2026年12月期第2四半期決算説明
日本マイクロニクス、メモリ向けプローブカードの売上高が過去最高を更新 生成AI市場拡大を背景に旺盛な需要続く
決算概要

片山ゆき氏(以下、片山):取締役上席執行役員管理本部長の片山です。株式会社日本マイクロニクスの2026年12月期第2四半期決算概要についてご説明します。
こちらのスライドは四半期ごとの業績を示しており、オレンジ色の列は当第2四半期(4月から6月)の3ヶ月間の実績です。
売上高は282億6,100万円、営業利益は99億900万円となりました。直前の第1四半期(1月から3月)と比較すると、売上高は34.9パーセント、営業利益は75.4パーセント増加しています。
前年同期(昨年4月から6月)と比較すると、売上高は48.8パーセント増加し、営業利益以下の各段階利益はすべて100パーセント以上、2倍以上に増加しました。
決算概要

第2四半期累計の決算概要についてご説明します。
同じくスライドのオレンジ色の列が、上期(1月から6月)の累計実績値です。売上高は492億600万円、営業利益は155億5,700万円となりました。段階利益については、経常利益が162億6,000万円、親会社株主に帰属する中間純利益が114億6,100万円です。
前年同期比は表の右側に記載しています。売上高は前年同期比で48.6パーセント増加し、営業利益以下の段階利益においては、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益のすべてにおいて100パーセント以上の増加率を記録し、2倍以上の金額となりました。
売上高総利益率は51パーセントとなり、前年同期の49パーセントから2ポイント増加しています。
販管費は前年同期比で約7億円増加しましたが、売上高の増加と比較すると、増加率は8パーセントにとどまり、かなり抑えられた水準です。増加の要因としては、製品保証引当金が減少した一方で、人件費および研究費が主に増加したことが挙げられます。
5月13日に開示した第2四半期累計業績予想に対しては、売上高が35億600万円、営業利益が26億5,700万円、親会社株主に帰属する中間純利益が22億6,100万円、それぞれ増加しました。
後ほど社長の長谷川より説明がありますが、昨日8月12日に決算短信と同時に、通期業績予想および配当予想に関するお知らせを適時開示しました。簡単にご説明すると、2026年通期(1月から12月)の業績において、想定レートは1ドル156円としています。業績に係る対ドル1円の為替変動による影響は、3,000万円弱と試算しています。
2026年12月期第2四半期決算の要点

2026年12月期第2四半期決算の要点です。プローブカード事業では、メモリ向けプローブカードの売上高が、前四半期からのシフトおよび生産能力の増強による売上前倒しを背景に、前四半期に続き過去最高を更新しました。
ノンメモリ向けプローブカードの売上高は前四半期比で微増しました。セグメント利益は、DRAM向け高付加価値品の貢献により前四半期比で増加しています。受注高は前四半期比で大きく増加し、HBM(広帯域メモリ)を中心にDRAM需要は引き続き好調です。
TE事業では、売上高は半導体テストソケットが堅調に推移し前四半期比で増加しましたが、セグメント利益は損失を計上しました。半導体テスタ「Testalio」およびプローバ「Excelyze」の受注獲得に向けて、現在顧客による評価が進められています。
四半期業績推移

四半期ごとの業績推移です。スライドのグラフは全社ベースでの売上高、営業利益、営業利益率の推移を示しています。
全社ベースでは過去2年間、すべての四半期で営業利益率20パーセント以上を達成し、安定した収益確保を継続しています。本四半期では営業利益率35パーセントとなりました。
四半期業績推移(セグメント別)

セグメント別の四半期業績推移です。スライド左側に示されているプローブカード事業では、第2四半期のセグメント利益率が41パーセントと高い収益率を記録し、全社ベースの営業利益率を押し上げました。
スライド右側のTE事業は、セグメント損失が4億7,500万円となりました。
四半期売上高(製品別)

こちらのスライドは、四半期ごとの売上高を製品別に示したグラフです。スライド左側のプローブカード事業では、メモリ製品とノンメモリ製品の割合を示しています。
当第2四半期において、メモリ製品の割合は95パーセント、ノンメモリ製品の割合は5パーセントという結果でした。直前四半期比でメモリ製品の売上高は72億円ほど増加し、約1.4倍弱の増加となりました。
スライド右側のTE事業については、検査機器用テストソケットの売上が引き続き中心となっています。
地域別売上高 四半期推移

地域別売上高の四半期推移についてです。スライド左側には売上ベースのグラフが表示されています。当第2四半期の売上高は282億6,100万円です。
その内訳として、日本の売上高が直前の四半期と比較して10億円ほど減少したことが影響し、第2四半期のアジアの売上高比率は92.9パーセントとなりました。
貸借対照表

貸借対照表です。スライド左側が資産の部です。当第2四半期の総資産の金額は1,388億200万円となりました。そのうち現預金は200億4,900万円で、総資産に占める割合は約14パーセントです。有利子負債が64億円あるため、ネットキャッシュは136億円となります。
資産の部の「無形固定資産・投資その他資産」は412億3,900万円となり、直前四半期比で146億円増加しました。これは、投資有価証券勘定の増加が主な要因ですが、新規に株式を買い増したのではなく、時価評価の影響を受けたためです。
スライド右側は負債純資産の部です。グラフの上から3番目の「その他流動負債」が、直前四半期比で34億円ほど増加しています。これは業績に伴う未払法人税等の増加が要因です。
また、グラフの一番下は純資産で、913億2,300万円となり、自己資本比率は65.8パーセントとなりました。
投資等/キャッシュフロー

投資およびキャッシュフローの状況です。スライド左側の「投資等」では、研究開発費、設備投資、減価償却費を四半期ごとに示しています。
研究開発費は前四半期より2億円弱増加し、20億4,700万円となりました。上期累計で39億600万円を研究開発に投資しています。本四半期の設備投資は約43億5,600万円で、主な内容として機械装置への投資が中心です。
スライド右側のキャッシュフローについてご説明します。当四半期の営業キャッシュフローは82億4,600万円、投資キャッシュフローはマイナス39億9,700万円で、フリーキャッシュフローはプラス42億4,900万円となりました。
非常に旺盛な設備投資を継続していますが、フリーキャッシュフローもプラスを維持しており、当上期においては追加の借入金はありません。
事業環境

長谷川正義氏(以下、長谷川):代表取締役社長の長谷川です。私から事業環境についてお話しします。当社は現在、中期経営計画FV26を遂行しており、この計画は2026年が最終年度となります。
当社の予想では、2023年から2026年の間、プローブカード市場の年平均成長率は18パーセント、昨年比でプラス1パーセントの成長を見込んでいます。
しかしながら、世界経済に目を向けると、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇やインフレ圧力の再燃などにより、不確実性が継続しています。また、地政学リスクの高まりや米中間の輸出規制強化が、グローバル・サプライチェーンに不安定要因をもたらしている中での成長でした。
半導体市場では、AIの用途が学習から推論へと広がりを見せ、GPUやHBMに加え、ASICやCPU、DRAMなどのAI関連半導体が市場を牽引しました。また、AIサーバー向け需要によりDRAMやNANDの価格が大幅に上昇し、その影響で非AI向けメモリでも供給逼迫が続いています。
業績予想(2026年12月期 第3四半期累計)

今後の業績予想についてお話しします。まずは、2026年12月期第3四半期累計の見通しです。オレンジ色の部分が、今回8月12日に発表した2026年第3四半期の予想となります。
売上高は、5月13日に発表した数値よりも26億円増加し、742億円となる見込みです。内訳として、プローブカード事業の売上高は26億円増加し730億円、TE事業は1億円減少し11億円となります。
営業利益は前回開示より5億円増加し224億円、経常利益は231億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は163億円と予想しています。
業績予想(2026年12月期 通期)

業績予想として、当社は2四半期先の数値を発表していますので、通期の数字をお示しします。
今期の売上高は1,038億円を見込んでいます。内訳として、プローブカード事業が1,020億円、TE事業が17億円です。営業利益は314億円、経常利益は320億円、親会社株主に帰属する当期純利益は230億円で、いずれもプラスとなる見込みです。
配当予想についてですが、前期の95円に対して178円とし、83円の増配を計画しています。
設備投資、研究開発投資

設備投資および研究開発投資に関する報告です。中長期的な半導体市場の拡大を見据え、現在の旺盛なメモリ向けプローブカードの需要に対して、生産能力の増強を積極的に前倒しで計画しています。
2024年12月に建設した青森工場新棟への生産設備投資を、可能な限り前倒しで進めています。
半導体技術の進展を見据え、次世代プローブカードの技術開発を加速しています。具体的には、垂直型プローブカードの開発を進めています。
「Testalio」と「Excelyze」は当社が開発しているテスタとプローバであり、現在、受注獲得に向けて顧客先での評価を推進中です。
設備投資額はスライド左下に記載のとおり、通期で210億円を予定しており、右下に示している研究開発投資については89億円を計画しています。
FV26進捗状況

FV26の進捗についてお話しします。2023年から始まった本中期経営計画期間の売上高の年平均成長率が39パーセントで、プローブカード市場の年平均成長率である18パーセントを大きく上回っています。
設備投資と研究開発費については、当初計画を大きく上回る見込みです。これは、設備投資の前倒しや、お客さまの新製品に対応するための新規開発の前倒しが必要となったためです。
営業利益額は300億円台、営業利益率は30パーセントに達する見込みで、当初の想定を大幅に上回るかたちで進行中です。
おかげさまで、前倒ししてきた設備投資などが売上に貢献し、当社として初めて通期の売上高が1,000億円を超える見込みです。
中長期的な事業環境(半導体市場)

事業の概況として、中長期的な事業環境と半導体市場における中長期的な当社の予測についてお話しします。
半導体市場の中心的な牽引力となっているのは生成AI市場だと考えています。この生成AI市場はスケーリング則に基づき拡大を続けており、いわゆるハイパースケーラー企業の旺盛な投資にうまく対応するかたちで、半導体市場は中長期的な成長が見込まれると想定しています。
AIの活用は、学習から推論へと広がり、高性能GPU、ASIC、HBMなどの需要拡大が続いています。また、AIがフィジカルAIへと発展していくことで、今後はロボティクスなどへの応用が拡大し、さらなる成長が期待されています。
さらに、半導体メーカーによる大型投資を背景に、先端Fabの新規増設や生産能力の拡大が進展しています。
2028年に価格要因による売上成長の踊り場が想定されるものの、容量・数量ベースで見た場合、半導体市場は堅調に拡大していくと見ています。
この2028年については踊り場とされる一方で、ちょうどこの時期に各大手メモリメーカーの工場が立ち上がり、量産を開始するタイミングとなるため、一時的に価格が停滞するのではないかと考えられています。
当社としては、プローブカードは価格よりも数量に左右されやすいため、引き続き右肩上がりの成長を見込んでいます。
中長期的な事業環境(半導体DRAM市場、ノンメモリ市場)

中長期的な事業環境について、半導体DRAM市場とノンメモリ市場を取り上げます。
DRAM市場についてはビット数、ノンメモリ市場についてはユニット数で記載しています。そのため、いずれも価格ではなく数量に関する予測であり、右肩上がりで推移すると予想されています。これらはすべてガートナーリサーチを基にした予測で、数値は当社が算出しています。
DRAMとノンメモリの中長期的な予測として、DRAMの場合は2026年を基準として2030年までの平均成長率が16パーセント、ノンメモリ分野については10パーセントの成長が見込まれています。
中長期的な事業環境(プローブカード市場)

スライド右側の緑色の棒グラフは、プローブカードの市場予測を示しています。プローブカードはロジックとメモリの両方を平均して取り扱うため、平均成長率は9パーセントとなっていますが、メモリの成長率はこれを上回ると当社では考えています。
プローブカード市場の中長期的な当社の予測では、AI関連半導体に牽引され、市場拡大が継続すると想定しています。メモリ・ノンメモリの両方で、先端半導体の高性能化に伴いテストが複雑化していることから、プローブカード市場は半導体市場を上回る成長が期待できると予測しています。
メモリ向け半導体については、コンベンショナルDRAMの高騰やHBM・NANDの三次元化により、プローブカード市場の拡大が引き続き見込まれます。
ノンメモリ向け半導体においても、ASIC・CPU・GPU向けプローブカードの市場がさらに拡大していくと予測しています。
加えて、車載・産業用途向け半導体も高性能化および複雑化が進み、テスト需要は底堅く推移すると見込まれます。生成AI向けのICだけでなく、今後は車載や産業用ロボットにも波及していくことは間違いなく、この分野の成長率も上がっていくと考えています。
事業の概況

こちらは、事業の概況をとりまとめたものです。
プローブカード事業では、当社として高性能メモリを中心に旺盛な需要が続いており、メモリ向けプローブカードは好調を維持しています。また、青森工場新棟の増産体制を前倒しで強化し、旺盛な需要に対応していきます。また、次世代HBMに向けた新技術の開発を継続的に推進します。
ノンメモリ向けについては、「MEMS-V」「MEMS-SP」を軸として、車載および産業用途の半導体市場の回復を見据え、新規顧客の開拓を強化します。
高性能ロジック向けの垂直型プローブカードの研究開発については、当社としては待ったなしの状況と捉えています。垂直型プローブカードは今後、メモリ分野での展開も予測されるため、本製品の開発に特に力を入れて取り組む考えです。
TE事業においては、半導体向けテスタ「Testalio」およびエンジニアリングプローバ「Excelyze」の売上拡大を目指し、戦略施策を着実に推進していきます。これら2製品は、本来ならFV26の期間中に売上や利益に貢献する計画でしたが、開発がやや遅れたため、現在ようやく顧客評価の段階にあります。今後の成長にご期待いただければと思います。
また、テストソケットおよび高周波(RF)プローブの研究開発と販売強化策を継続的に推進していきます。この高周波向けRFプローブは、エンジニアリングプローバ「Excelyze」とともに販売可能であり、当社としてもこれらの分野に注力していきたいと考えています。
さらに、製品のさらなる販売拡大に向け、海外拠点でのサポート体制を強化する必要があると考えています。テスタやプローバの販売には当然サポートが伴いますので、この分野でもしっかりと売上利益を伸ばしていきたいと考えています。
質疑応答:製造能力とその拡大計画について
質問者:御社は業界に先行して製造能力を増やされ、現在シェアをどんどん拡大していますが、その製造能力について教えてくだ
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