株式会社ぐるなび【速報版】
【速報版】株式会社ぐるなび 2027年3月期第1四半期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2027年3月期 第1四半期決算説明会
杉原章郎氏:おはようございます。代表取締役社長の杉原です。
はじめに、この度の令和8年熊本地震により被災されたみなさま、ならびにご家族のみなさまに対しまして、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
それでは、2027年3月期第1四半期の決算をご説明いたします。
中期経営計画2028~全体像~
まずこちらのスライドは、本年5月に発表しました「中期経営計画2028」の全体像です。
本計画において当社は、「“真の”飲食店のサポーター」をビジョンに掲げ、厳しい事業環境の中にある飲食店に寄り添うB2Bビジネスへの集中を図ることとしています。
具体的には、「飲食店経営プラットフォーム」としての機能を拡充するため、こちらのスライドに記載の5つの事業戦略を推進していきます。
これにより、顧客からの当社に対する認識を、従来の「集客メディア」一辺倒から総合的な「経営サポーター」へと転換させる『提供価値の変革』、そして中長期的な成長の礎となる『飲食店ネットワークの拡大』を図ります。
その第一歩として、計画初年度である今期は、B2Bビジネスの原動力となる「伴走型営業体制」の強化を中心とした戦略投資を実行しています。
サマリ
それでは、戦略投資の進捗も含めた第1四半期のサマリーをご報告します。
まず、今期の最重要施策である「営業体制の強化」は、概ね計画どおりに進捗しています。
中核となるフィールドセールスは、今期計画していた採用を第1四半期に完了しました。また、インサイドセールスについても、上期中に採用を完了する見通しであり、中期経営計画の実現に向けた良好な立ち上がりとなりました。なお、人員増強の成果は、今期後半から顕在化させていきます。
業績については、売上高がARPUおよび店舗数双方の拡大により、好調に推移しています。
費用面においては、全社的なコスト管理の徹底に加え、業務の効率化などを背景に飲食店支援以外の領域において採用を一部見送ったことなどから、想定を下回る水準でコントロールしています。
なお、通期の連結業績予想については、一部費用の期ずれなどを踏まえ、期初発表から変更はありません。
決算概要
次に、第1四半期決算の概要です。
売上高は、主力のストック型サービス売上の拡大が牽引し、前年同期比9.6パーセント増の33億7,000万円となりました。
他方、営業損益については、戦略投資の影響などから、1,200万円の損失となりましたが、赤字幅は想定より縮小しての着地となりました。
また、四半期純損益については、第1四半期において投資有価証券売却益4,700万円を特別利益として計上したことから、2,400万円の黒字となりました。
飲食店支援領域における主要なKPIについては、こちらのスライドに記載のとおり、いずれも前年同期を上回って推移しています。
連結損益計算書
損益計算書は、スライドに記載のとおりです。
売上高内訳
続いて、売上高の内訳についてです。
まず1点、今期からの変更点があります。従来「飲食店販促サービス」としていた売上区分を「飲食店支援サービス」へと名称変更しました。これは、飲食店に対する提供サービスの領域が販促支援から業務・経営支援へと拡大している実態を反映するとともに、中期経営計画に掲げる「提供価値の変革」を踏まえ、今後のさらなる領域拡大を見据えたものです。なお、こちらは名称のみの変更であり、集計範囲に変更はありません。
これを踏まえ、各区分の実績をご説明します。
まず、飲食店支援サービスにおいては、伴走型サポートの観点から年間契約型の受注に注力した結果、ストック型サービス売上が、想定を上回る二桁成長と好調に推移しました。
プロモーションについては、省庁・自治体向け案件を中心に前年同期を上回りました。
関連事業の増加については、主に厨房機器販売店「テンポスぐるなび」の売上が伸長したことによるものです。
このように、すべての区分が揃って前年同期を上回り、売上全体では、9.6パーセントの増収となりました。
原価・費用内訳
次に、原価・費用の内訳についてご説明します。
まず、売上原価については、固定資産の積み上がりに伴う減価償却費の増加や、売上拡大に伴う外注費の増加などにより、前年同期を上回りました。
販売費及び一般管理費においては、飲食店支援事業強化のための増員により人件費が増加したほか、システム賃借料や新規加盟の見込み客づくりのための広宣・販促費が、それぞれ増加しました。
しかしながら、全社的なコスト管理を徹底した結果、販管費全体としては微増にとどめています。
連結貸借対照表
貸借対照表については、スライドに記載のとおりです。
中期経営計画の実効性を高めるため、デット・エクイティ・レシオ、自己資本比率、そして手元流動性、これら3つの財務指標を総合的に勘案したバランスシートマネジメントを推進し、「資本コストの低減」と「財務の健全性」の両立に取り組んでいます。
施策進捗:メディア・会員サービスの強化
ここからは、施策の進捗についてご説明します。
まず、「メディア・会員サービスの強化」については、需要サイドにおいて、楽天ID連携会員数が引き続き順調に拡大しています。また、供給サイドであるネット予約に対応する店舗数についても、増加基調を維持しています。これは、加盟飲食店のネット予約設定を支援するオンボーディング活動の強化などが奏功した結果です。
こうしたネット予約サービスを支える需給両面の土台を一層強固なものとすると同時に、ユーザー会員向けロイヤリティプログラムである「幹事ランク制度」の活性化や、アプリの強化、ユーザーインセンティブの向上などを通じて、「楽天会員にとって、最も利便性・利得性の高いメディア」を追求していきます。
これらの取り組みにより、Webサービスの潮流に左右されない盤石かつ安定した送客メディアを構築します。
施策進捗:エージェント事業の確立(新サービス)
次に、エージェント事業における新サービスをご紹介します。
当社が確立を目指すエージェント事業は、深刻化する人手不足の中、「店舗運営のすべての業務を抱え込むのではなく、適切にアウトソーシングを活用する」という、新しい飲食店経営モデルを支えるものです。
今回、世界最大級のMEOツールを持つ「Uberall(ウーバーオール)」と連携し、AI検索時代に有効な「サイテーション管理商品」の提供を開始しました。
このサービスは、飲食店が「楽天ぐるなび」を更新するだけで、ネット上の多様なメディア情報を自動で最新化、統一できるというものです。具体的には、当社が提供する「 Google ビジネスプロフィール運用管理」の仕組みをベースとし、飲食店が「楽天ぐるなび」に掲載した最新の公式情報を「 Google ビジネスプロフィール」と連携した上で、さらに「Uberall」を通じて、多様なメディアと一括同期します。
このサービスにより得られる効果は大きく2つあり、1つ目は「MEO対策」です。 ネット上の店舗情報が統一されることで、 Google からの情報信頼スコアが高まり、ローカル検索やマップでの露出拡大につながります。
そして2つ目が、「AI検索」におけるレコメンドの最適化です。AIが情報を収集する際、情報が一貫している店舗を「信頼できる店舗」として認識するため、ユーザーに対する優先的なレコメンドが促進されます。
このように、飲食店にとっては情報管理の手間をほぼゼロとしつつ、今後拡大が見込まれるAI検索対策までをカバーできるサービスとなっています。
施策進捗:エージェント事業の確立(運用代行系商品)
この「サイテーション管理商品」のローンチと合わせ、販売拡大のためのキャンペーンを展開したことから、運用代行系のエージェント商品を利用する店舗数が一段と拡大しました。
今後は、エージェント領域を「マーケティング活動」から、飲食店の「経営資源に関する領域」へと広げると同時に、サービス運用の面において、生成AIを段階的に導入することで業務の効率化を推進します。
これにより、個々のお店に寄り添う「サービス価値の向上」と、「対応店舗数の拡大」を同時に実現し、『エージェント事業』を第2の収益の柱へと引き上げていきます。
2027年3月期 方針・通期業績予想
次に、通期業績予想についてご説明します。
中期経営計画の初年度となる2027年3月期を、当社は、戦略的な投資を断行し「Jカーブ成長の礎」を築く重要な1年と位置付けています。
具体的には、飲食店支援領域における営業体制の増強や、新規加盟のリード獲得のためのトスアップパートナーの拡充などに約10億円を戦略的に投じ、中期的な飲食店ネットワーク拡大の素地を整備します。
第1四半期の営業損失については、冒頭でご説明したとおり、全社的なコスト管理の徹底に加え、業務の効率化を背景とした飲食店支援以外の領域における一部採用の見送り、ならびに採用コストをはじめとする費用の期ずれなどから、想定していた赤字幅より縮小しての着地となりましたが、通期の業績予想に変更はありません。
これは、期ずれした費用が第2四半期以降に計上される見込みであることに加え、営業体制はもとより全社的な事業運営体制の強化に向けた柔軟な採用活動や、機動的な戦略投資を継続していく方針であるためです。
中期経営計画2028
今期については、集中的な戦略投資により一時的な赤字計画となりますが、これを起爆剤とし、来期以降の売上高・利益双方の成長力を高めていきます。
そして、最終年度である2028年度には、これまでの延長線上では決して到達できない売上高189億円、営業利益13億円を必ず達成する所存です。
最後に~中長期ビジョン~
最後に、あらためて当社の中長期ビジョンについてお伝えします。
中期経営計画の実行を通じて、まずは、これまでの延長線上とは異なる新たな成長を遂げつつ、次なる飛躍への強固な礎を構築します。
その上で、2029年度以降は「指数関数的な成長」を実現し、外食に関わる深くリアルな情報をどこよりも網羅する「飲食店情報ネットワークNo.1企業」へと進化します。
さらには、当社独自の情報資産に基づくデータ駆動型の価値提供を通じ、時代と共に変化する社会課題の解決に真摯に取り組んでいきます。これにより、当社の根底にある「日本の食文化を守り育てる」という創業の想い、そして、「食でつなぐ。人を満たす。」というパーパスを体現し、持続的な企業価値の向上に邁進する所存です。
みなさまにおかれましては、引き続きご支援とご指導のほど、何卒よろしくお願いします。
よくある質問と回答
<質問1:施策進捗について>
質問:「中期経営計画2028」で取り組むとする「新規加盟獲得に向けた営業活動量の拡大」および「営業プロセスにおけるAIの有効活用」について、現在の進捗状況を教えてください。
回答:「営業体制の強化」とともに、順調に進捗しています。
営業活動量については、新規契約に関する商談数が順調に増加しており、それに伴い当第1四半期における新規加盟店舗数も良好な水準で推移しています。また、既存加盟店に対するクロスセル・アップセル提案も前期並みを維持しており、新規と既存でバランスの取れた営業活動を展開できています。
営業プロセスにおけるAI活用については、今期より「営業向けAIエージェント」の全社展開を開始し、まずは商談前の事前調査での活用を推進しています。先行して積極活用している営業スタッフからは、商談準備にかかる時間の大幅な短縮に加え、受注率の向上という具体的な成果も確認されています。
足元で増強が進む営業体制のもと、AIエージェントの精度向上とさらなる活用を図ることで、新規加盟獲得を一層加速させ、中期経営計画に掲げる「飲食店ネットワークの拡大」を実現していきます。
<質問2:業績予想について>
質問:上期の営業損失予想6億3,000万円に対し、第1四半期は1,200万円の損失にとどまりましたが、業績予想は据え置かれています。上期・通期ともに当初計画より赤字幅が縮小する見込みはないのでしょうか。
回答:今後の進捗次第で当初計画よりも赤字幅が縮小する可能性はあります。 第1四半期に見込んでいた費用の一部が第2四半期以降に計上される見込みであることに加え、営業体制はもとより全社的な事業運営体制の強化に向けた柔軟な採用活動や、機動的な戦略投資を継続していく方針であることから、現段階では据え置いています。
一方で、並行して全社的なコストコントロールの徹底を進めています。これらの取り組みにより、最終的に赤字幅が縮小する余地はあると考えています。
<質問3:新サービスについて>
質問:スライド10に記載されている「Uberall(ウーバーオール)」との連携商品について、当社ならではの独自性と、飲食店にとっての具体的なメリットを教えてください。
回答:手間なく、低価格で店舗情報を一括管理できる点です。 Uberall社が提供する多彩な情報管理機能のうち、「飲食店の手間をゼロにする」ことを最優先とし、店舗情報の一括同期に特化した機能に絞り込むことで、低価格でのご提供を可能としました。
また、当社の持つ「楽天ぐるなび」の掲載情報と連動した Google ビジネスプロフィールの運用管理の仕組みをベースとすることで実現した連携であり、その結果、飲食店側での新たなデータ入力やシステムの専門知識が一切不要となる点が、大きな特長です。
足元の状況としては、販売拡大に向けたキャンペーンが奏功し、導入店舗数は順調に拡大しています。今後は、本サービスを既存加盟店へのクロスセル商材として展開するだけでなく、新規加盟提案の際の有効なドアノックツールとしても積極的に活用していきたいと考えています。
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