい状況が続いています。
利益面では、NEUROとCDMOの増収による増益があったものの、「ルミパルス」の機器設置およびCDMO受託開発に伴う先行費用が発生し、コストが増加したことで増益幅は限定的となりました。
IVDセグメント:NEUROビジネスの進捗

NEUROに関する詳細です。米国や欧米市場において、血液試薬を中心とした安定的な成長が続いています。欧州でのCE-Mark取得も背景に、今後も成長が見込まれます。
また、直近のイベントとして、7月にロンドンで「AAIC2026」が開催されました。今回の学会では、「pTau217」の重要性が広く認知されたと考えています。
当社では今後、ベルギーに加え、日本における試薬の増産準備を進めており、現行の10倍以上の需要に対応可能なキャパシティを確保していきます。また、アルツハイマー病以外も含めた新規項目の開発および販売も進めています。
IVDセグメント:CDMOビジネスの進捗

こちらのスライドでは、CDMOについて詳述しています。既存のCDMOは、中国市場の回復およびグローバル市場の成長に伴い、完成品の出荷および原料供給が回復しています。
新規のCDMO案件では、グローバル市場に加え、中国およびインド市場向けに原料や中間製品の出荷が拡大しています。特にビタミンD試薬原料は、昨年度1年間に「ルミパルス」試薬に使用された原料の約10倍の出荷量を今年度上期に見込んでおり、本格化しています。
昨年度に買収したPlasma Services Group(PSG)は、想定どおりに成長しており、既存パートナーへの紹介を進めるとともに、新規取引に向けた準備も進めています。CDMO事業全体としては、総じて良好な進捗を見せています。
LTSセグメント

LTS事業についてです。全体として、ゲノム関連の伸長と価格適正化が進捗しています。院内に関しては微減収ですが、政策的な一部撤退を行っており、こちらは想定の範囲内の進捗です。以上の結果、院内の限界利益率は改善しています。
これらを踏まえ、利益では、価格適正化に加えて、固定費削減施策と昨年度のあきる野関連費用の消失もあり、全体として増益を達成しました。
LTSセグメント:ゲノム関連ビジネスの進捗

ゲノム関連検査の進捗です。この領域は、堅調に成長を続けています。
まず、昨年度中に新規受託を開始した「ヘムサイト」や「OncoGuide」の項目は、順調に売上が発現し始めており、今後もさらなる受託増を目指します。既存の項目群に関しては、「オンコタイプDX乳がん再発スコア」などが主に伸長しています。
また、当社グループと静岡がんセンターが共同で開発した「ふじのくにHOPEオンコパネル」も、製造販売承認を取得しました。こちらは国内で唯一、日本人のがん症例データを活用して検査レポートを報告する検査システムです。保険適用後は、SRLが全国の医療機関から受託を進めていきます。
HSセグメント

最後に、HS事業についてです。
滅菌・手術関連は、価格の適正化などによって、院内役務を中心に増収となりました。訪問看護は利用者が増加し、増収となっています。なお、ケアレックス社の連結除外により、セグメント全体では減収減益となりました。
以上、2026年度第1四半期業績についてご説明しました。
質疑応答:第1四半期の業績進捗と計画対比について
質問者:第1四半期を振り返った全体感について質問です。一見すると、計画どおりIVD事業もLTS事業も進捗しているように理解していますが、御社の社内計画と比較して、第1四半期における各事業のうち計画を上回ったものや下回ったものがあれば、計画とのズレについてご解説いただけますか?
長谷川:実際のところ第1四半期は、計画としては若干慎重な予測を立てていました。しかし、蓋を開けてみると、基本的にはIVD事業が想定以上に進捗しました。特に、中国を中心としたCDMOの開発やNEUROの伸長が挙げられます。
また、SRLについては売上ではなく、特に利益面で想定以上にうまく回復してきていると認識しています。総じて申し上げると、第1四半期は比較的好調な進捗を示しています。
控えめに業績を見積もっていたものの、実際に蓋を開けてみると、年間90億円という営業利益目標に向けてほぼオン・トラックのかたちで業績を達成することができました。今回については、各セグメントが総じて想定以上の結果を出したという認識を持っています。
質疑応答:ビタミンD試薬の用途と需要動向について

質問者:資料14ページにおいて、CDMOの部分でも触れられているビタミンD試薬について質問です。私の知識が不足しており恐縮ですが、ビタミンD試薬とは具体的にどのような用途に使われるものなのでしょうか?
また、今上期には非常に多くのビタミンD試薬が出荷されるとのことですが、これは一時的な特需のようなものでしょうか? それとも、下期以降も続く構造的な需要拡大と捉えられるのでしょうか?
さらに、通期のガイダンスにこのビタミンD試薬の売上拡大があらかじめ織り込まれていたのか、それともガイダンスに含まれていなかったのかについても、ご教示いただけますか?
石川:ビタミンD試薬は、骨関連の測定に使用される試薬です。この試薬は世界中ですでに市場が存在しており、新しい検査というよりも既存市場において、当社が提供するユニークな特徴を持つ試薬です。
当社は2014年頃に試薬を開発し、現在まで(音声不明瞭)を通じて市場展開を進めてきました。
しかし、普及には課題がある中、これまで取り組んできたがん治療とは異なるアプローチを採用し、既存の(音声不明瞭)の特徴ある試薬を他社へ供給する事例です。新しいCDMOの好例だといえることから、今回ご紹介しました。
そして、この量についてですが、実際にはまだ売上に対する影響は限定的です。ただ、昨年に比べて「ルミパルス」で使用されたり、使用される原料が上期だけで10倍近くの規模となっており、我々が供給している取引先の企業がグローバルに市場展開を進めています。
したがって、売上への影響は上振れする可能性が多少あるものの、もともとこれは想定の範囲内として計画に織り込んでいるものです。
質疑応答:NEUROの競合状況と市場拡大戦略について

質問者:NEUROについておうかがいします。アメリカが非常に大きく伸びているのは、大変良いことだと思います。ただ、私の理解が正しければ、そろそろ競合他社も「pTau217」の上市を控えているように思います。
今期のガイダンスでは、少し保守的にNEUROを見積もられているのではないかと思いますが、その背景にはそのような状況も織り込まれているとうかがっています。「AAIC2026」に関するフィードバックも含め、お考えに変わりがないかお聞かせください。
また、御社は「pTau217」と(音声不明瞭)の双方を用いて計測を行い、陽性・陰性・グレーゾーンに分けるかたちで対応されているかと思います。
しかし、中には(音声不明瞭)を省き、むしろ「pTau217」だけで十分ではないかという議論があるとも聞いています。この点についても、御社の見解をお聞かせください。
現在、御社はセットで提供されていると思いますが、仮に「pTau217」だけで十分であると判断された場合、アメリカでは「pTau217」のみを販売するようにビジネスモデルを変更することは可能なのでしょうか? この点についてもご回答いただけると幸いです。
石川:他社も、この領域で非常に活発に開発や製品上市に向けた活動を進めていることは認識しています。今回の「AAIC」に関しても、そのような話がいろいろと耳に入っています。
しかしながら、私の「AAIC」における一番の実感は、今この市場でのパイをどう取り合うかという話ではなく、市場として拡大する可能性が非常に大きいという点です。そのため、シェアの取り合い云々というよりも、市場をどうやって早く拡大するかが重要だと考えています。
拡大するためには、やはり私たち1社で取り組むよりも、(音声不明瞭)を持つ他社が参入することで市場の規模が拡大し、そのスピードも速まるという点で、非常に大きなメリットがあると思います。その効果に大いに期待したいと考えています。
さらに、(音声不明瞭)なのか「pTau217」単品で進めるのかという議論がありますが、当社はご存知のとおり、すでに米国においてはIVD事業として「pTau217」と(音声不明瞭)を取得しています。
また、当社は(音声不明瞭)が重要な項目だと考えています。(音声不明瞭)に関しても非常に重要だと認識していますが、同時に(音声不明瞭)の「pTau217」単体での需要も非常に大きいと考えています。
米国市場においては、IVD関連製品と(音声不明瞭)としての「pTau217」単品に対する需要が高まっており、これらを組み合わせて成長を支えていきたいと考えています。
ご質問内容については、そのような趣旨で回答としましたが、総じて申し上げると、「pTau217」の需要は非常に大きいということです。
また、私たちとしては市場を注視しつつ、競合との対立ではなく、いかに協力して市場を拡大するかを重視することで、今期の目標としている数字を確実に達成するための努力をしていきたいと考えています。
質問者:第1四半期の着地を見ると、現在は約20パーセントの増収をNEUROにおいて見込まれているようですが、そちらの達成確度が高まったとお考えでしょうか? それとも、さらなる成長を目指せる状況と認識されているのでしょうか?
石川:NEUROについては、特に現時点での需要や傾向が変わることはないと見ており、現在のトレンドが継続するのではないかと考えています。そのため、需要が大きく拡大した場合にも対応できるよう、製造キャパシティの拡大を含めて準備を進めています。
質疑応答:中国市場におけるCDMO事業の回復と診療報酬統一化の影響について
質問者:CDMO事業における、既存部分の回復の持続性についておうかがいします。御社のお客さまと推定されるいわゆるIVDの会社も、免疫に関しては中国で一服感が多少出ているように思います。
第1四半期は好調でしたが、過去の期を振り返ると、良くなったあとに腰折れが発生するといった状況を繰り返している印象もあります。このようなリスクはないと考えてよいでしょうか?
気になっているのは、中国で診療報酬の統一化が間もなく進むのではないかという点です。政府から発表された政策については、数量よりも価格に影響を与えるものと考えています。それによって御社がマイナスの影響を受けることがないのか心配しているため、ご教授いただければと思います。
石川:中国市場の動向がどうなるのかというのは、この1年間ほど、非常に把握しづらい状況が続いていました。
我々は(音声不明瞭)を基に、複数のパートナーからいただいている各フォーキャストの予測精度が向上しているとのことから、私はそれらが非常に信頼できるものと考えています。
今年2月に発表した内容にもあるとおり、その後フォーキャストの数字が実績に反映されてきています。我々としては、現在受け取っているフォーキャストのトレンドが今後も続くと考えており、現時点で大きなリスク要因は把握していません。
質問者:数量が一定程度ある限り、いわゆる診療報酬が下がったことで、御社の試薬原料の値引き要求が来るというリスクはあまりないと考えてよいのでしょうか?
石川:基本的に、当社は直接末端への販売を行っていません。当社の供給については、各社それぞれの契約に基づいています。したがって、先ほど申し上げたフォーキャストにおける大きな数量への影響については、現時点ではそのような情報はございません。
質疑応答:IVD製品「ルミパルス」における設置台数の状況と見通しについて
質問者:IVD事業の「ルミパルス」について、国内では少し減収となっている状況があります。補足資料を拝見すると、国内「ルミパルス」の設置台数が純増減でマイナス30台となっていました。販売のテコ入れなどを検討されていると思いますが、第2四半期以降の見通しについてお聞かせください。
石川:おっしゃるとおり、全体の台数は純減しています。ただし、今回の機器設置に関する投資が第1四半期にはあり、現在は大型機の設置戦略を進めています。
そのため、全体の台数だけでなく、試薬の使用がより多いお客さまへの大型機の設置を進めているところです。同時に、営業の強化にも取り組んでいきたいと考えています。
質問者:マーケットは微増収程度だと思われますが、減収の状況について四半期単位では判断が難しいものの、シェアを落としているようにも見えます。増収に転じるタイミングはいつ頃だとお考えでしょうか?
石川:卸業者さまへの販売タイミングなどの影響はありますが、全体として今年は市場を上回る成長を目指して営業施策を進めています。第1四半期のみに限ると、少し判断が難しいのではないかと考えています。
質疑応答:IVD事業におけるNEURO売上とCDMO供給の展望について

質問者:IVD事業についてうかがいます。資料を見ると、第1四半期のNEUROの売上が36億円で、IVD事業のページでは売上が30億円となっています。

この差額の6億円は、どのような項目から構成されているのでしょうか? CDMOに関係するものでしょうか? 理解が浅くて申し訳ありませんが、こちらは今後拡大が見込まれるものなのでしょうか?
単純に引き算をすると、昨年第1四半期が6億円、当第1四半期も6億円で、横ばいのように見えます。NEUROの売上拡大を見込むにあたり、御社のNEUROおよびそれ以外の6億円部分の今後の展開について教えていただけますか?
石川:この6億円について、説明が不足しており申し訳ございません。36億円と30億円の違いについてですが、30億円は「ルミパルス」のCSFおよび血液試薬の販売金額です。
6億円の差分には、CDMOへ原料などを供給している金額と、「ルミパルス」が出る前に研究試薬として販売していた旧来製品の(音声不明瞭)試薬の売上が含まれています。この6億円は、CDMOの売上と旧来製品の販売実績の合計となります。
今後の見通しについてですが、旧来製品は多少残っているものの、いずれ「ルミパルス」に置き換わると考えています。そのため、この部分の売上は減少していく一方、CDMOとしての原料販売は拡大すると見込んでいます。
四半期ベースではなく1年単位で見ると、現在6億円となっている部分は拡大していくと同時に、「ルミパルス」の売上も増加することを期待しています。
質問者:「pTau217」について、ヨーロッパでは御社以外にも他社2社が確定診断で上市しているようですが、このような企業に提供することも可能性はあるのでしょうか? 詳細については言及が難しいかもしれませんが、可能な範囲で教えていただければと思います。
石川:恐れ入りますが、ご質問の内容を確認します。「このような企業に提供する」というのは、他社2社もしくは他の企業に対して私たちが何かを提供、もしくは供給するという趣旨のご質問でしょうか?
質問者:原料やCDMOとして提供する可能性があるのかということです。以前、中期経営計画の説明会でも質問したかと思いますが、「他社への供給において、CDMOの部分で伸びることはあるのでしょうか?」という質問の続きとなっています。
石川:承知しました。どの会社さまに当社の原料を供給しているかは、申し上げることはできません。ただし、基本的に当社のスタンスとしては、当社が「ルミパス」で使用している抗体などの原料について、どの会社さまに対しても供給する方向で、さまざまな商談や話し合いを進めています。
その中で採用いただいた会社については、試薬がその会社で上市された段階で販売を開始し、それに伴い当社にも原料の売上が発生する仕組みです。
したがって、「pTau217」ももちろん同様ですが、その中で当社の原料が使用されているかどうかについてはお答えできません。ただし、それ以外の項目についても、当社の原料を積極的に供給し、より早くさまざまな項目が検査市場で使用されるような環境を加速させたいと考えています。
質問者:市場そのものが拡大すればウェルカムだ、という理解でよろしいですか?
石川:おっしゃるとおりです。
質疑応答:LTS事業の利益増加要因と値上げ効果について

質問者:LTS事業について質問です。売上高が3億円増えたのに対し、利益が15億円増えています。昨年の9億円の一時的な費用がなくなったことを除いても利益が伸びている点について、もう少しご解説いただけますか?
例えば、ユーザーミックスや不採算取引先の見直しがあったのか、先ほどご解説のあった値上げが効いたのでしょうか?また、がんゲノムについては、4年から5年前には「収益性が低い」とうかがった記憶があります。今回の新しいがんゲノムでは、そのような状況はないのでしょうか?
これらを含め、サービスミックス、ユーザーミックス、値上げの効果、もしくは固定費削減など、これらの点について何が効果的だったのか、ご説明いただけますか?
長谷川:値上げの効果が最も大きいです。これによって限界利益が少し上昇する要因となりましたが、現状ではがんゲノムの売上が限界利益を大きく押し上げる要因にはなっていません。
限界利益を押し上げた要因としては、セールスミックスでもなく、がんゲノムの増収も多少影響はありますが、それほど大きなものではありません。あくまでも、限界利益を押し上げた主な理由は値上げによる効果です。
加えて、固定費の削減が寄与し増益を達成していますが、その中でも一時費用の減少が第1四半期の大きな特徴となっています。加えて、減価償却費がピーク時より減少するなど、固定費側の要素が影響しています。
端的に言うと、値上げ効果が作用したこと、固定費側では一時費用が消失したこと、そして膨らんでいた固定費が少し減少するフェーズに入ったこと、これらの要因が相まって、営業利益の改善につながりました。
質問者:補足ですが、値上げについては去年との段差ですか? それとも、4月から6月に新たに追加的に実施した効果でしょうか?
長谷川:両方だとご理解ください。昨年実施した値上げの効果が今年に現れているだけでなく、今年も値上げの営業施策を進めているため、その効果が第1四半期から発現している部分があります。これらを合わせた結果、値上げ効果が業績の改善に寄与しています。
質疑応答:IVD事業の第1四半期費用およびCDMO事業の進捗について
質問者:IVD事業における当第1四半期の営業利益、および費用について教えてください。 特に、CDMO(受託製造開発)における先行費用が発生したとのことですが、こちらについてもう少し詳しくご説明をお願いできますか?
質問の意図としては、恐らく第1四半期のOPマージンが下がっていると考えていますが、どの要因が特に大きいのでしょうか? また、CDMOの先行費用とは具体的にどのような内容かについて、より詳細に教えていただけると幸いです。
石川:CDMO事業における開発時の先行費用について、これは取引先企業向けに試薬を開発する過程で、売上として発現する前に発生する開発費用を指しています。また、開発に必要な高価な検体などを購入して使用する必要があるため、その費用が先行して計上されるという内容です。
したがって、この部分にはいずれ売上が計上されるため、時期がずれて発生するかたちとなります。
質問者:CDMOに関して、受託項目数自体は順調に増加していくイメージで考えてよろしいでしょうか?
石川:受託の全体の件数としては、数年前のように新規案件を次々と獲得するペースではありません。昨年から今年にかけての純増は1項目ですが、それよりも早く開発を終え、薬事申請や上市、製造フェーズにもっていくタイミングに入っています。
これは案件が取得できていないというわけではなく、むしろそのようなフェーズにフォーカスしながらしっかり進めている段階です。ただ、全体の戦略としては順調に進捗していると考えています。
質疑応答:NEUROビジネスのマージンと価格変動の見通しについて
質問者:NEURO事業のマージンについて質問です。今後のNEUROビジネスのマージンは、今期および来期でどのように推移するとお考えでしょうか? 競合の観点で価格変動などが見込まれている場合、それがマージンにどのように影響するかについても併せておうかがいできますか?
石川:先ほどのご質問にも関連しますが、全体としてNEUROの市場規模が成長することを期待しています。その実現に向け、我々としてもさまざまなパートナーシップを含めて取り組みを進めています。
そのような中で、価格が一部下がることは見込んでいます。そのため、それを織り込んだ今年の計画になっています。
また、市場がどれだけ早く広がるのか、価格がどれだけ下がるのかは、実際の競争の中で決まる話です。ただ、そのような要素があることは織り込んでいます。
質問者:現時点では、まだ価格が下がらずに済んでいるとの理解ですが、早ければいつ頃下がる可能性があると想定されていますか?
石川:現時点で価格は維持できていると考えているため、急激に価格が下がることはあまり想定していません。ただし、下期のどこかの段階では価格が下がる可能性が出てくるだろうと見込んでいます。
質疑応答:LTS事業の原材料費高騰および集荷費用への影響について
質問者:LTS事業についてうかがいます。原材料費の高騰の影響に関して、今期の計画には一定程度その影響が織り込まれていると理解していますが、今期の第2四半期、第3四半期、第4四半期で具体的にどの程度影響が出る見込みか、現時点でコメントいただけることはありますか?
長谷川:特に大きなイシューがあるわけではありません。基本的には、当初の計画どおりに材料費は進捗しているとご理解いただければと思います。
ただし、昨今はベンダーからの値上げ要請が実際にあります。現状は交渉を通じて対応しており、なんとかうまく進めている状況ですが、この点は下期に向けた経営課題の1つだと考えています。
具体的には、値上げ要請がどの段階で現実化するかについては、まだ若干リスクを含んでいる部分があり、この点に注目しています。
また、現状としてはホルムズ海峡の封鎖問題が弊社の仕入原材料等に影響を及ぼす可能性が出てきており、こちらも新たな要素として挙げられます。ただし、現時点でさまざまな試算を行った結果、大きな影響はないと想定しています。
総じて、今期のLTS事業における原材料の購入に関しては、計画で想定している枠内に収まるだろうと想定しています。
質問者:集荷費用に関しても、同じように計画の範囲内で収まるという理解でよろしいでしょうか?
長谷川:第1四半期を通して、集荷費用が計画に対して目立って突出することはありませんでした。基本的に計画どおりに推移しているため、年度を通しても計画どおりに着地すると見込んでいます。
質疑応答:中国市場におけるCDMO事業の安定化について
質問者:中国のCDMOについて、大手4社の現状を見ると、一部で増収しているところもあるものの、全体的には減収傾向が続いているようです。また、中国の企業全体を見ても、大きな回復はまだ見られない状況です。その中で、御社は中国市場でかなり回復が見られているとのことでした。
まず確認したいのですが、御社はセントコア社からがんマーカーを引き取ったと考えると、がんマーカー市場ではそれなりに高い市場カバー率を有していると理解しています。この点について、あるいは他の製品においても同様に高いカバー率を持つという理解でよろしいでしょうか?
石川:おっしゃるとおり、セントコア社からの買収を経て得た事業であり、当社の腫瘍マーカー抗体は、中国市場に限らず、グローバル市場でもスタンダードになっていると考えています。
質問者:ということは、現在のトレンドは突発的にがんマーカーだけが増えたわけではなく、むしろ中国市場が安定化しているシグナルとして見てよいのでしょうか? それとも、昨年の在庫水準が非常に低かったため、それが戻った四半期であると解釈するべきなのでしょうか?
石川:さまざまな角度から情報を分析しており、総合的に判断すると、劇的に市場が成長しているというよりは、当社のビジネスモデルが直接販売ではなく間接的な供給であることを踏まえると、昨年の在庫水準から適正な水準に回復しつつある状況です。
したがって、成長軌道に乗り、ボリュームが再び増加していくのはこれからになるのではないかと考えています。
質問者:とはいえ、ある程度市場が安定化していないと在庫を増やそうという判断には至らないと思います。御社のお客さまから、中国市場が安定化している理由についてなにかコメントを受け取っていますか?
石川:申し訳ありませんが、現時点で具体的なコメントをいただいているかどうかについてはお答えできません。ただし、フォーキャストを毎月更新する中で、複数の会社とその背景も含めてさまざまなやり取りを行っています。
数字が物語っているとおり、安定化しているからこそ、安心して発注できるということだと理解しています。
質疑応答:ビタミンD試薬の現状と質量分析への移行について
質問者:ビタミンD試薬において、「ルミパルス」試薬が非常に増えているということですが、正直に言えばビタミンDは低分子化合物であり、これを抗体で測るのは極めて難しいです。
さらに、ビタミンDはさまざまなタンパク質が付着するため、非常に測りにくいことで知られています。質量分析へ移行している印象がありますが、そうではないと理解してよいのでしょうか?
石川:実は、これはビタミンDの「ルミパルス」試薬が多く売れているというわけではありません。「ルミパルス」で使用している抗体などを含めて、他社のプラットフォームで使用する試薬の供給が増えているという内容です。
現在、なぜこの話題が注目されているかというと、ご存じのとおり、ビタミンDの試薬はすでに世界中で非常に広く普及しています。
「ルミパルス」のビタミンD試薬は、2014年から2015年頃にCE-Mark経由で欧州に供給された際、論文などでも質量分析ともぴったり一致するという点で非常に画期的な製品と評価されたものです。
しかしながら、この製品については単なる性能の問題だけでなく、営業やマーケティングの観点で「ルミパルス」が十分ではなかったことが課題としてありました。現在では、品質や性能に注目して評価いただいたパートナーを通じて供給を行い、グローバル展開が進んでいます。
ビタミンDの測定は非常に難しい項目とされていますが、我々としては抗体ベースで(音声不明瞭)が可能になり、LC-MS(液体クロマトグラフ質量分析)にしっかりと適合した製品が完成した点も含め、非常に良い製品であると考えています。
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