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株式会社キャンバス4575

東証グロース

医薬品

会社概要

加登住眞氏(以下、加登住):取締役CFOの加登住です。2026年6月期決算説明会を開催します。よろしくお願いします。

前半で社長の河邊から会社の事業の内容・現状・開発の近況などをご説明した後、私加登住から決算および財務についてご説明します。

河邊拓己氏:代表取締役社長の河邊です。よろしくお願いします。

まずは会社概要です。キャンバスは、自社創出・複数の臨床開発パイプラインで、ブロックバスターを狙える新規抗がん剤を研究開発している創薬企業です。

ブロックバスターとは、年間の売上高が10億ドル(約1,500億円)を超える画期的新薬のことです。抗がん剤開発は昨今大きく状況が変わり、多くの華々しい抗がん剤が開発されている一方で、それでも取り残されるアンメット・メディカル・ニーズを抱える患者さまが非常に多いことを示しています。

会社は沼津に所在し、2000年から事業を行っています。現在の従業員数は19名で、その内訳は研究開発部門が14名、管理部門が5名です。

キャンバスの成⻑可能性の源泉

キャンバスの成長可能性の源泉は、現在は有望な最先行化合物CBP501にあります。この化合物の作用機序は、免疫コールド、つまり免疫細胞ががん細胞を攻撃できない状況のがんに対し、それをホットに変えることを目指したものです。

化合物や会社の特徴に合った初期開発対象として、現在は膵臓がんの3次治療を目指し、臨床試験を進めています。膵臓がんの3次治療においては、現在承認された治療法は存在していません。また、免疫チェックポイント阻害抗体が膵臓がんに対して効果を発揮しにくいことも知られています。これまでに3剤併用臨床第2相試験で得られた有望な臨床データを基に、現在臨床第3相試験の準備を進めています。

欧州における臨床第3相試験申請の進捗状況については、オーファンドラッグ指定や希少疾患指定を取得し、科学相談を行うなどして、欧州規制当局との相互理解が進行しています。

後続パイプラインと、今後も継続的に新薬候補を創出する体制は、成長可能性の源泉となります。CBT005、CBS9106など、がん免疫に着目した深い知見の蓄積や、基礎研究と開発を少人数で緊密に連携させた早いサイクルの進行が、当社の強みのひとつであると考えています。

キャンバスの強み がん免疫に着目したパイプライン戦略

パイプラインを並べた場合、現在はCBP501が最も重要なポイントとなります。

後続のCBT005については前臨床試験の準備を着々と進めており、CBS9106は導出先から全権利を返還された状況です。

さらに、そのほかのパイプラインも継続しています。

各パイプラインの歩み・現状・目標

各パイプラインの歩みについてご説明します。

CBP501については、創業以来取り組んできました。抗がん剤の作用を増強しながら、副作用を増強しないというコンセプトのもとで臨床試験を進めてきました。その後、世の中が大きく変わり、CBP501において私たちが新たに気づいた働き方がありました。さらに幸運なことに、それが現在の免疫系抗がん剤の作用と関連していることが明らかになり、開発の方向性が2017年頃から変化して、現在に至っています。

CBT005は、これまでのCBP501の研究開発を通じて社内で蓄積されたノウハウに加え、世の中の変化に対応して創出されたパイプラインです。

CBS9106は、キャンバス独自のスクリーニング系から得られた興味深い化合物です。一度導出され、臨床第1相試験終了まで実施されましたが、現在は権利をすべて当社が保有しています。

免疫系抗がん剤は一部の患者様に劇的に効く

CBP501について、もう少し詳しくお話しします。

スライドはカプランマイヤー曲線で、生存率と生存期間を示したグラフです。治療を行わなければ灰色の線になり、従来型の抗がん剤や分子標的薬を使用した場合には青色の線になります。つまり、従来型の抗がん剤や分子標的薬は多くの患者さまに効果がある一方で、効果が持続する期間は長くありません。

一方、免疫チェックポイント阻害剤は、効果がある患者さまは限られていますが、一度効果が現れると劇的な効き目を示し、非常に長期間効果が持続します。場合によっては、治療が完了したかのような状況になることもあります。

免疫系抗がん剤の効きにくい「免疫コールド」ながん

私たちのCBP501は、免疫系抗がん剤が効く患者さまの数を増やせる可能性があるという考えのもとに取り組んでいます。免疫チェックポイント抗体が効かない患者さまの多くは「免疫コールド」ながんになっています。

免疫コールドとは、スライド左側の上と下に示されているように、がん細胞の周りにがんを攻撃するCD8T細胞のような免疫細胞が存在しないか、もしくは存在しても周囲にとどまり中に入ることができない、「免疫砂漠」「免疫排除」といった状態のことを指します。

私たちは、CBP501を用いることでこの免疫コールドな状態を免疫ホットな状態にし、がんをきちんと攻撃できるようにすることを目指して研究を進めています。

CBP501の3剤併用で免疫系抗がん剤を効きやすくする

スライドは、膵臓がんをモデルにした画像です。

左上は膵臓がんの患者さまの状態です。紫色で示しているがん細胞があり、一部には黒く変色した死んだがん細胞も見られます。また、それを攻撃する免疫細胞であるCD8T細胞の中には、ブレーキがかかって灰色になっているものもあり、そもそもがん細胞の周囲には存在していない状況です。さらに免疫抑制的な細胞が多く見られますが、ここではその代表例としてマクロファージを緑色で描いています。

スライド右上は、免疫系抗がん剤の使用後の状況を示しています。免疫系抗がん剤の効果で免疫細胞のブレーキが外れ、くすんだ色だったCD8T細胞が明るいオレンジ色に変わり、活性化します。しかし、がん細胞の周囲に免疫細胞の数が少なかったり、がん細胞に入っていけなかったりするため、効果は限定的です。

一方、スライド左下の免疫着火剤CBP501と、最大量ではないものの従来型抗がん剤シスプラチンを併用すると、まずCBP501がシスプラチンのがん細胞への攻撃を強めます。それによってがん細胞の一部が死にます。

さらに、この攻撃によってがん細胞の死に方が変わり、アポトーシス(免疫反応を引き起こさない死に方)ではなく、免疫原性細胞死(免疫反応を引き起こす死に方)を誘発するようになります。そうすると、免疫細胞ががん細胞内にきちんと入ってくるようになります。しかし、ブレーキがかかったままの状態ですので、くすんだCD8T細胞が多数存在しています。

この状態でオプジーボのような免疫チェックポイント抗体を使用すると、右下のような状態になります。つまり、がん細胞が免疫原性細胞死を起こすことでCD8T細胞が内部に侵入し、そのブレーキをオプジーボのような免疫チェックポイント抗体で外すことにより効果的になるのではないかと考えられます。

臨床第1b相試験では、患者さまのがんを生検(バイオプシー)によって採取したところ、我々の仮説通りの現象が起きている可能性を示すデータが得られています。

CBP501臨床第2相試験データ学会発表

CBP501の臨床第2相試験における有望な結果についてご説明します。

まず、今回は詳細を割愛しますが、臨床第1b相試験で当社の薬が効いた患者さまのがん細胞に、我々が期待していることが起きていることを示唆するデータが得られました。この結果を受けて、臨床第2相試験を実施しました。

臨床第2相試験では、4群の試験で、患者数は多くありませんが、主要評価項目である3ヶ月無増悪生存率の目標を達成し、設定したハードルを超えて患者さまが無増悪生存を維持することができました。

1群目はCBP501、シスプラチン、オプジーボの3剤を併用し、CBP501を25ミリグラムという従来の用量で使用しました。

2群目は同じ3剤併用ですが、CBP501の用量を16ミリグラムに減らしました。この用量変更はFDAの要請に基づいて設けられた群で、用量を減らした場合の効果と安全性を検証するためのものです。

試験結果は良好で、安全性モニタリング委員会からはステージ2に進まないことを推奨されました。この試験は2段階になっており、第1段階では少数の患者さまで試験を実施し、その結果をもとに第2段階へ進むかどうかを判断する仕組みです。

しかし、ステージ1で非常に良好な結果が得られたため、ステージ2に進む必要がないと判断され、次の試験を進めることが推奨されました。この決定は、治療を担当した医師たちで構成された委員会によるものです。

さらに重要な点は、副次的評価項目である無増悪生存率、客観的奏効率、病勢コントロール率などが良好だったことです。特に安全性についても、追加的な問題がなく、これまでの臨床試験で判明していた内容以上のことは起きませんでした。

結論として、「CBP501・シスプラチン・ニボルマブ(オプジーボ)の併用療法は、転移性膵臓腺がんに対する3次治療として、忍容性のある安全性で、3ヶ月無増悪生存率、無増悪生存期間および全生存期間において、持続的な奏効と臨床的に意義のある改善をもたらした。この化学免疫併用療法は、さらなる検討を進めるべきである」と、医師たちによって表明されました。

CBP501臨床第2相試験データ(1)

スライドはそのデータのダイジェストを示しています。

左側のグラフはスイマープロットと呼ばれるもので、横軸が無増悪生存期間を表しています。4つの群のうち一番上が3剤併用群で、そこに注目していただきたいと思います。他の群と比べて横に長く伸びており、試験終了時点でまだ患者さまがご存命であることを示しています。棒グラフ先端が尖っているものが上位3人の患者さまです。

右側の図は、最も効果があった時点でのがんの大きさを表したウォーターフォール図です。4つの群を比較すると、最初の群だけ青いバーが見えており、がんが小さくなっていることがわかります。オプジーボを利用しても一番右の4つ目の群のようにまったく効果が出ない場合があります。その一方で、患者数は少ないものの、我々が目指している3剤併用ではこのように効果が見られた患者さまがいました。

CBP501臨床第2相試験データ(2)

スライドはカプランマイヤー曲線を示しています。3剤併用の赤い線をご覧ください。注目すべきポイントは、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月に向けて線が横に伸びており、およそ3割の患者さまが長期間生存されていることです。これは、免疫チェックポイント抗体が効果を発揮する患者さまにおいて見られる生存曲線の特徴です。

この割合が高くなることが非常に重要なポイントであり、患者さまの数は少ないながらも、臨床第2相試験ではその傾向を示唆するデータが得られたということです。

欧州第3相試験開始申請・準備の現状

足もとのトピックとして、欧州での臨床第3相試験の準備状況についてお話しします。ここは、みなさまが最も注目している点だと思います。

臨床第3相試験の準備状況について、2つの不確実性に分けてお話ししてきました。

まず、開始承認獲得の不確実性についてです。ここで主な問題となっていたのは製造関連の課題ですが、その対応進捗により顕在化のおそれは着実に低下しています。つまり、臨床試験が実施不可能であるとか、進行不能であるといった問題があるか否かという不確実性です。欧州規制は非常に厳しく、米国の規制と異なる面の厳しい規制がありますが、対応を着実に進めてきた結果、この不確実性については非常に低い水準にまで達したと考えています。

獲得時期の不確実性については、どうしても当局の手続きに関連しており、何をするにもステップごとに時間がかかる状況です。その上、時間が予定どおり進まない場合も多々あるため、時期については確定的なことは言えない状況です。

非常に長い時間がかかりましたが、この間に、社内で市販薬と同等の品質管理や品質保証で薬剤を製造するための会社の仕組みについて、それまでと大きく変える体制を構築してきました。当局基準を満たすために多くの時間を費やしましたが、その時間は無駄ではなく、将来的に品質の高い製品を提供できる製薬会社に近い体制を構築するために重要なプロセスだったと考えています。

現在、開始承認受領後に臨床試験を円滑かつ迅速に開始するための準備を継続しています。臨床試験実施施設との連携や欧州規制当局との相互理解も進展しています。

臨床第3相試験の費用見通しについては、現時点で大きな変更はありません。

CBT005の構造

他のパイプラインについて簡単にご説明します。

CBT005については、当社の得意分野であるペプチドに薬剤を付加した、ペプチド・ドラッグ・コンジュゲート(PDC)に分類されるものです。死にかけたがん細胞の新生抗原を利用し、免疫スイッチを切り替えるというアイデアで作成しています。

CBT005の作用機序

イラストにすると、死にかけたがん細胞はマクロファージや樹状細胞によって貪食され、それを消化した後、抗原提示が行われます。そして、CD8T細胞など攻撃する細胞に「この形のものがあるよ」という情報を伝えます。しかしその際、CD8T細胞に「この形は攻撃してはダメだよ」という誤った指令を伝えてしまう寛容原性抗原提示が発生します。これががん細胞の内部で起きている現象であり、がん患者の体内でも同様のことが発生しています。

つまり、CD8T細胞はがん細胞の特異的な特徴を認識するものの、「これは攻撃してはいけないよ」と誤った情報を教えられています。我々のアイデアとしては、「これを攻撃しろ」というスイッチに切り替えるというものです。

XPO1阻害による抗がん活性のしくみ

可逆的XPO1阻害剤CBS9106についてご説明します。この阻害剤は分子標的薬で、XPO1というタンパクを阻害します。スライドには細胞核の図が描かれており、左側のXPO1(エクスポーチン1)は、核内のタンパクを運ぶ仕事をしています。これは核内のタンパクを、核膜孔を通じて運び出す役割を果たしています。

がん細胞の観点から見ると核内には、がん抑制因子、細胞周期阻害因子、転写因子など、不都合なタンパクが多く含まれています。それを核外へせっせと排出することで、がん細胞は辛うじて生存しているという側面があります。

そこで、この排出を一時的に止めることで、がん細胞にダメージを与えられます。正常細胞にももちろん影響はありますが、一時的であれば大きな影響を与えず、がん細胞を死滅させる仕組みです。

CBS9106の優位性

この化合物は、前臨床試験が終了した後、我々が導出を行い、アメリカのStemline社が第1相試験を実施しました。「安全性」「有効性」「使いやすさ」のデータを基に、XPO1阻害剤としてベスト・イン・クラスを目指せるのではないかと考えています。

先行品としては、Karyopharm社のセリネクサーが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫や多発性骨髄腫などで承認を得ており、現在も引き続きさまざまな疾患を対象に臨床試験が実施されています。

CBS9106は、それと比較して最大耐用量が高い可能性があると考えています。CBS9106はXPO1を分解する特別な作用を持ち、それが副作用のコントロールに寄与できる可能性があるということで、ベスト・イン・クラスを目指せると考えています。

CBS9106 ライセンス契約解消・全権利返還と今後

スライドは、Stemline社とのライセンス契約の経過です。2014年に日中台韓を除く全世界を対象にライセンス導出を行い、2018年には対象地域を全世界に拡大しました。そして、2025年にライセンス契約を解消し、すべての権利が当社に戻ってきた状況です。

ライセンス契約に基づいて受領済みの収益としては、契約一時金および技術アドバイザリーフィーとして7億円超を受領しています。

今後の展開としては、臨床開発計画策定のための基礎的研究を追加した後、次のステージに進めたいと考えています。

基礎研究〜非臨床試験段階のプロジェクトの状況

その他の開発プロジェクトについては、いずれも免疫系に関与するものであり、抗がん剤感受性予測システムを構築する努力も現在進行中です。

私からのご報告は以上です。

2026年6月期の業績(1)損益計算書

加登住:2026年6月期決算および現在の財務状況についてご説明します。

2026年6月期の損益計算書についてです。事業収益はない状況で、臨床開発を中心に研究開発投資が先行しています。臨床開発に関しては、主に臨床第3相試験の開始申請、それに伴う規制対応に係る費用を計上しています。

事業費用は13億5,800万円で、その内訳はスライドに記載のとおり、臨床開発費が8億3,000万円と大きな割合を占めています。なお、その他の基礎研究費および販管費は、前期比で微増程度となっています。

事業費用は主に臨床開発費で増減

スライドのグラフには、2021年以降の四半期ごとの事業費用を、販管費、基礎研究費、臨床開発費に分けて示しています。

2022年頃には、米国で実施していた第2相試験の費用をオレンジ色で追加している箇所があります。2024年に入り、欧州臨床第3相試験の申請やその準備が立て込み、これらの費用を計上しています。中には、四半期で7億円を超え、そのうち5億円以上、6億円近くを臨床開発費に充てている四半期もありました。

現状、この1年から1年半程度は、第3相試験の準備費用が増加している状況です。

一時的に落ち着いたのは2025年12月頃ですが、現在は詰めの作業を進める中で、臨床試験を開始した後に迅速かつ円滑に進めるための費用が発生し始めています。そのため、1月から3月、そして4月から6月にかけては、やや増加傾向にある状況です。

2026年6月期の業績(2)貸借対照表の推移(単位:百万円)

貸借対照表についてです。当社はキャッシュを基盤としたバランスシートの構造であるため、キャッシュの消費に伴いバランスシートの高さが短くなっていくという特徴があります。貸借対照表全体として、不健全な状況は発生していません。

現預金は28億2,700万円の残高から14億4,500万円へと減少しました。

この間、前渡金が大きく変動しており、2025年6月期には6,200万円だったものが、2026年3月末(3ヶ月前)には2億9,200万円に一時的に増加しました。これは、臨床試験申請やそれに伴う規制対応、薬剤の製造や製剤化関連の費用として支出すべき金額を前渡ししておくお金です。これら業務の進展により前渡金が一気に減少し、現在は1億8,400万円の残高となっています。

キャンバスの企業価値を評価する視点

少し話が逸れますが、キャンバスの企業価値評価についてお話しします。

本日時点で約150億円の時価総額と評価いただいています。現時点では売上がゼロで、大きな赤字を抱えている当社が、どのように企業価値を評価されているのかについて、当社の主張および周囲のみなさまのご意見をまとめました。

当社の企業価値評価は、主にCBP501の将来性に基づいています。将来的に上市が成功した後に得られる利益やキャッシュフローを現在価値に割り戻すという方法でなされていると解釈しています。私どもも、そのような方法での評価を主張しています。

利益実現までの開発期間や成功確率について細かく検討された上で、成功後の利益をディスカウントして現在価値を算出するという考え方です。そのために、各項目について私どもが丁寧に開示し、それをご評価いただく必要があると考えています。

また、冒頭で河邊がご説明した成長可能性の源泉の2項目のうち2つ目の、後続パイプラインや仮にCBP501が中止となった場合でも継続的に新薬候補化合物を創出できる体制についても、一定のご評価をいただけていると考えています。

現在の企業価値評価に対するキャンバスの認識

企業価値評価の向上については、細かいご説明は割愛しますが、一定の時間がかかること、そして前述した現在価値への一般的なディスカウントを上回る大きなディスカウントを受けやすいと考えています。そのため、足もとの市場評価を向上するためには、適切に開示を行うことが重要です。

例えば、開発の進捗があればその成果を公表すること、さらには、会社として開発を進められなければ意味がないため、開発資金や継続性維持のための資金および体制の確保についても、しっかりと取り組み、その状況を公表していく必要があります。それをみなさまにご評価いただくというサイクルと考えています。

今後の資金需要と財務方針

今後の資金需要と方針についてです。

臨床第3相試験の費用見通しは現時点で45億円から50億円程度と見込んでいます。一部はすでに支出済みではありますが、先ほどご覧いただいたバランスシートの状況から、試験完遂までには資金が不足するタイミングがいずれほぼ確実に訪れると想定しています。

また、その間も基礎研究費用が発生しなくなるわけではありません。先ほど四半期ごとのグラフでも示したとおり、基礎研究費と販管費として四半期当たり1億円から1億5,000万円の支出を継続していますが、この支出に関しては今後も大きな変化はないと見込んでいます。後続パイプラインも一定の価値をご評価いただけていると考えているので、このような価値を創出・開発する活動は、中長期的な企業価値のために不可欠であると考えます。

そのような資金や費用が必要な状況において、私たちは常に、追加の資本政策を検討しています。資本政策というのは非常に広い範囲を含みますが、要は資金調達の話です。

補助金や助成金、製薬企業との提携による入金などは、資金調達の選択肢として望ましいと考えています。ただし、今回は詳細を割愛していますが、私たちは自らリスクを負って臨床開発の後期まで進め、大きな将来価値を得ようとする創薬パイプライン型のビジネスモデルを志向しており、製薬企業との提携による資金調達はこれと一部対立する面もあります。製薬企業と提携することで、リスクを負ってもらう代わりに入金を得られる一方で、負担いただくリスクに見合った取り分が相手方のものになるからです。このバランスを慎重に考えながら、提携などの活動を現在も進めています。より良い条件が見つかれば、いつでも取り組みたいと考えています。

また、株式市場からの調達も検討対象としています。ただしその場合は、株主価値の毀損や希薄化が一部避けられないとしても、可能な限り回避・抑制することが重要です。そのため、調達のタイミングや手法について工夫を凝らし、慎重に実施すべきと考えています。これについても現在追求しているところです。

このように幅広い選択肢を検討しながら、追加の資本政策について解決を図っていきたいと考えています。

多様なチャンネルで積極的に情報を発信しています

その他、さまざまなチャンネルで情報を発信しています。最近は更新頻度が減少していますが、マネジメントブログも要所で情報を提供しています。

「X(旧Twitter)」の公式アカウントでは、引き続き質疑応答を中心に発信しており、現在7,000人を超えるフォロワーに支持されています。

また、アナリストレポートや動画配信も随時更新していますので、ぜひご覧ください。

決算説明会のご説明は以上です。

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