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株式会社ケイファーマ4896

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医薬品

ケイファーマとは

福島弘明氏(以下、福島):みなさま、本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。株式会社ケイファーマ代表取締役社長の福島です。それでは、2026年12月期第2四半期の決算についてご報告します。よろしくお願いします。

最初に、会社の概要をご説明します。ケイファーマの「K」は慶應の「K」をいただきました。当社は慶應大学医学部発のスタートアップベンチャーです。我々はiPS細胞を活用した技術を基盤に事業を展開しており、特に中枢神経疾患領域にフォーカスし、アンメットメディカルニーズの解消を目指しています。

経営理念・経営方針

慶應大学の創立者である福澤諭吉先生はアントレプレナーシップを説き、また初代医学部長の北里柴三郎先生は実学の精神、すなわち「人のために尽くしなさい」ということを説いています。この2つを受けて、当社は「医療イノベーションを実現し、医療分野での社会貢献を果たします」を経営理念に掲げています。

会社概要

会社概要です。当社は2016年11月1日に創業しました。あと数ヶ月で10周年を迎えます。本社はスライド右の写真にある六本木のTri-Seven Roppongiというビルの6階に所在しています。

研究所は湘南iParkにあります。もう1つラボがあり、信濃町の慶應義塾大学病院横にある総合医科学研究棟の8階に位置しています。

会社概要|主要メンバー

スライドはボードメンバーおよび取締役についてです。上部の3名が創業者にあたります。

事業概要|iPS細胞の医療応用への可能性

iPS細胞は、山中伸弥先生が世界に先駆けて発明されたものです。山中4因子と呼ばれる4つの遺伝子を細胞に導入すると、すべてiPS細胞になります。iPS細胞はもともと受精卵に近い細胞です。当社では、このiPS細胞を神経領域に特化した技術を用いて神経細胞を作り出します。その一部の神経幹細胞を移植することで、再生医療や細胞治療医療という新しい分野に取り組んでいます。

さらに、iPS細胞の技術を応用して、創薬に挑戦し、新たな薬を見つける取り組みも行っています。この分野を「iPS創薬」と呼び、これら2つの領域を事業戦略の主要領域としています。

2026年12月期中間期の主なポイント

今回の中間期の主なポイントをまとめたものです。本日の発表のサマリーは以下のとおりです。

iPS創薬事業では、「KP2011」、すなわちALS(筋萎縮性側索硬化症)を対象とした創薬を展開しており、国内ではフェーズ3に向けた準備が順調に進んでいます。これには、PMDAとの事前相談や治験届の提出に向けた取り組みが含まれます。

「KP2021」は前頭側頭型認知症(FTD)を対象とした創薬です。FTDはアルツハイマー病に次いで多い認知症とされています。「KP2032」が対象とするハンチントン病については、フェーズ1/2試験に向けた準備を進めているところです。

特にFTDを対象とする「KP2021」に関しては、PMDAとの事前相談や治験の具体的なプロトコル策定を含め、着実に準備を進めている段階です。

2つ目の再生医療事業についてです。「KP8011」(亜急性期脊髄損傷)の企業治験については、すでに発表しているとおり、治験に使用する細胞に関しては、当社ではそのような施設を持っていません。そのためCDMOであるニコン・セル・イノベーション社に技術移譲(テックトランスファー)を進めている段階です。また、治験プロトコルの策定も進行中です。

「KP8031」(慢性期脳梗塞)については、大阪医療センターと提携し、治験の準備を着実に進めています。

事業開発については、ALS治療薬「KP2011」が海外において複数の製薬会社と提携交渉を進めている最中です。また、当社独自でFDA(アメリカ食品医薬品局)にコンタクトを取り、Pre-IND段階で臨床試験実施に関するコメントを得るステップを進めています。

2026年度 中間期損益状況

中間期の損益状況についてです。各開発パイプラインは全般的に計画どおり進捗しています。ただし、販管費は期初の想定より減少しています。

開示した業績予想の範囲内で推移しているものの、通期見通しの修正については、第3四半期の実績を踏まえて検討したいと考えています。

2026年度 中間期財政状況

財政状況についてです。「現金及び預金」は、研究開発費や人件費、その他運転資金の支出によって減少しています。

開発パイプライン

開発パイプラインです。上段はiPS創薬事業で、先ほど触れたALS、FTD、ハンチントン病、その他の疾患が含まれています。下段は再生医療で、亜急性期脊髄損傷が一番進んでおり、他の事業がその後に続いている状況です。

開発パイプライン|治験結果まとめ(iPS創薬事業 KP2011)

iPS創薬事業の進捗状況についてです。開発パイプライン「KP2011」の試験において、医師主導治験フェーズ1/2a試験を実施し、安全性、忍容性、有効性が確認されました。主な結果として、安全性および忍容性では、16mgの最高用量まで投与可能であることが確認されました。

また、実薬を投与していないプラセボ群と、薬を投与している実薬群を比較したところ、実薬群のほうが症状の進行を7ヶ月間遅らせる可能性が示されています。

開発パイプライン|新製剤開発(iPS創薬事業 KP2011)

これをもって、当社は国内開発をアルフレッサファーマ社と共同で進めています。以前は徐放錠剤を使用していましたが、粒がやや大きく、1日1回服用すれば一定量が溶け出して効果が持続するものの、飲みづらいという課題がありました。特にALSの患者さまは嚥下障害があり、飲み込むことが難しい状況のため、新製剤に変更しました。

新たな徐放顆粒製剤は、飲みやすい粒状で袋入りとなっており、一般的な風邪薬にも見られる形状です。この製剤へ変更した上で、臨床試験を進める戦略に切り替えています。

開発パイプライン|グローバルな特許戦略(iPS創薬事業 KP2011)

出願した特許は、ロピニロール塩酸塩という化合物です。この化合物はもともとパーキンソン病の治療薬として特許が取られていましたが、その特許の存続期間はすでに終わっています。しかし、ALSに特化した用途として2017年に特許を出願しました。現状では、カナダやアメリカ、EP(欧州全般)、インド、日本で特許が査定を受けて成立しています。中国に関しては現在、最終審査中です。

開発パイプライン|進捗状況(iPS創薬事業 KP2011)

進捗状況についてです。先ほど述べたとおり、製剤を変更する場合もありますが、患者数が少ない場合に特別な扱いを受けられる希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定の申請手続きも並行して進めています。特許で守られている期間とオーファンドラッグに指定されている期間で、それぞれ独占的な開発や販売が可能になる手続きです。

海外展開に関してですが、先ほどお伝えしたとおり、FDAとPre-INDミーティングを実施しました。その際、我々の質問に対し、開発計画について「これで問題ない」「結果次第では承認のステージに進める」との回答を得ることができました。

開発パイプライン|進捗状況(iPS創薬事業 KP2021、KP2032)

スライドは、FTDという疾患とハンチントン病についてそれぞれ検証を行った結果です。特にFTDに関しては、国内でのフェーズ1/2試験の準備を進めています。

この病気に対する治療薬は、現在のところ世界中でまだ1つも開発されていない状況です。そのため治験の計画を立てること自体が非常に難易度が高く、時間を要しています。ただし、計画がほぼ固まったため、これから臨床試験に向けた準備を本格的に進めていく段階です。

開発パイプライン|進捗状況(iPS創薬事業 その他開発パイプライン)

iPS創薬およびその他のパイプラインについては、スライドの記載のとおりです。

今回強調したいのは、スライドの一番下の部分です。これまで神経変性疾患、例えばアルツハイマー病やALSなどといった神経が徐々に機能を失っていく病気に取り組んできました。それに加えて、領域が近い精神疾患、例えば統合失調症など、現在でも十分な治療薬がない状況に対しても取り組んでいます。

我々はこれらの開発を目指し、統合失調症のプロジェクトに参画し、当社独自のプロジェクトを立ち上げました。現在、創薬を進めながら候補化合物を臨床段階に移行させる計画を進めています。

開発パイプライン|iPS細胞を使った細胞移植治療の臨床研究・治験の状況(2026/6 時点)

再生医療についてご説明します。スライドは、山中先生がよく使用されている図です。iPS細胞を活用し、パーキンソン病の治療用に神経細胞に変化するよう開発したものを、パーキンソン病患者の被殻に移植します。今年2月19日に厚労省部会で了承され、その後薬価も設定されました。厚生労働大臣の承認を得ており、実際に患者さまの下に届く見込みです。

もう1つは重症心不全に対する治療です。こちらは、大阪大学の澤先生を中心としたクオリプス社が開発したものです。一方、パーキンソン病治療については住友ファーマの製品ですが、いずれも厚生労働大臣によって承認され、その後薬価も設定されました。このように、iPS細胞由来の治験が進み、ついに承認される段階に到達しています。

当社も神経幹細胞を用いて亜急性期脊髄損傷の治療に取り組んでおり、これは後ほどご説明しますが、臨床試験で良好な結果が出ました。『Nature Medicine』に関連した論文を発表し、現在多くの質問を受けています。

開発パイプライン|脊髄損傷とは

スライドは脊髄損傷とは何かをイメージで示したものです。脊髄損傷は国内で年間約6,000人が発生していると言われており、最も多い原因は交通事故です。イメージとしてはスライドの左側にありますが、ラグビーのスクラム時に前列の選手に力がかかり、第5・第6頚椎、つまり首の骨が折れると同時に中の脊髄も切れてしまうケースです。

これまでの長い医学の歴史の中では、一生全身麻痺が治らないとされてきましたが、これをどうにか治せないかと、中村先生や岡野先生が25年以上にわたり研究を続けてきました。そして今回、再生医療による細胞移植によって脊髄をつなぎ、機能を回復させる試みが行われています。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|治療法

脊髄には血管が周囲にあります。背骨の中に髄があり、そこには血管が通っており、栄養分や酸素が行き渡らなければ活動できませんが、傷ができると免疫系の細胞が集まります。その結果、炎症が起こり腫れるのです。このような状態で細胞を移植しても、移植した細胞は集まった免疫系の細胞に攻撃され、機能しなくなります。

しかし、炎症は通常2週間から3週間ほどで落ち着き、人の体は安定します。その安定した段階を亜急性期と呼び、この時点で細胞を移植します。そうすることで細胞が定着しやすいことがわかったため、まずは亜急性期の対応を目指し治験を実施しました。

どうすれば脊髄が回復し、機能が改善するのかについて、メカニズムを解説したビデオを作成しましたので、ご覧ください。

(動画始まる)

移植された神経前駆細胞は、主に3つの働きを持つと考えられています。

1つ目は、神経前駆細胞が栄養因子を分泌し、周囲の神経組織を保護・修復するとともに、軸索の伸長を誘導することです。2つ目は、神経前駆細胞が神経細胞へと分化して周囲の神経細胞と結合し、新たな神経回路を形成することです。そして3つ目は、神経前駆細胞がオリゴデンドロサイトへと分化し、新たな髄鞘を形成して軸索を覆うことで、神経伝達の機能を向上させます。

このように移植された神経前駆細胞が、失われた神経機能を補い再生させ、神経伝達が回復する結果、脊髄損傷によるさまざまな障害が軽減されます。私たちは、脊髄損傷患者の障害された神経伝達を、iPS細胞を用いて回復させる世界初の脊髄再生医療に取り組んでいます。

(動画終わる)

開発パイプライン|脊髄損傷に対する神経前駆細胞移植による機能回復のメカニズム

サマリーとして、先ほどのビデオにあった内容のイメージをご説明します。スライドの一番左側にあるように、まず神経がつながります。次に、移植した細胞が神経に関係するタンパク質を発現し、それにより周りに残っていた細胞を刺激して機能回復を促します。この現象は、Trophic EffectsまたはTrophic Actionsと呼ばれます。

最後は、Myelinationという、髄鞘が神経伝達を早めるために形成されるプロセスについてです。先ほどのご説明のとおり、この髄鞘形成においてもiPS細胞を利用できることがわかっています。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|ヒトiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた臨床研究開始

臨床試験についての実施方法をご説明します。本試験は大学で行われたもので、CiRA(京都大学iPS研究所)で作製した臨床用の細胞を使用しています。これを大阪医療センターで分化誘導し、神経の移植用細胞を作製しました。品質や安全性については十分に確認し、問題のない細胞を冷凍保存しています。

その後、この細胞は東京の慶應義塾大学に移送され、適した患者さまが見つかった際に使用されます。移植が実施された約1ヶ月後からは、東京の西のほうにある国立病院機構村山医療センターで、約1年間にわたるリハビリケアを受けていただく流れになります。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|ヒトiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた臨床研究結果公表

実際には、スコアAとされる最も重症の患者さま4名が臨床研究の対象となりました。正常な方をスコアEとしていますが、どこまで回復できるかが今回の結果です。

一番の目的は、安全性の確認です。移植した細胞が異常をきたさないか、あるいは機能障害を引き起こさないかを確認することが最も重要です。もう1つは、機能面でどれだけ麻痺が改善したのか、また動けるようになったのかを評価することです。

その一例として、スライドの上の段にある改善症例では、スコアAという最も厳しい完全麻痺の方がスコアCまで改善しました。これは1年間の結果です。自力で食事をとり、車いすに乗る状況まで改善しました。もう1人の方はさらに進み、スコアEに近いスコアDまで改善し、立てる状況にまで回復したという結果になっています。

4例中2例は顕著に改善し、このような結果を示しています。残りの2例も改善傾向が見られ、これが今回の結果です。試験を終了してから最長で4年が経過した方もおり、短い期間で見ても2年になりますが、安全性に関してまったく問題なく、良好な状況です。この臨床研究の結果を基に、ケイファーマが企業治験を進めることが、私たちの目的となっています。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|臨床研究から商用製造への開発フロー

実際に、我々が治験用に製造する細胞や移植用の細胞をどのように活用するかについてです。これは、先ほどの大学や大阪医療センターが主導して行った臨床研究とは異なり、企業治験として承認を目指しています。

製造の専門施設を持つCDMOであるニコン・セル・イノベーション社と提携し、現在、技術移譲(テックトランスファー)を進めています。また、製品開発を目指し、技術を集積している段階です。

スライドにはこれまでの大きな流れが示されています。慶應義塾大学で長年検討を重ねた結果を基に、First-in-Humanの臨床試験を4例行っています。ケイファーマは臨床試験に向けて確実に取り組んでいます。

スライドに記載されている、新しい分化誘導法や移植後保護といった具体的な技術や、細胞の準備を企業として拡大するにあたり、これらをニコン・セル・イノベーション社に依頼し、右側に記載されているように、現在は治験に向けた製造を開始しています。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|これまでの流れと、今後のスケジュールの見込み

スライドはこれまでの開発状況を示しています。山中先生が2019年にiPS細胞の開発を進めた経緯として、もともとはES細胞で臨床試験を検討していたものの、それが不適切と判断され、iPS細胞に切り替えました。その後、2019年に厚生科学審議会で承認を受け、臨床試験を開始する許可を得ました。

そして、臨床試験が実際に始まり、1例目の投与は2021年12月に実施されましたが、そこから約3年の時間を要しました。その間、新型コロナウイルスのパンデミックにより、慶應義塾大学病院も治験の実施が困難な時期がありました。

しかし、その困難を乗り越え、2024年11月に4例の臨床研究を完了しました。その結果をまとめて発表したのは2025年3月です。そして来年、治験届を提出する予定で、現在は準備を粛々と進めているところです。

開発パイプライン|亜急性期脊髄損傷(KP8011)|今後の主な取組み

今、ニコン・セル・イノベーション社の話やCDMOについて触れましたが、もう1つ重要なポイントとして、細胞供給の体制があります。流通や保管を含め、全国どこでも対応できる仕組みを構築する必要があります。このためにアルフレッサ社にご協力いただき、現在検討を進めています。

開発パイプライン|進捗状況(再生医療事業 その他開発パイプライン)

その他の再生医療の開発パイプラインについてです。現在、慢性期脊髄損傷や慢性期脳梗塞に対応する治療法で承認されているものはありません。これらに対して臨床試験を実施している事例はこれまでにもありましたが、当社もその実現を目指し、大阪医療センターと連携して治験の準備を進めています。

事業開発|進捗状況

事業開発における社外との提携についてです。ALS治療薬の「KP2011」について、国内ではアルフレッサファーマ社と連携を進めていますが、現在、海外でもどこまで提携を進められるか検討しつつ、いくつかの企業と条件交渉を続けているところです。

また、FTDやハンチントンの件に加え、先月発表された亜急性期脊髄損傷に関する論文が『Nature Medicine』に掲載されたことのインパクトが大きく、現在、私たちに多くの問い合わせが寄せられています。

From Rare to Common diseases 戦略

我々の成長戦略についてです。創薬においては「Rare to Common戦略」を推進し、Rare Diseases(難病)であるハンチントン病、FTD、ALSなどを手掛けており、これらは神経疾患という共通点があります。

また、他の共通点として、アッセイ系も同様のものを使用しています。アッセイとはスクリーニングのことで、これによって創薬の効果を結びつけます。

このような集積された情報を基にして、次はCommon Diseases(一般的な疾患)であるアルツハイマー病を対象とした研究に取り組んでいます。「Rare to Common戦略」に基づき、対応を進めています。

iPS創薬事業|ALS(KP2011)|市場規模

スライドはALSの市場性を示したものです。アメリカでは患者数が3万3,000人と特に多く、1人当たりの年間薬価は19万ドル、約3,000万円となっています。非常に大きな売上が期待できる市場です。

一方、日本は市場規模がまだ小さく、中国は情報が十分ではありませんが、実際にはもっと患者数が多いと考えられます。現在、グローバルでは患者数が33万人いるとされており、この市場に対して良い薬を提供し、飲み薬による対応を可能にしたいと考えています。

iPS創薬事業|その他市場規模

スライドはその他の市場性を計算したものです。この範囲を見込んでいます。

成長戦略|再生医療事業

再生医療の拡大についてお話しします。現在、iPS細胞から神経前駆細胞や神経幹細胞を作り出し、それを移植するという流れがあります。第2世代では、iPS細胞に特定の強力な神経に有益な遺伝子を導入し、これを用いて高度化したiPS細胞を移植することを目指し、慢性期脊髄損傷の治療に向けた検討を進めています。

再生医療事業|市場規模

スライドは再生医療の市場性を示しています。先ほどお話ししたとおり、パーキンソン病と重症心不全の治療薬について厚生労働大臣の承認が下り、薬価が設定されました。これまで間葉系の細胞で承認を受けたものは、1人当たりのワンショットが約1,500万円の価格設定でした。

今回承認されたものは5,000万円から5,700万円と、約3倍から4倍の価格アップとなっています。これを基にすると、このような市場性が見込まれるということです。非常に大きな市場性だと考えています。

成長戦略|長期的に目指す姿

長期的に目指す方向性についてです。今後は日本だけでなく、世界を視野に入れ、世界中の患者さまに届けたいと考えています。また、iPS創薬やiPS再生医療に加えて、もう1つ新たな柱を設けるため、新しいモダリティの導入を検討し、現在調査を進めています。

成長戦略|成長イメージ

最後のスライドは成長のイメージについてです。現在は2020年代の後半ですが、アップフロントなどをいただいており収益自体はあります。しかし、実際のマイルストーンやロイヤルティが得られるまでにはもう少し時間がかかります。ただし、急成長を遂げていくというシナリオを描いています。

これは国内のイメージですが、海外でも並行して取り組んでおり、それぞれが実現されれば事業はさらに大きくなると考えています。

以上です。ありがとうございました。

質疑応答:「KP2011」の進行抑制効果について

松本真佐人氏(以下、松本):常務取締役CFOの松本です。「『KP2011』(ロピニロール)について、1年間投与で進行を約7ヶ月遅らせる可能性が示されていますが、これは長期継続服薬することで進行抑制効果がさらに維持・伸長されるものなのでしょうか? また、低分子医薬品(または新製剤)において、長期服薬による減効、耐性や効きの低下の可能性についての見解や、フェーズ3に向けた対策があればお教えください」というご質問です。

福島:まだ1回の試験、それも20人の治験しか行っていないため、試験を重ねてみないと、ここまでの明確な答えを出すのは難しいと思います。

さらなる治験の結果を見て、対応を進めていきたいと考えています。

質疑応答:資本準備金の額の減少および剰余金処分の目的等について

松本:「令和8年の開示の資本準備金の額の減少、並びに剰余金処分について、目的は累積損失の補填と理解していますが、これは今後の配当実施や柔軟な資本政策に向けた財務体質の健全化という理解でよろしいでしょうか? また、『四季報』等に記載のある自己資本比率の変動との関連性や、今後のP/L・B/Sへの影響についてCFOの見解をお聞かせください」というご質問です。

本件は、過年度の営業損失の累積により生じている繰越利益剰余金の欠損を、資本準備金を取り崩して填補するという会計上の振替処理です。貸借対照表の純資産の部の内訳を組み替えるものであり、純資産の合計額そのものは変化しません。

その意味で、ご指摘のとおり財務体質の健全化という性格のものであるとご理解いただいて差し支えございません。

自己資本比率に関連する部分ですが、今回の処分は資本準備金と利益剰余金の間の内部振替にすぎないため、自己資本比率そのものには影響を与えません。

P/LおよびB/Sへの影響についてですが、本件は損益取引ではないため、貸借対照表上の純資産内の振替のみで完結します。

質疑応答:「KP8011」の普及とその難易度等について

「『KP8011』(亜急性期脊髄損傷)についてです。ニコン・セル・イノベーション社との提携による製造体制の確立や高い安全性データは大変魅力的です。しかし、将来実用化された際の医療現場での普及体制構築の難易度について教えてください。また、移植にあたっては、限られた高度医療機関に所属する脳神経外科・脊髄外科医に限られる想定でしょうか。それとも、広域の拠点病院などで広く実施可能な手技・体制を目指されているのでしょうか? 医療単価や普及スピードへの投資についても、併せておうかがいしたいと思います」というご質問です。

福島:イメージとしては、まずは限られた医療機関から開始し、その後徐々に拡大していくというスキームを目指しています。当然、そのような実施可能な体制を構築することを目指しています。

もともと脊髄の手術、例えば脊髄腫瘍の手術でも、全国のすべての病院で実施できるわけではなく、限られた病院でのみ対応可能であるのが現状です。我々の再生医療も、重要な拠点から順次開始し、できるだけ広く普及させることを目指して取り組んでいます。

最初にご質問のあった難易度についてですが、もちろんさまざまな課題があります。ただ、その課題を乗り越え、新しい医療として全国展開を目指し、多くの方々に医療を提供できるよう流れを作っている最中です。我々としても、そのような流れを推進し、着実に開発を進めていきたいと考えています。今後の進展をご理解いただければと思います。

質疑応答:今後のiPS細胞を使った新薬創薬の計画について

松本:「今後のiPS細胞を使った新薬創薬の計画を、公表できる範囲で開示をお願いします」というご質問です。

現状では今回の説明会資料も含め、適切なタイミングで実際の計画が公表可能になった際に、投資家のみなさまへそれぞれの開発パイプラインについてご報告・開示を行いたいと考えています。

質疑応答:各製剤の進捗状況について

4つほど重複しているご質問がありますので、すべて読み上げた上で、福島からまとめてお答えします。

「『KP2011』についてのご質問です。新製剤、これは下流のほうに該当しますが、『KA2301』の第1相試験終了後、国内第3相試験の治験届提出および患者登録開始までに残っている工程を、公開可能な範囲で具体的に教えてください」というご質問です。

「ケイファーマが見込んでいる2026年度中の第3相試験開始とは、治験届の提出、患者組み入れの開始、最初の患者への投与のどの時点を指しているのでしょうか? また、現時点で2026年度中の開始見込みに変更はないのでしょうか?」というご質問です。

「『KP2011』についてです。過去の資料では『PMDA相談を実施中』、2月には『対面助言に向けて準備』、5月には『事前相談・治験届提出に向けて対応』と表現が変化していますが、この変化は新製剤の変更に伴い、第3相試験を再構築したためなのでしょうか? また、PMDAから追加資料や追加解析、プロトコル修正が求められているかについて、公開可能な範囲で教えてください」というご質問です。

「2025年12月に終了した『KA2301』の第1相試験について、『レキップCR錠』との薬物動態の類似性や安全性は事前に設定した基準を満たしたのでしょうか? 結果がまだ公表できない場合、いつ、どのようなかたちで公表するのでしょうか? 追加の製剤試験や安定性試験が必要となる可能性はありますか?」というご質問です。

福島:1つ申し上げると、現在、個別の内容について、いつこのステージでやるかについては回答を差し控えます。

その理由として、当社単独ではなく、アルフレッサファーマ社と共同で進めている案件である点があります。ただし、進捗が止まっているわけではなく、粛々と予定どおり進行しており、適切なタイミングで公表を予定していますので、その点をご理解いただければと思います。また、治験届等についても計画どおり進めています。

PMDA相談も現在、粛々と進行していますので、足止めを食らっている状況ではありません。適切なタイミングで、きちんとご報告します。

最後の質問にありましたフェーズ1のPK試験についてですが、これはアルフレッサファーマ社の主導で実施された試験であるため、どのようなかたちで発表されるかについては私からお答えできません。ただし、適切なタイミングでなんらかの方法で公開されると考えています。

現時点でお伝えできるのは、問題があったのではなく、良い結果が出ているため、フェーズ3試験を進める準備を粛々と進めているとご理解いただければ幸いです。

質疑応答:「KP2011」の海外開発方針と関連交渉について

松本:「『KP2011』の海外開発においても、日本国内と同じ徐放顆粒製剤『KA2301』を使用する方針でしょうか? その場合、海外権利を保有するケイファーマと製剤を開発するアルフレッサファーマ社との間で、製剤特許や製造、海外企業への再許諾についてはどのように進めていくのでしょうか? また、国内第3相試験の開始やPMDAとのプロトコル合意は、海外導出交渉を進める上で重要な前提と考えてよいでしょうか?」というご質問です。

以上については、現時点では未定であり、お答えできる状況ではございません。そのため、お答えを差し控えたいと思います。

また、海外導出に関しては、さまざまな要件や条件が企業ごとに異なるものの、現状の事業開発を進める中で重要な事項と捉えています。特にALSの海外導出については最重要事項と考えており、合意が整った際には、適時適切に開示していきます。

質疑応答:「KP2021」と「KP2032」の進捗と今後のマイルストーンについて

「『KP2021』(前頭側頭型認知症:FTD)と『KP2032』(ハンチントン病)は、候補化合物選定後、長期間、第1相・第2相試験の準備中とされています。それぞれについて、今後12ヶ月で達成を目指す具体的なマイルストーンを教えてください」というご質問です。

福島:ご指摘のとおり、準備に時間を要しているのは事実です。FTDという病気については、現在、世界中で治療薬がまだ1つも承認されていない状況です。そのため、どのような治験プロトコルを作成するのが最適かについて、かなり議論を重ね、専門家の先生方にも相談を行っています。

治験の概要についてはほぼ固まりつつあります。「いつまでに」については、この場で明確にお伝えすることはできませんが、計画は順調に進んでおり、近いうちに発表できる見込みです。

ハンチントン病についてですが、国内の患者数は少ない状況にあります。ただし、海外ではアメリカやヨーロッパで多くの患者がいらっしゃることがわかっています。そのため、グローバル試験を計画する必要があると考えており、現在その準備に多少時間がかかっている状況です。Pre-INDに向けて準備を進めており、計画どおり粛々と進行しているところです。

質疑応答:「KP2011」の国内第3相試験費用負担の主体と海外導出遅延時の資金余力について

松本:「『KP2011』の国内第3相試験に関する費用は、原則としてアルフレッサファーマ社が負担するのでしょうか? ケイファーマに追加負担が発生する可能性はありますか? また『KP2011』の海外導出が想定より遅れた場合の影響として、『KP2021』『KP2032』『KP8011』を現在の計画どおり進められる資金余力があるか教えてください」というご質問です。

アルフレッサファーマ社が国内フェーズ3に関する費用を負担するか否かについては、先方とのご契約に関わる内容のため、申し上げることを差し控えます。

ただ、あくまで一般的な話ですが、基本的に何かの権利を導出した場合、通常は製造・販売の権利において、導出先の企業が治験費用を負担するのが一般的です。これ以上の詳細については差し控えます。

海外導出が想定より遅れた場合についてですが、我々としては、先ほど申し上げた事業開発を会社の中心事項として全社を挙げて対応しています。これは、「KP2011」(ALS)の海外導出だけでなく、ご質問にあった前頭側頭型認知症「KP2021」やハンチントン病「KP2032」、さらには難聴のプロジェクトや再生医療「KP8011」についても同様です。

これらに関して問い合わせをいただいている件や対応している部分も含め、複数のパイプラインで事業開発を推進することで、資金余力を確保することを目指しています。

当然ながら、我々は上場している企業であることを踏まえ、状況に応じて直接金融や間接金融を活用しながら、研究開発資金をしっかり担保していきたいと考えています。

質疑応答:ALSおよび亜急性期脊髄損傷治療薬の海外展開について

「ALSと亜急性期脊髄損傷の海外展開を教えてください。ライセンスアウトを早い段階でするのか気になります」というご質問です。

ALSについては、先ほど福島社長も述べたとおり、国内はアルフレッサファーマ社に対応いただいています。一方で、海外においては、どこかのパートナー企業と協力して事業開発を進めています。

また、亜急性期脊髄損傷については、国内ではケイファーマ主導での対応を考えています。しかし、海外においてはリソースの問題などもあるため、こちらも国内外のどこかの製薬会社と協力して進めたいと考えています。

ライセンスアウトについては、もちろんできるだけ早いタイミングで行いたいと考えていますが、さまざまな経済条件などの要素が関わるため、個別交渉として対応していきたいと考えています。

質疑応答:海外でのライセンスアウトの進め方について

「ALSと亜急性期脊髄損傷の海外ライセンスアウトで、地域を限定して、地域ごとのライセンスアウトを考えているのか、日本国内外でまとめてライセンスアウトを考えているのかお教えください」というご質問です。

簡潔に申し上げると、ケースバイケースで対応しています。これは交渉相手がある案件ですので、「グローバル一括で欲しい」という会社が対象の場合や、特定のエリア、例えば「中国・アジアエリアがいいよ」「米国・北米エリアだけでいいや」といったご要望がある場合もございます。

そのため、全体のバランスや状況を考慮しつつ、ケイファーマとしては特に「必ずグローバル全体」や「必ず個別」といった具体的な方向性を定めず、事業開発活動を進めている状況です。

質疑応答:各パイプラインにおける海外導出交渉の状況について

「各パイプラインにおける海外導出交渉は、それぞれどのような状況でしょうか?」というご質問です。

こちらについては先ほど説明会の資料に記載していますので、そちらをご覧いただければと思います。

質疑応答:ライセンス収入の売上本格化時期について

「直近の2026年12月期第2四半期の決算では、売上高が0円となっており、通期でも赤字予想となっています。バイオ開発に時間がかかることは理解していますが、投資家として、いつ頃からライセンス収入などの売上が本格化する計画なのか、イメージを教えてください」というご質問です。

こちらについては、現状で当社が開示している情報に基づきお話しします。創薬のリードパイプラインについては、国内のALSに関してこれからフェーズ3を行う計画であり、これがうまくいけば2030年頃、可能であれば2029年頃の承認申請や上市を経て、それ以降に収入が入ってくる見込みです。

再生医療に関しては、亜急性期脊髄損傷のプログラムが最も早いと考えています。このプログラムでは、2030年前半、できるだけ2030年に近いタイミングで条件付き承認申請を行い、上市されれば、そこから毎年の売上につながると見込んでいます。そのためこれらのタイミングが、売上が本格化する時期と想定しています。

質疑応答:ALS治療薬の患者提供と利益実現に向けたステップについて

「ALSに関して、アルフレッサファーマ社との提携や米国での特許取得が順調に進んでいる印象です。一般投資家から見て、実際に患者さまに届き、自社の利益になるまで、あとどれくらいのステップが残っているんでしょうか?」というご質問です。

特に国内においては、今後フェーズ3を実施し、それが検証的試験として成功すれば、承認申請を経て上市するプロセスに入り、最終的に患者さまに届くと考えています。

質疑応答:iPS創薬や再生医療において注目すべきマイルストーンについて

「iPS創薬や再生医療のパイプラインが多く並んでいる中で、バイオ分野に詳しくない投資家にとって、どこが成功の鍵になるのか判断が難しいです。今後1年間で株主が一番注目すべきマイルストーンをご教示ください」というご質問です。

先ほどのご回答と一部重複する点があります。まず、今後1年間で成功の鍵といえる最も重要なポイントは、やはり臨床開発、人での臨床試験に入るかどうかという点です。

具体的には、創薬においては国内のALSを対象としたリードパイプラインのフェーズ3での治験が重要と考えています。また、再生医療においては亜急性期脊髄損傷の治験届が大きなポイントとして注目されるべきです。さらに、再生医療の領域では、計画として進めている慢性期脳梗塞の分野は市場規模が大きいため、こちらの治験の準備状況も引き続きご注視いただければ幸いです。

質疑応答:研究開発資金の状況について

「年間約15億円規模の営業赤字を見込んで研究開発を進めておられますが、現在の手元資金でいつ頃まで開発資金をカバーできる計画でしょうか? 追加の増資による1株価値の希薄化リスクを、投資家としてどう捉えておけばよいですか?」というご質問です。

こちらは研究開発資金に関する内容です。昨年度、または中間時点で開示している販管費や、その中での研究開発費の数字をご確認いただければと思います。研究開発費を含む販管費は、固定費も含めて毎年10億円前後発生する状況です。

現状の現預金の状況について申し上げると、これから1年強程度は十分もつ状況ですが、ご質問のとおり、現時点では経常的に売上が上がる状況ではありません。そのため、第1優先事項として、繰り返し申し上げていますが、当社は複数のパイプラインを持っており、しっかりと事業開発を進め、契約一時金などを確保していくことに注力します。

併せて、当社は上場企業であるため、実際の株価の状況やその時点における投資家のみなさまの評価などを見ながら、間接金融として銀行との交渉や、場合によっては直接金融としての資金調達も検討します。

昨年11月には、取引先であるアルフレッサ社に対しCB(転換社債)を発行しましたが、これに限らず、社債やCB、あるいは上場会社として第三者割当増資やワラントといった方法も選択肢として考慮しつつ、資金運営の状況に応じて適切に判断を行います。その際には、適切に情報開示を行っていきます。

質疑応答:VC保有株の市場への影響と需給悪化防止の取り組みについて

「有価証券報告書において、VCなどの保有比率が18.4パーセントであることや、ロックアップ解除に伴う需給バランスへの影響がリスクとして記載されています。今後、事業の進捗や大型導出などで株価が大きく上昇している局面において、これらVC保有株が市場、ザラ場での売却圧力となる点について、貴社ではどのように捉えているでしょうか? また、大手パートナー企業とのアライアンスによって、ブロックトレードなど市場の需給悪化を防止・緩和するためのロードマップや取り組みがあれば、差し支えない範囲でお聞かせいただけますでしょうか?」というご質問です。

ご指摘のとおり、私どもは上場前にベンチャーキャピタルのみなさまからご支援をいただき、一定程度の保有比率があります。そのため、VCの事業の関係上、上場後に株式を売却されることで需給バランスに影響が生じる可能性があり、このリスクについては開示のとおり十分認識しています。

しかしながら、各株主さまの保有継続についての判断は、それぞれの投資法人の運用上の事情に基づく独立した判断となります。そのため、当社として特定の株主さまの売却時期や手法についてコメントする立場にはありません。個別の事象が確定した場合には、そのタイミングで適時開示をしますので、この場ではお答えを控えます。

ただ、当社としては今後もIR活動を通じて、企業価値の向上および投資家層の拡大、流動性の向上に取り組むことで、需給の安定化に努めていきたいと考えています。

質疑応答:再生医療の市場規模の飛躍的な拡大の要因とシェア獲得の見通しについて

「5月に出された第1四半期の資料と本日の資料で、再生医療の市場規模の大きさが飛躍的に増えているのはどうしてでしょうか? この市場のうち何パーセントを取れると考えていますか?」というご質問です。

先ほど福島社長が説明会の中で触れていましたが、当初我々は再生医療等製品の薬価として、一般的に1,500万円から2,000万円とされていたため、その1,500万円という数字を参考に市場規模を試算していました。しかし、直近では他社さまのiPS細胞由来の再生医療等製品において、5,000万円以上の薬価が付けられています。

もちろん、他社さまが5,000万円だからといって、我々も必ずしも同じ金額になるわけではありません。ただし、現状として、治験製品や商業製品をこれから作っていく段階であり、具体的な薬価を現時点で開示する状況にはありません。そのため、再生医療等製品の一般的な薬価として5,000万円を参考値として置かせていただきました。

つまり、当初提示していた薬価1,500万円は現状からすると安すぎるとの業界認識もあり、5,000万円という薬価で試算を行っているということです。

また、市場でどの程度のシェアを得られるかについては、現時点では具体的に申し上げることが難しい状況です。ただし、亜急性期脊髄損傷に関しては代替となる治療法がないことから、標準治療化を目指しながら30パーセントから50パーセントのシェアを獲得したいと考えています。それ以上の普及が果たせれば、それが最も理想的です。

一方、慢性期脳梗塞においては国内だけでも患者が130万人いるとされ、重症度にもさまざまな違いがありますが、現時点では何パーセントのシェアを獲得できるか申し上げるのは難しい状況です。

仮に10パーセントのシェアを得た場合でも、先述の薬価を基準にすると65兆円の市場のうち6兆5,000億円に相当する規模となり、非常に大きな市場といえます。100パーセントのシェア獲得は現実的ではありませんが、できるだけ多くの患者にご利用いただける製品となるよう、今後も開発を進めていきたいと考えています。

質疑応答:ALSの国内開発における第3相試験開始のステップと開始時期見込みについて

「ALSの国内開発において、アルフレッサファーマ社と第3相試験に向けた準備を進めているとのことですが、今後どのようなステップを経て試験を開始する予定でしょうか? 現時点で想定される開始時期の目安についても教えていただけますか?」というご質問です。

これに関しては、先ほど申し上げた内容を一部繰り返すかたちになりますが、個別の細かなステップについては明言できないものの、私たちとしては今年中になんらかのかたちで治験を開始できるよう取り組んでいます。具体的なステップの詳細についてはお伝えできませんが、なんらかのニュースを発信できるよう努力していきたいと考えています。

質疑応答:ALSの海外提携交渉の進捗について

「インタビュー記事などから、ケイファーマは1年前にALS海外提携に向けた交渉を行っていたと把握しています。しかし、今日まで提携が実現しておらず、一般的な契約締結期間を大きく超過していると感じています。この点について、可能な範囲でご説明いただけると幸いです」というご質問です。

相手のあるお話ですので詳細を申し上げるのは難しいのですが、複数の会社とやり取りをしていることは事実です。その中で、私どものパイプラインの価値を毀損しないかたちで導出を進める必要があります。投資家のみなさまにご評価いただけるかたちでの契約を実現したいと考えています。

適切なタイミングでご開示できるよう努めますので、どうぞよろしくお願いします。

当日に寄せられたその他の質問と回答

当日に寄せられた質問について、時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日企業に回答いただきましたのでご紹介します。

<質問1>

質問:出願中のALSバイオマーカー特許(層別化や効果予測等)は、今後のP3治験(KP2011)の患者組み入れや効果判定などのデザインに活用される予定はありますか?

回答:現在、フェーズⅢに向けた検討を進めている状況であるため、お答えを控えます。

<質問2>

質問:6月末時点で現預金を約23.6億円保有されていますが、今後ALSの第Ⅲ相試験や再生医療の企業治験が進むことで研究開発費の増加も想定されます。現在の開発計画を前提とすると、今後の資金需要や資金調達についてどのように考えていますか?

回答:今後においても、先行している開発パイプラインにおける臨床開発に資金が必要になることから、事業開発活動による契約一時金やライセンス収入の獲得を目指すとともに、直接金融、間接金融を適切に活用して資金調達を継続的に対応していきます。

<質問3>

質問:亜急性期脊髄損傷について、ニコン・セル・イノベーションとの製造委託に関する基本合意を締結されていますが、企業治験開始までに今後クリアする必要がある主なマイルストーンを教えてください。

回答:これまで蓄積してきた技術やノウハウ等を適切にテックトランスファーを実施し、治験を行うための必要な規則や基準をしっかりと踏まえて開発をしていくことが重要であると考えています。

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