2027年3月期第1四半期個人投資家向けIRセミナー
明和産業、難燃剤・電池材料を重点成長領域に位置づけ 100億円の成長投資やM&Aを進め、27年3月期は過去最高益更新へ
自己紹介

久保秋実氏:みなさま、こんばんは。明和産業株式会社代表取締役社長の久保秋です。本日はお忙しい中、当社の会社説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。
まずは簡単に私の自己紹介をします。
私は1991年に明和産業へ入社しました。入社後は建材分野に携わり、断熱材や防水材などの販売に従事してきました。その後、人事部や総務部でマネージャーを務めたほか、海外勤務ではベトナム現地法人の社長も務めたのち、直近では、資源関連を中心に取り扱う第一事業部門や、電池材料・自動車関連事業の責任者を務め、さまざまな事業領域に携わってきました。
そして本年6月の株主総会をもちまして、代表取締役社長に就任しました。営業、管理部門、海外事業、そして事業責任者としての経験を活かし、当社のさらなる成長と企業価値の向上に取り組んでいきます。
ここで、少しプライベートなお話をすると、趣味は月並みではありますが、ゴルフになります。休日にはリフレッシュも兼ねてプレーをしています。また、動物も好きで、愛犬と触れ合う時間にも癒やされています。こうした趣味やリフレッシュの時間も大切にしながら、日々の経営に取り組んでいます。本日はどうぞよろしくお願いします。
明和産業とは

それではここから、明和産業についてご説明します。当社は企業向けに事業を展開する、いわゆるBtoB企業であり、初めて知っていただく方も多いのではないかと思います。そこでまず、「明和産業とはどのような会社なのか」をご理解いただくために、企業理念やこれまでの歩み、当社の強み、そして株主還元の考え方について簡単にご説明します。
明和産業を一言でご紹介すると、化学品・樹脂以外にも多様な領域で厳選された商材を取扱い、海外では特に中国で強い事業基盤をもつ商社です。ご覧のとおり、当社の事業領域は非常に幅広く、多種多様な商材を取り扱っています。
ふだん、当社の名前を目にする機会は多くないかもしれませんが、実はみなさまの暮らしを支えるさまざまな製品の裏側で、当社の商材が使われています。一方で、当社にはみなさまに比較的イメージしていただきやすいユニークな取り組みもあります。それが、次に紹介する国産コーヒー事業です。
「純国産コーヒー」×「清酒酵母」日本発コーヒー

当社では、気候変動により2050年までにコーヒーの栽培適地が激減するといわれる「コーヒー2050年問題」の解決に貢献すべく、国産コーヒー事業を推進していきます。本年6月、京都の「月桂冠大倉記念館」にて第1弾の国産コーヒー30箱を限定販売し、おかげさまで完売しました。さらにNHKでの特集放映を受け、翌日から追加した60箱もすでに完売となるなど、市場から高い評価と反響をいただいています。
現在は、この猛暑の中でも順調に生育を続けており、収穫量が増える来春の販売に向けて着実に準備が進んでいます。また、今年10月には国内最大のスペシャリティコーヒー展示会への出展も決定しました。そこで本年度最終分の限定販売を行う予定です。当社の挑戦が実を結ぶ姿を、ぜひ中長期的な視点で見守っていただければ幸いです。
明和産業のプロフィール

続いて、当社の企業理念についてご紹介します。当社の企業理念は「明光和親」です。当社では「企業経営の根幹は人にある」という考えのもと、一人ひとりが能力を発揮し、お互いを尊重しながら成長していく組織を目指しています。当社は1947年に創業し、来年80周年という節目を迎えます。現在連結売上高は1,649億円、連結従業員数は約600名となっています。これまで培ってきた人材やネットワークを強みとして、これからも持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいきます。どうぞよろしくお願いします。
明和産業のあゆみ①

ここからは当社のあゆみについてご説明します。当社は1947年、GHQによる財閥解体に伴い解散した旧三菱商事の化工品関連部門の従業員によって設立されました。創業当初は、化学品を中心とした事業からスタートし、その後、1950年代からは事業領域と事業エリアの拡大を進め、売上の拡大を重視した経営を展開してきました。国内では化学品に加え、資源、燃料、食品などへと取り扱い商材を広げました。また海外展開においては、旧社会主義諸国を中心にビジネスを拡大し、早くから海外展開にも取り組んできました。
明和産業のあゆみ②

一方、2000年以降は、これまでの事業拡大路線から、事業領域や展開エリアの選択と集中を進め、売上規模だけを追うのではなく、収益性や財務健全性を重視した経営へと舵を切りました。その結果、経常利益は大きく拡大し、財務基盤も健全なものになりました。また、海外拠点についても整理を進め、現在では5つの拠点を通じて海外事業を推進しています。
このように当社は、選択と集中によって強固な経営基盤を築いてきました。このような国内外での事業拡大を進める中で、現在の当社の強みとなっているのが中国事業となります。
明和産業のあゆみ③

当社は創業当初から中国との取引に取り組み、長年にわたり収益基盤を築いてきました。
1962年には中国政府から友好商社に指定されるまでに取引は拡大し、1996年には現地法人を設立と、中国市場で着実に事業基盤を強化してきました。当社の大きな特徴は、100名を超える現地スタッフを擁していることです。これほど多くの現地スタッフを配置している専門商社は多くなく、当社ならではの強みとなっています。さらに、中国全土に広がるネットワークを活かし、お客さまや仕入先のニーズにきめ細かく対応できる体制を構築しています。こうした長年の取り組みの結果、地域別売上高では中国向けが全社の約3割を占めており、中国は当社の成長を支える重要な市場となっています。
以上のように、当社は選択と集中により安定した収益基盤を構築してきました。
一方で、今後さらに企業価値を高めていくために今年度から中期経営計画「PI2028」を発表し、新たなステージへと進んでいきます。
新中期経営計画「PI 2028」エクイティストーリー

こちらのスライドは、中期経営計画「PI2028」の全体像を示しており、事業ポートフォリオ変革やM&A/事業投資、人材投資、資本政策を通じて企業価値向上を目指します。具体的な取り組みについては後ほどご説明します。
株主還元について

また、こうした中期経営計画「PI2028」においては、成長投資を進めるだけでなく、株主のみなさまへの還元を充実させていくことも重要なことと位置づけています。
当社は、株主還元の充実を資本政策の重要な柱の1つとし、ご覧のとおり、現時点での配当利回りは4.8パーセントとなっています。また、当社は連結配当性向50パーセント以上の方針に加え、新たに今年度からは累進配当を導入し、減配しないことを基本とした配当方針へと強化をしています。また、2026年2月公表分25億円含む50億円を上限とした自社株買いを本中期経営計画期間内で実施することとし、株主のみなさまへの還元を一段と強化していきます。
事業概要

ここからは、実際に当社がどのような事業を展開しているのかご説明します。
当社には第一事業、第二事業、第三事業の3つのセグメントがあります。第一事業では、資源に関連した商品を中心に取り扱っています。具体的には、当社の主力商材である難燃剤、電池材料をはじめ、電気自動車や半導体などに使用されるレアアースなどを取り扱っています。また、建物の快適性や安全性を支える断熱材や防水材などの建材分野も手掛けています。
第二事業では、主に石油製品や潤滑油を取り扱っています。さまざまな産業の安定稼働を支える事業を行っています。
最後に第三事業では、化学品全般を取り扱っています。原材料から最終製品まで幅広く取り扱い、多様な業界のお客さまニーズにお応えしています。
事業構成比(2026年3月期)

なお、事業構成比はスライドのとおりです。
主力製品の紹介①:難燃剤

このように、当社は幅広い事業を展開しています。本日はその中から当社の特徴や強みがわかりやすい商材について、いくつかご紹介します。
まず、当社の主力商材である難燃剤についてご紹介します。難燃剤は、樹脂や電子機器などに使用され、樹脂製品などに加えることで燃えにくくなり、延焼を抑えることで安全性を高める材料となります。当社においても重要な商材の1つであり、今後の電装化の広がりにより、益々伸長がのぞまれる材料となります。第一事業におけるセグメント利益27億円に占める割合は約61パーセントとなり、当社の強みである、商社と言う立場を活かし、多種多様な難燃剤を取り扱っています。このような幅広いラインアップを持つ企業は国内でもユニークな存在となります。
主力製品の紹介①:難燃剤

そして、難燃剤は、みなさまの安全で快適な暮らしを支える、なくてはならない材料であり、難燃剤への需要は今後も底堅く推移すると考えています。
主力製品の紹介②:電池材料

続いては、電池材料についてご紹介します。電池材料は、電気自動車や蓄電池などに使用されるリチウムイオン電池の材料であり、当社では正極材や負極材の原料を取り扱っています。また、中古電池の回収と再利用にも取り組んでいます。
第一事業部門におけるセグメント利益27億円に占める割合は7パーセントとなりますが、今後の成長が期待される分野です。
同事業における当社の強みは、環境性能や安全性能に優れた電池材料を取り扱っていることに加え、電池材料の販売だけでなく、使用済み電池の回収や再利用まで含めたバリューチェーンにも関与していることです。電気自動車や蓄電池の普及に伴い、電池の需要拡大だけでなく、資源の有効活用やリサイクルの重要性も高まっています。当社はこうした市場の変化を捉えながら、電池材料の販売とリサイクル事業の両面から事業拡大を進めています。
主力製品の紹介②:電池材料

またこちらでは使用済み電池の回収や再利用まで含めたバリューチェーンについての当社の取り組みをご説明します。
当社は、中国の金属鉱物資源会社である五鉱グループとトヨタ自動車様との合弁会社で、中国において中古車載電池のリユース・リサイクル事業を取り組んでいます。EVが先行して普及する中国では、使用済み車載電池の増加が見込まれており、当社は回収から再利用までのバリューチェーン構築を進めています。
この合弁会社では回収した中古車載電池を活用した電力貯蔵システム、すなわち「ESS」の開発を進めています。ESSは、停電時のバックアップ電源として事業継続を支えるほか、平常時には電力コスト削減にも貢献します。現在は中国湖南省でプレマーケティングを実施しており、本格的な事業展開に向けた準備を進めています。
近年の業績

次に、決算概要と足元の状況についてご説明します。
ご覧のとおり、当社は2024年3月期、2025年3月期と2期連続で過去最高益を更新しました。2026年3月期は過去最高益の更新には至らなかったものの、過去最高益と同等の水準となりました。ROEについても直近では8パーセントを上回る水準で推移しています。
そして、2027年3月期は過去最高益を更新する連結純利益37億円を予定しています。
2027年3月期第1四半期決算

続いて、足元の業績についてご説明します。第1四半期は、売上高473億円と前年同期比22パーセント増となり、第一事業、第二事業、第三事業のすべてのセグメントで増収となりました。営業利益は販管費の増加により前年同期比でわずかに減少したものの、経常利益は受取配当金の増加や為替差損の反動などにより増益となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益についても増益となり、順調なスタートを切ることができました。
新中期経営計画「PI2028」の位置づけ

ここまで、当社の歴史や強み、そして足元の業績について説明してきました。では、これから明和産業はどのような成長を目指していくのか。ここからは、中期経営計画である「PI2028」を通じて実現したい当社の将来像についてご説明します。
本中期経営計画の位置づけについては、こちらのスライドで示しています。
2026年からスタートした新中期経営計画では新たな経営体制のもとで「非連続な成長フェーズ」へと移行していきます。事業ポートフォリオの変革に加え、既存事業の収益によって創出されたキャッシュを用いM&Aや事業投資を通じた高成長の実現や、それを実現するための人材への投資を大胆に再分配し、右肩上がりの成長カーブを描いていきます。
ありたい姿: PI=Passionate & Intelligence

そして、本中期経営計画策定時においては、当社の目指す「ありたい姿」を定めるための議論をし、議論の結果「ありたい姿」として生み出したのが、「情熱と知恵で社会を豊かにする 〜Passionate Intelligence〜」になります。
私たちは、世界に存在する多様な素材、製品、技術、サービスを単に見つけるだけでなく、それらを磨き、そして掛け合わせることで、心躍るようなイノベーションを生み出していきたいと考えています。このイノベーションの源泉となるのは、社員一人ひとりが課題に真摯に向き合う「情熱」(Passion)と、長年培ってきた経験と知見から生まれる「知恵」(Intelligence)です。
Passionateの頭文字である「P」Intelligenceの頭文字である「I」を繋げた、「PI」を私たちの価値観の中核にすえ、AIやデジタル技術を活用して意思決定の質を高め、持続可能で豊かな社会を次世代へと繋いでいく。これこそが、明和産業が目指す「ありたい姿」になります。
「PI2028」重点施策

そして、「PI2028」においてありたい姿に近づき非連続な成長を実現するために、3つの柱を掲げました。1つ目は「事業ポートフォリオ変革とM&A・事業投資による非連続な成長の実現」、2つ目が「人材への投資と組織力の強化」、3つ目が「資本政策の徹底」です。この3つの柱の達成に向けて取り組んでいきます。
定量目標

続いて、PI2028における定量目標です。最終年度の2029年3月期において、「連結純利益45億円」「ROE 10パーセント以上」「3ヶ年累計160億円の営業キャッシュフロー」を目指します。この3つの目標ドライバーとなる成長投資については、前中期経営計画の約3倍となる「100億円の成長投資」を実施します。先ほどご説明した重要施策である3つの柱を着実に実行し、事業ポートフォリオの変革と成長投資を両輪で進めることで、次なるステージへの飛躍を確かなものにしていきます。
事業戦略l事業ポートフォリオの定義と戦略

ここからは、非連続な成長の実現に向けた1つ目の柱である、事業戦略をご説明します。こちらのスライドでは事業ポートフォリオの定義と戦略を示しています。事業ポートフォリオの変革に向け、すべての事業を「ROIC」と、潜在的事業成長率をベースに算出した「社会・環境価値」の2軸でマッピングし、各ポートフォリオの戦略を定義しました。
右上の「重点成長」カテゴリーは、難燃剤や電池材料といった当社の強みが明確で、かつ市場成長が見込まれる分野となります。ここにはリソースを集中投下していきます。次に、左上の「次世代」カテゴリーは、将来の収益の柱となる事業と位置づけており、国産コーヒーやMLCC設備をはじめとする前中計で蒔いた種を大きく育てます。
そして右下の「収益基盤」カテゴリーでは、潤滑油や建材、無機薬品など、既存の強みを活かしつつ、ビジネスモデルの再構築や隣接領域の取り込みを強化しさらなる成長を狙います。そして左下の「構造改革」カテゴリーでは、資本効率の改善を最優先に実施し、基準に満たない事業については撤退を含めたリソースの再配分を進めます。これらの取り組みを行い、社会・環境価値の提供と資本効率の両立を実現していきます。
事業戦略lカテゴリー別戦略と成長投資

次に、事業ポートフォリオに基づく、具体的なリソース配分についてご説明します。特にご注目いただきたい点は累計100億円の成長投資を実行し、成長を目指す点です。
成長を牽引する「重点成長」カテゴリー、安定収益を生む「収益基盤」カテゴリー、「次世代」カテゴリー、そして効率性・生産性の改善が急務である「構造改革」カテゴリー、それぞれのカテゴリーについて適切な配分を行います。ただし、構造改革カテゴリーのうち当社のROIC基準に満たない事業は継続の是非を厳格に判断していきます。そして、スピンアウト・撤退で生み出されたリソースを成長領域へと再配分していきます。
事業戦略lPI2028 ポートフォリオ変革を牽引する第1号案件

続きまして、PI2028における非連続な成長の具体例として、次世代事業の取り組みをご紹介します。当社は8月18日にインドネシアでバイオマス燃料を製造・販売するSBI社への出資を公表しました。本件は、PI2028の成長投資第1号案件となります。この背景には、中東情勢などに伴う化石燃料の供給不安定化があります。特定の地域に依存しない地産地消型のエネルギーを自ら確保することは、商社としての供給責任を果たす上で極めて重要な戦略です。本事業では、SBI社の調達・製造機能と当社の販売網を垂直統合します。当社のインドネシア現地法人が国内デリバリーを行い、当社が輸出や日本市場への販売を担う。グループ一体で利益を最大化させていきます。
また、今回の投資は段階的参画の第一段階に過ぎません。SBI社を単なる燃料供給拠点に留めず、さらなる高付加価値化を目指す「次なるステップ」の準備を現地パートナーと着実に進めています。この投資は、PI2028で掲げる100億円の成長投資の確かな第一歩です。リスクを冷徹に見極めつつ、次世代の収益の柱へと育て上げ、企業価値のさらなる向上に邁進していきます。ぜひ、今後の続報にもご期待ください。
人材戦略

次に2つ目の柱である人材と組織力の強化に向けた人材戦略について、ご説明します。事業ポートフォリオの変革を実行し、価値を創り出すのは「人」にほかなりません。この人材強化のため私たちは本中期経営計画において、10億円規模の人材投資を計画しており、価値を生み出す「PI人材」の創出を目指します。そのために、「人的リソースの確保・育成」と「個の能力・意欲の最大化」を両輪で回します。
具体的には、多様な人材の獲得・育成、経営人材の強化、適切な人材配置に加え、年齢にかかわらず、成果や挑戦度に応じて昇格・評価・報酬を決定する新しい人事制度の導入、定型業務をDXやAI活用により徹底して自動化することによるコア業務へのシフト、そして社員株主拡大施策による「全員経営」意識の醸成です。また、組織としても、これまで以上にスピード感のある意思決定プロセスと、失敗を恐れずリスクテイクできる文化を確立していきます。
人材戦略:社員と株主のベクトルを同期化

また人材戦略については、計画を策定すると同時に具体的な施策を、スピード感を持って実行しています。こちらのスライドで示しているのが、「PI2028」における人材投資10億円の第1弾である「社員と株主のベクトル同期化」に向けた取り組みです。具体的には大きく3つの施策を実行しています。1つ目は、取締役向けの業績連動型株式報酬の改定です。株主のみなさまとの利害共有を強化し、中長期的な企業価値向上を促進するため、取締役の総報酬に占める株式報酬の割合を大幅に引き上げたほか、業績評価指標として従来のROEに加え、新たに「相対TSR」を導入しました。
2つ目は、従業員持株会の拡充です。社員の経営参画意識をより高めるため、奨励金付与率を従来の10パーセントから20パーセントへと引き上げ、社員株主を増やす予定です。
そして3つ目が、従業員向け株式報酬制度の導入です。新たに部長職以上の管理職を対象に株式報酬を導入し、現場のリーダー層における経営参画意識の醸成を図ります。加えて、この制度は子会社の社長にも導入しており、連結ベースでの一体感を強化するようにしています。
これらの社員株主拡大施策により、社員一人ひとりが株主のみなさまと同じ目線を持ち、会社の成長を自分ごととして捉える「全員経営」の確立を目指します。今後もスピード感を持って、個の能力と意欲を最大化する人材投資を着実に進めていきます。
資本政策キャッシュアロケーション

最後に、3つ目の柱である資本政策の「キャッシュアロケーション」についてご説明します。安定的な財務基盤を維持しつつ、成長投資と株主還元のバランスを最適化し、企業価値の持続的向上を図ります。キャッシュインについては、営業CFに加え、事業のスピンアウト・撤退や政策保有株などの資産売却によってキャッシュを創出します。
また、資金調達も積極的に活用し、成長へのキャッシュを獲得します。これらの資金を、将来の収益基盤を構築する成長投資に100億円、価値創造の源泉となる人材投資に10億円を投入します。加えて、これまで以上に機動的・魅力的な株主還元を実施することで、企業価値の向上を目指していきます。これら成長と還元の両輪を回すことで、資本効率の向上と持続的な成長を実現していきます。
資本政策l株主還元方針

最後に株主還元方針に関しては、冒頭でもご説明したとおり、連結配当性向50パーセント以上の維持に加え、累進配当および機動的な自社株買いを実施します。今後も安定的かつ継続的な株主還元を行っていきます。
まとめ

最後に本日お伝えしたいポイントを3点でまとめています。
1つ目は、当社は化学品・樹脂以外にも、多様な領域で厳選された商材を取り扱い、特に中国において強い事業基盤を持つ商社、であるという点です。
2つ目は、非連続な成長を持続すべく、事業ポートフォリオの変革やM&A、事業投資、人材投資を実施し、機動的で規模感のある成長を実現する経営へ転換する、という点です。
そして3つ目は、株主還元の充実です。新たに累進配当を導入すること、並びに自社株買い50億円を機動的に実施するという点です。
当社は、安定した収益基盤を維持しながら、新たな成長への挑戦と株主還元の充実を両立していきます。投資家のみなさまのご期待に沿えるよう、当社グループ一丸となって事業活動を推進していきますので、引き続きよろしくお願いします。本日はご清聴いただき、誠にありがとうございました。
質疑応答:中東情勢やホルムズ海峡の動向による業績への影響について
「中東情勢やホルムズ海峡の動向による御社への影響をお聞かせください」というご質問です。
現時点で、中東情勢やホルムズ海峡の動向による当社業績への大きな影響は発生していません。当社では石油製品や化学品を取り扱っているため、関連情報を継続的に注視していますが、現在のところ供給体制は概ね計画どおり維持できています。原材料価格の変動についても、お取引先様のご理解をいただきながら対応を進めています。
また、一部事業では需要の前倒しによるプラスの影響も見られています。一方で、ナフサ価格や物流環境など先行き不透明な要素もあるため、代替調達先の確保や在庫管理を徹底しながら、引き続き状況を慎重に見極めていきます。なお、業績見通しに重要な影響が生じる場合には、適切に情報開示を行っていきます。
質疑応答:インド・東南アジア市場における成長戦略について
「中国以外の海外市場、特にインドや東南アジアでの今後の成長戦略について教えてください」というご質問です。
中国は引き続き当社の重要な収益基盤ですが、今後はインドと東南アジアを重点市場として成長を加速させていきたいと考えています。中期経営計画「PI2028」では、インドと東南アジアを重点市場と位置づけており、その第一歩としてインドネシアのバイオマス燃料製造会社への出資を実行しました。
また、当社の強みである潤滑油ビジネスでは、昨年インドに現地法人を設立し、成長が続く同市場での事業拡大を進めていきます。中国において長年培ってきた現地密着型のネットワークや、事業運営のノウハウをインドや東南アジアにも展開し、新たな成長につなげていきます。
質疑応答:「PI2028」における成長投資とM&Aの方向性について
「『PI2028』で掲げる100億円の成長投資について、具体的な投資領域やM&Aの方向性を教えてください」というご質問です。
100億円の成長投資は、既存の強みである難燃剤や電池材料分野に加え、脱炭素やサーキュラーエコノミーといった成長領域へ重点的に投資していく考えです。また、M&Aについても積極的に検討し、既存事業とのシナジーや資本効率を重視し進めていきます。今後さらに企業価値を向上させるためには、より積極的な成長投資が必要だと考えており、今後もスピード感を持って取り組んでいきます。
質疑応答:企業価値向上に向けた認知度向上策やPR活動について
「企業価値向上に向けた認知度向上策やPR活動について教えてください」というご質問です。
まず企業価値向上のためには、当社を知っていただくことが重要だと考えており、現在PR・IR活動を積極的に強化しています。当社はBtoB企業であるため、ふだんの生活の中でみなさまに社名を知っていただく機会が少ないというのが大きな課題です。そのため、投資家のみなさまをはじめ、より多くの方々に当社を知っていただけるよう取り組んでいます。
具体的には、現在「東京ドームのバックネットエリア」に当社の看板広告を出しています。
テレビの全国中継などを通じて、「明和産業」の名前を多くのみなさまに認知していただくことを狙った施策です。説明会を通じた対話はもちろん、こうした広告展開なども交えながら、引き続き積極的な情報発信に努めていきますので、よろしくお願いします。
質疑応答:自己株式消却の狙いについて
「自己株式消却の狙いについて教えてください」というご質問です。
今回の自己株式消却の狙いは、資本効率を高めるとともに、1株当たりの価値向上を通じて株主のみなさまへの還元を強化することです。当社は約25億円の自己株式取得を実施し、取得した自己株式については全数消却を予定しています。これは発行済株式の約7.23パーセントに相当する規模であり、1株当たり利益の向上を通じて、株主価値の向上につながるものと考えています。
久保秋氏からのご挨拶
みなさま、本日はご多忙のところ、当社説明会に長時間ご参加いただき、誠にありがとうございました。
本日のご説明を通じて、当社の事業内容や企業姿勢に少しでもご関心をお持ちいただき、「興味深い取り組みをしている企業だ」と感じていただけましたら、私共としても大変うれしく思います。
これを機に、証券コード「8103」、明和産業株式会社の名前をぜひ覚えていただき、今後の活動についてご支援、ご関心をいただければ幸いです。
本日は最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました。
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